私の愛した王子様

山美ハル

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愛の稲妻迷宮編

一つの宝

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寝室と思われる部屋の中で焦げた臭いが蔓延している

「大丈夫かな?」

タルトは黒焦げになった化け物を見つめる

「この生物は火に弱い」

マーガレットはつぶやく

「あれを見て」

マドレーヌは黒焦げ跡に光何かを指さす

「あれは」

「タルト取って頂戴」

「俺がとるのかよ」

マドレーヌはタルトに命令しタルトは恐る恐る光何かに手を伸ばす

「なんだこれ?」

赤く光るかけらをタルトは掌に乗せ周りに見せる

「ただのルビーね」

マーガレットはつぶやく

「お宝だぞこれ」

タルトは嬉しそうに周りを見渡す

「俺が貰っていいよな?」

「いいんじゃない」

マーガレットは頷く

「私はもっとお宝が欲しいわ」

マドレーヌは野心をあらわにする

「良い小遣いになるぞ」

タルトはポケットにルビーをいれる

「まったく」

キャサリンは周りを警戒しながら声に出す

「先を急ぎましょう」

マーガレットは言う

「何処に行くんだ?」

「ここは行き止まりだぞ」

タルトはマーガレットの方を見る

「ベッドを動かしなさい」

マーガレットはタルトに命令する

「分かった」

マーガレットの冷たい目で見つめられタルトは命令を聞いた

「よいしょっと」

タルトはベッドを移動させる

「なんだこれは」

地下に続く扉が姿を現した

「抜け道ですかね?」

キャサリンはマーガレットに聞く

「たぶんね」

「だれか知らないけど」

「地下に来て欲しいみたいよ」

マーガレットは話す

「誰よ?」

マドレーヌは疑問に思う

「それは分からない」

マーガレットは答える

「行きましょう」

「はい」

キャサリンは慎重に扉を開ける

「タルト入りなさい」

「また俺かよ」

タルトはゆっくり階段を下っていく

「暗いな」

タルトは松明に火をつける

「早く行きなさい」

後ろからマドレーヌがタルト押す

「あぶねーだろ」

タルトは階段を下る

「何処だここ?」

階段を下るとそこは一本道のようだ

「まっすぐ進めと言うのか」

ギュユユユ

暗い道にの奥に黄色い二つの塊が見える

合成魔獣リキラキマイラ

キャサリンはつぶやく

「こっちに近づいてくるぞ」

「どうする?」

「様子を見ましょう」

「比較的におとなしい部類よ」

マーガレットは答える

「おとなしいって・・」

マドレーヌは一様戦闘態勢に入る

リキラと呼ばれる魔獣が姿を現す

顔は獅子

身体は猿

黒い羽根を持つ魔獣

「くるならこいよ」

タルトは剣を持つ

リキラは身体中に傷を負い

今にも倒れかけている

「誰に足られたんだ?」

「本命が来たわよ」

マーガレットは笑う



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