付き合っているのに喧嘩ばかり。俺から別れを言わなければならないとさよならを告げたが実は想い合ってた話。

雨宮里玖

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8.執着 〜大河side〜 ※

「おいっ、大河っ……! しつこいぞ、もうそれ以上はやめろって!」

 陸斗が大河の髪を引っ張り、これ以上のキスをやめさせようとするが、大河が許すはずもない。

「嫌だ。お前は俺のものだ」

 大河はキス痕をまたひとつ、またひとつと増やしていく——。

「バカやめろって! どうしたんだよ大河!」

 陸斗の両手でぐいっと頭を上げられて、陸斗のほうを向かせられる。陸斗の顔をみると、とても不安そうな顔をしていた。大河の異常なほどの執着に怯えているみたいだ。
 その憂いた顔をみて大河はハッと我に返る。

「……すまん、ちょっとやりすぎた……」

 ああ、
 こんなはずじゃなかった。
 また間違えた。暴走する感情を抑えることができなかった。

 陸斗にとって気持ちのいいことをしたかったのに……。
 こんな調子だから、きっと陸斗に嫌われたんだ……。




「まぁ……たしかにそんなとこ誰にも見られないけどさ……」

 恥ずかしそうに目を逸らす陸斗。

「は、激しいのも、嫌じゃない……んだけど……」

 おい陸斗。恥ずかしがって枕で顔だけ隠しても、お前全裸で、他は全部さらけ出してる状態だぞ?!

「大河がそういうプレイが好きなら、少しくらい痛くしてもいい……俺は構わないよ? た、大河の好きにして……」


 ——やっば。マジでエロい。

 目の前にある陸斗の裸体に、内腿には大河のつけた無数の痕。
 気分が昂まるのを感じ、たまらず大河も自分の身につけていた全てを脱いで投げ捨てた。

「ごめん、陸斗。今日の俺はお前に優しくしてやれない。お前をめちゃくちゃにしたくてたまらないんだよ」

 ダメだ。さっきから大河のリミッターが外れている。

 大河はローションを手に取って、陸斗の下腹部に垂らす。それを使って陸斗の前と後ろをクチュクチュと両方同時に攻めていく。

 急な刺激に陸斗がたまらず喘ぎ声を出す。その淫乱な音にさらに刺激され、大河はより陸斗を激しく攻める。

「……はぁっ。あっ、だめぇぇ……」

 陸斗は昂ぶると、女みたいに艶っぽい声をだす。
 その声に煽られて大河も我慢できずに、性急に自分のモノを陸斗の後蕾にあてがい、挿し込んだ。それに反応した陸斗の身体が過剰なくらいにピクピク痙攣する。

「……うぁっ……あっ……ぁぁ…ッ……!」

 陸斗をガン突きしているから、大河の動きのたびに陸斗の身体が揺れる。陸斗はシーツを掴みながら耐えている。

「大河っ、あぁん……っ!」

 陸斗が達して白濁を放った。そのイッたばかりの身体を大河は容赦なく攻める。

「待って! 今はむりぃ……っ!」

 知ってる。イッたあとの陸斗を攻めると陸斗はたまらずエロい声をあげてよがってみせるから。それが最高に可愛い。



「あっ、あっ、大河、たい……がぁ……」

 もうダメだ。情事のときに陸斗に名前を何度も呼ばれるともう止まれない。

「陸斗。お前の中すごく気持ちいい。ああっ……俺もう……」

 大河は耐えきれず、自らを陸斗の中に放った。

 陸斗が良すぎるんだ。

 ああ、もう……陸斗を手ばなすなんてことはできそうにない——。



 それから陸斗を何度もイかせ、自分も三度イった。その三回はすべて陸斗の最奥にぶち込んでやった。
 陸斗が女なら犯して孕ませてしまいたかった。そうすれば陸斗は大河から離れられなくなるから。

 情事のあと、大河に散々犯された陸斗は疲れ果ててベッドの上でぐったりしていた。
 後蕾から大河の放ったものをみっともなく垂れ流し、腹は自らが吐き出した白濁まみれになっている。
 陸斗の白い太腿には複数のキス痕があり、そんな姿になりながらも大河にキスを求めてくるからこいつエロ過ぎるだろと思った。



 その日以来から『陸斗と関係を持たない』という大河の自分ルールが変更になった。
 『大河からは陸斗を求めてはいけないが、陸斗からきた場合は受け入れてもよい』というルールに脳内で更新された。



 だが、陸斗から大河に迫ってくるなんてことは滅多になく、あのひと月後に一度あっただけ。
 それ以降ひと月以上のレス状態が続いていた。
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