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プロローグ(人物紹介)
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時は戦国時代、下克上の時代。
儂の周りの奴らは儂が呆け者だ、戯けだというが、どっこい儂は天才なんだよ。
儂はノブナガ、天下を取る男だ、まあ周りの無能な奴らには天才の儂を理解なんか出来ないだろう。
大体天下を取るのに自分が誰よりも強くなることにばかり目が行く奴らの多いことか?
自分が強くなって、どうするんだ?
違うさ天下を取る男はそうではない。
そう言えば良い配下を持つのも大事なことだ、そこで忍びの者である『吉良魔』に色々と調べさせている。
今はある刀の報告を受けて家来を獲得するための次の策を考えている。
間違ってはいけない、儂は刀などにも興味は無い戦に勝つには刀など時代遅れだからな。
だが調査している御供刀は違っていた。
この刀には人を引き付ける魔性の気力があるようだ。
そして儂は引き寄せられた二人の武士、いや二匹の怪物を言うべきだろう。
その二匹の怪物に注目している。
この二匹の怪物は、戦国の御世に生まれた戦に特化した戦人だ、
儂は、この二匹が配下に欲しい、絶対手に入れる、そのための策を立てているのだ。
だが、この2匹の怪物は気に入らないことに儂のことを『小僧』と呼びやがる、確かに儂は奴らより年下ではあるが・・・・
一匹目の怪物は『ムジナ』
◆ ◆
武士達が下克上でどんなに偉くなろうが俺には関係ないし、興味もない。
俺が誰だって?俺は長い旅の間に多くの戦いの中で頭を負傷するうちに自分の名は忘れてしまった。
今の名前は『ムジナ』おれが倒した者達がみんな言う、「お前もこの御供刀に魅入られた者、そうだ俺たちと『同じ穴のムジナ』だとな、だから『ムジナ』と名乗っている。
ただ目的は忘れない、俺は娘を取り返すことそれだけを願い気の遠くなるような旅をして来た。
今の俺には目的と戦ってきた記憶しかない。
---分かっているさ。
そうだ攫った組織も知っている、忘れることは出来ない。
奴らは、盗賊『マシュラ団』を名乗っているが刀剣師集団だ。
そして娘は多分もう生きちゃいないだろう。
娘は御供刀の人身御供にされただろう。
この世で最も強く柔らかい鋼である御供鋼。
その鋼は禁忌の技で作成されている。
その鋼は原料として『子供を鋳込む』。
そして、娘は今は刀となって人殺しの道具となっているのだろう。
そんなことは許せない、だから俺が全ての御供刀を成仏させてやると誓った。
もっとも、御供刀には、普通の刀や方法では対抗はできなかった。
それが証拠に俺は御供刀と戦って左腕を失った。
この世で最も強く柔らかい刀に勝つ方法、それは同じかそれ以上に固く柔らかい刀でなければ対抗できない。
そしてそれを振るう者は、相手の数倍の速度の攻撃が出来なければ弾かれてしまうのだ。
それを成し遂げるために、俺は自分を変えたのだろう。
実はあまり覚えていないのだ・・・・
最初は薪割刀という強く重い刀を使っていた。
この刀は物凄く重かった、その刀を振るうために右手を鍛えた。
そして早く刀を振るために失った左腕にからくりを仕込んだ。
だが、いざ戦ってみると御供刀の半分は折ることが出来きず、俺の体に負傷が増えて行った。
そんなある時、俺は、ある刀剣師から怨念で作ったこの刀を預かった。
この刀は御供刀に対抗できる解脱刀、その硬さや柔らかさは御供刀を凌駕する。
解脱刀を手に入れ俺は更に自分を鍛え直した。
右腕は極限まで鍛えられ、太ももと間違うばかりに太くなっている。
そして左腕には強力なカラクリに変えたのだ。
こうして俺は御供刀に対抗する力を得た、負けることなく御供刀を叩き潰して行った。
だが、御供刀の数は膨大であり、俺は永遠の御供刀供養の日々を過ごすことになった。
◆ ◆
二匹目の怪物は『サガ』
赤い下地に大きな奇麗な色とりどりの花をあしらった着物を着た女だ。
儂は一目見て惚れた。
この女は戦を見極め、戦を有利に進められる策を考えられる女だった。
天下を取るためには絶対に必要な女だ。
何としても欲しい。
◆ ◆
私はサガ、通称よ、本当の名はこの玉華の刀に封印したわ。
最初は一人で始まった、悲壮なだけの『ムジナ』の御供刀を供養する旅。
ある日、『ムジナ』は私の持つ御供刀を狙った。
私が持つのは玉華の刀、実は親友が鋳込まれた御供刀。
御供刀には珍しい細身の刀なんだけど御供刀の印の濁りが切っ先にある悲しい刀、
そして玉華の刀を収める鞘も、私の着ている着物に合わせ美しい赤の下地に色とりどりの花が散りばめられた蒔絵の漆塗りで出来ているの。
私の持つ玉華に引き寄せられて『ムジナ』が私に戦いを挑んできた。
私と『ムジナ』は戦った、決着の付かない戦いの果て、彼は私と同じく御供刀の供養をする者であることが分かり、共闘することになったの。
私がなぜ御供刀を倒せるのか不思議でしょ。
だって、『ムジナ』は体を相当に改造しているわ。
つまり普通の人間では御供刀を折ることなんて出来ないと言うこと。
例え、同じ御供刀同士では、女の力では通常は押し負けると思うでしょうね。
でも違う、私は数年間、狼に育てられた、生きるための戦いを叩きこまれた。
そして素早い動きは狼に教わった、人など私には敵わない。
そうそう通称で使っている「サガ」とは、育ててくれた狼が私を「自分の左の牙」だと認識していたことから来ている、つまり左牙ということ。
私は『ムジナ』と二人御供刀に鋳込まれた子供達の魂を「人殺しの道具から解き放つ」という供養の旅を続けることになった。
◆ ◆
「そう言えばムジナ、最近付いて来る、ノブナガとかいうのが煩いんだけど、切り捨てて良い?」
「いつもでは無いが、何処で嗅ぎつけて来るのか、俺たちの傍に現れ、俺たちの窮地を助けてくれる変な小僧だ。まあ助けてくれるんだから別に切り捨てなくてもいいだろ。本当にサガに惚れているんだと思う、なんでもサガの強さと美しさに惚れたとのことで『天下取りの戦の背中を任せたい』とか言っていた」
「私にはお玉ちゃんを解放できるまで、そんな気持ちにはなれないわ」
「そう言えばあの小僧、『天下を取る』とか『これからは刀なんて流行らない』などど言って、懐に連発式の短筒を持っていたな、『刀の時代が終わる?』そんな話を聞くと、ノブナガは本当にいつか天下を取るんじゃないかと思ってしまうよ」
「「本当に不思議な奴だ」」
「俺たちの最終目的は御供刀を全て滅し成仏させること
そうさ、こんなものは有ってはならないモノなんだ」
◆ ◆
どうだ、儂の言った通りだろう。
あいつらは怪物さ、これから話が進んで行けばもっと怪物だと分かるさ、御供刀はまだ多数ある。
「この御供刀を巡る旅は、まだまだ続くだろうからな、その先にあるのは儂が天下を取った姿さ」
儂の周りの奴らは儂が呆け者だ、戯けだというが、どっこい儂は天才なんだよ。
儂はノブナガ、天下を取る男だ、まあ周りの無能な奴らには天才の儂を理解なんか出来ないだろう。
大体天下を取るのに自分が誰よりも強くなることにばかり目が行く奴らの多いことか?
自分が強くなって、どうするんだ?
違うさ天下を取る男はそうではない。
そう言えば良い配下を持つのも大事なことだ、そこで忍びの者である『吉良魔』に色々と調べさせている。
今はある刀の報告を受けて家来を獲得するための次の策を考えている。
間違ってはいけない、儂は刀などにも興味は無い戦に勝つには刀など時代遅れだからな。
だが調査している御供刀は違っていた。
この刀には人を引き付ける魔性の気力があるようだ。
そして儂は引き寄せられた二人の武士、いや二匹の怪物を言うべきだろう。
その二匹の怪物に注目している。
この二匹の怪物は、戦国の御世に生まれた戦に特化した戦人だ、
儂は、この二匹が配下に欲しい、絶対手に入れる、そのための策を立てているのだ。
だが、この2匹の怪物は気に入らないことに儂のことを『小僧』と呼びやがる、確かに儂は奴らより年下ではあるが・・・・
一匹目の怪物は『ムジナ』
◆ ◆
武士達が下克上でどんなに偉くなろうが俺には関係ないし、興味もない。
俺が誰だって?俺は長い旅の間に多くの戦いの中で頭を負傷するうちに自分の名は忘れてしまった。
今の名前は『ムジナ』おれが倒した者達がみんな言う、「お前もこの御供刀に魅入られた者、そうだ俺たちと『同じ穴のムジナ』だとな、だから『ムジナ』と名乗っている。
ただ目的は忘れない、俺は娘を取り返すことそれだけを願い気の遠くなるような旅をして来た。
今の俺には目的と戦ってきた記憶しかない。
---分かっているさ。
そうだ攫った組織も知っている、忘れることは出来ない。
奴らは、盗賊『マシュラ団』を名乗っているが刀剣師集団だ。
そして娘は多分もう生きちゃいないだろう。
娘は御供刀の人身御供にされただろう。
この世で最も強く柔らかい鋼である御供鋼。
その鋼は禁忌の技で作成されている。
その鋼は原料として『子供を鋳込む』。
そして、娘は今は刀となって人殺しの道具となっているのだろう。
そんなことは許せない、だから俺が全ての御供刀を成仏させてやると誓った。
もっとも、御供刀には、普通の刀や方法では対抗はできなかった。
それが証拠に俺は御供刀と戦って左腕を失った。
この世で最も強く柔らかい刀に勝つ方法、それは同じかそれ以上に固く柔らかい刀でなければ対抗できない。
そしてそれを振るう者は、相手の数倍の速度の攻撃が出来なければ弾かれてしまうのだ。
それを成し遂げるために、俺は自分を変えたのだろう。
実はあまり覚えていないのだ・・・・
最初は薪割刀という強く重い刀を使っていた。
この刀は物凄く重かった、その刀を振るうために右手を鍛えた。
そして早く刀を振るために失った左腕にからくりを仕込んだ。
だが、いざ戦ってみると御供刀の半分は折ることが出来きず、俺の体に負傷が増えて行った。
そんなある時、俺は、ある刀剣師から怨念で作ったこの刀を預かった。
この刀は御供刀に対抗できる解脱刀、その硬さや柔らかさは御供刀を凌駕する。
解脱刀を手に入れ俺は更に自分を鍛え直した。
右腕は極限まで鍛えられ、太ももと間違うばかりに太くなっている。
そして左腕には強力なカラクリに変えたのだ。
こうして俺は御供刀に対抗する力を得た、負けることなく御供刀を叩き潰して行った。
だが、御供刀の数は膨大であり、俺は永遠の御供刀供養の日々を過ごすことになった。
◆ ◆
二匹目の怪物は『サガ』
赤い下地に大きな奇麗な色とりどりの花をあしらった着物を着た女だ。
儂は一目見て惚れた。
この女は戦を見極め、戦を有利に進められる策を考えられる女だった。
天下を取るためには絶対に必要な女だ。
何としても欲しい。
◆ ◆
私はサガ、通称よ、本当の名はこの玉華の刀に封印したわ。
最初は一人で始まった、悲壮なだけの『ムジナ』の御供刀を供養する旅。
ある日、『ムジナ』は私の持つ御供刀を狙った。
私が持つのは玉華の刀、実は親友が鋳込まれた御供刀。
御供刀には珍しい細身の刀なんだけど御供刀の印の濁りが切っ先にある悲しい刀、
そして玉華の刀を収める鞘も、私の着ている着物に合わせ美しい赤の下地に色とりどりの花が散りばめられた蒔絵の漆塗りで出来ているの。
私の持つ玉華に引き寄せられて『ムジナ』が私に戦いを挑んできた。
私と『ムジナ』は戦った、決着の付かない戦いの果て、彼は私と同じく御供刀の供養をする者であることが分かり、共闘することになったの。
私がなぜ御供刀を倒せるのか不思議でしょ。
だって、『ムジナ』は体を相当に改造しているわ。
つまり普通の人間では御供刀を折ることなんて出来ないと言うこと。
例え、同じ御供刀同士では、女の力では通常は押し負けると思うでしょうね。
でも違う、私は数年間、狼に育てられた、生きるための戦いを叩きこまれた。
そして素早い動きは狼に教わった、人など私には敵わない。
そうそう通称で使っている「サガ」とは、育ててくれた狼が私を「自分の左の牙」だと認識していたことから来ている、つまり左牙ということ。
私は『ムジナ』と二人御供刀に鋳込まれた子供達の魂を「人殺しの道具から解き放つ」という供養の旅を続けることになった。
◆ ◆
「そう言えばムジナ、最近付いて来る、ノブナガとかいうのが煩いんだけど、切り捨てて良い?」
「いつもでは無いが、何処で嗅ぎつけて来るのか、俺たちの傍に現れ、俺たちの窮地を助けてくれる変な小僧だ。まあ助けてくれるんだから別に切り捨てなくてもいいだろ。本当にサガに惚れているんだと思う、なんでもサガの強さと美しさに惚れたとのことで『天下取りの戦の背中を任せたい』とか言っていた」
「私にはお玉ちゃんを解放できるまで、そんな気持ちにはなれないわ」
「そう言えばあの小僧、『天下を取る』とか『これからは刀なんて流行らない』などど言って、懐に連発式の短筒を持っていたな、『刀の時代が終わる?』そんな話を聞くと、ノブナガは本当にいつか天下を取るんじゃないかと思ってしまうよ」
「「本当に不思議な奴だ」」
「俺たちの最終目的は御供刀を全て滅し成仏させること
そうさ、こんなものは有ってはならないモノなんだ」
◆ ◆
どうだ、儂の言った通りだろう。
あいつらは怪物さ、これから話が進んで行けばもっと怪物だと分かるさ、御供刀はまだ多数ある。
「この御供刀を巡る旅は、まだまだ続くだろうからな、その先にあるのは儂が天下を取った姿さ」
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