私の愛した王子様

山美ハル

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愛の稲妻迷宮編

魔獣

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叫び声が聞こえる

「あれは何?」

マドレーヌは暗闇の方を指さす

「あれはミノタウロス」

マーガレットが魔獣の、名前を読んだ瞬間、魔獣はこちらに走ってくる

うめき声を上げながら、向かってくる魔獣に、キャサリンは弓を撃つ

「早く逃げましょう」

「そうね」

マーガレットは両手を魔獣に向け提唱する

氷の粒よあのものを凍らせろアイスクラッシュ

マーガレットの放った、氷の魔法は魔獣に、命中し魔獣は氷漬けになる

「やった」

マドレーヌは喜ぶ

「甘いわ」

マドレーヌはマーガレットの顔を見る

グジュウウヅ

氷漬けの魔獣は奇声をあげる

氷の割れる音が響く

「早くに逃げるわよ」

マーガレットは背中を向け走る

「二人とも早く」

キャサリンは声をかける

「分かった」

「待ってよ」

タルトとマドレーヌは後に続く

四人は来た道を引き返す

グジュウウジク

魔獣は四人を追う

「しぶといわね」

マドレーヌは振り返り

風よ宙を切り開けフールカッター

鋭利な風が天井に当たり天井の一部が崩れる

「よし」

魔獣の真下に瓦礫が降り注ぐ

「今のうちに」

瓦礫につぶされたはずの、魔獣は瓦礫を、手で払いのけながら、地面から這い上がる

「うそでしょ」

マドレーヌは息を吐く

「早く走りなさい」

「うん」

マーガレットの言葉に従いマドレーヌは走る

「あいつにそんな小細工通用しない」

「もうすぐ出口です」

キャサリンは言う

「あと少し」

タルトは息をからしながら声を出す

魔獣は瓦礫のかけらを手に持ち四人に向け投げる

「ぐふぁぁ」

タルトは盾で防御する

「こいつはきついな」

タルトの手がしびれる

「上出来よ」

マーガレットは言う

「そりゃどうも」

「もうすぐよ」

なんとか生き残る事ができた四人は小さな部屋で腰を下ろす

「あんなのがいたら」

息をきらしながらタルトは言う

「はぁはぁ助かりましたね」

「本当ね」

「宝はあの奥に・・・」

マーガレットはつぶやく

「おいおいさすがにあいつには」

「勝てないだろ?」

「方法はありますよ」

キャサリンは答える

あの魔獣は目が四つあります

でも口は一つです

口に剣を突きつければ勝てます

「あの身体だぞ」

「俺の飼ってる馬の三倍はあるぞ」

タルトは答える

「魔法も聞かないのよ」

マドレーヌもキャサリンに話す

「あの魔獣は火に弱いのです」

キャサリンは答える

「貴方しかいないのよ」

マーガレットはマドレーヌに話す

「でも勝てないわよ」

「貴方には才能がある」

「何とかなる」

マーガレットは笑う


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