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第二章 勇者降臨
第七十三話 ただひたすらに進め
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アギトは着替えを済ませ、宿を出た。
エントランスにはチュルムが待っていて、腕を組みつつ、似合わないほど考えていた。
「どうした?」
「いや、ヒナだったら、お前のこと必死になって止めていただろうな」
「それが?」
「…………なんでもねぇよ」
戦士としての勘が告げていた。
こいつを連れていけば、なにか良くないことがある気がする。
しかし止めることが出来ないことは解っていた。
草薙アギトを止めるには、朝霧陽菜野の言葉が必要なのだ。
「ギルドマスターが死んだのと、ヒナがどっか行ったのは繋がっていると思うか?」
なので前向きな、と言えるのかどうか不明だが、事件に絡むようにチュルムは話題を投げ掛ける。
アギトは応えた。
「関係はないだろう。偶然だ」
「へぇ、根拠は?」
「そんなもんあるわけないだろ。ただ、繋がる線がないってだけだ」
それぐらいの思考は出来ているようだ。
頭に血が登りまくっている様子は無いみたいで一安心。
「ならどうするよ。なにかあてがあるわけでもない。ひたすらあちらこちらを行くなんて、体力の無駄としか言えないぜ?」
「…………とりあえず勇者どもと接触する」
「勇者?」
「ああ。ヒナが何をやるのか解らないが、何かしらのアクションを取るなら連中と協力すると思う」
「なるほど……でもウチら冒険者に、勇者がそう簡単に顔を会わせてくれるか? そもそも、あいつらどこにいるのか解らないんだぜ?」
「……見当はついてる。まずはそこに行くところから、うぐっ」
歩きだし始めたその瞬間、アギトは全身に変な激痛が走ったことにより呻く。
全身筋肉痛は凄まじいものだった。
一体どういう風に走り回ればこうなるのだろうか。
相当頭を真っ白にさせて、陽菜野を探し回ったのだ。
「おいおい」
「だい、じょうぶ」
それでも、アギトは歩むことをやめない。
痛みが襲い掛かってくるが、それで彼が、こと朝霧陽菜野を放置するわけがないのだ。
これで付き合っていないと言い張るのだから、凄いもんだよ。
と、チュルムは思った。
@@@@@@
所変わり、とある洞窟の中で、朝霧陽菜野は晴彦からの言葉を問い返した。
「ギルドマスターが死んだ?」
頷く紅白服の彼が、なにかしらの嘘をいうとは思えない。
陽菜野は、僅かな時間で観察した結果のもと、そう判断した。
「ギルドマスターが死亡したからといって、お前になにか支障があるのかとも思ったが……一応、報告だけはしといてやる」
「ご丁寧にどうも」
「話はそれで終わりだ。とっとと先に進むぞ」
「言われなくてもそのつもりだから」
たが、所詮はフィオナと同じ勇者である彼を、根本から信じることが出来ないことに変わりない。
それに、今は協力関係にあるのだろうが、陽菜野からすればこれは協力に当たらない。
利用だ。
勇者の二人を自分は利用しているのだ。
無論、共に行くことは勇者側の思惑に乗っていることになる。
しかし、自らの利益のため、目的のために道具として扱っていることは事実である。
ようは、お互い様と言うわけだった。
そこに、先行偵察に出ていたフィオナが戻ってきた。
「やあやあ二人とも、敵はいないから、このままピクニック気分で行こう!」
プラチナブロンドの髪がは空中に浮かぶ光球を反射して、宝石のように輝いている。
同じく光を反射させる、白銀の長い髪を指先で軽く弄る陽菜野は、ろくに返答しないで先を進み始めた。
この先になにがあるのか、それをすぐに見定めるため。
ここは、勇者協会が独占した、合成魔獣の研究施設。
モンスタースタンピードの原因とされていて、調査しに向かった高ランク冒険者が数多くの死亡した。
そして、リティアが目の前で死んだ場所。
あの光景が、あの一瞬が。
陽菜野の脳内にこびりつくように、なんどもリピートされていた。
今度は、死のうがどうなろうがどうでもいい二人だが、せめてリティアと魔獣にされてしまったホルッテスの遺体を拾うことはしておきたい。
そんなことを思いながら、彼女は歩み続けていた。
その姿を後ろからみるフィオナと晴彦。
「懸命に進んでいくねー。いいことだ」
「彼女の目的がこの先にあるのかもしれないからな。当然だろう」
「目的ねぇ……」
そういう言い方をするとき、フィオナはなにかを疑っているのだと知っている晴彦が、なにげなしに話を続ける。
「ここから先の調査はもう終わっているだろう?」
「うん」
「なら、なぜ彼女に教えない。いや、そもそもそれを交換材料として朝霧陽菜野を回収すると言うこともできた。なのにお前はしなかった」
「どうしてだと思う?」
「…………彼女にここを見せたいのか」
「この先はどんなものがあるのか。聞くよりも見る方が早いと思ってね」
フィオナの微笑みに、何度目になるのか忘れたため息を、晴彦はつくことになる。
二人のやり取りを聞き耳をたてながら、陽菜野は先頭を進み歩いた。
しばらくして、見覚えのある機械を見つけ、そして放置されていた遺骸と出会った。
間違いない、リティアだ。
横には、無惨な状況になっているホルッテスもあった。
「よかったね。仲間だとまだ解る」
煽るようなフィオナの台詞を聞き流し、魔法で棺を作り出す。
背負えるように太い紐が二つある、陽菜野の背中分程の大きさだ。
それに二人の遺骸を一つ残らず、同じく魔法で回収した。
「これで目的の一つが解決した。残りはこの先にある」
研修施設はまだまだ奥にある。
エントランスにはチュルムが待っていて、腕を組みつつ、似合わないほど考えていた。
「どうした?」
「いや、ヒナだったら、お前のこと必死になって止めていただろうな」
「それが?」
「…………なんでもねぇよ」
戦士としての勘が告げていた。
こいつを連れていけば、なにか良くないことがある気がする。
しかし止めることが出来ないことは解っていた。
草薙アギトを止めるには、朝霧陽菜野の言葉が必要なのだ。
「ギルドマスターが死んだのと、ヒナがどっか行ったのは繋がっていると思うか?」
なので前向きな、と言えるのかどうか不明だが、事件に絡むようにチュルムは話題を投げ掛ける。
アギトは応えた。
「関係はないだろう。偶然だ」
「へぇ、根拠は?」
「そんなもんあるわけないだろ。ただ、繋がる線がないってだけだ」
それぐらいの思考は出来ているようだ。
頭に血が登りまくっている様子は無いみたいで一安心。
「ならどうするよ。なにかあてがあるわけでもない。ひたすらあちらこちらを行くなんて、体力の無駄としか言えないぜ?」
「…………とりあえず勇者どもと接触する」
「勇者?」
「ああ。ヒナが何をやるのか解らないが、何かしらのアクションを取るなら連中と協力すると思う」
「なるほど……でもウチら冒険者に、勇者がそう簡単に顔を会わせてくれるか? そもそも、あいつらどこにいるのか解らないんだぜ?」
「……見当はついてる。まずはそこに行くところから、うぐっ」
歩きだし始めたその瞬間、アギトは全身に変な激痛が走ったことにより呻く。
全身筋肉痛は凄まじいものだった。
一体どういう風に走り回ればこうなるのだろうか。
相当頭を真っ白にさせて、陽菜野を探し回ったのだ。
「おいおい」
「だい、じょうぶ」
それでも、アギトは歩むことをやめない。
痛みが襲い掛かってくるが、それで彼が、こと朝霧陽菜野を放置するわけがないのだ。
これで付き合っていないと言い張るのだから、凄いもんだよ。
と、チュルムは思った。
@@@@@@
所変わり、とある洞窟の中で、朝霧陽菜野は晴彦からの言葉を問い返した。
「ギルドマスターが死んだ?」
頷く紅白服の彼が、なにかしらの嘘をいうとは思えない。
陽菜野は、僅かな時間で観察した結果のもと、そう判断した。
「ギルドマスターが死亡したからといって、お前になにか支障があるのかとも思ったが……一応、報告だけはしといてやる」
「ご丁寧にどうも」
「話はそれで終わりだ。とっとと先に進むぞ」
「言われなくてもそのつもりだから」
たが、所詮はフィオナと同じ勇者である彼を、根本から信じることが出来ないことに変わりない。
それに、今は協力関係にあるのだろうが、陽菜野からすればこれは協力に当たらない。
利用だ。
勇者の二人を自分は利用しているのだ。
無論、共に行くことは勇者側の思惑に乗っていることになる。
しかし、自らの利益のため、目的のために道具として扱っていることは事実である。
ようは、お互い様と言うわけだった。
そこに、先行偵察に出ていたフィオナが戻ってきた。
「やあやあ二人とも、敵はいないから、このままピクニック気分で行こう!」
プラチナブロンドの髪がは空中に浮かぶ光球を反射して、宝石のように輝いている。
同じく光を反射させる、白銀の長い髪を指先で軽く弄る陽菜野は、ろくに返答しないで先を進み始めた。
この先になにがあるのか、それをすぐに見定めるため。
ここは、勇者協会が独占した、合成魔獣の研究施設。
モンスタースタンピードの原因とされていて、調査しに向かった高ランク冒険者が数多くの死亡した。
そして、リティアが目の前で死んだ場所。
あの光景が、あの一瞬が。
陽菜野の脳内にこびりつくように、なんどもリピートされていた。
今度は、死のうがどうなろうがどうでもいい二人だが、せめてリティアと魔獣にされてしまったホルッテスの遺体を拾うことはしておきたい。
そんなことを思いながら、彼女は歩み続けていた。
その姿を後ろからみるフィオナと晴彦。
「懸命に進んでいくねー。いいことだ」
「彼女の目的がこの先にあるのかもしれないからな。当然だろう」
「目的ねぇ……」
そういう言い方をするとき、フィオナはなにかを疑っているのだと知っている晴彦が、なにげなしに話を続ける。
「ここから先の調査はもう終わっているだろう?」
「うん」
「なら、なぜ彼女に教えない。いや、そもそもそれを交換材料として朝霧陽菜野を回収すると言うこともできた。なのにお前はしなかった」
「どうしてだと思う?」
「…………彼女にここを見せたいのか」
「この先はどんなものがあるのか。聞くよりも見る方が早いと思ってね」
フィオナの微笑みに、何度目になるのか忘れたため息を、晴彦はつくことになる。
二人のやり取りを聞き耳をたてながら、陽菜野は先頭を進み歩いた。
しばらくして、見覚えのある機械を見つけ、そして放置されていた遺骸と出会った。
間違いない、リティアだ。
横には、無惨な状況になっているホルッテスもあった。
「よかったね。仲間だとまだ解る」
煽るようなフィオナの台詞を聞き流し、魔法で棺を作り出す。
背負えるように太い紐が二つある、陽菜野の背中分程の大きさだ。
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