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終点
しおりを挟む「先程はありがとうございました。」
「…なんの事かしら?」
アリアの前に座り込むと傷の確認をする。
傷は細かい擦り傷だけで特にこれといったものは無いように見えた。
いつもお洒落だとティグリスが言っていた様に彼女が着ている服は今はボロボロになってはいますが、ちょっと前に発売された最新の流行のドレスです。
そこから覗く四肢は細く、わたくしと違ってスレンダーで色々な服が似合いそうでうらやましい。
そんな彼女にお礼をのべると、心底わからないと言った表情をされた。
「カペルの注意を引いてくれましたでしょ?」
「はんっ。あんたの手助けをしたと言うの?冗談じゃない。私は生意気な奴に文句を言っただけよ。」
「それだけでは無く、ティグリスに助言を。お陰で助かりました。」
「あんたが悲劇のヒロインになるなんて許せなかったのよ。…何笑ってるのよ!」
アリアが喧嘩腰で叫んでいますが、わたくしは微笑むだけ。
なんか、アリアが可愛く思えてしまったのです。
元々、わたくしは嫌ってはいませんから。まあ、性格は最悪でしたし、嫉妬もしましたけど。
女の世界というのは色々と渦巻いているものです。
それこそ、表でにこにこ仲良くしていると思ったら裏では聞くに耐えない言葉が飛び交う。
それを、考えたら彼女は自分の欲望がまるわかりで心地いいですわ。
だけど、睨まれるのは怖かったです。
だから、思わず微笑ましくなってしまうのです。
「ただ、お礼を言いたいだけですので気にしないでください。」
「ふん。」
「ティグリスもありがとうございます。」
「ああ。僕の方こそちゃんと調べもしないで疑って悪かったよ。あの時はアリアの言葉が唯一に感じていたんだ。まあ、もう取り返しはつかないけどね。」
そう言った彼は清々しいお顔で笑っておりました。
後々に再度の取り調べで分かったのは、カペルの操りは色々な物が複雑に絡んでいた術だと言うこと。魔王曰く特に、感情を強めるものが多かった様です。
例えば、ティグリスならアリアへの好意が強まり彼女が自分の世界で唯一の人だったのだとか。
ウルススは彼女を困らすわたくしが憎くなりそれが殺意に。
カペルは言ってました。術が変にかかったと。
おそらく、カペルと敵対する相手にかけるのりでかけたら相手は経験値の浅い子供。強すぎてしまったのでしょう。
アリアはさらにティグリスや他の者を術をかける為の媒体にされていたのではと言われています。だけど、彼女がハーレムを作って結構な傍若無人な振る舞いをしていたのは彼女の素であることがわかりました。
その事がわかって改めてアリア様に会いにいくと、とても嫌な顔をされてしまいました。
「私は私なの。この世界の超絶可愛いヒロイン。」
「転生者なのですよね。」
「そうよ。本当にあんたがちゃんと動いてくれなかったから。」
「わたくしだけでしたら良いですけど、家族まではちょと。」
「そう言うところが嫌いなのよ!早く用事を済ませて帰りなさいよ!」
彼女に会いに行くと伝えたら、心配したレオもついてくる気満々で、それをかわしてどうにか会いにきたのです。
有るもの持って。
それを渡すとアリアの表情が変わり、心底呆れた様な顔つきになりました。
「はっ、あんた頭可笑しいんじゃない?」
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