その告白は勘違いです

雨宮里玖

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5 初デート

5-7

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「そうだ、有馬。かき氷の味当てやらない?」
「ん?」

 有馬は不思議そうに俺を見る。

「あのな、ほんっと面白いんだけど、目を閉じて見ないでかき氷食ってみ? マジでなんの味かわからない。あれ視覚情報があるからイチゴとか思ってるだけで、ホントわからんから」
「まさか」
「信じられないならやってみろよ」

 俺と有馬は通行人の邪魔にならないように、神社の木陰に入る。
 そこでかき氷味当てをすることにした。

「有馬。目、閉じて」

 俺の指示に従い、有馬は目を閉じる。

「口開けて」

 次の指示にも有馬は従い、パッと口を開けた。その無防備さにちょっと可愛いなと思いつつも、俺はかき氷を木製のスプーンですくって有馬の口に突っ込んだ。

 案の定、有馬は「ん? ん?」と首をかしげている。
 そして、三つの味全部食べたけど、面白いくらいに有馬は全部外した。

「よっしゃ! ほらな! 俺の言ったとおりだろ?」
「嘘だろ、悔しすぎる」

 有馬は訝しげな顔をする。
 まだ頭が混乱しているようだ。間違えるはずなどないと思っていたのだろう。

「七沢もやれよ」

 有馬は俺からスプーンとかき氷を奪い取る。今度は俺が当てる番になった。

 ちなみにスプーンは一個しかない。さっき有馬が口に入れたやつ、ひとつだけ。
 俺は友達でもこういうのは気にしないけど、そういえば有馬と間接キスするの、初めてかも。

 俺は目を閉じて口を大きく開けて待機する。少し待っていると、口の中に冷たくて甘い氷が飛び込んできた。
 味ではまったくわからない。ほのかに鼻を抜けるのはイチゴの香料だ。

「イチゴ!」

 目を開けて、元気よく答えたのに、「ハズレ!」と有馬に笑われた。

「うっそ、マジっ?」
「うん。メロン」
「はぁっ? ほらこれ、わっかんねぇんだよ……」

 俺はうなだれる。
 これ、俺は何回やっても間違えんだよ。


「七沢、俺にもう一回やって。リベンジしたい。次こそ当ててやる」
「えっ、だってこのスプーン、俺、舐めちゃったよ?」

 さっきは口をつけてなかったから有馬に食べさせることができたのに。リベンジしたいなら俺が食う前に言ってくれよ。

「全然いい。それでいいから」
「え……? うん。有馬がいいなら」

 有馬はあんまり人が口つけたのとか気にしないほうなのかな。

 俺は遠慮なしにもう一度、有馬にかき氷を食べさせる。味はさっき俺が食べたやつと同じイチゴ味。

「うん。冷たくておいしい」
「……は?」

 おい有馬。普通にかき氷が食いたかっただけなのかよ!
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