わたくしは貴方を本当に…

SHIN

文字の大きさ
31 / 34

わたくしの幸せ

しおりを挟む



 今現在、わたくしが居ますのはあの時にボロボロになった花に囲まれた教会。魔王のちーととやらの技で数日で元に戻りました。

 花が青空に映え、風により花びらが舞う。

 目の前のステンドグラスは太陽を浴びてカラフルな光を白の服に色を落とし、それがまた綺麗でまるでお色直しをしているかのようです。


「それでは誓いの口付けを。」


 横を向くとそこには相も変わらず優しくわたくしを見つめているレオの姿。
 薄灰色のタキシードに青のシャツ。
 筋肉が付いていながら細身の彼に良く似合っています。

 見惚れていると、小さく笑い声が聞こえて、目の前のベールが上げられました。
 アースアイの瞳が細められて顔が近づいてきたのでわたくしも目を綴じて迎えます。


 ここまで来たらわかると思いますが、本日はあの時の結婚式のやり直しです。
 あのような結婚式は流石になんといいましょうか。

 なので、小規模でやり直すことにしました。
 え、時期王なのに?
 まあ、まだレオは王ではありませんし、わたくしも王妃では無いので。
 とはいえ、どこからか聞き付けてきた国民が会場に押し寄せるという事態になってしまいましたが。


「やっと、ここまできたな。」
「やっとと言うわりには貴方と出会ってまだ2ヶ月ですわよ。」
「長く感じた濃い2ヶ月だよ。」
「そろそろ、出会った頃の口調に戻ってもよろしいのでは?」
「はは。その内な。」


 一分も満たない誓いの口付けのあとに少しだけ交わした言葉に、確かにと思ってしまいました。
 始まりは愛するかたの裏切り。でも、彼が幸せなら良いと思えるようになって、色々とゴタゴタがありましたね。

 どれも、つい来ないだのことなのに長いことやっていたかの様です。
 でも、あれがなかったら今はこうしていないでしょうね。


 観客の中には睨み付けているアリアとそれを諌めているティグリスの姿。
 アリアは結局、殺人教唆の罪を受け入れるそうで牢まではいかないですが自宅軟禁になっているそうです。ティグリスは婚約中の浮気、国を支える伯爵家への無実の罪をきせたということは変わらない事実のため、王位剥奪となりました。


 二人は半年後に結婚することが決まっています。
 陛下の思惑通りに進んでいるのでしょうね。


「あっ。」
「どうかしました?」
「なんとなく、ドラグネア家の初代の言葉が分かった気がする。」


 初代とはあの日記のでしょうか。
 たしか、バンシーが笑えば世界は変わるでしたっけ?


ラスレアバンシーが笑えば自分の世界は変わる。まさに、私の世界は色付いて美しくなったよ。」
「えぁ。」
「君と出逢わなかったら、私はあのまま学園に囚われて身体は衰弱し死んでいたな。」


 清々しいほどのお美しい笑顔に優しい眼差し。
 わたくしの身体が羞恥でだんだんと染まってゆきます。

 そんなわたくし達の事を微笑ましく見ている神父様は頃合いをみて今度こそ祝福の魔法をかけてくださいました。

 天から七色の光がわたくし達にふりかかり、お互いの左手の薬指には天からの授け物である指輪が現れる。
 その指輪をみてレオを見て二人で笑いあってしまいました。


 どうやらわたくしは貴方レオを本当に愛しているようです。








 
 END

しおりを挟む
感想 24

あなたにおすすめの小説

婚約破棄で見限られたもの

志位斗 茂家波
恋愛
‥‥‥ミアス・フォン・レーラ侯爵令嬢は、パスタリアン王国の王子から婚約破棄を言い渡され、ありもしない冤罪を言われ、彼女は国外へ追放されてしまう。 すでにその国を見限っていた彼女は、これ幸いとばかりに別の国でやりたかったことを始めるのだが‥‥‥ よくある婚約破棄ざまぁもの?思い付きと勢いだけでなぜか出来上がってしまった。

【完結】広間でドレスを脱ぎ捨てた公爵令嬢は優しい香りに包まれる【短編】

青波鳩子
恋愛
シャーリー・フォークナー公爵令嬢は、この国の第一王子であり婚約者であるゼブロン・メルレアンに呼び出されていた。 婚約破棄は皆の総意だと言われたシャーリーは、ゼブロンの友人たちの総意では受け入れられないと、王宮で働く者たちの意見を集めて欲しいと言う。 そんなことを言いだすシャーリーを小馬鹿にするゼブロンと取り巻きの生徒会役員たち。 それで納得してくれるのならと卒業パーティ会場から王宮へ向かう。 ゼブロンは自分が住まう王宮で集めた意見が自分と食い違っていることに茫然とする。 *別サイトにアップ済みで、加筆改稿しています。 *約2万字の短編です。 *完結しています。 *11月8日22時に1、2、3話、11月9日10時に4、5、最終話を投稿します。

(完結)私が貴方から卒業する時

青空一夏
恋愛
私はペシオ公爵家のソレンヌ。ランディ・ヴァレリアン第2王子は私の婚約者だ。彼に幼い頃慰めてもらった思い出がある私はずっと恋をしていたわ。 だから、ランディ様に相応しくなれるよう努力してきたの。でもね、彼は・・・・・・ ※なんちゃって西洋風異世界。現代的な表現や機器、お料理などでてくる可能性あり。史実には全く基づいておりません。

婚約者から妾になれと言われた私は、婚約を破棄することにしました

天宮有
恋愛
公爵令嬢の私エミリーは、婚約者のアシェル王子に「妾になれ」と言われてしまう。 アシェルは子爵令嬢のキアラを好きになったようで、妾になる原因を私のせいにしたいようだ。 もうアシェルと関わりたくない私は、妾にならず婚約破棄しようと決意していた。

あなたの幸せを、心からお祈りしています

たくわん
恋愛
「平民の娘ごときが、騎士の妻になれると思ったのか」 宮廷音楽家の娘リディアは、愛を誓い合った騎士エドゥアルトから、一方的に婚約破棄を告げられる。理由は「身分違い」。彼が選んだのは、爵位と持参金を持つ貴族令嬢だった。 傷ついた心を抱えながらも、リディアは決意する。 「音楽の道で、誰にも見下されない存在になってみせる」 革新的な合奏曲の創作、宮廷初の「音楽会」の開催、そして若き隣国王子との出会い——。 才能と努力だけを武器に、リディアは宮廷音楽界の頂点へと駆け上がっていく。 一方、妻の浪費と実家の圧力に苦しむエドゥアルトは、次第に転落の道を辿り始める。そして彼は気づくのだ。自分が何を失ったのかを。

真実の愛がどうなろうと関係ありません。

希猫 ゆうみ
恋愛
伯爵令息サディアスはメイドのリディと恋に落ちた。 婚約者であった伯爵令嬢フェルネは無残にも婚約を解消されてしまう。 「僕はリディと真実の愛を貫く。誰にも邪魔はさせない!」 サディアスの両親エヴァンズ伯爵夫妻は激怒し、息子を勘当、追放する。 それもそのはずで、フェルネは王家の血を引く名門貴族パートランド伯爵家の一人娘だった。 サディアスからの一方的な婚約解消は決して許されない裏切りだったのだ。 一ヶ月後、愛を信じないフェルネに新たな求婚者が現れる。 若きバラクロフ侯爵レジナルド。 「あら、あなたも真実の愛を実らせようって仰いますの?」 フェルネの曾祖母シャーリンとレジナルドの祖父アルフォンス卿には悲恋の歴史がある。 「子孫の我々が結婚しようと関係ない。聡明な妻が欲しいだけだ」 互いに塩対応だったはずが、気づくとクーデレ夫婦になっていたフェルネとレジナルド。 その頃、真実の愛を貫いたはずのサディアスは…… (予定より長くなってしまった為、完結に伴い短編→長編に変更しました)

もしもゲーム通りになってたら?

クラッベ
恋愛
よくある転生もので悪役令嬢はいい子に、ヒロインが逆ハーレム狙いの悪女だったりしますが もし、転生者がヒロインだけで、悪役令嬢がゲーム通りの悪人だったなら? 全てがゲーム通りに進んだとしたら? 果たしてヒロインは幸せになれるのか ※3/15 思いついたのが出来たので、おまけとして追加しました。 ※9/28 また新しく思いつきましたので掲載します。今後も何か思いつきましたら更新しますが、基本的には「完結」とさせていただいてます。9/29も一話更新する予定です。 ※2/8 「パターンその6・おまけ」を更新しました。 ※4/14「パターンその7・おまけ」を更新しました。

とある婚約破棄の事情

あかし瑞穂
恋愛
「そんな卑怯な女を王妃にする訳にはいかない。お前との婚約はこの場で破棄する!」 平民の女子生徒に嫌がらせをしたとして、婚約者のディラン王子から婚約破棄されたディーナ=ラインハルト伯爵令嬢。ここまでは、よくある婚約破棄だけど……? 悪役令嬢婚約破棄のちょっとした裏事情。 *小説家になろうでも公開しています。

処理中です...