ヒ・ミ・ツ~許嫁は兄の親友~(旧:遠回りして気付いた想い)[完]

麻沙綺

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高校生編と再婚約の条件

気弱…悠磨

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  あ~あ。
  オレ、もしかしたら嫌われたかも……。
  抱き締めるあんなことするつもり無かった。
  ……けど、オレだけだったのかなって思ったら、気が付いたら抱き締めていた。
  あの華奢な体を……。

  明日、どんな顔して会えばいいんだ。



  オレが、頭を抱え込んでいると。
「何やってるんだ? デート後なのに暗いヤツだな。」
  突然背後から声がかかる。
  ノックも無しに部屋に入ってくるのは、一人しか居ない。
「勝手に入ってくるな!」
  って、怒鳴ってた。
「ノックはしたさ、だが返事がなかったから気になってな。でデートは、楽しかったんだろ?」
  兄貴が、ベッドに腰を下ろしからかうように言う。
「まぁな。」
  亜耶のはしゃいだ顔を思い出す。
  すると自然に口許が綻ぶ。
「じゃあ、何で落ち込んでるんだ?」
  兄貴が、不思議そうに聞いてくる。
  一様、兄貴の方が経験豊富だろうから、オレの思ったことを打ち明けてみるのも良いのかも……。
  そう思ったら、自然と言葉が紡がれた。

「記念にブレスレットを買ったんだ。別れ際に渡したんだけど、オレだけが渡して、彼女から何も貰わずにその代わりに彼女を抱き締めたんだ。」
  オレは、さっきの光景を思い出しながら言う。
「ふーん。それで?」
  他人事だと言わんばかりの兄貴に少し、ムッとする。
「オレだけが、彼女の事を好きなのかなって思って……。」
  気弱なオレってらしくないかも……。
「それって、悠磨の我が儘じゃねぇの? 一緒に居て楽しかったんだろ? それ以上を求めてる自分が居るんだろ? オレだけを見て欲しいって、欲が出てるんだと思うぞ。」
  兄貴が、真顔で答えてくれた。
「俺だけがって思ってるってことは、悠磨だけじゃなく誰もが持つ想いだと思うぞ。それだけ、悠磨が彼女を想ってるけど、彼女から見返りを求めてしまうのは、いた仕方ないと思うが……。求めすぎも良くないと俺は思うぞ。」
  兄貴の言葉に考えさせられた。
  そこに行き当たるまでに兄貴にも色々在ったんだろう。
「好きになるって、難しいよな。最初は、見返りなんかいらない。ただ傍に居たいって思って付き合い始める。すると自分だけを見て欲しいって欲張りになる。」
  確かにそうだ。
  付き合う前は、ただ傍に居たい。近くで見ていたいって思っていた。付き合い始めたら、自分だけを見て欲しいって、自分だけに他の人に見せない素顔を見せて欲しいって……何時の間にか欲張りになってた。
「彼女を縛り付けるのは良くないと思う。彼女の想いを大切にすることも大事なんじゃないのかって、俺は思う。」
  兄貴の考えなのだろう。
  オレも、その考えに好感がもてる。
「そうかもしれない。オレの想いを押し付けすぎても彼女が困るだけだもんな。」
  兄貴が、オレの言葉に頷いた。
「お前ら、付き合い始めたばかりだろ? 焦る必要ないだろ。これからさ。」
  兄貴に諭されて、オレはそうだよなって、自分で納得した。



  付き合い始めて三ヶ月弱。
  急ぐ必要なんて無いんだっと自分に言い聞かせた。




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