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51:獣人の国…その4
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エルンの国を取り囲むヤハブ大森林に帝国軍は朝日が昇ると同時に進撃を開始していた。夜間に獣人の総攻撃により大打撃をうけたが、獣人の数はゲリラのほぼ全てであろうとの事で後は、一般市民や王族の子供、更に王族の生き残りガウルの戦死が報告されていた事もあり。後は取り囲んで降伏させるだけだと、直ぐさま態勢を立て直し進軍する事となった。帝国での獣人や亜人の扱いは、奴隷や家畜の魔獣であり、いわゆる人ではないとされ。従わない家畜は、滅ぼす対象の魔物となる。
午前9:00…帝国軍は元首都の在った場所に拠点を張り直し、周辺の集落の捜索を始めていた。最初は、罠などを警戒していた兵士達も、罠を発見するも発動させる為の人員すらおらず打ち捨てられていると知り、初歩的な落とし穴などに警戒するだけとなり。かなりの早さで進軍していたのだった!しかし、どういう訳か、いっこうに獣人の姿が現れず、兵士達のストレスだけが溜まり不満の声が上がっていった。
其もそのはず…獣人達は、更に数㌔先の集落に身を隠し、更にソラの結界や魔法による隠蔽まで施されているので見付かるはずはなかったのである。
そんな中、兵士達がやっと森の異変に気付き始めたのは、既に後戻りの出来ないほど、惨劇が待つであろう森の中へと深く分け行ってしまった後の事であった…まず始めに気付いたのは、斥候に出ていた部隊。
「隊長~獣人いませんね~」
「あぁ~アイツら森に隠れるのが得意だからな~もっと良く探せよ!でないとお前ら昼飯脱ぎだぞ~!」
「「「へ~い」」」
ガサガサッ!ギギャッー
「またゴブが出やがったな?クソがッ!」
「またですか?隊長~」
「いいからさっさと殺れッ!」
「ハッ!」
ガギャッー!ブシュー
「隊長~さっきからコイツらばかり出てきますね~」
「其がどうした?森だから出るだろ?」
ギギギッ!ガギャッ!
「よっと~」
隊長らしき者が、飛び出してきたゴブリンの一匹を、難なく切り捨てると、新たなゴブリンが、視覚外から、襲いかかるも部下が其れを瞬く間に蹴散らしていく、そして会話は、続く…
「おかしくないですか?ハーッ!よっ!」
キーン キギヤッー!ブシュシュー…バサバサッ!
「何がだ~?」
「ここはヤハブですよ?獣人の結界が魔物を近寄らせないはずですよ?」
隊長は、なるほど~と、足を止めて部下の話に耳を傾ける。
「昨晩の戦いで獣人が減ったから結界を制御出来なくなったとかじゃないのか?あっいやそんな事あり得るのか?」
「えっ?そんな事あるんですか隊長?」
「知らんよそんな事ッ!言ってみただけだよ!!」
ガサガサッ!
「またかッ!」
ブモーッ!
「ゲェ~隊長~ミノです逃げましょう!」
「おい待て馬鹿ッ!」
「勝てませんってッ!」
ギギギッ!ブヒブヒ!
「オイオイ此方からは豚や野郎じゃないか…さっきから、減るどころか増えてないか?」
「隊長~ヤバそうでふッ」ブシュー
ドスンッ!ブモーッ!
「オイッ!大丈夫か~ッ!何だあれは?」
ギギギッ!ブヒブヒ!ギャギャーブシュッ!
「ギャー俺の腕が~助けて隊長~」
部下達は、急な魔物達の襲撃で不意をつかれ、対応できずに次々と倒れてしまっている。
ギギギッ!ガギャッ!ブモーッ! ドドドッ!ドドドッ!
「ヤバイ何かデカイのが近付いて来るぞッ!退却だッ!退却~」
隊長は、遠くから聞こえるが、確実に近づきつつある、けたたましい音に気付き、直ぐ様反対方向に走り出した。
「糞ッ!退却だ~ 皆急げッ!」
「隊長~置いてかないで~」ブシュー
ヴォー!ドスーン!ギギギギギギ
―――拠点では―――
旧首都、帝国軍指令部、天幕内…
「将軍ッ!報告します!」
「ついに見付けたか?」
「いえ…其が…」
「何だ?」
「ハッ!其が…斥候に出した兵士が次々と行方不明となっております。」
「何だと!獣人の戦闘員は、全て排除したのでは無かったのか?」
「失礼しますッ!将軍ッ!御報告申し上げます。」
「今度は何だ?獣人を見付けたか?」
「いえ、首都近郊にて魔物が発生致しましたッ!」
「何だと!ここは獣人達の首都だぞ?結界も弱まってなどいないはずッ!どうなっている?」
「将軍、御報告申し上げますッ!」
「またかッ!それで?」
「ハッ!第十二歩兵部隊からの報告です!」
「早く言えッ!」
「ハッ!魔物が大量発生し現在交戦中との事、直ちに援軍を送って欲しいとの事であります!」
「規模は?」
「五千であります!」
「違う!援軍ではなくて魔物の規模だッ!しかも五千とは、我々全部隊ではないかッ!」
「いえ…魔物の規模でありますッ!部隊の話ではまだまだ増え続けているとの事です。」
「何だと!そんな馬鹿なことがあるかッ!」
ギャー助けてくれ~ ドカーン
助けて~ママ~
「何だ?外が騒がしいぞッ!」
「将軍ッ!退避をッ!」
「何事だッ!」
「敵襲~敵襲~」カンカンカンカン
「何だこれは…」
「御下がり下さい将軍ッ!」
「化け物~ッ!」
ヴォーッ!ワォーンッ!
「なッ!アレは…何故こんな所にッ!将軍ッ!退却をッ!」
「ア…アレはべリアルウルフ?此方にはベヒモス…だと?何故こんな…ワシはこんな所で…死にたくない!」
グヴォーッ!
「ヒィーッ!退却だ退却せよッ!皆、ワシを守れッ!」
外からは襲撃を報せる音と、徒ならぬ騒ぎ声が鳴り響いている、将軍達は直ぐ様天幕の外に飛び出したが、辺りはまさに地獄絵図であった。外では、生きながら魔物に食べられる者、交通事故の様に魔物に吹き飛ばされ内容物をぶち撒ける者、早々に諦めた者は、ただ立ち尽くし死を待つだけ。必死に抗う者も居るが、円陣を組み何とか持ちこたえようと奮闘するも…結果は変わらず、只の肉塊へと成り果てるしか無かった。ものの数分で首都に入り込んだ魔物たちが半狂乱で暴れまわり。しかも、通り抜けるのではなく徐々に首都の中心地に集まっている。これは、前方からは、ディアンが、後方からはメルと、スレイブが首都を囲むトライアングルの様に魔物達に殺気を放っており、魔物達は必死に逃げ惑うさなか進路を邪魔する兵士を少しでも自分の糧(経験値)にして生き残る為、道をかき分けるがの如く蹂躙していったのである。
逃げ切れるはずは無いのだが…マジ必死である。
この戦闘で生き残ったのは、比較的に外縁部にいた極少数の兵士で、森の中では無く外に逃げ出した者達であった。彼等は、最初の丘にある拠点に報告したが、進撃した森の中央にいる本隊と合流する事無く本国に帰還する事となる。そして、遠征軍は壊滅、獣人の国は魔物達に蹂躙され滅んだと報告されたが、帝国は、獣人の事のみ公表し自軍は、無事任務を達成したが直ぐに別の任務に向かったと発表した。
魔物に蹂躙された旧首都では…
「貴女が最後ですか?」
ワォーンッ!
「メル頑張れ~」
「メルッ!手を貸そうか?この刀を使うといい。」
「大丈夫ですよ、二人は其処で観ていて下さい。」
シッ!
キャィ―
はぁ―
ガルルッ!
「おっ!殺ってるな?どうだメル」
「これはマスター」
「マスターこの子、中々出来る子ですッ!」
「ほうッ!どれどれ?」
ソラは、ステータス画面を操作し今メルと対峙している獣を鑑定してみた。
アークべリアルウルフ
種族・魔獣狼(大神)SSSクラス
性別年齢・雌・12才
悪魔の名を冠するが、神獣の一種。闇の属性を持ち、影の中を自在に移動する極めて強力な魔獣である…更に体の大きさを自由に変えられる能力を持つ。通常はべリアルウルフでアークが付くのは変異固体である為。近親種に、氷の属性を持ったフェンリルが有名。
(おッ!レア物じゃないか…お土産にどうかな?)
「メルッ!ちょっと良いか?代わってくれ!」
「良いのですか?マスター」
「危険である!主よッ!」
「まぁまぁ…おいお前ッ!俺の言葉分かるか?」
「何だ人間?この猫の仲間か?」
「おっ!喋れるのか?こいつは猫じゃないメルだ」
「ふんッ!僕は名前など…どうでもいい…ソコを退け人間…死にたいのか?」
「俺はソラだ!お前にも名を付けてやろう!そうだな…安易だが…ベリルってのはどうだ?」
「べ…ベリル?そんな…只の名前など嬉しくなんて無いぞこのやろうッ!」
ブンブンぶんぶん
(めっちゃ喜んでるやん?漏れてますよッ!)
「マスター何を…」
「待てメル、主を信じるのだ。」
「ムムム?まさかマスター?」
「ベリルッ!何でお前に名を与えたか分かるか?」
「知らんッ!きまぐれとかか?」
(急に大人しくなったな…)
「確かに気まぐれでは有るが…ベリルッ!」
「な…何だ?」ぶんぶんブンブンぶんぶん
「俺と一緒に来い!冒険しよう!」
「……」シュン…
(迷って考えてるのか?…ダメかな…それじゃあ肉とかやったら付いて来るかな?)
「嫌なのか?…仕方無いな…メルッ!」
「ま…待て…分かった」ぶんぶんブンブン
「本当か?」
「仕方無いな…其しか生き残る術は無いらしい…仕方なくだぞッ!良いか?…仕方なくだからな!」ブンブンぶんぶん
「よし決まりだッ!これから宜しくベリルッ!」
「よ…宜しく…ソラ…様」
「アハハッ!流石マスター」
「マスターにかかれば当然ですッ!命拾いしましたね犬っころッ!」
「ムキー何だと!この猫女ッ!」
「それぐらいにしろッ!
二人とも、主の前で配下が喧嘩など…」
「まぁまぁ良いじゃないか?喧嘩するほど仲が良いって言うだろ?」
「はいマスター私達、今から仲良しです。」
「そんな事を言いながら僕の尻尾掴むのやめてくれる?」
「これは友情の印ですよベリルッ!」
「何だと~!ムキー」
「そうなのか?じゃあ俺は…エイッ!」
「ひゃッ!マスターにゃにおッ!」
「ハハ~これは愛情表現だよ~」
「「ズルい~私も~」僕もッ!」
「スレイブまで…止めなさいコラ~」
「楽しそうだな…お前達…主よ…そろそろ皆が、待っているのではないか?」
「そうだったッ!
皆、撤収するぞ~忘れ物ないか~」
「「「「はいマスター」」」御意」
「あッ!そうだった、ベリルッ!仔犬くらいの大きさになってくれ!」
「ん?分かった…これで良いか?」
ベリルは、ソラの指示で小さくなり真っ黒い仔犬になった…狼だが…
「おぉ―バッチリだッ!よしよ~し」
「撫ですぎだッ!くすぐったいぞソラ様~」
「しばらくこのままなベリル!」
「うん…分かったソラ様」
「ベリルは俺が抱えて乗るから、スレイブ集落まで宜しくッ!よし主発だッ!」
「は~い」
スレイブは獣形だとかなり大きいので3人乗っても大丈夫ッ!なので直ぐに集落まで到着した。
最後まで読んでくださりありがとうございます。
エルンでの戦争は、ここまでです。
次は内政ですかね…面倒だな…どうやって丸投げしようか思案中です…
次回も是非、暇潰ししていって下さい宜しくお願いします。
午前9:00…帝国軍は元首都の在った場所に拠点を張り直し、周辺の集落の捜索を始めていた。最初は、罠などを警戒していた兵士達も、罠を発見するも発動させる為の人員すらおらず打ち捨てられていると知り、初歩的な落とし穴などに警戒するだけとなり。かなりの早さで進軍していたのだった!しかし、どういう訳か、いっこうに獣人の姿が現れず、兵士達のストレスだけが溜まり不満の声が上がっていった。
其もそのはず…獣人達は、更に数㌔先の集落に身を隠し、更にソラの結界や魔法による隠蔽まで施されているので見付かるはずはなかったのである。
そんな中、兵士達がやっと森の異変に気付き始めたのは、既に後戻りの出来ないほど、惨劇が待つであろう森の中へと深く分け行ってしまった後の事であった…まず始めに気付いたのは、斥候に出ていた部隊。
「隊長~獣人いませんね~」
「あぁ~アイツら森に隠れるのが得意だからな~もっと良く探せよ!でないとお前ら昼飯脱ぎだぞ~!」
「「「へ~い」」」
ガサガサッ!ギギャッー
「またゴブが出やがったな?クソがッ!」
「またですか?隊長~」
「いいからさっさと殺れッ!」
「ハッ!」
ガギャッー!ブシュー
「隊長~さっきからコイツらばかり出てきますね~」
「其がどうした?森だから出るだろ?」
ギギギッ!ガギャッ!
「よっと~」
隊長らしき者が、飛び出してきたゴブリンの一匹を、難なく切り捨てると、新たなゴブリンが、視覚外から、襲いかかるも部下が其れを瞬く間に蹴散らしていく、そして会話は、続く…
「おかしくないですか?ハーッ!よっ!」
キーン キギヤッー!ブシュシュー…バサバサッ!
「何がだ~?」
「ここはヤハブですよ?獣人の結界が魔物を近寄らせないはずですよ?」
隊長は、なるほど~と、足を止めて部下の話に耳を傾ける。
「昨晩の戦いで獣人が減ったから結界を制御出来なくなったとかじゃないのか?あっいやそんな事あり得るのか?」
「えっ?そんな事あるんですか隊長?」
「知らんよそんな事ッ!言ってみただけだよ!!」
ガサガサッ!
「またかッ!」
ブモーッ!
「ゲェ~隊長~ミノです逃げましょう!」
「おい待て馬鹿ッ!」
「勝てませんってッ!」
ギギギッ!ブヒブヒ!
「オイオイ此方からは豚や野郎じゃないか…さっきから、減るどころか増えてないか?」
「隊長~ヤバそうでふッ」ブシュー
ドスンッ!ブモーッ!
「オイッ!大丈夫か~ッ!何だあれは?」
ギギギッ!ブヒブヒ!ギャギャーブシュッ!
「ギャー俺の腕が~助けて隊長~」
部下達は、急な魔物達の襲撃で不意をつかれ、対応できずに次々と倒れてしまっている。
ギギギッ!ガギャッ!ブモーッ! ドドドッ!ドドドッ!
「ヤバイ何かデカイのが近付いて来るぞッ!退却だッ!退却~」
隊長は、遠くから聞こえるが、確実に近づきつつある、けたたましい音に気付き、直ぐ様反対方向に走り出した。
「糞ッ!退却だ~ 皆急げッ!」
「隊長~置いてかないで~」ブシュー
ヴォー!ドスーン!ギギギギギギ
―――拠点では―――
旧首都、帝国軍指令部、天幕内…
「将軍ッ!報告します!」
「ついに見付けたか?」
「いえ…其が…」
「何だ?」
「ハッ!其が…斥候に出した兵士が次々と行方不明となっております。」
「何だと!獣人の戦闘員は、全て排除したのでは無かったのか?」
「失礼しますッ!将軍ッ!御報告申し上げます。」
「今度は何だ?獣人を見付けたか?」
「いえ、首都近郊にて魔物が発生致しましたッ!」
「何だと!ここは獣人達の首都だぞ?結界も弱まってなどいないはずッ!どうなっている?」
「将軍、御報告申し上げますッ!」
「またかッ!それで?」
「ハッ!第十二歩兵部隊からの報告です!」
「早く言えッ!」
「ハッ!魔物が大量発生し現在交戦中との事、直ちに援軍を送って欲しいとの事であります!」
「規模は?」
「五千であります!」
「違う!援軍ではなくて魔物の規模だッ!しかも五千とは、我々全部隊ではないかッ!」
「いえ…魔物の規模でありますッ!部隊の話ではまだまだ増え続けているとの事です。」
「何だと!そんな馬鹿なことがあるかッ!」
ギャー助けてくれ~ ドカーン
助けて~ママ~
「何だ?外が騒がしいぞッ!」
「将軍ッ!退避をッ!」
「何事だッ!」
「敵襲~敵襲~」カンカンカンカン
「何だこれは…」
「御下がり下さい将軍ッ!」
「化け物~ッ!」
ヴォーッ!ワォーンッ!
「なッ!アレは…何故こんな所にッ!将軍ッ!退却をッ!」
「ア…アレはべリアルウルフ?此方にはベヒモス…だと?何故こんな…ワシはこんな所で…死にたくない!」
グヴォーッ!
「ヒィーッ!退却だ退却せよッ!皆、ワシを守れッ!」
外からは襲撃を報せる音と、徒ならぬ騒ぎ声が鳴り響いている、将軍達は直ぐ様天幕の外に飛び出したが、辺りはまさに地獄絵図であった。外では、生きながら魔物に食べられる者、交通事故の様に魔物に吹き飛ばされ内容物をぶち撒ける者、早々に諦めた者は、ただ立ち尽くし死を待つだけ。必死に抗う者も居るが、円陣を組み何とか持ちこたえようと奮闘するも…結果は変わらず、只の肉塊へと成り果てるしか無かった。ものの数分で首都に入り込んだ魔物たちが半狂乱で暴れまわり。しかも、通り抜けるのではなく徐々に首都の中心地に集まっている。これは、前方からは、ディアンが、後方からはメルと、スレイブが首都を囲むトライアングルの様に魔物達に殺気を放っており、魔物達は必死に逃げ惑うさなか進路を邪魔する兵士を少しでも自分の糧(経験値)にして生き残る為、道をかき分けるがの如く蹂躙していったのである。
逃げ切れるはずは無いのだが…マジ必死である。
この戦闘で生き残ったのは、比較的に外縁部にいた極少数の兵士で、森の中では無く外に逃げ出した者達であった。彼等は、最初の丘にある拠点に報告したが、進撃した森の中央にいる本隊と合流する事無く本国に帰還する事となる。そして、遠征軍は壊滅、獣人の国は魔物達に蹂躙され滅んだと報告されたが、帝国は、獣人の事のみ公表し自軍は、無事任務を達成したが直ぐに別の任務に向かったと発表した。
魔物に蹂躙された旧首都では…
「貴女が最後ですか?」
ワォーンッ!
「メル頑張れ~」
「メルッ!手を貸そうか?この刀を使うといい。」
「大丈夫ですよ、二人は其処で観ていて下さい。」
シッ!
キャィ―
はぁ―
ガルルッ!
「おっ!殺ってるな?どうだメル」
「これはマスター」
「マスターこの子、中々出来る子ですッ!」
「ほうッ!どれどれ?」
ソラは、ステータス画面を操作し今メルと対峙している獣を鑑定してみた。
アークべリアルウルフ
種族・魔獣狼(大神)SSSクラス
性別年齢・雌・12才
悪魔の名を冠するが、神獣の一種。闇の属性を持ち、影の中を自在に移動する極めて強力な魔獣である…更に体の大きさを自由に変えられる能力を持つ。通常はべリアルウルフでアークが付くのは変異固体である為。近親種に、氷の属性を持ったフェンリルが有名。
(おッ!レア物じゃないか…お土産にどうかな?)
「メルッ!ちょっと良いか?代わってくれ!」
「良いのですか?マスター」
「危険である!主よッ!」
「まぁまぁ…おいお前ッ!俺の言葉分かるか?」
「何だ人間?この猫の仲間か?」
「おっ!喋れるのか?こいつは猫じゃないメルだ」
「ふんッ!僕は名前など…どうでもいい…ソコを退け人間…死にたいのか?」
「俺はソラだ!お前にも名を付けてやろう!そうだな…安易だが…ベリルってのはどうだ?」
「べ…ベリル?そんな…只の名前など嬉しくなんて無いぞこのやろうッ!」
ブンブンぶんぶん
(めっちゃ喜んでるやん?漏れてますよッ!)
「マスター何を…」
「待てメル、主を信じるのだ。」
「ムムム?まさかマスター?」
「ベリルッ!何でお前に名を与えたか分かるか?」
「知らんッ!きまぐれとかか?」
(急に大人しくなったな…)
「確かに気まぐれでは有るが…ベリルッ!」
「な…何だ?」ぶんぶんブンブンぶんぶん
「俺と一緒に来い!冒険しよう!」
「……」シュン…
(迷って考えてるのか?…ダメかな…それじゃあ肉とかやったら付いて来るかな?)
「嫌なのか?…仕方無いな…メルッ!」
「ま…待て…分かった」ぶんぶんブンブン
「本当か?」
「仕方無いな…其しか生き残る術は無いらしい…仕方なくだぞッ!良いか?…仕方なくだからな!」ブンブンぶんぶん
「よし決まりだッ!これから宜しくベリルッ!」
「よ…宜しく…ソラ…様」
「アハハッ!流石マスター」
「マスターにかかれば当然ですッ!命拾いしましたね犬っころッ!」
「ムキー何だと!この猫女ッ!」
「それぐらいにしろッ!
二人とも、主の前で配下が喧嘩など…」
「まぁまぁ良いじゃないか?喧嘩するほど仲が良いって言うだろ?」
「はいマスター私達、今から仲良しです。」
「そんな事を言いながら僕の尻尾掴むのやめてくれる?」
「これは友情の印ですよベリルッ!」
「何だと~!ムキー」
「そうなのか?じゃあ俺は…エイッ!」
「ひゃッ!マスターにゃにおッ!」
「ハハ~これは愛情表現だよ~」
「「ズルい~私も~」僕もッ!」
「スレイブまで…止めなさいコラ~」
「楽しそうだな…お前達…主よ…そろそろ皆が、待っているのではないか?」
「そうだったッ!
皆、撤収するぞ~忘れ物ないか~」
「「「「はいマスター」」」御意」
「あッ!そうだった、ベリルッ!仔犬くらいの大きさになってくれ!」
「ん?分かった…これで良いか?」
ベリルは、ソラの指示で小さくなり真っ黒い仔犬になった…狼だが…
「おぉ―バッチリだッ!よしよ~し」
「撫ですぎだッ!くすぐったいぞソラ様~」
「しばらくこのままなベリル!」
「うん…分かったソラ様」
「ベリルは俺が抱えて乗るから、スレイブ集落まで宜しくッ!よし主発だッ!」
「は~い」
スレイブは獣形だとかなり大きいので3人乗っても大丈夫ッ!なので直ぐに集落まで到着した。
最後まで読んでくださりありがとうございます。
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