1 / 29
亮平
亮平 -01
しおりを挟む
大昔に地上の世界は崩壊し、汚染物質を避けるため、人類は一部の施設を残し地下に世界を作った。
--今の世界は表向き企業が国と呼ばれていた集合体の役割を担っているらしい。
だが、俺達にとって、自分たちが所属しているモノが企業であるか、国であるか、という差しかないように習ったときに思った。
地下世界において、格差はかつて地上で生きていた人々よりも格段に広がったらしいが、生まれた時から企業トップ層との差はよく解っていたので、格差がどうのと言われてもピンとこない。住む世界が違う、異次元の人たちが俺達の生活基盤となる部分を時々動かしている、程度に思っている。
殺伐とした空気が流れそうなものだが、実際のところ時折発生する企業同士の小競り合いは、巻き込まれない限り対岸の火事としてとらえていた。ニュースを見ても、大変そうだなあくらいにしか思えないのだ。
スクールでこの世界の成り立ちを知り、超々巨大企業が提供するサービスとは何か、各都市に置かれた(お飾りの)首長と都市警備隊が居て、たいていのインフラは大企業たちが牛耳るこの世界、企業のトップ層に入り込むには人を捨てた何かになるくらいじゃないとダメだろうとか、トップの人間たちは魚という食材を使った生臭い料理を食っているらしい、なんて話を言いあいながら俺--杉屋 亮平は日々を少ないながらも存在する友人と日常をそれなりに過ごしていた。
そんな日常の中、俺たちの街は地獄に変わった。
この街を支配している企業に敵対する者たちが雇った傭兵が無茶苦茶に暴れて回ったおかげで、俺が住んでいた5番地は、阿鼻叫喚の様相になっていった。
突然の警報、それと同時に、爆発の衝撃、銃声。シティガードはその傭兵を取り押さえようと必死に動くが、見る間に街はその紅い機体に蹂躙された。
左肩に、刃を交差させたエンブレム。
紅く、まがまがしいほどに紅いその巨体は、砲口をあちこちに向け、その劫火をさらに広げんと街の中を走り回っていた。一緒に逃げていたはずの友人が、避難所へ向かう途中爆風で吹き飛ばされ、なんとか避難できそうな建物に居合わせた人たちも、避難場所の天井が崩落し、下敷きになって次々と死んでいった。
やがて爆音と銃声がやみ、シティガードが生き延びた人に呼びかける。
そのころにはもう、街は瓦礫と炎で埋め尽くされ、周りは血と硝煙の匂いが充満していた。なんとか身を潜めていたところからはい出し、家族を、友人を呼んでみる。
「親父ぃーーーーっ!」
声の限り、空気の熱さも忘れ呼び掛ける。
だれか、誰かいないか。
俺の大切な、大切な人たちはいないのか、と。
こんな状況、生きている人はそこまで多くないかもしれない。それでも生きていると信じたかった。
「誰も!」
どこにも、もういなかった。学校から帰った時、時々声を掛けてくれていた近所の気のいいおじさんも、気分転換に公園へ行ったとき、無邪気に遊んで欲しいとせがんできていたあの子も。誰も、見つけることはできなかった。
気づかぬうちに身体には限界が来ていたのだろう、足がなかなか前に進まない。身体を引きずる様に廃墟と化した通りを徘徊し、探し回る。ふと気づくと、親父が勤めている会社があるブロックへ来ていた。いなくなって欲しくないと、親父の影を探す。無事でいてほしい、と。そうやって必死に探していたところに、見覚えのある時計をした腕が、がれきから出ているのが見えた。
親父の腕だった。
がれきから出ていた手に腕を伸ばし、引き上げようとすると、それは予想外に軽く、勢いよく俺はそのまま後ろに倒れた。
何が起きたかわからなかったが、自分が引き出したその腕の先を見ると、ちょうどひじから少し先の部分はなく、ちぎれた腕を俺は驚いて離してしまった。切断面からぐちゃりと落ち、全く力が入る様子はなく地面に落ちる。
「っなんっ……だ」
親父の腕だけが、見つかった。
誕生日だ、と言って、初めてバイトして買った時計。
嬉しそうな、誇らしげな顔をして受け取ってくれた時計。
「もう……嘘だろ……」
自分の置かれている状況に、思考は混濁の極致にあった。そんな中で何故かフェイス部分のガラスはひび割れていてフレームが歪んでいても、その盤面の特徴は記憶にあった親父へ贈ったものに違いないと判った。
そして、この世界でたった一人の家族が失われたという事実も。
取り落した親父の腕を自分に引き寄せ、掻き抱き、俺は叫ぶ。
どす黒く沈んだ、その憎悪をありったけぶちまける。涙が尽き果てることが無かったように、あらん限り、喉がかすれ切っても、獣のように吠えた。
「絶対に……絶対に殺してやる!待っていろ!」
だが、その声は、誰に届くこともなく、暗い闇の底に沈んで消えた。
ネットワーク上で紅いFAVについて情報を集めいていた俺は、すこしばかり有名になっていたらしい。SNSやらBBSやらでやたらとBAN警告される発言が多かったらしく、大体は「妄想乙wwww」とか「今更wwww」なんていう返しを受けることが大方だった。
そんな中で、ダイレクトメッセージを送ってきた人物の中に「傭兵になって直接対決したらどうか」と持ち掛けてきたやつがいた。実際のところ、そんな風に俺の中にある復讐したい欲求へ直接訴えかけるようなメッセージを送ってくるようなやつはそれこそ大量にいたし、
【悲報】とある傭兵に復讐を誓った俺氏、盛大に釣られる
なんていうタイトルで、やり取りを晒すサイトが作られたりして、どこの誰とも知らないやつにオモチャにされたりもした。
だが、そんな中で、本当に俺にコンタクトしたいと言う、奇特な人間がいた。
「私なら本当に傭兵にして、お前の願いをかなえてやれる」
具体的なプランまで添えてコンタクトをしてきたそいつは、「アリス」と名乗っていた。偽名だろう。
「そのFAVを使う傭兵について、調べておいた」
とも。
表面上、トップランクにいる傭兵であれば、アリーナに顔を出すことが多いので一般人でも知っていることが多いが、アリーナにほとんど顔を出さないタイプでは知名度は相当に低い。調べても、その機体の構成、戦術などは出てこないうえ、ほとんどの情報はL A Sが持つプロテクトで一般の回線からは見られないはずだった。
だが、その女(最初のメッセージで女だと言ってきた)からの情報は違った。
俺がこうなった原因となる作戦の、依頼の内容を知らせてきたのだ。
「実際にはどちらの陣営が依頼を出したのか」
「企業からの達成評価」
「その当時の機体構成」
すべてを俺に知らせてきた。
お互いに妄想を拗らせてしまっていたのかもしれない。
願いをかなえてやる、というメッセージとともに、その当時の機体構成とエンブレムの情報が決定打になり、ミーティングをするスケジュール調整をすることになった。
--今の世界は表向き企業が国と呼ばれていた集合体の役割を担っているらしい。
だが、俺達にとって、自分たちが所属しているモノが企業であるか、国であるか、という差しかないように習ったときに思った。
地下世界において、格差はかつて地上で生きていた人々よりも格段に広がったらしいが、生まれた時から企業トップ層との差はよく解っていたので、格差がどうのと言われてもピンとこない。住む世界が違う、異次元の人たちが俺達の生活基盤となる部分を時々動かしている、程度に思っている。
殺伐とした空気が流れそうなものだが、実際のところ時折発生する企業同士の小競り合いは、巻き込まれない限り対岸の火事としてとらえていた。ニュースを見ても、大変そうだなあくらいにしか思えないのだ。
スクールでこの世界の成り立ちを知り、超々巨大企業が提供するサービスとは何か、各都市に置かれた(お飾りの)首長と都市警備隊が居て、たいていのインフラは大企業たちが牛耳るこの世界、企業のトップ層に入り込むには人を捨てた何かになるくらいじゃないとダメだろうとか、トップの人間たちは魚という食材を使った生臭い料理を食っているらしい、なんて話を言いあいながら俺--杉屋 亮平は日々を少ないながらも存在する友人と日常をそれなりに過ごしていた。
そんな日常の中、俺たちの街は地獄に変わった。
この街を支配している企業に敵対する者たちが雇った傭兵が無茶苦茶に暴れて回ったおかげで、俺が住んでいた5番地は、阿鼻叫喚の様相になっていった。
突然の警報、それと同時に、爆発の衝撃、銃声。シティガードはその傭兵を取り押さえようと必死に動くが、見る間に街はその紅い機体に蹂躙された。
左肩に、刃を交差させたエンブレム。
紅く、まがまがしいほどに紅いその巨体は、砲口をあちこちに向け、その劫火をさらに広げんと街の中を走り回っていた。一緒に逃げていたはずの友人が、避難所へ向かう途中爆風で吹き飛ばされ、なんとか避難できそうな建物に居合わせた人たちも、避難場所の天井が崩落し、下敷きになって次々と死んでいった。
やがて爆音と銃声がやみ、シティガードが生き延びた人に呼びかける。
そのころにはもう、街は瓦礫と炎で埋め尽くされ、周りは血と硝煙の匂いが充満していた。なんとか身を潜めていたところからはい出し、家族を、友人を呼んでみる。
「親父ぃーーーーっ!」
声の限り、空気の熱さも忘れ呼び掛ける。
だれか、誰かいないか。
俺の大切な、大切な人たちはいないのか、と。
こんな状況、生きている人はそこまで多くないかもしれない。それでも生きていると信じたかった。
「誰も!」
どこにも、もういなかった。学校から帰った時、時々声を掛けてくれていた近所の気のいいおじさんも、気分転換に公園へ行ったとき、無邪気に遊んで欲しいとせがんできていたあの子も。誰も、見つけることはできなかった。
気づかぬうちに身体には限界が来ていたのだろう、足がなかなか前に進まない。身体を引きずる様に廃墟と化した通りを徘徊し、探し回る。ふと気づくと、親父が勤めている会社があるブロックへ来ていた。いなくなって欲しくないと、親父の影を探す。無事でいてほしい、と。そうやって必死に探していたところに、見覚えのある時計をした腕が、がれきから出ているのが見えた。
親父の腕だった。
がれきから出ていた手に腕を伸ばし、引き上げようとすると、それは予想外に軽く、勢いよく俺はそのまま後ろに倒れた。
何が起きたかわからなかったが、自分が引き出したその腕の先を見ると、ちょうどひじから少し先の部分はなく、ちぎれた腕を俺は驚いて離してしまった。切断面からぐちゃりと落ち、全く力が入る様子はなく地面に落ちる。
「っなんっ……だ」
親父の腕だけが、見つかった。
誕生日だ、と言って、初めてバイトして買った時計。
嬉しそうな、誇らしげな顔をして受け取ってくれた時計。
「もう……嘘だろ……」
自分の置かれている状況に、思考は混濁の極致にあった。そんな中で何故かフェイス部分のガラスはひび割れていてフレームが歪んでいても、その盤面の特徴は記憶にあった親父へ贈ったものに違いないと判った。
そして、この世界でたった一人の家族が失われたという事実も。
取り落した親父の腕を自分に引き寄せ、掻き抱き、俺は叫ぶ。
どす黒く沈んだ、その憎悪をありったけぶちまける。涙が尽き果てることが無かったように、あらん限り、喉がかすれ切っても、獣のように吠えた。
「絶対に……絶対に殺してやる!待っていろ!」
だが、その声は、誰に届くこともなく、暗い闇の底に沈んで消えた。
ネットワーク上で紅いFAVについて情報を集めいていた俺は、すこしばかり有名になっていたらしい。SNSやらBBSやらでやたらとBAN警告される発言が多かったらしく、大体は「妄想乙wwww」とか「今更wwww」なんていう返しを受けることが大方だった。
そんな中で、ダイレクトメッセージを送ってきた人物の中に「傭兵になって直接対決したらどうか」と持ち掛けてきたやつがいた。実際のところ、そんな風に俺の中にある復讐したい欲求へ直接訴えかけるようなメッセージを送ってくるようなやつはそれこそ大量にいたし、
【悲報】とある傭兵に復讐を誓った俺氏、盛大に釣られる
なんていうタイトルで、やり取りを晒すサイトが作られたりして、どこの誰とも知らないやつにオモチャにされたりもした。
だが、そんな中で、本当に俺にコンタクトしたいと言う、奇特な人間がいた。
「私なら本当に傭兵にして、お前の願いをかなえてやれる」
具体的なプランまで添えてコンタクトをしてきたそいつは、「アリス」と名乗っていた。偽名だろう。
「そのFAVを使う傭兵について、調べておいた」
とも。
表面上、トップランクにいる傭兵であれば、アリーナに顔を出すことが多いので一般人でも知っていることが多いが、アリーナにほとんど顔を出さないタイプでは知名度は相当に低い。調べても、その機体の構成、戦術などは出てこないうえ、ほとんどの情報はL A Sが持つプロテクトで一般の回線からは見られないはずだった。
だが、その女(最初のメッセージで女だと言ってきた)からの情報は違った。
俺がこうなった原因となる作戦の、依頼の内容を知らせてきたのだ。
「実際にはどちらの陣営が依頼を出したのか」
「企業からの達成評価」
「その当時の機体構成」
すべてを俺に知らせてきた。
お互いに妄想を拗らせてしまっていたのかもしれない。
願いをかなえてやる、というメッセージとともに、その当時の機体構成とエンブレムの情報が決定打になり、ミーティングをするスケジュール調整をすることになった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
ダンジョントランスポーター ~ 現代に現れたダンジョンに潜ったらレベル999の天使に憑依されて運び屋になってしまった
海道一人
ファンタジー
二十年前、地球の各地に突然異世界とつながるダンジョンが出現した。
ダンジョンから持って出られるのは無機物のみだったが、それらは地球上には存在しない人類の科学や技術を数世代進ませるほどのものばかりだった。
そして現在、一獲千金を求めた探索者が世界中でダンジョンに潜るようになっていて、彼らは自らを冒険者と呼称していた。
主人公、天城 翔琉《あまぎ かける》はよんどころない事情からお金を稼ぐためにダンジョンに潜ることを決意する。
ダンジョン探索を続ける中で翔琉は羽の生えた不思議な生き物に出会い、憑依されてしまう。
それはダンジョンの最深部九九九層からやってきたという天使で、憑依された事で翔は新たなジョブ《運び屋》を手に入れる。
ダンジョンで最強の力を持つ天使に憑依された翔琉は様々な事件に巻き込まれていくのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる