魔王に呪いでフェンリルにされたので狼生を謳歌する考えです

さおり(緑楊彰浩)

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第22話

22-4

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 子供だけで来た人もおり、邪魔にならないように壁際に立っている。大人よりも大人らしい子供たちは、静かに時間が来るのを待っている。
 受付の人たちが教会内に入ってくると、扉を静かに閉めた。全員が集まったか、時間になったのだろう。時間通りに来なかった場合は、『勇者の儀』を受ける気がないと判断される。たとえ遅れてきたとしても、中に入ることはできない。

「儀式を受ける方はこちらに集まってください」

 一人のシスターが静かな声で言った。シスターは壁際に集まった子供たちの近くにいる。
 声が聞こえたリクトは、俺とスキルラを見てからシスターの元へと向かった。椅子に座っていた何人かの子供もシスターの元へと向かうが、座ったままの子供もいる。家族と話していて聞こえなかったのだろう。
 けれど、シスターはもう子供たちを呼ばなかった。呼んでも来ないのなら、『勇者の儀』を受けないと判断したのだろう。
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