君がいる日常〜君が見つけてくれた日常

夢至 彼方

文字の大きさ
10 / 20
第一章

10.自分だけが気づいてるハラハラな状況は勘弁してほしい

しおりを挟む
「あっ、お昼食べてない」

授業が終わった放課後。帰宅しようと身支度をしていると鞄の中のお弁当に気づき、お昼に何も食べてない事を今思い出した。

あの後も響君と色々話してんだよね。響君は自分で言っていた通り、本当にアニメや漫画を見始めたばかりのようでその手の知識が殆どないようなので色々と紹介していたりした。

本当はBL漫画のサイトとかも紹介したかったんだけどいきなりそういうサイトを見てBLに悪印象を持たれても困るから最初はやめておいた。

それに本を明日持ってくるって言ったし、どうせなら好印象を持ってもらってからの方がいいと思うしね。

あと楽しみは取っておいた方がいいよね。

まぁ、そうやって今まで話をした事がなかった響君との話に夢中になりすぎて気づいたら昼休みの時間は終わっていた。

そして午後からの授業を受けてお弁当を食べてない事に気づいた。

授業中は気にはならなかったけど、気づいたらお腹空いてきちゃったなぁ。

「あれ、珍しいな。というか始めてじゃないか?空が食べないっていうか忘れるって」

僕の言葉を聞いた海斗が意外そうに言う。実際に海斗の言うように僕がお昼を食べていないのはこれが初めてだ。

「てか今気づいたのかよ。お前昼休みずっと何してんだ?」

「いやぁ、響君との会話が盛り上がっちゃって」

悠真君にの質問に答えながら僕は自分が言った言葉が何故か気になった。

「えぇ、だらしないよ~空君。それで倒れたりしたら大変だよ?」

「うっ、おっしゃる通りです」

実弘君にだらしないと言われて少し落ち込んでしまう。

「まぁまぁ、習慣になってる訳でもないからいいんじゃないかな。実際に珍しいっていうだけだし。」

「えー、歩は甘いんじゃない?」

「そんな事はないと思うけど」

そんな僕に歩君はいつもの笑顔のまま優しい言葉をかけてくれる。相変わらず歩君は人がいいよね。実弘君が何か言ってたけど歩君はそのままでいいと思うよ。

「それにそれだけ響君と仲良くなれたってことでしょ?」

「うん!もう凄く仲良くなったんだ!今度皆も響君と話そうよ。」

僕がそういうと海斗と悠真君は

「おーいいね!海斗がそんなに言うなら俺も気になってきたわ」

「空がそこまで言うなんて珍しいな。まぁ俺も興味がて出来たな」

好感触な反応が返ってきたのに対して、残りの2人は

「えーでも急に大人数で行っても迷惑じゃない?」

「僕もそう思う。だからまずは悠真と海斗君だけ会いに行ったらどうかな?僕達はその後でいいから」

まるで示し合わせたかのような息がぴったりな2人。普通なら見過ごしてしまうだろうが僕は2人のことをこっそりと中止していたので気づいた。この2人は一瞬の内に視線を合わせてから話し出した。

実は昼休みに響君から「なんでかわかんねぇけど、俺犬伏と伏見に嫌われてるっぽいんだよな。だから変な事は言わないでくれよ」と言われて少しドキッとした。

今朝の2人の反応を見るに響君の考えは間違ってなさそうなんだよね。

正直響君とこの2人が仲が悪くなるような要素がないと思うんだよね。そう思って聞いたけど関わりを持つ前から避けられている感じがしていたとのことでわからないらしい

それに今だって遠慮している風に言ってるけど多分避けてるんじゃないのかな。

特に弘君は普段はそう言うのを気にせずに人の輪の中にいつの間にか入っているからさっきの気遣いはどうにも違和感が拭えないんだよね。

自分の知り合いや友達同士が仲が悪いのは嫌だからなんとかしたいんだよね。

「それもそっか。分かったそれじゃあ歩君の言う通りまずは海斗と悠真からね。あっでも明日とかはまだ僕が2人っきりで話したいことがあるからまだ先ね」

「いや、すぐじゃないのかよ」

「えー、別にそれはいっけど弘も歩も気にしすぎじゃね?」

僕の言葉に海斗は軽いツッコミを入れて、悠真は弘君と歩君の反応に疑問を示した。お願いだから悠真君そこは突っ込まないで!

「まぁ、確かに気にしすぎかもしれないけど念のためだよ。」

「悠真はそんなんだから中学の頃女子にモテないんだよ」

「いや、今それは関係ないだろ!てか別にモテなかった訳じゃねえし!」

ふぅ、よかった。歩と弘君が上手く話を逸らしてくれて。藪蛇を突いたんじゃないかと思って心配したけど杞憂だったみたいだ」

本当は響君と弘君、歩君の2人を仲良くさせたいけど隠してるっぽいからどうすればいいのかわからないんだよね。それにデリケートな問題だろうし、変に構って悪化させたら怖いし

まぁ、今考えてもいい案は思い浮かばないから後回しにしよう。

………後回しの代償が大きくなりすぎない内に解決しないとね。



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

なぜ処刑予定の悪役子息の俺が溺愛されている?

詩河とんぼ
BL
 前世では過労死し、バース性があるBLゲームに転生した俺は、なる方が珍しいバットエンド以外は全て処刑されるというの世界の悪役子息・カイラントになっていた。処刑されるのはもちろん嫌だし、知識を付けてそれなりのところで働くか婿入りできたらいいな……と思っていたのだが、攻略対象者で王太子のアルスタから猛アプローチを受ける。……どうしてこうなった?

劣等アルファは最強王子から逃げられない

BL
リュシアン・ティレルはアルファだが、オメガのフェロモンに気持ち悪くなる欠陥品のアルファ。そのことを周囲に隠しながら生活しているため、異母弟のオメガであるライモントに手ひどい態度をとってしまい、世間からの評判は悪い。 ある日、気分の悪さに逃げ込んだ先で、ひとりの王子につかまる・・・という話です。

悪役会計様に転生した俺は、生徒会長に媚び売って生き残る

桜城 寧
BL
処刑された記憶とともに、BLゲームに登場する悪役会計に転生したことに気付く。処刑されないために、チャラ男としての仮面を被り、生徒会長に媚び売ったり、どうにか能力を駆使したりして生きてたら、色々な人に構われる話。

身代わり召喚された俺は四人の支配者に溺愛される〜囲い込まれて逃げられません〜

たら昆布
BL
間違って異世界召喚された青年が4人の男に愛される話

煌めくルビーに魅せられて

相沢蒼依
BL
バイト帰りにすれ違った人物に、いきなり襲われて―― バイトを掛け持ちして大学に通う片桐瑞稀。夜遅くの帰宅途中に、意外な人物に出会ったのがはじまりだった。

【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】

彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』 高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。 その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。 そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?

悪役令息に転生したのに、ヒーローもヒロインも不在で、拾って育てた執事が最強なんだが……なんで?!

はぴねこ
BL
前世の弟が好きだったゲームの世界に、悪役令息として転生してしまった俺。 本来なら、ヒロインをいじめ、ヒーローが活躍するための踏み台になる…… そんな役割のはずなのに、ヒーローともヒロインとも出会えない。 いじめる対象すら見つけられない新米悪役令息とか、ポンコツすぎないだろうか? そんな俺に反して、子供の頃に拾って育てた執事は超優秀で、なぜか「悪役執事スキル」を着実に磨いている。 ……いや、違う! そうじゃない!! 悪役にならなきゃいけないのは俺なんだってば!!! 

処理中です...