博愛なる聖女様は反抗期に突入します

山美ハル

文字の大きさ
9 / 13

聖女は教会が欲しいのです

しおりを挟む

誰かの為に祈り続けた者はだれかに祈られるのだろうか

ギルドで働くための書類を書き終えたロザリー達は書類が完成するまでの間、各地から依頼された仕事を暇つぶしに眺める事にした

「どの仕事も安いです」

ロザリー達はギルドに加入できたとは言え、まだまだ新米冒険者だ報酬の高い依頼を受けるためには多くの依頼を達成するか、貴族の目に留まり指名してもらうしか難易度の高い依頼を受ける事が出来ないのである

「私たちのランクはFランク」

「上手い話なんてやってこないわね」

ノルンは椅子に座り酒を飲みながら二人に話す」


Fランクとはギルドに登録したばかりのチームや個人に与えられる一番評価の低いランクである、貴族の者が一番最初に与えられるランクはDランクである、今からさかのぼる事20年前、新人冒険者が貴族と一緒に旅に出た結果死亡した為にランクが高い任務などには審査が行われるようになった

「コルンさんは私たちとチーム組みませんか?」

「すまない俺はロザリー達とチームを組んでいるんだ」

コルンは他の女性冒険者たちから声をかけられている

チームと言われる物は基本的に3人~7人で組まれる事が多く、チームを組んでいるとは言え他の誰かと仕事を行うのは自由であるが任務依頼書には参加するチームのメンバーの名前を書く必要がある

ロザリーは皮袋の中を見つめる、追放された時に貰ったお金は残り12000オロン

「お金の為にもFランクの任務を受けましょう!!」

「ロザリー様 ロザリー様 受付までお越しくださいませ」

「はーい」

話の腰を折られてしまったがロザリーは受付に向かう

「こちらが各自の身分証明書とチーム証明書です無くされた場合は再発行料12000オロンいただきますのでお気を付けくださいね」

「はい ありがとうございます」

「それと向こうにある教会の管理人にはどこに行けば会えますか?」

「この建物の二階の教会に行けば会えますよ」

「ありがとうございます」

ロザリーはミミコに頭を下げ二人の所に駆け足で戻る

「はい これ二人の証明書だよ」

ノルンとコルンは証明書を服のポケットに入れる

「ロザリー仕事と任務どっちに行くの?」

「まずは 教会に行ってみたいです」

「なら二階だな」

コルンとノルンは立ち上がりロザリーと共に二階に向かう

二階には一つの扉しか存在していない

「扉が一つしかないわね」

「たぶん二階全体が教会なんですよ」

コンコン

「失礼します」

ロザリーは教会の入り口と思える扉を開け中に入る

扉を開けるとロザリーが暮らしていた教会とはくらべものにならない広い

「珍しいですねこの時間に教会に人が来るのは」

教会内部で祈りを捧げていた男がこちらを振り向く

小太りで眼鏡をかけた男が見える

「あ モミヤンテ様 ですか?」

「ロザリーかな?」

「お久しぶりですー」

「大きくなったな」

「はい」

「ロザリーの知り合い?」

「はい アマノス様と修行をした時にお会いしたんです」

「モミヤンテ様と言って12神官パラプラのお一人なんです」

「へぇ~すごいわね」

ノルンはあまり興味がないようで受け流した

12神官とは全教会に指揮・命令を出せる権限を持つ教会内でも強力な権力を持つ者達である

「それは昔の事だよ、今は一人の神官だよ」

「12神官を止めてしまったんですか?」

「そうだね」

モミヤンテは話を変える

「ここには何をしに来たんだい?」

「そうだ 忘れてました」

「この建物の横にある教会を使用したいのです」

モミヤンテは少し悩みロザリーに話す

「あの建物は取り壊すみたいだよ」

「そ そんな」

ロザリーは肩を落とす

「あの教会を購入してみてはどうかな?」

「購入?」

「うん たしか100万オロンだったかな」

「100万オロン・・」

「そんな大金・・」

お金はなくてもため息は好きなだけ出すことが出来る、ロザリーは思った

「ロザリー達がやる気なら仕事はあるよ・・危険だが」

「何の仕事ですか?」

「盗賊退治Dランク 報酬50万オロンだ、この地方に出没する盗賊を懲らしめて欲しいみたいだよ」

「盗賊退治・・」

ロザリーに悩む時間はなかった

「受けます!!」

「分かった」

「ではギルドに推薦状を書いてロザリー達を指名しよう」

「ありがとうございます」

「ロザリー良かったな、さっそく準備を始めよう」

コルンが笑顔のロザリーに声をかける

「はい」

「頑張ってな3人とも」

「頑張ります」

「一様忠告しておくが、命の火が消えた者を私は救う事が出来るが・・君たちは救えないぞ」

モミヤンテの話を聞き三人は背を向け歩いていく

黒で終わるか

白で終わるか

最後まで分らない

分かるのは命の火が消える者だけ
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

追放された聖女は旅をする

織人文
ファンタジー
聖女によって国の豊かさが守られる西方世界。 その中の一国、エーリカの聖女が「役立たず」として追放された。 国を出た聖女は、出身地である東方世界の国イーリスに向けて旅を始める――。

追放された偽物聖女は、辺境の村でひっそり暮らしている

潮海璃月
ファンタジー
辺境の村で人々のために薬を作って暮らすリサは“聖女”と呼ばれている。その噂を聞きつけた騎士団の数人が現れ、あらゆる疾病を治療する万能の力を持つ聖女を連れて行くべく強引な手段に出ようとする中、騎士団長が割って入る──どうせ聖女のようだと称えられているに過ぎないと。ぶっきらぼうながらも親切な騎士団長に惹かれていくリサは、しかし実は数年前に“偽物聖女”と帝都を追われたクラリッサであった。

芋くさ聖女は捨てられた先で冷徹公爵に拾われました ~後になって私の力に気付いたってもう遅い! 私は新しい居場所を見つけました~

日之影ソラ
ファンタジー
アルカンティア王国の聖女として務めを果たしてたヘスティアは、突然国王から追放勧告を受けてしまう。ヘスティアの言葉は国王には届かず、王女が新しい聖女となってしまったことで用済みとされてしまった。 田舎生まれで地位や権力に関わらず平等に力を振るう彼女を快く思っておらず、民衆からの支持がこれ以上増える前に追い出してしまいたかったようだ。 成すすべなく追い出されることになったヘスティアは、荷物をまとめて大聖堂を出ようとする。そこへ現れたのは、冷徹で有名な公爵様だった。 「行くところがないならうちにこないか? 君の力が必要なんだ」 彼の一声に頷き、冷徹公爵の領地へ赴くことに。どんなことをされるのかと内心緊張していたが、実際に話してみると優しい人で…… 一方王都では、真の聖女であるヘスティアがいなくなったことで、少しずつ歯車がズレ始めていた。 国王や王女は気づいていない。 自分たちが失った者の大きさと、手に入れてしまった力の正体に。 小説家になろうでも短編として投稿してます。

宮廷から追放された聖女の回復魔法は最強でした。後から戻って来いと言われても今更遅いです

ダイナイ
ファンタジー
「お前が聖女だな、お前はいらないからクビだ」 宮廷に派遣されていた聖女メアリーは、お金の無駄だお前の代わりはいくらでもいるから、と宮廷を追放されてしまった。 聖国から王国に派遣されていた聖女は、この先どうしようか迷ってしまう。とりあえず、冒険者が集まる都市に行って仕事をしようと考えた。 しかし聖女は自分の回復魔法が異常であることを知らなかった。 冒険者都市に行った聖女は、自分の回復魔法が周囲に知られて大変なことになってしまう。

聖女の私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。

重田いの
ファンタジー
聖女である私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。 あのお、私はともかくお父さんがいなくなるのは国としてマズイと思うのですが……。 よくある聖女追放ものです。

聖女が降臨した日が、運命の分かれ目でした

猫乃真鶴
ファンタジー
女神に供物と祈りを捧げ、豊穣を願う祭事の最中、聖女が降臨した。 聖女とは女神の力が顕現した存在。居るだけで豊穣が約束されるのだとそう言われている。 思ってもみない奇跡に一同が驚愕する中、第一王子のロイドだけはただ一人、皆とは違った視線を聖女に向けていた。 彼の婚約者であるレイアだけがそれに気付いた。 それが良いことなのかどうなのか、レイアには分からない。 けれども、なにかが胸の内に燻っている。 聖女が降臨したその日、それが大きくなったのだった。 ※このお話は、小説家になろう様にも掲載しています

主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから

渡里あずま
ファンタジー
安藤舞は、専業主婦である。ちなみに現在、三十二歳だ。 朝、夫と幼稚園児の子供を見送り、さて掃除と洗濯をしようとしたところで――気づけば、石造りの知らない部屋で座り込んでいた。そして映画で見たような古めかしいコスプレをした、外国人集団に囲まれていた。 「我々が召喚したかったのは、そちらの世界での『学者』や『医者』だ。それを『主婦』だと!? そんなごく潰しが、聖女になどなれるものか! 役立たずなどいらんっ」 「いや、理不尽!」 初対面の見た目だけ美青年に暴言を吐かれ、舞はそのまま無一文で追い出されてしまう。腹を立てながらも、舞は何としても元の世界に戻ることを決意する。 「主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから」 ※※※ 専業主婦の舞が、主婦力・大人力を駆使して元の世界に戻ろうとする話です(ざまぁあり) ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

聖女のはじめてのおつかい~ちょっとくらいなら国が滅んだりしないよね?~

七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女メリルは7つ。加護の権化である聖女は、ほんとうは国を離れてはいけない。 「メリル、あんたももう7つなんだから、お使いのひとつやふたつ、できるようにならなきゃね」 と、聖女の力をあまり信じていない母親により、ひとりでお使いに出されることになってしまった。

処理中です...