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婚約破棄されました
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美しい景色を馬車の中から眺める時間がキャロンにとって何よりの贅沢であった
「今日はいったい何の用なのでしょう」
ルンルン気分でキャロンは婚約者のガルンダの事を考えていた
ガルンダは王国の貴族のご子息で、キャロンとは学園の舞踏会で知り合い意気投合して今では婚約中である
「キャロン様おつきになりました」
「ありがとうございます」
いつ見てもこのこの建物はすごい、ガルンダ様の屋敷は私の家の何10倍もありますね
「さぁどうぞ」
屋敷のメイドに案内されながらガルンダの待つ部屋に向かう
「もしかしたら正式にプロポーズしてくださるのかしら」
キャロンは顔を赤く染める
「よくきてくれたねキャロン」
「ガルンダ様」
身分が低い私と対等に接してくれる、こんな優しい人と結ばれるなんて・・
「ガルンダ私の話を聞いてくれるか?」
「はい」
ようやく私たちの愛がもう一段回進むのですね、私はガルンダ様についていきますわ
「じつは・・」
「はい」
「僕は結婚する事になったんだよ」
「はい?」
婚約者がいている人間が私以外と結婚?
「キャロンさんお久しぶりですわ」
「デレトワさん?」
デレトワとはキャロンと同じ薔薇の泉学園に通う同級生の貴族のご令嬢である
「キャロンさん私はガルンダ様と共に生きていくのですわ」
「え 私とガルンダ様は婚約してるんですよ?」
「すまないね キャロン、僕は本当の愛に気づいたんだよ」
「申し訳ないが君との婚約はなかったことにしてくれ」
「いや です 私はガルンダ様と・・」
「キャロンさんガルンダ様を愛してるんなら、私たちの愛を応援してください」
「納得できませんよ」
キャロンが二人に近づこうとした瞬間にどこからか大勢の兵士がやってくる
「手荒な事をしたくはないんだよキャロン」
キャロンは館から追い出されてしまった
「雨が降っている」
もちろん帰りは馬車ではなく歩いて帰らなければならない
「何でこんな目に」
何時もそうだ誰かの引き立て役、周りの人に期待され結局誰かに手柄を取られる、魔術も知力も平均以下
気になる人が出来ても他の子にとられ
本気で愛したガルンダさえあの女に
「ふざけないでよ!!!」
その言葉が天に通じたのかは分からないが落雷がキャロンの目の前に落ちる
「キャャャャー」
キャロンは落雷の衝撃を受け吹き飛ばされる
「もうダメ 死ぬの?」
頭の中に声が聞こえる
「人間どもよ砕け散れ」
「魔物をすべし者は我だけだ」
「戦士よ我を封印しても我はいづれ蘇る」
「我の名は魔王リキントーン」
キャロンの中に怒りが満ちてくる、今まで経験したことのない怒り、感じるこの怒りを魔術に込める事が出来る
「黒き光よ・その姿を見せつけろ!!!」
黒い光が森の中を覆いつくす
視界にうつる木が枯れる
羽を広げ空を舞う鳥が次々と羽を動かせずに消えていく
「これは我がしたのか・・」
キャロンの瞳から涙がこぼれる
「我がしたのか」
これまでに多くの魔族や悪魔を従え時には殺し、人間どもに絶望を与えてきた事に罪悪感を感じる
「やり過ぎです・・わね」
「どうしましょう・・」
「一回家に帰りましょう」
地面に黒い魔法陣が浮かび、その中から大型の魔獣ケルベロスが現れる
人の命 魂 心さえもこの魔獣が持つ三つの牙の前では無力だった
悪魔さえも恐れる魔獣の背中にまたがり家に向かう
この黒い森の中を
「今日はいったい何の用なのでしょう」
ルンルン気分でキャロンは婚約者のガルンダの事を考えていた
ガルンダは王国の貴族のご子息で、キャロンとは学園の舞踏会で知り合い意気投合して今では婚約中である
「キャロン様おつきになりました」
「ありがとうございます」
いつ見てもこのこの建物はすごい、ガルンダ様の屋敷は私の家の何10倍もありますね
「さぁどうぞ」
屋敷のメイドに案内されながらガルンダの待つ部屋に向かう
「もしかしたら正式にプロポーズしてくださるのかしら」
キャロンは顔を赤く染める
「よくきてくれたねキャロン」
「ガルンダ様」
身分が低い私と対等に接してくれる、こんな優しい人と結ばれるなんて・・
「ガルンダ私の話を聞いてくれるか?」
「はい」
ようやく私たちの愛がもう一段回進むのですね、私はガルンダ様についていきますわ
「じつは・・」
「はい」
「僕は結婚する事になったんだよ」
「はい?」
婚約者がいている人間が私以外と結婚?
「キャロンさんお久しぶりですわ」
「デレトワさん?」
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「え 私とガルンダ様は婚約してるんですよ?」
「すまないね キャロン、僕は本当の愛に気づいたんだよ」
「申し訳ないが君との婚約はなかったことにしてくれ」
「いや です 私はガルンダ様と・・」
「キャロンさんガルンダ様を愛してるんなら、私たちの愛を応援してください」
「納得できませんよ」
キャロンが二人に近づこうとした瞬間にどこからか大勢の兵士がやってくる
「手荒な事をしたくはないんだよキャロン」
キャロンは館から追い出されてしまった
「雨が降っている」
もちろん帰りは馬車ではなく歩いて帰らなければならない
「何でこんな目に」
何時もそうだ誰かの引き立て役、周りの人に期待され結局誰かに手柄を取られる、魔術も知力も平均以下
気になる人が出来ても他の子にとられ
本気で愛したガルンダさえあの女に
「ふざけないでよ!!!」
その言葉が天に通じたのかは分からないが落雷がキャロンの目の前に落ちる
「キャャャャー」
キャロンは落雷の衝撃を受け吹き飛ばされる
「もうダメ 死ぬの?」
頭の中に声が聞こえる
「人間どもよ砕け散れ」
「魔物をすべし者は我だけだ」
「戦士よ我を封印しても我はいづれ蘇る」
「我の名は魔王リキントーン」
キャロンの中に怒りが満ちてくる、今まで経験したことのない怒り、感じるこの怒りを魔術に込める事が出来る
「黒き光よ・その姿を見せつけろ!!!」
黒い光が森の中を覆いつくす
視界にうつる木が枯れる
羽を広げ空を舞う鳥が次々と羽を動かせずに消えていく
「これは我がしたのか・・」
キャロンの瞳から涙がこぼれる
「我がしたのか」
これまでに多くの魔族や悪魔を従え時には殺し、人間どもに絶望を与えてきた事に罪悪感を感じる
「やり過ぎです・・わね」
「どうしましょう・・」
「一回家に帰りましょう」
地面に黒い魔法陣が浮かび、その中から大型の魔獣ケルベロスが現れる
人の命 魂 心さえもこの魔獣が持つ三つの牙の前では無力だった
悪魔さえも恐れる魔獣の背中にまたがり家に向かう
この黒い森の中を
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