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本編
17、第二騎士の説得
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十五で婚約して、十八で結婚した。それから三年、第二騎士に夫のことを嗅ぎ回っているのが、露見してしまう。
すっとリュシアーナから笑みが消えた。
「……どういうことです? 打ち破れば良いのでは?」
白狼騎士団の作戦室の奥にある仮眠室。その扉の先にエヴァリストの汚れ仕事を請け負った人物を追い詰めていた。
しかし、第二騎士のリシャル・バウスは、仮眠室の扉を開けられないという。
開けたくないではなく、不可能だと言っているようだった。
「この扉は、魔道具と呼ばれるもので、扉と対になっている鍵を持った者しか開けられません」
なんだそれは。リュシアーナは、詳細を求めて、追及する。
「魔道具とはどういったものなのですか? 鍵は誰が?」
「この扉は、魔力をもとに動いているとかで、破壊もできず、鍵の所有者以外は、絶対に中に入ることができません」
リュシアーナは、仮眠室の扉を睨む。ただの取っ手のない扉だが、中には追い詰めた人物だけでなく、よほど隠したいものもあるようだ。
「鍵は……殿下と第三騎士が持っています」
それを聞いた瞬間、リュシアーナは扉を叩いた。
「ルベリオ・シャンナ卿、出てきなさい」
二人しかいないなら、先ほどリュシアーナから逃げたのは、第三騎士か。エヴァリストが自分の宮で不審者の格好をするとは思えない。
扉の向こうから、返事はなかった。
「おやめください。妃殿下よりも、殿下の命令が優先されます」
リシャルがリュシアーナを扉から引き離そうとした。
「黙って見過ごせと言うのですか?」
その腕を掴んで、リュシアーナは言った。冷たい声だった。
あまりにも冷たい声が自らから飛び出て、そこでリュシアーナは、少し冷静になった。
(最優先は、ルベリオ・シャンナを引き摺り出し、ルカのもとへ行かせないこと。…………待って、なぜここにいるの?)
青剣騎士団が遠征から戻ってきたという報告はない。勝手に一人で離脱したのだろうか。
何かがおかしい。ベスタ地方は、一日二日で戻れるような距離ではないのだ。
リュシアーナは、ルベリオの顔を見たわけではない。
それになぜ仮眠室に逃げ込まないといけないのだ。
(結局は、この扉を開ける必要があるということね)
リュシアーナは覚悟を決める。
「バウス卿、借りますわ」
リュシアーナと膠着状態になっているリシャルのその腰から、剣を抜いた。
抜き切ったものの、リュシアーナの筋力では持ち上げることもできずに切先が床に刺さる。
「妃殿下! おやめください! これ以上は本気で止めさせていただきます」
リシャルがリュシアーナの腕を掴む。下手に剣を動かされないように。
「バウス卿は、確か使えないとおっしゃってましたね」
「なんの話ですかっ。先に剣を離してください」
「――破閃に剣の実力は不要ですのよ」
リュシアーナは、剣の柄に力を込めた。すると、使用者に反応するように剣身が白く煌めく。
ファリーナ帝国の秘技、破閃。魔力を切り裂く白光の剣をリュシアーナは扱える。
カヴァニス公爵家最強の剣士、シュリヤ・フォルカから護身術を習っただけの分際で、だ。
リシャルが手を離して、後ずさった。よろめく彼は、小さく呟く。あり得ないと……。
破閃を発動するとともに剣が軽くなる。リュシアーナはなんとか持ち上げて、仮眠室の扉に突き刺した。
切れ味の良い剣は、すんなりと扉に刺しこまれていく。その最中、パリンっと何かが割れる音がした。
リュシアーナが手を離すと、すぐに白光はなりを潜め、扉がひとりでに開いた。
(魔力で動いているというのは、本当だったみたいね)
破閃は、魔力を切る剣だ。魔力で動く魔道具を無効化するには、打ってつけだったようだ。剣は扉を串刺しにしたまま放置した。
そして、リュシアーナは、仮眠室に足を踏み入れた。
そこは、非常に小さな部屋だった。寝台が二つ入るかどうかといったところだ。
ただ寝台の代わりに床一面に幾何学模様が描かれており、透明な水晶のようなものが、いくつも転がっていた。
(ルベリオがいない……?)
この仮眠室には、窓がない。リュシアーナは、確実に怪しい男をここに追い詰めたはずだ。そうでなければ、リシャルが必死になって引き止めるはずがない。
リュシアーナは、意味ありげな床の模様を観察する。
六芒星を丸で囲ったものを基に文字のようなものが散りばめられている。そして、蛇が絡んでいるようにも見える曲線が左右非対称に配置されている変わったデザインだ。
(この模様、どこかで見た気がするわ……)
「妃殿下、シャンナ卿はそこにはいません。お願いですから、お戻りください」
模様を脳裏に焼き付けたリュシアーナは、リシャルの懇願する声に素直に頷いた。
「わかったわ。荒らしてごめんなさいね」
リュシアーナはにこりと微笑んだ。あまりの代わりようにリシャルが面食らう。
「バウス卿、これでわたくしは、エヴァリスト様に失望しなくてよさそうです。皇帝は、民を脅威から守り、より豊かになるように導くものだと思っておりますから」
すれ違いざまにリュシアーナは囁いた。
「つまらないことに弟皇子や騎士たちを振り回すような真似をする主君にならなくてよかったですわ」
「妃殿下っ、それはどういう意味でしょうか?」
リシャルが問い返したが、リュシアーナは答えなかった。
そして、作戦室から出て行ったのだった。
白狼騎士団からの帰りは、幸いなことにも誰にも出くわさなかった。リュシアーナは、私室に戻るなり、自分の書棚から本を取り出す。
ファリーナ帝国周辺諸国の歴史書だ。その中からベスタ王国のページを開く。
(あったわ。予想通りね)
そこにあったのは、ベスタ王家の紋章だ。先ほど仮眠室の床に描かれた模様よりも簡略化されたものが載っていた。
(ルベリオの魔法は、移動魔法。おそらくこの紋章が描かれた場所にしか移動できないのではないかしら)
ルカの変身魔法は、自身が実際に会ったことがある人物にしか変身できない。空想の産物には変身できないのだ。
それと同じようにルベリオがもし移動魔法を使っていたとしても、何かしらの制限があるのではないだろうか。
だから、リュシアーナと遭遇して、あの仮眠室に逃げ込んだのだ。あの床の模様を頼りにベスタ地方へと移動するために。
当然、ベスタ地方のどこかには、ベスタ王家の紋章を用意しているのだろう。元ベスタ王国だった場所なら、その国の紋章があっても不自然ではない。
(ルベリオの魔法が、移動魔法だとするならば、色々説明がつくわ)
ベスタ地方に突如現れたアンデッドは、チェスティ王国付近の屍人の峡谷から送られてきたものだろう。エヴァリストがベスタ王家の紋章を用意すれば、ルベリオが移動させられるのではないだろうか。
そこまでわかったところで、リュシアーナは立ち上がると、袖に隠していた銀色の笛を取り出した。
――きっとエルダーリッチも、ベスタ地方に移動させられたことだろう。
リュシアーナが笛を吹く。しかし、音は鳴らなかった。
侍女たちを呼んでしまわないかと心配だったが、これは音が鳴らない笛であっているのだろうか。
(……いったいなんのための笛なの?)
まさかルカに揶揄われたのではないだろうかと、リュシアーナが考えた時、目の端に白いものを捉えた。
――音もなく二匹の白狼が、鎮座していた。
それも、リュシアーナの目の前に、だ。
金色の双眸が静かにリュシアーナを見つめている。
「……ルカに伝えてくれるかしら」
流石のリュシアーナも肉食獣を前にして、少し声が震えた。幸い、二匹の白狼からは、敵意が感じられない。
「ルベリオ・シャンナの魔法は、移動魔法。チェスティ王国の近く、屍人の峡谷にいるエルダーリッチをベスタ地方に送り込んでいるはずと……」
リュシアーナは、ベスタ王家の紋章が載ったページを破って、白狼たちに差し出した。
「このベスタ王家の紋章がある場所にルベリオは移動できると予想しているわ」
白狼たちは、リュシアーナの差し出したページを眺めた後にふっと消えた。跡形もなく、一瞬で消えたのだ。
(……ルカと同じようなことができるのね)
リュシアーナは伝わったかどうか、不安に思いながらも見送ったのだった。
すっとリュシアーナから笑みが消えた。
「……どういうことです? 打ち破れば良いのでは?」
白狼騎士団の作戦室の奥にある仮眠室。その扉の先にエヴァリストの汚れ仕事を請け負った人物を追い詰めていた。
しかし、第二騎士のリシャル・バウスは、仮眠室の扉を開けられないという。
開けたくないではなく、不可能だと言っているようだった。
「この扉は、魔道具と呼ばれるもので、扉と対になっている鍵を持った者しか開けられません」
なんだそれは。リュシアーナは、詳細を求めて、追及する。
「魔道具とはどういったものなのですか? 鍵は誰が?」
「この扉は、魔力をもとに動いているとかで、破壊もできず、鍵の所有者以外は、絶対に中に入ることができません」
リュシアーナは、仮眠室の扉を睨む。ただの取っ手のない扉だが、中には追い詰めた人物だけでなく、よほど隠したいものもあるようだ。
「鍵は……殿下と第三騎士が持っています」
それを聞いた瞬間、リュシアーナは扉を叩いた。
「ルベリオ・シャンナ卿、出てきなさい」
二人しかいないなら、先ほどリュシアーナから逃げたのは、第三騎士か。エヴァリストが自分の宮で不審者の格好をするとは思えない。
扉の向こうから、返事はなかった。
「おやめください。妃殿下よりも、殿下の命令が優先されます」
リシャルがリュシアーナを扉から引き離そうとした。
「黙って見過ごせと言うのですか?」
その腕を掴んで、リュシアーナは言った。冷たい声だった。
あまりにも冷たい声が自らから飛び出て、そこでリュシアーナは、少し冷静になった。
(最優先は、ルベリオ・シャンナを引き摺り出し、ルカのもとへ行かせないこと。…………待って、なぜここにいるの?)
青剣騎士団が遠征から戻ってきたという報告はない。勝手に一人で離脱したのだろうか。
何かがおかしい。ベスタ地方は、一日二日で戻れるような距離ではないのだ。
リュシアーナは、ルベリオの顔を見たわけではない。
それになぜ仮眠室に逃げ込まないといけないのだ。
(結局は、この扉を開ける必要があるということね)
リュシアーナは覚悟を決める。
「バウス卿、借りますわ」
リュシアーナと膠着状態になっているリシャルのその腰から、剣を抜いた。
抜き切ったものの、リュシアーナの筋力では持ち上げることもできずに切先が床に刺さる。
「妃殿下! おやめください! これ以上は本気で止めさせていただきます」
リシャルがリュシアーナの腕を掴む。下手に剣を動かされないように。
「バウス卿は、確か使えないとおっしゃってましたね」
「なんの話ですかっ。先に剣を離してください」
「――破閃に剣の実力は不要ですのよ」
リュシアーナは、剣の柄に力を込めた。すると、使用者に反応するように剣身が白く煌めく。
ファリーナ帝国の秘技、破閃。魔力を切り裂く白光の剣をリュシアーナは扱える。
カヴァニス公爵家最強の剣士、シュリヤ・フォルカから護身術を習っただけの分際で、だ。
リシャルが手を離して、後ずさった。よろめく彼は、小さく呟く。あり得ないと……。
破閃を発動するとともに剣が軽くなる。リュシアーナはなんとか持ち上げて、仮眠室の扉に突き刺した。
切れ味の良い剣は、すんなりと扉に刺しこまれていく。その最中、パリンっと何かが割れる音がした。
リュシアーナが手を離すと、すぐに白光はなりを潜め、扉がひとりでに開いた。
(魔力で動いているというのは、本当だったみたいね)
破閃は、魔力を切る剣だ。魔力で動く魔道具を無効化するには、打ってつけだったようだ。剣は扉を串刺しにしたまま放置した。
そして、リュシアーナは、仮眠室に足を踏み入れた。
そこは、非常に小さな部屋だった。寝台が二つ入るかどうかといったところだ。
ただ寝台の代わりに床一面に幾何学模様が描かれており、透明な水晶のようなものが、いくつも転がっていた。
(ルベリオがいない……?)
この仮眠室には、窓がない。リュシアーナは、確実に怪しい男をここに追い詰めたはずだ。そうでなければ、リシャルが必死になって引き止めるはずがない。
リュシアーナは、意味ありげな床の模様を観察する。
六芒星を丸で囲ったものを基に文字のようなものが散りばめられている。そして、蛇が絡んでいるようにも見える曲線が左右非対称に配置されている変わったデザインだ。
(この模様、どこかで見た気がするわ……)
「妃殿下、シャンナ卿はそこにはいません。お願いですから、お戻りください」
模様を脳裏に焼き付けたリュシアーナは、リシャルの懇願する声に素直に頷いた。
「わかったわ。荒らしてごめんなさいね」
リュシアーナはにこりと微笑んだ。あまりの代わりようにリシャルが面食らう。
「バウス卿、これでわたくしは、エヴァリスト様に失望しなくてよさそうです。皇帝は、民を脅威から守り、より豊かになるように導くものだと思っておりますから」
すれ違いざまにリュシアーナは囁いた。
「つまらないことに弟皇子や騎士たちを振り回すような真似をする主君にならなくてよかったですわ」
「妃殿下っ、それはどういう意味でしょうか?」
リシャルが問い返したが、リュシアーナは答えなかった。
そして、作戦室から出て行ったのだった。
白狼騎士団からの帰りは、幸いなことにも誰にも出くわさなかった。リュシアーナは、私室に戻るなり、自分の書棚から本を取り出す。
ファリーナ帝国周辺諸国の歴史書だ。その中からベスタ王国のページを開く。
(あったわ。予想通りね)
そこにあったのは、ベスタ王家の紋章だ。先ほど仮眠室の床に描かれた模様よりも簡略化されたものが載っていた。
(ルベリオの魔法は、移動魔法。おそらくこの紋章が描かれた場所にしか移動できないのではないかしら)
ルカの変身魔法は、自身が実際に会ったことがある人物にしか変身できない。空想の産物には変身できないのだ。
それと同じようにルベリオがもし移動魔法を使っていたとしても、何かしらの制限があるのではないだろうか。
だから、リュシアーナと遭遇して、あの仮眠室に逃げ込んだのだ。あの床の模様を頼りにベスタ地方へと移動するために。
当然、ベスタ地方のどこかには、ベスタ王家の紋章を用意しているのだろう。元ベスタ王国だった場所なら、その国の紋章があっても不自然ではない。
(ルベリオの魔法が、移動魔法だとするならば、色々説明がつくわ)
ベスタ地方に突如現れたアンデッドは、チェスティ王国付近の屍人の峡谷から送られてきたものだろう。エヴァリストがベスタ王家の紋章を用意すれば、ルベリオが移動させられるのではないだろうか。
そこまでわかったところで、リュシアーナは立ち上がると、袖に隠していた銀色の笛を取り出した。
――きっとエルダーリッチも、ベスタ地方に移動させられたことだろう。
リュシアーナが笛を吹く。しかし、音は鳴らなかった。
侍女たちを呼んでしまわないかと心配だったが、これは音が鳴らない笛であっているのだろうか。
(……いったいなんのための笛なの?)
まさかルカに揶揄われたのではないだろうかと、リュシアーナが考えた時、目の端に白いものを捉えた。
――音もなく二匹の白狼が、鎮座していた。
それも、リュシアーナの目の前に、だ。
金色の双眸が静かにリュシアーナを見つめている。
「……ルカに伝えてくれるかしら」
流石のリュシアーナも肉食獣を前にして、少し声が震えた。幸い、二匹の白狼からは、敵意が感じられない。
「ルベリオ・シャンナの魔法は、移動魔法。チェスティ王国の近く、屍人の峡谷にいるエルダーリッチをベスタ地方に送り込んでいるはずと……」
リュシアーナは、ベスタ王家の紋章が載ったページを破って、白狼たちに差し出した。
「このベスタ王家の紋章がある場所にルベリオは移動できると予想しているわ」
白狼たちは、リュシアーナの差し出したページを眺めた後にふっと消えた。跡形もなく、一瞬で消えたのだ。
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