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聖女の試練
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草原を走り回り、誰の忠告に耳を傾けず挙句につまずいてしまった、足からは血を流し痛みを感じるそんな経験を誰もがしてること、怪我をしても消毒すればいい、簡単な事、でも自分でわざと転ぶ人はまずいない
短剣を見つめる、家にある包丁と同じぐらいの大きさだ野菜を切ったことはある、肉を切ったことはある、でも
「そんなに思いつめなくても・・軽く切ればいいのよ?」
「本当ですか?」
ルミナは包丁を持ちヤヨイに目を向ける
「そうよ」
「一気に刺してあなた傷を癒す事ができるの?」
ルミナは考えた、たしかに私がもし仮に傷を癒す力を持っていたとして、傷ついた状況の私が冷静に傷を癒すことが出来るかと
「どれくらい刺せばいいですか?」
「そうね 軽く血が流れる程度でいいわ」
「軽く?」
「剣で軽く腕をなぞるようにね」
「軽く 軽く・・」
ルミナは短剣の先を左腕にあてる
「痛・・いたい」
短剣の先がルミナの腕に2ミリほど食い込む
手を切ったりこけたりした時の痛みがルミナを襲う
「そのままゆっくりと切るのよ」
「はい」
剣がゆっくりとルミナの左腕に食い込んでいく
「痛い 痛い」
涙が目から自然にあふれてくる
「それくらいでいいわ」
「・・・」
ルミナの左腕に血が出てくる
「私の言葉を傷口に当てて福証して」
「はい」
「大いなる者達を我の傷を癒したまえ」
ルミナはヤヨイの言葉をそのまま復唱する
「大いなる者達を我の傷を癒したまえ」
左腕の傷ついた箇所に薄暗い黒色の光が現れる
流れていた血が止まり傷口が閉じていく
「やった やりました」
「ここまで上手にしかも一回で出来るなんてね・・」
「難しいことなんですか?」
「そうね 最初は親指を切る程度から始める人もいるわ」
「私は才能があるのでしょうか?(なんで左腕からさせたんだろう)」
「こればっかりはね 分からないはね」
「はい」
「でもこれからが大変よ」
「まだあるんですか」
「聖女の役割についての研修よ」
「この本を読みながら進めていくわね」
ヤヨイは一冊の本をルミナに手渡す
「聖女の基本ですか」
ヤヨイさんは私の横で本を見ながら聖女について説明してくれた
聖女とは大いなる者たちの力を借りて人を癒すことが出来る職業で、聖言を唱えることで力を使うことが出来るそうだ、魔法使いも回復魔法を使うことが出来るが魔法使いと聖女とは根本的に違う、魔法使いは生まれ持った魔力を使い、魔法を発動・行使することが可能だが、魔力が不足した際に魔法を使う事が出来ない、その点聖女は本人の精神力が続く限り癒しを与えることが可能であるが聖女の能力により個人差が生まれる事を忘れてはいけない
「個人差って何でしょうか?」
「本人の資質と言った所ね、傷の程度によって治せる場合と治せない場合があるわ」
「練習すれば可能でしょうか?」
「ある程度ね」
そう言って本の方を見て説明を続けた
聖女の仕事とはチームにおいて冷静に行動する事が重要視され、戦士や勇者と言ったチームリーダーに何か問題が発生した際にはチームをリーダーに代わりまとめ、支持を出すことが求められチームの情報をしっかりと把握することを忘れないでください、もしチーム内で意見の対立が発生した際には中立になり彼らの声に耳を傾けてください、
「チームのまとめ役ですか?」
「そうねチームをまとめるリーダと他の人をつなぐのも重要な仕事よ」
「難しそう」
自分がこの世界で生きることに必死な私に務まるかどうか不安を感じる
「難しいけどそれが聖女の仕事の一つよ」
「はい」
「説明を続けるわね」
「お願いします」
聖女の仕事は傷を癒したりするだけではありません、町の教会に足を運ぶ、多くの聖女や教会に来られた人との連絡をきっちり取り情報収集を忘れないでください
「早い話がコミュニケーションをとる事ね」
「はい」
聖女の種類と階級について、どの聖女も基本的には平等な立場であるが、ギルドの仕事の都合などから、階級をつけるようになっている、聖女一段級から聖女六段級まで用意されており、ギルドの仕事状況などを客観的に判断し昇段試験の結果と結び付け昇段していくものとする、聖女六段級の者が希望するなら聖官認定試験に申し込む事が可能で、聖官採用試験に合格した者は聖官として職務に就くことが可能である
「私は何段級ですか?」
「二段級を上げたいと思ってるわ」
「本当ですか?」
「そうよ その代わり軽はずみの行動や言動はしてはだめよ」
「はい 大丈夫です」
「(大丈夫かしら・・・)」
「聖官って何が出来るんですか?」
「基本的に町の教会にいたり、私みたいに他の聖女や聖男に教育したりするわね」
「男の人も聖女みたいになれるんですか?」
「そうよ」
「知りませんでした」
「まぁ 名前も違うしね」
一様これで最後のページよ最後までしっかり聞いてね
「はい」
聖女として一番に気を付けて貰いたいのが命についてです、他の職業に就かれている方は命を落とすことになっても役48時間いないに教会に運ばれたなら命を戻す事は可能ですが、聖女の場合は違います、聖女は命を失ったと同時に大いなる者の一部になりますので蘇生することがまず不可能です、復活を希望される方は神官に要請し蘇生の手続きをお取りになってください
「聖女だけ死んだら終わりじゃないですか」
「そうよ だから聖女の数が少ないのよ」
もしかして聖女の仕事って外れなんじゃないだろう、先ほどまでテンションの上がっていたルミナは深くため息をついた
「はい これで研修を終わります」
「ありがとうございました・・・」
「はい これを受け取って」
紙を一枚受け取ったそこには
「これを一階の受付に渡して手続きしてね」
「ありがとうございました」
ルミナは階段を下りていく
短剣を見つめる、家にある包丁と同じぐらいの大きさだ野菜を切ったことはある、肉を切ったことはある、でも
「そんなに思いつめなくても・・軽く切ればいいのよ?」
「本当ですか?」
ルミナは包丁を持ちヤヨイに目を向ける
「そうよ」
「一気に刺してあなた傷を癒す事ができるの?」
ルミナは考えた、たしかに私がもし仮に傷を癒す力を持っていたとして、傷ついた状況の私が冷静に傷を癒すことが出来るかと
「どれくらい刺せばいいですか?」
「そうね 軽く血が流れる程度でいいわ」
「軽く?」
「剣で軽く腕をなぞるようにね」
「軽く 軽く・・」
ルミナは短剣の先を左腕にあてる
「痛・・いたい」
短剣の先がルミナの腕に2ミリほど食い込む
手を切ったりこけたりした時の痛みがルミナを襲う
「そのままゆっくりと切るのよ」
「はい」
剣がゆっくりとルミナの左腕に食い込んでいく
「痛い 痛い」
涙が目から自然にあふれてくる
「それくらいでいいわ」
「・・・」
ルミナの左腕に血が出てくる
「私の言葉を傷口に当てて福証して」
「はい」
「大いなる者達を我の傷を癒したまえ」
ルミナはヤヨイの言葉をそのまま復唱する
「大いなる者達を我の傷を癒したまえ」
左腕の傷ついた箇所に薄暗い黒色の光が現れる
流れていた血が止まり傷口が閉じていく
「やった やりました」
「ここまで上手にしかも一回で出来るなんてね・・」
「難しいことなんですか?」
「そうね 最初は親指を切る程度から始める人もいるわ」
「私は才能があるのでしょうか?(なんで左腕からさせたんだろう)」
「こればっかりはね 分からないはね」
「はい」
「でもこれからが大変よ」
「まだあるんですか」
「聖女の役割についての研修よ」
「この本を読みながら進めていくわね」
ヤヨイは一冊の本をルミナに手渡す
「聖女の基本ですか」
ヤヨイさんは私の横で本を見ながら聖女について説明してくれた
聖女とは大いなる者たちの力を借りて人を癒すことが出来る職業で、聖言を唱えることで力を使うことが出来るそうだ、魔法使いも回復魔法を使うことが出来るが魔法使いと聖女とは根本的に違う、魔法使いは生まれ持った魔力を使い、魔法を発動・行使することが可能だが、魔力が不足した際に魔法を使う事が出来ない、その点聖女は本人の精神力が続く限り癒しを与えることが可能であるが聖女の能力により個人差が生まれる事を忘れてはいけない
「個人差って何でしょうか?」
「本人の資質と言った所ね、傷の程度によって治せる場合と治せない場合があるわ」
「練習すれば可能でしょうか?」
「ある程度ね」
そう言って本の方を見て説明を続けた
聖女の仕事とはチームにおいて冷静に行動する事が重要視され、戦士や勇者と言ったチームリーダーに何か問題が発生した際にはチームをリーダーに代わりまとめ、支持を出すことが求められチームの情報をしっかりと把握することを忘れないでください、もしチーム内で意見の対立が発生した際には中立になり彼らの声に耳を傾けてください、
「チームのまとめ役ですか?」
「そうねチームをまとめるリーダと他の人をつなぐのも重要な仕事よ」
「難しそう」
自分がこの世界で生きることに必死な私に務まるかどうか不安を感じる
「難しいけどそれが聖女の仕事の一つよ」
「はい」
「説明を続けるわね」
「お願いします」
聖女の仕事は傷を癒したりするだけではありません、町の教会に足を運ぶ、多くの聖女や教会に来られた人との連絡をきっちり取り情報収集を忘れないでください
「早い話がコミュニケーションをとる事ね」
「はい」
聖女の種類と階級について、どの聖女も基本的には平等な立場であるが、ギルドの仕事の都合などから、階級をつけるようになっている、聖女一段級から聖女六段級まで用意されており、ギルドの仕事状況などを客観的に判断し昇段試験の結果と結び付け昇段していくものとする、聖女六段級の者が希望するなら聖官認定試験に申し込む事が可能で、聖官採用試験に合格した者は聖官として職務に就くことが可能である
「私は何段級ですか?」
「二段級を上げたいと思ってるわ」
「本当ですか?」
「そうよ その代わり軽はずみの行動や言動はしてはだめよ」
「はい 大丈夫です」
「(大丈夫かしら・・・)」
「聖官って何が出来るんですか?」
「基本的に町の教会にいたり、私みたいに他の聖女や聖男に教育したりするわね」
「男の人も聖女みたいになれるんですか?」
「そうよ」
「知りませんでした」
「まぁ 名前も違うしね」
一様これで最後のページよ最後までしっかり聞いてね
「はい」
聖女として一番に気を付けて貰いたいのが命についてです、他の職業に就かれている方は命を落とすことになっても役48時間いないに教会に運ばれたなら命を戻す事は可能ですが、聖女の場合は違います、聖女は命を失ったと同時に大いなる者の一部になりますので蘇生することがまず不可能です、復活を希望される方は神官に要請し蘇生の手続きをお取りになってください
「聖女だけ死んだら終わりじゃないですか」
「そうよ だから聖女の数が少ないのよ」
もしかして聖女の仕事って外れなんじゃないだろう、先ほどまでテンションの上がっていたルミナは深くため息をついた
「はい これで研修を終わります」
「ありがとうございました・・・」
「はい これを受け取って」
紙を一枚受け取ったそこには
「これを一階の受付に渡して手続きしてね」
「ありがとうございました」
ルミナは階段を下りていく
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