聖女希望の乙女ですが・・前世は極悪令嬢です

山美ハル

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極悪令嬢復活

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フリング王国の王女が10才を迎え、それを祝う祝祭が行われ多くの国民が王女の成長と王国の繁栄を祝っておりますが、城郭学校に通っている一人の少女エリルはため息をついています

「はぁ~」

目の前に学校から出された課題が山のように広がっている、彼女自身の課題は終わっているが周りの学生たちに

「それやっといてね」

他の学生はエリルに課題を押し付けた

気弱な彼女は何も言い返せないので同じ学生たちにこき使われている

「全部やらないと 怒られるかな?」

「殴られたりするのは嫌だな・・」

目の前にある課題から目を逸らし水色の瞳で窓から外の祭りの様子を眺める

「いいな 私も遊びたい・・な」

うっすらと涙が目にたまる

「どうして何時も私だけ」

幼い頃に父親を戦争で亡くし母を病で亡くした彼女は施設に預けられた

「お母さんは天国で何してるんだろ」

「天国でも体調が悪いのかな」

「少しぐらいなら 遊びに行っていいかな」

エリルは教室を抜けだし、祭りの様子を見に行くことにした

「きれい」

城の中は飾りつけされ、多くの人が楽器を演奏をしている

城の美しさと演奏に取りつかれたエリルは気分よく城の中を散歩する

「エリル!!」

後ろからエリルを呼ぶ声がする

「あ ユーラスさん・・」

ユーラスは学校の中でも目立つ美少女でよくエリルに無理難題を押し付けたりめんどくさい事は全部エリルにさせている

「こんな所で油を売って課題は出来たの?」

ユーラスと取り巻きのの少女たちが笑う

「まだ です」

ユーラスはエリルの頭を叩く

「痛い」

「早く終わらせなさい」

「自分で・・」

その言葉を言う前にユーラスはエリルの顔をはたく

「きゃ」

エリルの顔が赤くはれる

「痛い 痛いよ」

エリルは地面に座り込み涙を流す

「ふふふ」

「アハハ」

その様子を見た周りの取り巻きがユーリルと一緒に笑う

「明日 出来てなかったなかったら・・貴方の髪の毛全部切り落としますからね」

「ひぐ ひっく」

「聞いてるの?」

「・・・」

「聞いてるの?」

「ユーラスは地面に座っているエリルの水色の髪の毛を掴み声をかける

「ユーラス あっちの方でみんな騒いでるよ?」

「そうね 行きましょうか」

「エリル 明日までよ」

ユーラスの達がいなくなった後もエリルは地面に座り込んでいた

「(なんでなの なんで)」

エリルは地面に転がっている小石を手に取り投げる

コツン

「うん?」

エリルが見ずに投げた石が歩いていた人の靴に当たる

「あ すすみません」

エリルは前を見上げる

「どうしたの お嬢さん?」

黒いローブをまとった女性が声をかける

「何でもないです」

「そんな顔して」

エリルは涙と鼻水を垂らしている

「こっちにおいで」

女はエリルを指さす

「え」

その瞬間 エリルは起き上がり黒いローブをまとった女性に勝手に近づいていく

「やめ いや 足が」

エリルの足がローブをまとった女性の前で止まる

「大丈夫 食べたりしないわよ」

「な 何の用ですか?」

「私はクリア」

「あなたの助けになってあげる」

「助け? 私 別に困ってなんか・・・」

「本当?」

クリアの赤い眼がエリルの目を見つめる

「別に・・」

「あなた次第よ」

クリアはどこかに向け歩いていく

「・・・」

エリルはクリアの後を歩く

城の中を歩く事 10分程で教会へと辿りつく

「ここは?」

「ここはザナカックよ」

「ザナカック?」

エリルは古い教会を眺める、古いけど新しく見える、すごく寂しそうに見えて楽しそう、なんとも言えない教会だ

「入って」

クリアはカバンから小さな銀色のカギを取り出すとドアに差し鍵を開ける

「ゴホゴホ」

エリルはあまりの埃にむせる

「大丈夫?」

「は はい ゴホ」

教会の中は誰も使っていないようで、あちこちの埃がたまっている

「こっちよ」

クリアは教会の中の端に行き手招きをする

「あ あなたは誰ですか?」

その問いにクリアは笑みを浮かべ答える

「そうね~ 魔女? 魔法使い? 魔術師かな?」

「・・・」

クリアはローブを脱ぎ クリアの赤い髪が露わになる

エリルはクリアの方を見ずに地面を見つめている

フリング王国において魔法使いと言う者は特別な存在だ、王国魔術師・宮廷魔術師・そして自由に働く魔女と言われる存在、そんな人が自分のそばにいて「何かをしてくれるはずがない」もしかしたら誘拐されてしまうのではないか
エリルは猜疑心にかられ、この場から逃げ出そうと思った

ガチャ

教会のカギが勝手に掛かる

「え」

「早くこっちにきなさい」

「いい物を見せてあ・げ・る」

「大丈夫よ私はあなたの味方」

「味方?」

「そう さっきだって虐められていたのを助けたでしょう?」

「なにもしてくれてないですよ?」

「いきなりいじめっ子がいなくなったでしょ?」

確かに急に向こうで何かしていると周りの人がいなくなった・・

「あなた変わりたいんでしょう?」

変われる、この言葉がエリルの胸と頭に響く、いじめられているのに、殴られたりしているのに何も言い返せずに、ただ我慢している自分・・反撃する勇気もなくただされるがままの自分、もし変われるなら変わりたい、、、

「変われますか?」

エリルは水色の眼でクリアの顔を見つめる

「変われるわ」

「本当に?」

「本当よ」

エリルはクリアに近づく、先ほどとは違い自分の意志で

地下会談を下っていくとまた扉があった

クリアは扉を開ける

部屋の中は教会の中とは違いきちんと整理整頓がされ、埃一つない

「そこの椅子に座って」

指先が指す椅子へとエリルは腰を下ろす

「ちょっとまってね」

ガサガサ ごそごそ

「あった あった」

クリアは箱の中から瓶を取り出す、瓶の色は透明だが、中身は黄色いようだ

「はい」

クリアは何の説明をせずにエリルに瓶を手渡す

「これは何ですか?」

「【記憶】戻し」

「記憶戻し?」

「そう あなた記憶を戻すのよ」

「別に記憶はありますよ?」

「言い方が悪かったわね。前世の記憶を戻せるのよ」

「前世?」

「そう 人が生まれ変わった時に失う、前の記憶を蘇らせるのよ」

「そんな事して何が変わるんですか?」

「もしかしたら 前世は勇敢で言いたいことの言える人間だったかもしれないでしょ?」

「気弱な自分の前世なんてたかが知れてる・・もしこれを飲んでも効果がなかったら・・」

「普段おとなしい人ほど前世では好き放題してたかもよ?」

「でも」

「変わりたいんでしょう?」

「は はい」

エリルは瓶をのぞき込む

中の液体にエリルの顔が映る

「私は・・」

「変わりたい」

エリルは瓶のふたを外し液体を口に入れる

「ごくごく」

甘い 苦い うまい まずい 辛い 味の分からない液体がエリルの舌の上で踊る

「はぁ はぁ」

「あぐう ぐぐ」

胸が締め付けられる

頭が痛い

この痛みの正体は何?

我が処刑?

身分が違いすぎますわ

王の妹なるぞ

叛逆者どもめ

貴様らの事を未来永劫 恨み続ける

リチェルカは嘘をつかぬ

「はぁはぁ」

エリルはその場で倒れこむ

「うふふ いい夢を見てね」

クリアはそばのベッドにエリルを寝かす


「ここは」

エリルはベッドの上で目を覚ます

「目が覚めた?」

「ええ」

「あなた名前は」

「リチェルカ 違う エリルです」

「過去の記憶が戻ったみたいね」

「・・・」

クリアはエリルに話かける

「リチェルカ」

なぜか怒りがわいてくる、なんだろう? イライラする

「リチェルカ? 聞いてる?」

「身の程を知れ!!!」

「誰の名を口に出しておる!!!」

びく

クリアはその場で固まる

「あ ごめんなさい ごめんなさい」

エリルは何度も頭を下げる

「想像以上ね・・」

「それが前世のあなたよ・・」

クリアは冷や汗をかきつぶやいた

「さて 戻ったみたいだし ここから出ていきなさい」

「なんで私を選んだんですか?」

「う~ん 実験ね」

クリアは悪気もなく答える

「あの お礼は・・」

「そうね もし貴方が偉くなったら雇ってね」

「あ はい・・」

エリルは教会のドアを開き外に出た

あたりは暗くなり、祭りも終わっているようだ

「祭り・・私も楽しみたかったな・・」

エリルは肩を落とした

エリルは城を出て自宅に戻った

「不思議な一日だったな」

「なんか疲れた・・」

「もう寝よう」

エリルはベッドに入り横になる

どこだろう?

宮廷?

たくさんの人がいる

周りの人が一人の女性に頭を下げてる

綺麗な人、黄色の髪に紫の瞳、目があえば一瞬で好きになってしまいそうな

「あ 危ない」

綺麗な人の服に飲み物がかかる

「すみません 許してください」

私のようにおろおろした人が頭を下げてる

ひとりの 女性が謝る女性を叩く

周りの人がそれを止めるいる

「なんだろう殴られてる女性がかわいそうだけど・・何だかうれしい」

殴られてる女性が男の人に引きずられている

「止めて 助けて 誰か 助けて・・」

その女性の首に縄がかけられいく

「いや いや 助けて」

男が縄を柱に結ぶ

「死にたくない 助けて リチェルカ様 お願いします」

「ふん 3分間耐えたら許してあげる」

「そんな 無理です いや いや」

足場が割れ、女性の身体が宙に浮く

「ごほごご」

女性はもがき苦しむ

「アハハ 頑張りなさい」

「・・・・」

女性の叫びがやむ ただ ぶらりぶらりと揺れている

「早く かたずけなさい」

「はい」

「暇つぶしにもならないわね」

周りの人たちは誰も言葉を発しない

「リチェルカって人どっかで見た事ある」

「いつも見ているような」

エリルが見ていることに気づいたのかこちらに近づいてくる

エリルは逃げる

「うまく走れない」

「だめ」

「こっちに来る」

「うふふ」

エリルの瞳に映ったのは紛れもなく自分自身だった

「はぁはぁ夢?」

「わ!! こんな時間 学校に遅れる」

エリルは朝ご飯を食べずに施設を出る

「何とか間に合った・・」

「エリルさん」

教師のノカトが声をかける

「はい」

「昨日 学校を教室のカギをかけずに帰ったでしょう?

「あ(忘れてた)すみません」

「まったく あなたね反省してるの?」

「はい」

「本当なの?」

「はい」

「悪いと思っているならそんな事はしないでしょう?」

「はい(何だろう胸の中から何かが湧き出てる)

「ユーラスさんを見本にしなさい、彼女は周りの事をしっかりと見て行動してるわよ」

「はい」

「課題はやったんでしょうね?」

「はい(どうしよう、昨日他の人のを忘れて帰っちゃった)

「行っていいです」

「はい すみませんでした」

エリルは教室に急ぐ

教室に入ると見な席につき教師を待っていた

「エリル課題終わった?」

ユーラスが後ろから声をかける

「・・・」

エリルの身体が震える

「ふーん」

「学校終わりが楽しくなりそうね」

「はーい席についてね」

教師が教室に入ってくる

「昨日の課題は終わりましたか?」

「できた人から出しに来てくださいね」

他の学生が課題を教師に渡しに行く

「エリルさん 課題は?」

エリルは自分の分の課題だけを提出した

「チ」

ユーラスは後ろで舌打ちをしている

「先生忘れたので明日だします」

「珍しいですねユーラスさん 明日必ず出してくださいね」

「はい すみません」

午前中の授業が終わりお昼休みとなった、お昼は食堂に集まり一斉に食事を取る

エリルは隅っこで食事を食べようとしたが・・

「エリル 約束破ったわね」

ユーラスと取り巻きがエリルの周りに集まる

「許さないから」

ユーラスはエリルのパンを手に取りエリルの頭に押し付ける

「いや やめてください」

「はぁ? ふざけてるの?」

ユーラスは水をエリルの頭から垂らす

エリルの髪の毛と顔がぬれていく

「キャ やめて おねがい おねがいします」

「アハハ 面白い」

「ハハハ 汚い~」

「ウフフ ハハハ」

周りの取り巻きもエリルの食事を手に取りユーラスと同じ事をする

「どうしたんですか?」

見回りに来たノカトがやってくる

「な 何してるんですか?」

「エリルが食べ物で遊んでるのを注意してるんです」

「そうなんですか?」

「そうでーす」

「エリルちゃんだめだよ、食べ物で遊んじゃ?」

ノカトはエリルの方を向き質問する

「自分でやったんですか?」

「いえ」

「うん?」

「すみません」

「はぁ 食べ物で遊ぶなんて貴方いくつですか?」

「すみません」

「まったく」

エリルに周りの掃除を命じ、ノカトは食堂から出ていく

「「「「アハハ」」」」

食堂から笑い声が響く、他の生徒は止めようとせず、自分がターゲットにされないように静かに食事を食べる

エリルは食事をせず逃げるようにトイレに駆け込む

「いっちゃった」

「あーあ」

「つまんない」

トイレの中でエリルは涙を流す、自分の身体の汚れを流したい思いで

「ひっく ひっく ひぐ ひぐ」

エリルは鏡を見つめある違和感を感じた

「目が赤い?」

エリルの眼は本来水色だが鏡に映るエリルの眼は赤みを帯びていた

「泣いてるせい?」

鏡を見ていると不思議な気分がする、今までされた事が優しく、ぬるく 甘い気分、私ならこうするのに。なんだろう、無性に心が熱くなっていく

「自分と違う見たい・・」

「怖くない」

「わくわくする」

「面白い事が出来そう」

鏡の中のエリルはこれ以上ないほど笑顔を見せた

エリルは泣くのをやめトイレから出て教室に戻る

「エリルさん座ってください」

「はい」

クスクス

エリスは席に座る前にユーラスの顔を見て不敵に笑う

「・・・」

ユーラスは顔を引きずる

「(まだこりてないの?)」

「はい では魔法についておさらいです、皆さんはまだ使えませんが、しっかりと把握してくださいね」

ユーラスは学校から渡されている紙を手に取ろうとして誤って落としてしまう

「エリル拾って」

「・・・」

何時もなら何も言わずにエリルが拾ってくれるがエリルは何もしない

「チ」

ユーラスは立ち上がりエリルの右足に近くにある紙に手を伸ばした時

エリルの右足がユーラスの手を踏みにじる

「ギャー アーアグ ア」

「どうしたんすか?」

教師が後ろを振り返る

「手が 痛い 痛い 」

ユーラスは涙声で地面にしゃがんで叫んでいた

「ユーラスさん大丈夫ですか?」

エリルは椅子から立ちしゃがみながらユーラスに近づき背中に手を当てる

「私の椅子に手をぶつけたみたいですね・・」

「大丈夫ですか」

エリルは先ほどと同じ笑顔をユーラスに向ける

「エリル あなたね」

涙目でエリルを睨む

「大丈夫ですか?」

エリルはユーラスの右手が腫れている箇所を親指と一指し指で強く握る

「ギャー アー グフ グ アー」

「ユーラスさん大丈夫ですか?」

「右手が腫れています・・」

「ユーラスさんをお医者さんの所まで連れていきますね」

エリルは無理やりユーラスを起き上がらせるとユーラスの手を握りながら教室をでていく

「お願いしますね」

「はい」

エリルは優しい笑顔で振り返り教室から出ていく

教室を出て医務室までを歩く

「エリル貴方 どんな目にあうか分かってるんでしょうね」

「・・・」

エリルは何も言わずにユーラスを背中を思いきり押す

「きゃ」

ユーラスは地面に投げ出される

「大丈夫ですか?」

エリルはユーラスに駆け寄り右足の踵でユーラスの太ももを押す

「ギャー 助けて 痛い い 痛い ヒグ」

「早く立ってください」

「いや いあ 足が 痛い」

「早く」

「痛い やめて 痛い あぐ 痛い」

「立つから やめて お願い」

ユーラスは生まて間もない小鹿のようによろよろと立ち上がる

「はぁ はぁ いぐ」

「よくできましたね」

エリルはユーラスの頭をなでる

「ひぃぃぃ」

「教室に戻りましょう」

「どいしたんですか?

「は はい」

二人の乙女は教室に向かい歩く

一人はぎこちなく歩き

もう一人は笑顔で

「聖女希望だからしっかり勉強しなきゃ」
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