26 / 41
6章 再びダンジョンへ
第26話 コングとキュー
しおりを挟む
ダンジョンは複雑に道が分かれていて、迷いそうだった。
「あなた、名は?」バーバラが金髪の女に尋ねた。
「私はサリーよ」
「サリー。このダンジョンはどのくらいの広さなのだ?」コングが聞いた。
「地下3階まであって、その後地上に出る階段があるそうなの。でも魔物が強すぎて、地上に出るのは難しいと思う」
「なんとしてでも地上に出るさ」ジルが言った。
「最短ルートを知っている?」バーバラが聞いた。
「そうね。わかるわ」
「行こう。このダンジョンのカビ臭さにはかなわん」コングが不満気に行った。
「ついてきて」サリーが先導した。
「キュー。大丈夫?」ちいが聞いた。
「ブヒ。少しクラクラする」
「地上に出たら、お医者さんに見てもらおうね」
「ブヒ」
その時、ダンジョンの暗闇に不気味な幽霊のような奇妙な物体が現れた。3体いた。
「ホローゴーストよ!逃げて!エネルギーを吸い取られちゃう」サリーが叫んだ。
コングの剣もうまく捉えられない。金色の目玉は不気味に見つめている。ジルの矢もだめだった。
「逃げるぞ!」コングは逃走を指示した。
皆はバラバラになり、たいまつの火でなんとか走った。
キューは毒にやられ、本調子ではなかった。必死になって逃げたので、息切れしていた。
「一人になってしまった。どうしよう」
キューは暗闇の中、小さくなったたいまつの火を眺めていた。コツンコツンと足音が聞こえた。
「やばい。誰か来た。もうだめか・・」
キューは戦闘意欲をなくしていた。足音が近づいてくる。それは近づいた。
「た、たすけて・・」キューは観念した。
「風の魔法があるだろう」コングだった。
「コ、コング!助かったぁ」キューは安堵した。
「皆とはぐれたな。大丈夫か?」
「なんとか。少しフラフラする」
「たいまつを消していい。もったいない。とっておこう。代わりに西の魔女にもらった魔法を使おう。月の魔法の小瓶だ。フタを開ければ、満月の光が出る。明るくなる」
「満月?人間になれるの?」
「そうだな。やってみるか?」
「やろう。ブヒ」
コングは小瓶のフタを開けた。バーンと光が上がり、ダンジョンの中があたり一面、明るくなった。
「コング・・人間になれた」
「明るいな。あ、タオル使うか?」
「借りるよ・・」
二人は歩き出した。
「月の魔法は、弱い魔物を寄せ付けない魔法の効果もあるらしい」
「へ~。便利だね」
たしかに、魔物は現れなかった。コングとキューは大きな広場みたいな所に出た。魔物はいない。さらに進んだ。階段がまたあった。
「下に降りる階段だ。足跡がある。ふむ。この足跡、フルームかな。たぶん皆は降りたな」
「へ~。良かった。皆は無事なのかな」
「降りるぞ」
二人はさらに地下へ降りた。
またしばらく歩いた。
「キュー。ピエール王国がもうすぐだな。着いたらどうするんだ?」
「う~ん。王子なのだから、王・・父さんに会って・・う~ん。どうしよ?」
「やりたい事はないのか?」
「うん・・自分に自信がもてなくて・・何がやりたいか分からないんだ」
「ふむ。自信か。自分を信じるのはそう難しい事じゃない。何か事が起きたら、自分の思いを持ってみろ。自分はならこう思う。こうする。考えるんだ。たぶん感情にフタをしてあるんだろう。フタをとるんだ。今の俺の言葉をどう思う?」
「う~ん。やってみようと思う。自信を持つのが、難しくないと知って、ほっとしている」
「その調子だ。自分の思いを持て。何がしたいか。何が嫌なのか。意思をもって判断するんだ」
「ありがとう」キューは礼を言った。
二人は歩いた。早く地上に出たい。このカビくさい所から出たかった。
「う~ん。少し疲れた。休みたいよ」
「うむ。毒が回っているからな。少し休もう」
「ふ~。少し寝るかな」
「いいぞ。起こしてやる」
「あなた、名は?」バーバラが金髪の女に尋ねた。
「私はサリーよ」
「サリー。このダンジョンはどのくらいの広さなのだ?」コングが聞いた。
「地下3階まであって、その後地上に出る階段があるそうなの。でも魔物が強すぎて、地上に出るのは難しいと思う」
「なんとしてでも地上に出るさ」ジルが言った。
「最短ルートを知っている?」バーバラが聞いた。
「そうね。わかるわ」
「行こう。このダンジョンのカビ臭さにはかなわん」コングが不満気に行った。
「ついてきて」サリーが先導した。
「キュー。大丈夫?」ちいが聞いた。
「ブヒ。少しクラクラする」
「地上に出たら、お医者さんに見てもらおうね」
「ブヒ」
その時、ダンジョンの暗闇に不気味な幽霊のような奇妙な物体が現れた。3体いた。
「ホローゴーストよ!逃げて!エネルギーを吸い取られちゃう」サリーが叫んだ。
コングの剣もうまく捉えられない。金色の目玉は不気味に見つめている。ジルの矢もだめだった。
「逃げるぞ!」コングは逃走を指示した。
皆はバラバラになり、たいまつの火でなんとか走った。
キューは毒にやられ、本調子ではなかった。必死になって逃げたので、息切れしていた。
「一人になってしまった。どうしよう」
キューは暗闇の中、小さくなったたいまつの火を眺めていた。コツンコツンと足音が聞こえた。
「やばい。誰か来た。もうだめか・・」
キューは戦闘意欲をなくしていた。足音が近づいてくる。それは近づいた。
「た、たすけて・・」キューは観念した。
「風の魔法があるだろう」コングだった。
「コ、コング!助かったぁ」キューは安堵した。
「皆とはぐれたな。大丈夫か?」
「なんとか。少しフラフラする」
「たいまつを消していい。もったいない。とっておこう。代わりに西の魔女にもらった魔法を使おう。月の魔法の小瓶だ。フタを開ければ、満月の光が出る。明るくなる」
「満月?人間になれるの?」
「そうだな。やってみるか?」
「やろう。ブヒ」
コングは小瓶のフタを開けた。バーンと光が上がり、ダンジョンの中があたり一面、明るくなった。
「コング・・人間になれた」
「明るいな。あ、タオル使うか?」
「借りるよ・・」
二人は歩き出した。
「月の魔法は、弱い魔物を寄せ付けない魔法の効果もあるらしい」
「へ~。便利だね」
たしかに、魔物は現れなかった。コングとキューは大きな広場みたいな所に出た。魔物はいない。さらに進んだ。階段がまたあった。
「下に降りる階段だ。足跡がある。ふむ。この足跡、フルームかな。たぶん皆は降りたな」
「へ~。良かった。皆は無事なのかな」
「降りるぞ」
二人はさらに地下へ降りた。
またしばらく歩いた。
「キュー。ピエール王国がもうすぐだな。着いたらどうするんだ?」
「う~ん。王子なのだから、王・・父さんに会って・・う~ん。どうしよ?」
「やりたい事はないのか?」
「うん・・自分に自信がもてなくて・・何がやりたいか分からないんだ」
「ふむ。自信か。自分を信じるのはそう難しい事じゃない。何か事が起きたら、自分の思いを持ってみろ。自分はならこう思う。こうする。考えるんだ。たぶん感情にフタをしてあるんだろう。フタをとるんだ。今の俺の言葉をどう思う?」
「う~ん。やってみようと思う。自信を持つのが、難しくないと知って、ほっとしている」
「その調子だ。自分の思いを持て。何がしたいか。何が嫌なのか。意思をもって判断するんだ」
「ありがとう」キューは礼を言った。
二人は歩いた。早く地上に出たい。このカビくさい所から出たかった。
「う~ん。少し疲れた。休みたいよ」
「うむ。毒が回っているからな。少し休もう」
「ふ~。少し寝るかな」
「いいぞ。起こしてやる」
0
あなたにおすすめの小説
9日間
柏木みのり
児童書・童話
サマーキャンプから友達の健太と一緒に隣の世界に迷い込んだ竜(リョウ)は文武両道の11歳。魔法との出会い。人々との出会い。初めて経験する様々な気持ち。そして究極の選択——夢か友情か。
大事なのは最後まで諦めないこと——and take a chance!
(also @ なろう)
独占欲強めの最強な不良さん、溺愛は盲目なほど。
猫菜こん
児童書・童話
小さな頃から、巻き込まれで絡まれ体質の私。
中学生になって、もう巻き込まれないようにひっそり暮らそう!
そう意気込んでいたのに……。
「可愛すぎる。もっと抱きしめさせてくれ。」
私、最強の不良さんに見初められちゃったみたいです。
巻き込まれ体質の不憫な中学生
ふわふわしているけど、しっかりした芯の持ち主
咲城和凜(さきしろかりん)
×
圧倒的な力とセンスを持つ、負け知らずの最強不良
和凜以外に容赦がない
天狼絆那(てんろうきずな)
些細な事だったのに、どうしてか私にくっつくイケメンさん。
彼曰く、私に一目惚れしたらしく……?
「おい、俺の和凜に何しやがる。」
「お前が無事なら、もうそれでいい……っ。」
「この世に存在している言葉だけじゃ表せないくらい、愛している。」
王道で溺愛、甘すぎる恋物語。
最強不良さんの溺愛は、独占的で盲目的。
14歳で定年ってマジ!? 世界を変えた少年漫画家、再起のノート
谷川 雅
児童書・童話
この世界、子どもがエリート。
“スーパーチャイルド制度”によって、能力のピークは12歳。
そして14歳で、まさかの《定年》。
6歳の星野幸弘は、将来の夢「世界を笑顔にする漫画家」を目指して全力疾走する。
だけど、定年まで残された時間はわずか8年……!
――そして14歳。夢は叶わぬまま、制度に押し流されるように“退場”を迎える。
だが、そんな幸弘の前に現れたのは、
「まちがえた人間」のノートが集まる、不思議な図書室だった。
これは、間違えたままじゃ終われなかった少年たちの“再スタート”の物語。
描けなかった物語の“つづき”は、きっと君の手の中にある。
生まれたばかりですが、早速赤ちゃんセラピー?始めます!
mabu
児童書・童話
超ラッキーな環境での転生と思っていたのにママさんの体調が危ないんじゃぁないの?
ママさんが大好きそうなパパさんを闇落ちさせない様に赤ちゃんセラピーで頑張ります。
力を使って魔力を増やして大きくなったらチートになる!
ちょっと赤ちゃん系に挑戦してみたくてチャレンジしてみました。
読みにくいかもしれませんが宜しくお願いします。
誤字や意味がわからない時は皆様の感性で受け捉えてもらえると助かります。
流れでどうなるかは未定なので一応R15にしております。
現在投稿中の作品と共に地道にマイペースで進めていきますので宜しくお願いします🙇
此方でも感想やご指摘等への返答は致しませんので宜しくお願いします。
【完結】夫に穢された純愛が兄に止めを刺されるまで
猫都299
児童書・童話
タイムリープしたかもしれない。中学生に戻っている? 夫に愛されなかった惨めな人生をやり直せそうだ。彼を振り向かせたい。しかしタイムリープ前の夫には多くの愛人がいた。純愛信者で奥手で恋愛経験もほぼない喪女にはハードルが高過ぎる。まずは同じ土俵で向き合えるように修行しよう。この際、己の理想もかなぐり捨てる。逆ハーレムを作ってメンバーが集まったら告白する! 兄(血は繋がっていない)にも色々教えてもらおう。…………メンバーが夫しか集まらなかった。
※小説家になろう、カクヨム、アルファポリス、Nolaノベル、Tales、ツギクルの6サイトに投稿しています。
※ノベルアップ+にて不定期に進捗状況を報告しています。
※文字数を調整した【応募版】は2026年1月3日より、Nolaノベル、ツギクル、ベリーズカフェ、野いちごに投稿中です。
※2026.1.5に完結しました! 修正中です。
こちら第二編集部!
月芝
児童書・童話
かつては全国でも有数の生徒数を誇ったマンモス小学校も、
いまや少子化の波に押されて、かつての勢いはない。
生徒数も全盛期の三分の一にまで減ってしまった。
そんな小学校には、ふたつの校内新聞がある。
第一編集部が発行している「パンダ通信」
第二編集部が発行している「エリマキトカゲ通信」
片やカジュアルでおしゃれで今時のトレンドにも敏感にて、
主に女生徒たちから絶大な支持をえている。
片や手堅い紙面造りが仇となり、保護者らと一部のマニアには
熱烈に支持されているものの、もはや風前の灯……。
編集部の規模、人員、発行部数も人気も雲泥の差にて、このままでは廃刊もありうる。
この危機的状況を打破すべく、第二編集部は起死回生の企画を立ち上げた。
それは――
廃刊の危機を回避すべく、立ち上がった弱小第二編集部の面々。
これは企画を押しつけ……げふんげふん、もといまかされた女子部員たちが、
取材絡みでちょっと不思議なことを体験する物語である。
ノースキャンプの見張り台
こいちろう
児童書・童話
時代劇で見かけるような、古めかしい木づくりの橋。それを渡ると、向こう岸にノースキャンプがある。アーミーグリーンの北門と、その傍の監視塔。まるで映画村のセットだ。
進駐軍のキャンプ跡。周りを鉄さびた有刺鉄線に囲まれた、まるで要塞みたいな町だった。進駐軍が去ってからは住宅地になって、たくさんの子どもが暮らしていた。
赤茶色にさび付いた監視塔。その下に広がる広っぱは、子どもたちの最高の遊び場だ。見張っているのか、見守っているのか、鉄塔の、あのてっぺんから、いつも誰かに見られているんじゃないか?ユーイチはいつもそんな風に感じていた。
アリアさんの幽閉教室
柚月しずく
児童書・童話
この学校には、ある噂が広まっていた。
「黒い手紙が届いたら、それはアリアさんからの招待状」
招かれた人は、夜の学校に閉じ込められて「恐怖の時間」を過ごすことになる……と。
招待状を受け取った人は、アリアさんから絶対に逃れられないらしい。
『恋の以心伝心ゲーム』
私たちならこんなの楽勝!
夜の学校に閉じ込められた杏樹と星七くん。
アリアさんによって開催されたのは以心伝心ゲーム。
心が通じ合っていれば簡単なはずなのに、なぜかうまくいかなくて……??
『呪いの人形』
この人形、何度捨てても戻ってくる
体調が悪くなった陽菜は、原因が突然現れた人形のせいではないかと疑いはじめる。
人形の存在が恐ろしくなって捨てることにするが、ソレはまた家に現れた。
陽菜にずっと付き纏う理由とは――。
『恐怖の鬼ごっこ』
アリアさんに招待されたのは、美亜、梨々花、優斗。小さい頃から一緒にいる幼馴染の3人。
突如アリアさんに捕まってはいけない鬼ごっこがはじまるが、美亜が置いて行かれてしまう。
仲良し3人組の幼馴染に一体何があったのか。生き残るのは一体誰――?
『招かれざる人』
新聞部の七緒は、アリアさんの記事を書こうと自ら夜の学校に忍び込む。
アリアさんが見つからず意気消沈する中、代わりに現れたのは同じ新聞部の萌香だった。
強がっていたが、夜の学校に一人でいるのが怖かった七緒はホッと安心する。
しかしそこで待ち受けていたのは、予想しない出来事だった――。
ゾクッと怖くて、ハラハラドキドキ。
最後には、ゾッとするどんでん返しがあなたを待っている。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる