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高校生編と再婚約の条件
閑話 小林泉
しおりを挟む私、小林泉。
今日から高校生。
新しい出逢いを求めて、校舎に入った。
教室に入ると見知った顔が、何人か居た。
声を掛けなかった。って言うか、掛けずらかった。
中学での行いが、余り良いとは思えなかったから、一線退いてみていた。
ガラッ。
教室の戸が開き、一人の男の子が入ってきた。
その男の子は、私が求めている男の子まんまだった。
ズキュンって、心臓を撃ち抜かれたみたいに釘付けになって見ていた。
彼は、廊下側の一番後ろの席に座った。
私は、席を立ちその彼のところに行くと。
「初めまして。私、小林泉って言うの。宜しくね。」
先にそう声を掛けた。
節操がないって思われないかな?
声、裏返らなくてよかったと安心。
「あっ、初めまして。渡辺悠磨です。こちらこそ宜しく。」
彼は、戸惑いながらも笑顔で返してくれた。
キューン。笑顔、可愛い。
渡辺悠磨くんか。
「悠磨くんって呼んでも?」
厚かましいとは思ったけど。
「えっ、ああ、いいよ」
って、快く言ってくれたのが、嬉しかった。
嫌がると思ってたのに承諾してくれて安心した。
「私の事は、泉って呼んでね。」
図々しいかなとも思ったけど、自分だけ名前で呼ぶのも変だと思ったから、そう言ったんだけど。
「わかった。」
彼は、嫌な顔一つ見せずに了承してくれたのも好感が持てた。
これが彼との出逢いだった。
彼には、彼女が居た。
中学からの付き合いだそうで、とても仲が良くて付け入る隙なんか見つからない。
彼は、彼女と居る時は、凄く優しい目で彼女の事を見ている。
よっぽど好きなんだって、窺える。
そんな二人を見てるだけで、嫉妬心が芽生えてくる。
普段見せない顔を彼女には、惜しげもなく見せれるんだと思うと胸が痛んだ。
中学の時、何人もの男の子と付き合ったけど、ここまでの感情はわかなかった。
ただ何となく好きになって、付き合ってこんなものだと思った。
私が、初めて気付いた嫉妬だ。
彼女を陥れるために弱点を掴もうと日々監視してるのに、何も出てこない。
何か無いのか……何か。
彼女に粗を探すこと2ヶ月。
何も見つからずに焦っていた。
そして、テストも終わり、校内レクイベントで彼女と同じ班になった。しかも、彼女を狙ってるって言う勇(元カレ)も同じ班だ。
私は、勇に連絡して打ち合わせた。
レク当日。
湯川と彼女が仲良く話してるところに勇が先に声を掛けた。
数分おいて、私が声を掛ける。
「おはよう、湯川、鞠山さん。二人は、仲良しだったんだ。」
そう声を掛けたのだが、動揺も見せない余裕っぷり。
普通、彼氏以外の人と仲良く話してる所を見られれば、焦ると思うんだけど……。
「おはよう、泉。そうだよ。共通の友人が居るから、その人の事を話してたんだ。」
と湯川からの新情報。
共通の友人?
悠磨くん?
そう連鎖せられた。
それなら。
「へぇー。悠磨くんは、それ知ってるの?」
私は、悠磨くんの事だと思ってたんだけど。
「知らないよ。だって、俺の婚約者の事だし。鞠山さんはある人の紹介で知ってて、仲良しなんだよ。」
湯川が言ってきた。
湯川に婚約者?
この年で?
まさかの政略結婚?
疑問が湧いてくる。勇も驚きの顔を見せる。
「そうなんだ。初耳。」
勇が、声をあげて、大袈裟に言う。
そんな重苦しい空気になったのは、一瞬で、残りのメンバーが現れ話が頓挫し自己紹介となった。
湯川くんから自己紹介が始まり、三年の湯川先輩が最後に行った。
「湯川が二人居るので、俺の事は透って呼んでください。」
湯川がおどけて言う。
一様、私はそれに頷いた。
レクが始まり、最初に行く場所を決めて歩き出した。
「勇。さっきの知ってた?」
私は、勇の横に並んで歩く。
「いいや。そんな話し聞いた事無い。」
即答で答えられた。
私もだ。
この学校に財閥やら政財界やらの令息、令嬢が何人か居るのは知ってる。
まさか、湯川がそっち系など、思いもよらぬ事だった。
普段からの態度を見れば、どこぞの御曹司には見えないわけで。
ってちょっと待って。
湯川の婚約者と鞠山さんが知り合いって言ってた。
まさか、鞠山さんも……。
そんなわけ無いか……。だって、彼女の振る舞い方は、令嬢とは言いがたいのもあるし……。
そう思っていたんだけど、湯川のある言葉で知る事になる。
「先輩。俺を殺す気ですか? 結婚する前に真由あいつを一人にするつもりですか?」
湯川が叫ぶ。
さっきの嘘じゃないんだ。
「ちょ……今、聞き捨てならない言葉が聞こえてきたんだが……。透。お前、婚約者居るのか?」
勇が、確信を持って聞き返す。
さっきの話は、嘘だと思ってたから改めて聞き直してくれた勇に感謝。
「居ますよ。それぐらい、当たり前じゃないですか。俺、同棲してますし……。桜先輩も兄さんもそれに鞠山さんにもちゃんと婚約者が居ますよ」
って、湯川が言い返してきた。
えっ……。
湯川、今なんて言った。
"鞠山さんにも婚約者が居る。"
悠磨くんが居ながら、別に婚約者が居る。
そう思ったら、体が勝手に動き彼女を突き飛ばしていた。
「あんたなんか、悠磨くんは似合わない!!」
そう叫んでいた。
周囲の事も気にしないで。
でも、そんな中彼女が。
「ねぇ、似合う似合わないって何? 恋愛って、そんな風にするものなの? 違うよね。お互いが想い合ってするのが恋愛じゃないの。人に言われてする“恋”なんて“恋”じゃない。今の小林さんは、ただ憧れてるだけだと思うよ。」
って、知ったかぶりする彼女。
それが気にくわなくて。
「あんたには、わかるっていうの!」
聞いていた。
「わかるようになったのは、つい最近だよ。あの人の優しさに触れる度に愛しくなるし、たまの我が儘も聞いてあげたいって思うのもあの人だけ。私だけに見せる表情かお。良いところも悪いところも全て曝して見せ会えることこそが、信頼できる相手だって。ついこの間知らされた。あの人が頑張ってるんだから、自分も頑張ろうって、支えてもらってるんだから、支えてあげようと思えるんだって。あの人が教えてくれたの。」
彼女は、とても愛しそうな目で空を見つめて、崩れるように倒れた。
うそ……。
何で……。
ただ、プールの水に浸かっただけでしょ。
何で、倒れるのよ。
もしかして、芝居なの?
そうなんでしょ?
頭の中で、そればかりグルグルと駆け巡る。
そこに。
バシャ、バシャと勢いよく水の中を走ってる音が聞こえた。
ふと見ると悠磨くんが、彼女を抱き上げていた。
「泉。何を亜耶に言われたのか、オレは聞いてなかったから知らない。だけど、体調を崩してる人を突き落とすのは、どうかと思うぞ。」
悠磨くんの地を這うような声と軽蔑する眼差し。
違う、違う違う。
そんなつもりなかった。心の中で唱えたところで、何の弁解も出来ない。
「気付いてたの透だけだろうな。」
何の事?
悠磨くんの言葉に湯川が頷いてる。
「亜耶。今日、体調崩してて、本来なら欠席してる。だけど、自分の所為で迷惑掛けたくないって思ってるヤツなんだ。そうやって、自分を築き上げてきた亜耶の何処に落ち度がある。自分の事を棚に上げて、亜耶を責める事に何の意味があるんだ? 人に振り向いてもらいたければ、自分を磨くことが先だろうが。それをしないで、人を傷つけるのは、お門違いだ。」
悠磨くんの言葉が、胸に突き刺さる。
悠磨くんの言う通りだ。
自分が今までしてきた事を振り返る。
自分が欲しいままに手を入れる為に何をした。
自分を磨く努力を怠り、他人に危害を与えてた。
そんなんじゃ、誰も寄り付かなくなるのは、当たり前だ。
全て、人の所為にしてた自分が、恥ずかしい。
反省はするものの、どうしても鞠山さんを許す事が出来なかった。
悠磨くんは、鞠山さんを抱き抱えて去っていった。
ピンポンパンポン。
『一年B組小林泉さん。一年B組小林泉さん。大至急、保健室に来てください。』
校内放送が流れた。
「やっぱり、呼び出しされたか……」
湯川が、わかってたかのように呟いた。
何で、私が呼び出しされないといけないの?
把握できてない私に。
「早く行った方がいいよ。今は、あの人、日本に居ないから、大丈夫だと思う。けどもう一人、あの人よりも優しいが、事情を知りたがって呼び出したんだと思う。」
湯川が意味深な言葉を告げる。
湯川が言うあの人とは、誰を指してるんだろう?
首を傾げる私に。
「早く行かないと、大変な事になるよ。」
湯川に追いたてられるように保健室に走って向かった。
保健室に入れば、異様な雰囲気が漂っていた。
悠磨くんは、こっちらを向いて座っていて、悠磨くんの前にスーツ姿の男性が背を向けて座っていた。
悠磨くんは、その人と顔見知りみたいだけど……。
その人は、私の方に振り返ると。
「君が、小林泉さん?」
落ち着いた大人の声で聞いてきた。
私は、素直に頷いた。
この人誰?
「……で、亜耶を突き飛ばした理由を教えてくれないか?」
この言葉で、鞠山さんの身内だと知った。
落ち着いた身なりの理想の男性。
こんな人も居るんだ。
指輪、してるから既婚者。
何で、鞠山さんに関わるんだろう?
詮索してて、何も答えない私に。
「何も理由無しに亜耶を突き落としたのか? だったら、親御さんを呼んで話しを付けるだけだな。まぁ、元々体調が悪いのにイベントに穴を開ける訳にはいかないと自己責任の強い亜耶にも問題があるが。」
って言葉にサッと顔が青くなったに違いない。
ただ突き落としただけで、親が呼び出されるなるなんて、思ってなかった。
冷めた目付きで私を睨んでくる。
悠磨くんに関してる事だから言いにくい。
私は、チラッと悠磨くんを盗み見た。
悠磨くんは、真顔で私を見ている。
言わないとダメだよね。
「彼女が、悠磨くんを蔑ろにするから……。」
やっとの思いで口にした。
悠磨くんの事を慕ってる私からしたら、そう言うしかないじゃない。
悠磨くんが、驚いた顔をしてる。
そんなに驚くことかな?
「悠磨くんが原因って事は、君が悠磨くんの事を慕ってる事でいいかな。」
その人は、確認の為に聞いてきた。
私は、それに頷いた。
そして、意を決して。
「鞠山さんに婚約者が居るって聞いた時に“悠磨くんが居るのに何故”って思ったら、怒りがこみ上げて、気付いたら押してたんです。」
胸の内にある思いを告げると。
「ふーん。で、亜耶にまた何か言われてんだろ? この子は賢い子だから。」
何でもないように告げる。
何で、見てもいないのにわかるのよ。
「その顔は、図星か。じゃあ、亜耶の婚約者と悠磨くんと付き合いだした経緯を話そうか……。その前にもも先生。亜耶の事もう暫く見てもらってもいいですか? もうすぐ主治医が来ると思うので、来たら診察してもらってください」
冷静に判断を下し、養護教諭に告げる。
その前に主治医って……簡単に来れるものなの?
何で、一生徒なのに特例が出来るの?
「わかったわ、雅斗くん。でもその“もも先生”って言い方やめてくれない。」
苦笑する先生。
先生は、この人と知り合いなの?
「それでも“もも先生”ですよね。」
雅斗さん?が言い返す。
「もういい。あなたと議論してると疲れる。さっさと行って。理事長室使っていいわよ。」
って。
えっ、理事長室使っていいの?
そんな権限この先生にあるの?
不可解な事ばかりだ。
私の疑問は、解決すること無く保健室を後にした。
初めて入る理事長室。
「二人供座れば。話し長くなるし……」
勝手に座っていいものなの?
悠磨くんも戸惑ってる。
「悪いけど、早くしてくれないか。俺もそんなに暇人じゃないんだよ。」
苛立った声に渋々悠磨くんの隣に座った。
その人は、ゆっくりと思い出すように話し出した。
そんな前から決まってたのか……。
本人が知らないだけで、周りが固めてたのか……。
自由に恋愛することが難しい何て……。
だから、悠磨くんに惹かれていった。
じゃあ、何故その悠磨くんを犠牲にしてるんだろう?
納得いかない。
それに、悠磨くんを頼らないって何故?
私からしたら、頼りきってるように見えたんだけど、そうじゃないって事。
見た目で判断しすぎてたのかなぁ?
でも、それとこれは別問題。
「だからって、悠磨くんをだしに使うなんて、私は許せない。」
私がそう口にしたら。
「それは、もうすぐ終わるさ。悠磨くんも気付いているんだろう。亜耶があいつに惚れている事を。」
その言葉に仰天した。
悠磨くんが、静かに頷いた。
何で、そこで頷けるの?
私が疑問に思ってる事を悠磨くんが切な気に説明してくれる。
悠磨くんから別れを告げるって……。
普通は、別れたい人の方が告げるものじゃないの?
「そんなのおかしい。何で、悠磨くんが犠牲にならないといけないの。」
悔しくて、涙が出そうだ。
「泉。オレ、犠牲だなんて思ってない。この四ヶ月間、亜耶と居て楽しかった。まぁ、オレの手で幸せに出来ないのは残念だけど、でもオレ以上に亜耶の事を思ってる人が居て、亜耶もあの人を思ってるのだから、オレが身を引いた方が早いだろ。それにオレ自身も納得してるんだ。あの人は、男のオレから見てもカッコいい。なれるなら、あの人みたいになりたいって、憧れるんだよ。」
悠磨くんが目を輝かせて言う。
そんなにいい人なの?
悠磨くんが言うなら、会ってみたい気もする。
「だけど……」
私が言おうとしたら、悠磨くんが言葉を重ねてきた。
「ありがとな。オレのために一生懸命になってくれて。泉も、あの人に会えばわかるよ。」
悠磨くんが、私の頭をポンポンって軽く叩く。
悠磨くん、優しすぎだよ。
こんな私に優しくしないでよ。
雅斗さんを見送った後。
「ごめんなさい、悠磨くん。」
って、自然に口からこぼれた。
「それ、言う相手違うだろ。オレにじゃなくて、亜耶に直接謝れよ。」
悠磨くんが視線を合わせてきた。
「……でも」
戸惑う私に。
「会いづらいのなら、オレも付き合うから」
ニッコリと笑ってそう言うから、私は頷いた。
鞠山さんにも色々な悩みがあったんだって思ったら、なんだか許せるようになった。
後日お見舞いに行ったら。
「友達になって。」
って言われて、素直に喜べなくて、ちょっとツンとしてしまったのは致仕方ないと思う。
彼女が、とてもいい娘だと思い知らされた私だった。
悠磨くんには、もう一度自分を磨いてから告白しようと思ってます。
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