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第2章「未来はなにも分からない」
第24話「竜巫女の魔法」
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「ジャン……」
「いつの間に……、ミラ後ろに下がれ。指示を頼む。ジェイは俺と一緒に、デカいのを殺すぞ」
「ああ、しかし、先輩方からはこんなの聞いてないけどな」
急いでいるのに。
なぜ、このタイミングで。行き止まりでなければスルーするのに。その時、かろうじて見える蛇と鍾乳洞の隙間。暗がりの中に、サディアを見た気がした。ニール、ニコラも。
ぱちぱちと瞬きすると彼女達はいなくなっていた。気のせいだったのだろうか? 後ろを走っていたはずだから、いても不思議ではないけど……。
「ミラっ、視てくれ」
ジャン王子の言葉で、ハッと我に返る。慌てて大蛇に視線を集中させた。周りの光景がぐらっと揺れる。
あまり使いたくはないけど、しょうがない。
ミラの視界の中で、蛇やジャン王子、ジェイの動きに、もう一つの映像が重なる。ジャン王子が蛇に向かい、そこに向かって大蛇が首を伸ばす。がぶりと噛み付かれる直前。
「ジャンっ、噛まれるっ。下がって!」
ミラの言葉にジャン王子はすぐさま止まって、後退した。後退する前の場所に、蛇の頭が突っ込み、床を粉砕する。
そこへ、ジェイが大剣で頭を殴った。蛇は床に沈み込み、その体躯を暴れさせる。
映像は続いている。大剣を振りかぶり、固まっているジェイに後方に控えていた小さいものが襲い掛かっていた。
目まぐるしく、リアルタイムで変わる映像。
「ジェイっ、小さいのが来るっ」
なるべく短く素早く。危険要素を伝える。視える先はそんなに長くない。使用後の疲労から、長くも出来ない。だが、確実に素早く勝つにはこれが最も早い。本当は階層主で使用するつもりだった。
ジェイはミラの言葉を聞くなり、大剣を置いて後方へ飛び退った。
だが――ダメ、間に合わない。何匹か小さいのが彼の腕に噛み付いた。すぐさま、ジェイはそれを取り、投げつける。だが、蛇は毒を持っていたようだ。
ふらついているジェイの先、映像では足をついた彼に蛇が群がるのが視えた。このままではまずい。
「ジャン、燃やしてっ」
そう言った瞬間、映像ではジャン王子の掲げた剣から炎が大蛇を通し、小さいものまで燃やし尽くすのが見えた。
ミラは足に最大限の力を込め、ジェイに駆け寄った。自分でも制御できるかギリギリの速さでジェイのもとに辿り着き、持ち上げると、すぐさまに引き返す。力を誤り、転ぶ。ジェイが床に転んでしまったが、頑丈な彼なら大丈夫だろう。
バッとミラが顔を見上げると、ちょうどジャン王子が大蛇に炎をもたらしている所だった。彼の剣が燃えている。それが、大蛇に振りかぶった。
剣は炎によって剣身を伸ばし、大蛇をかち割らせる。同時に、横に広がった炎が小さい蛇を燃やしていった。
いつ見ても綺麗。どうやったら、あんな炎が出るのだろう。
炎は黄色やオレンジというよりも紅色に近い。赤く艶めかしい。とてもジャン王子が出している炎だとは思えない代物。どこか毒々しくも思える炎だが、あの炎はいつもミラを守ってくれてもいる。轟々と燃える炎の熱さがミラまで伝わってくる。一匹たりとも残っているものはなく、焦げ臭い匂いが鼻につき始めた。
ジャン王子が振り下ろした剣を一閃すると、剣に纏っていた炎が掻き消える。そのまま、彼は鞘に剣を納めた。
「はぁー……」
ミラには彼の背中が大きく見えた。ジャン王子が剣で蛇を倒したのは自分が誘導した結果だ。だが、こうグッとくるものがあった。ミラは内心で確信を深める。
やはり、婚約破棄などされたくない。だって、カッコいいし。
キリッとした横顔はいつも見ている柔和な彼の笑顔と異なり、男性を意識させた。
「お、おい……、ミラ、そろそろ助けてくれ、毒が、やばい……」
「え? あ、ごめんっ」
そばに転がっているジェイから弱々しい声が掛かる。うっかりしていた。放置したままだった。それにしても、やはり毒があったのか、あの蛇。
ミラは慌てて起き上がると、ジェイのもとに向かう。彼は青い顔をしており、震えていた。通常だと、魔法薬を飲んでも少々まずい症状ではある。
目が霞み、体はいうことを利かなくなり始めているかもしれない。
「噛まれたの、どこ? ジェイ」
「腕、だ。左……」
避ける時に、無意識に遅れてしまったか。まだまだ訓練が足りない。
「ここ?」
「ぐっ、ううっ、そこ、だ……」
ジェイの左腕――まくり上げた腕に噛み跡がいくつかついている。制服でダンジョンに入るからこうなってしまう。なんで、防具をつけちゃダメなのだろうか、この試験。
「少し痛むけど我慢ね、ジェイ」
「ああ……」
ミラは自分の手に唾液を垂らした。これも、あまりしたくはない。全然気にしてないのに、ジャン王子の機嫌が悪くなる。別に、唾液くらい気にすること無いというのに。なぜなら、これは治療の一環なのだから。ちらっと後ろを見ると、ジャン王子はあたりを警戒しながら時折鞘に収まっている剣を振って、炎を出している。生きている蛇はいないように見えたが、残っていたのかもしれない。
よし、見てないね。まったく嫉妬深いんだから。まあ、逆の立場だったら自分も嫌かもしれないけど。
たらっと手の平に垂らした唾液。それをジェイの蛇の噛み跡に塗りつける。唾液は彼の腕に付着すると、煙を立ながら吸収されていく。
「ぐうっ」
ジェイは腕を抑え、顔を歪ませた。前に自分自身でやったことがあるが、結構痛かったのを覚えている。治した直後に叫びたいのを我慢して身体が丸くなるくらいには。
腕はみるみる噛み跡がなくなっていった。青ざめていた顔も通常の色に戻っていき、目にも生気が戻ってくる。
「どう? ジェイ、気分は」
「……大分、よくなった。ジャンは?」
「あっちで見張ってくれているみたい」
ミラが後方を振り返ると、彼はまだあたりを警戒していた。こっちは見ていない。
「そっか。相変わらず凄いなお前の唾」
「薬って言ってくれない? あと、それジャンの前で言わないでよ? ……こないだ大変だったんだから」
「何が大変だったかは聞かないが……、まあ、気を付ける」
ジェイは自分の腕を見ながら、約束してくれる。本当だろうか。バレたらジェイだって面倒なことになると思うのに。
こないだは本当に大変だった。ジャン王子に抱き付かれながら、一日中愛を囁かれるというのは天国なのか地獄なのか分からなくなるし、耳元でずっと囁いてくるし、離してくれないし。おまけにこっちは同じことが恥ずかしくて出来ないのだからずるい。
そんなリスク? を負っているのだから治療代は欲しい。
「……なんだ、この手は?」
「治療代。お金、は冗談として、ジャンの写真欲しいなー」
「お前、この間あげたばかりだろう。撮るの大変だったんだぞ」
「えー、だっていくつあってもいいじゃん。それとも、またジャンに扱かれたいの? 何されたのか知らないけどさー」
「ぐっ、その場合、お前も被害を被ると思うんだが? ニアが凄い剣幕で怒ってたぞ」
「私はいいのー。その、ちょっと、恥ずかしいけど。嫌なわけじゃないし。ね、だから……」
「おい、大丈夫なのか?」
突然、後ろから掛けられた声に、心臓がぎゅっと締まった。あ、危ない。多分、聞かれていないはず。
ジェイを無言で睨むと、生意気にも顔を逸らされてしまった。新しいの欲しかったのに。でも、彼のことだから、律儀にくれるはずだ。くれなかったら、催促するだけだし。
ミラは何事もなかったように振り返った。
「ジャン、見回りは終わったの?」
「ん? ああ、もういないはずだ。ジェイは大丈夫なのか? 噛まれていたように見えたが……」
「うんっ。私が魔法で、治療したからねー」
いまだに寝ているジェイの体を起こし、バンと背中を叩いた。
「ぐっ、おい、ミラ、加減しろ……」
「あ、ごめん。つい」
さっきから竜巫女の力を使っていたから、加減が出来なかった。危うくジェイの背中を粉砕するところだった。また、怪我人になってしまう。
「元気そうだな……。ところで、魔法で治したんだよな、ジェイ」
「あ、ああ。助かったよ」
「ならいいが……」
ジャン王子はジェイの蛇に噛まれた噛み跡を見る。正確にそれが合った場所を。なにが引っ掛かっているのか、じっとそこを見る。
このままでは、秘蔵コレクションになるはずのものが一枚減ってしまう。
「いつの間に……、ミラ後ろに下がれ。指示を頼む。ジェイは俺と一緒に、デカいのを殺すぞ」
「ああ、しかし、先輩方からはこんなの聞いてないけどな」
急いでいるのに。
なぜ、このタイミングで。行き止まりでなければスルーするのに。その時、かろうじて見える蛇と鍾乳洞の隙間。暗がりの中に、サディアを見た気がした。ニール、ニコラも。
ぱちぱちと瞬きすると彼女達はいなくなっていた。気のせいだったのだろうか? 後ろを走っていたはずだから、いても不思議ではないけど……。
「ミラっ、視てくれ」
ジャン王子の言葉で、ハッと我に返る。慌てて大蛇に視線を集中させた。周りの光景がぐらっと揺れる。
あまり使いたくはないけど、しょうがない。
ミラの視界の中で、蛇やジャン王子、ジェイの動きに、もう一つの映像が重なる。ジャン王子が蛇に向かい、そこに向かって大蛇が首を伸ばす。がぶりと噛み付かれる直前。
「ジャンっ、噛まれるっ。下がって!」
ミラの言葉にジャン王子はすぐさま止まって、後退した。後退する前の場所に、蛇の頭が突っ込み、床を粉砕する。
そこへ、ジェイが大剣で頭を殴った。蛇は床に沈み込み、その体躯を暴れさせる。
映像は続いている。大剣を振りかぶり、固まっているジェイに後方に控えていた小さいものが襲い掛かっていた。
目まぐるしく、リアルタイムで変わる映像。
「ジェイっ、小さいのが来るっ」
なるべく短く素早く。危険要素を伝える。視える先はそんなに長くない。使用後の疲労から、長くも出来ない。だが、確実に素早く勝つにはこれが最も早い。本当は階層主で使用するつもりだった。
ジェイはミラの言葉を聞くなり、大剣を置いて後方へ飛び退った。
だが――ダメ、間に合わない。何匹か小さいのが彼の腕に噛み付いた。すぐさま、ジェイはそれを取り、投げつける。だが、蛇は毒を持っていたようだ。
ふらついているジェイの先、映像では足をついた彼に蛇が群がるのが視えた。このままではまずい。
「ジャン、燃やしてっ」
そう言った瞬間、映像ではジャン王子の掲げた剣から炎が大蛇を通し、小さいものまで燃やし尽くすのが見えた。
ミラは足に最大限の力を込め、ジェイに駆け寄った。自分でも制御できるかギリギリの速さでジェイのもとに辿り着き、持ち上げると、すぐさまに引き返す。力を誤り、転ぶ。ジェイが床に転んでしまったが、頑丈な彼なら大丈夫だろう。
バッとミラが顔を見上げると、ちょうどジャン王子が大蛇に炎をもたらしている所だった。彼の剣が燃えている。それが、大蛇に振りかぶった。
剣は炎によって剣身を伸ばし、大蛇をかち割らせる。同時に、横に広がった炎が小さい蛇を燃やしていった。
いつ見ても綺麗。どうやったら、あんな炎が出るのだろう。
炎は黄色やオレンジというよりも紅色に近い。赤く艶めかしい。とてもジャン王子が出している炎だとは思えない代物。どこか毒々しくも思える炎だが、あの炎はいつもミラを守ってくれてもいる。轟々と燃える炎の熱さがミラまで伝わってくる。一匹たりとも残っているものはなく、焦げ臭い匂いが鼻につき始めた。
ジャン王子が振り下ろした剣を一閃すると、剣に纏っていた炎が掻き消える。そのまま、彼は鞘に剣を納めた。
「はぁー……」
ミラには彼の背中が大きく見えた。ジャン王子が剣で蛇を倒したのは自分が誘導した結果だ。だが、こうグッとくるものがあった。ミラは内心で確信を深める。
やはり、婚約破棄などされたくない。だって、カッコいいし。
キリッとした横顔はいつも見ている柔和な彼の笑顔と異なり、男性を意識させた。
「お、おい……、ミラ、そろそろ助けてくれ、毒が、やばい……」
「え? あ、ごめんっ」
そばに転がっているジェイから弱々しい声が掛かる。うっかりしていた。放置したままだった。それにしても、やはり毒があったのか、あの蛇。
ミラは慌てて起き上がると、ジェイのもとに向かう。彼は青い顔をしており、震えていた。通常だと、魔法薬を飲んでも少々まずい症状ではある。
目が霞み、体はいうことを利かなくなり始めているかもしれない。
「噛まれたの、どこ? ジェイ」
「腕、だ。左……」
避ける時に、無意識に遅れてしまったか。まだまだ訓練が足りない。
「ここ?」
「ぐっ、ううっ、そこ、だ……」
ジェイの左腕――まくり上げた腕に噛み跡がいくつかついている。制服でダンジョンに入るからこうなってしまう。なんで、防具をつけちゃダメなのだろうか、この試験。
「少し痛むけど我慢ね、ジェイ」
「ああ……」
ミラは自分の手に唾液を垂らした。これも、あまりしたくはない。全然気にしてないのに、ジャン王子の機嫌が悪くなる。別に、唾液くらい気にすること無いというのに。なぜなら、これは治療の一環なのだから。ちらっと後ろを見ると、ジャン王子はあたりを警戒しながら時折鞘に収まっている剣を振って、炎を出している。生きている蛇はいないように見えたが、残っていたのかもしれない。
よし、見てないね。まったく嫉妬深いんだから。まあ、逆の立場だったら自分も嫌かもしれないけど。
たらっと手の平に垂らした唾液。それをジェイの蛇の噛み跡に塗りつける。唾液は彼の腕に付着すると、煙を立ながら吸収されていく。
「ぐうっ」
ジェイは腕を抑え、顔を歪ませた。前に自分自身でやったことがあるが、結構痛かったのを覚えている。治した直後に叫びたいのを我慢して身体が丸くなるくらいには。
腕はみるみる噛み跡がなくなっていった。青ざめていた顔も通常の色に戻っていき、目にも生気が戻ってくる。
「どう? ジェイ、気分は」
「……大分、よくなった。ジャンは?」
「あっちで見張ってくれているみたい」
ミラが後方を振り返ると、彼はまだあたりを警戒していた。こっちは見ていない。
「そっか。相変わらず凄いなお前の唾」
「薬って言ってくれない? あと、それジャンの前で言わないでよ? ……こないだ大変だったんだから」
「何が大変だったかは聞かないが……、まあ、気を付ける」
ジェイは自分の腕を見ながら、約束してくれる。本当だろうか。バレたらジェイだって面倒なことになると思うのに。
こないだは本当に大変だった。ジャン王子に抱き付かれながら、一日中愛を囁かれるというのは天国なのか地獄なのか分からなくなるし、耳元でずっと囁いてくるし、離してくれないし。おまけにこっちは同じことが恥ずかしくて出来ないのだからずるい。
そんなリスク? を負っているのだから治療代は欲しい。
「……なんだ、この手は?」
「治療代。お金、は冗談として、ジャンの写真欲しいなー」
「お前、この間あげたばかりだろう。撮るの大変だったんだぞ」
「えー、だっていくつあってもいいじゃん。それとも、またジャンに扱かれたいの? 何されたのか知らないけどさー」
「ぐっ、その場合、お前も被害を被ると思うんだが? ニアが凄い剣幕で怒ってたぞ」
「私はいいのー。その、ちょっと、恥ずかしいけど。嫌なわけじゃないし。ね、だから……」
「おい、大丈夫なのか?」
突然、後ろから掛けられた声に、心臓がぎゅっと締まった。あ、危ない。多分、聞かれていないはず。
ジェイを無言で睨むと、生意気にも顔を逸らされてしまった。新しいの欲しかったのに。でも、彼のことだから、律儀にくれるはずだ。くれなかったら、催促するだけだし。
ミラは何事もなかったように振り返った。
「ジャン、見回りは終わったの?」
「ん? ああ、もういないはずだ。ジェイは大丈夫なのか? 噛まれていたように見えたが……」
「うんっ。私が魔法で、治療したからねー」
いまだに寝ているジェイの体を起こし、バンと背中を叩いた。
「ぐっ、おい、ミラ、加減しろ……」
「あ、ごめん。つい」
さっきから竜巫女の力を使っていたから、加減が出来なかった。危うくジェイの背中を粉砕するところだった。また、怪我人になってしまう。
「元気そうだな……。ところで、魔法で治したんだよな、ジェイ」
「あ、ああ。助かったよ」
「ならいいが……」
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