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第2章

海の神の祭り

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「すげー豪華だなぁー!」
浜辺に人が賑わう。
「ねーねー、りんご飴食べたーい!アクア風味で!」
「アクア風味?」
「この地の限定品らしいですよ。シーフードってやつでしたっけ…?」
「シーフードりんご飴っすか…。………旨いんですか?」
「さ、さあ……。あっでも、マリン風味ってやつもあるんですって!」
「へ、へぇー、それはどんなやつなの?」
「えーと、海水味らしいです。」
「海水……もはやりんご飴ではない………。」
「お、俺、普通のりんご飴食べたいかなー。」
「普通のりんご飴はないそうですが。売り切れらしいです。」
「………………だよなー。海水とシーフードなんて、食いたくねーよな。」
「アクア風味の食べたいー!」
「わかりました、すぐに買ってきますね、リリカ様。」
レイの姿が一瞬で見えなくなる。レティシアの妹ってことは、さっきの言葉も神託なのか………。
神様って良いなー。
和気藹々と過ごしていると、放送が聞こえてきた。
「もうすぐ海の神様に捧げる躍りが始まります。ビーチのステージに注目して……ちょっやめてくださ…ああああ!」
プツンと放送が途切れてしまった。そして再開したと思ったら別の声になっている。
「いいかよく聞け!!愚民ども!本題にはいるが、この町に爆弾を仕掛けた!場所は言わねえ!せいぜい死ぬときを待つんだな!ハハハッ!じゃあな!」
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