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54.いつも笑っている人の本性は知らない方がいい ~side 不二蒼~
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「いやー、あの、影山って普通の女子、仲いいの?血相を変えて保健室に入ってきたよ。あと、ずっとこの九頭谷って人からひっきりなしに電話かかってきてるし。君ってばモテモテじゃないか。」
白峰先生が僕のスマホを見ながらニヤニヤしている。僕は首にごつい金属の首輪を掛けられていた。左右の手は後ろで、拘束されていた。僕はこの金属を引きちぎるほどの怪力を持っている。持っているはず、にもかかわらず、僕は動くことができなかった。定期的にあの力が入らなくなる注射を打たれている。
まあ、おかげで、なんとなく薬が切れる感覚がわかってきた。薬が切れる前に、先生は追加で僕に注射を打つ。次、先生が僕に注射を打とうとした時がチャンスだと思う。その時が一番薬の効果が弱まっているタイミングだから力を発揮できる。100%とはいいかなくても、70%の力が出せれば、この金属を引きちぎることができると思う。
「いやー、楽しいねー!なんなんだろうね、君のその力」
と、数台のパソコンのモニターを眺めながら白峰先生は声を弾ませている。学校で見たことのないハイテンションの先生に若干引いているが、こっちが本当の先生なんだろう。学校の保健室で視界が暗転した後、次に目を覚ました時はCTスキャンの台の上だった。その時の検査の画像でも見ているのだろう。
「君の力は異常だ。その力を人工的に作り出せたら、金には困らないだろうなぁ!」
「先生って、研究者なんですか」
時間を稼ごう。そろそろ、薬が切れてくる時間だ。先生がさっき「そろそろ追加接種の時間か~」と注射器を取りにいっていたので間違いない。先生が薬を打つまでの時間を延ばしたい。
「研究者?そうだったらどんなに良かったか!」
僕が相槌を打たなくても、先生は感情をあらわにしながら勝手に話している。独り言のようだ。
「長男は実力も能力もやる気もねえのに、跡継ぎやがって!なんで、オレが教師なんかやって金稼がなきゃなんねえんだよなァ!!オレの方が素質があって研究欲も十分だっていうのに!!」
先生はこっちを見ずに、ただただモニターの方を見ながら文句を言っている。
少しずつ、腕に力が入ってくるのがわかる。よし、薬が切れてきた。
この薬さえ切れて拘束を壊せれば、すぐに逃げられる。
グンっと力を入れるとゴキっと腕の手錠が切れた。うん、大丈夫そう。
力に任せて先生の方向へと走っていくと、首輪の鎖もブチっと切れて、拘束が解けた。
先生が振り返る前に、先生のそばにある注射を奪って気絶でもしてもらえれば――と手を伸ばした時。
プシュッっと音がして、チクチクと僕へと何本もの針のようなものが刺さってきた。「っ!」カクンと伸ばした手は空中をつかんだだけで、僕は力が抜けて床へと膝から崩れ落ちる。
先生はゆっくりと振り返って、「・・・ほんと、やるねえ」と言った。
「首輪が切れたら自動で噴霧されるようになってんだよね。まさか使うことはないだろうと思っていたけどな。」
力なくうなだれているところを起こされる。
「いいねえ!!!君、いいねえ!!!!」
興奮しながら僕を観察している先生にグイッと顔を近づけられて、先生のいつも前髪で隠されていた左目が少し見えた。
火傷の跡・・・?ただれたようになっていて、左目は閉じられていた。先生が片目が不自由なことを初めて知った。
僕は、よく薬が効いているようで、もう動ける感じがしなかった。
白峰先生が僕のスマホを見ながらニヤニヤしている。僕は首にごつい金属の首輪を掛けられていた。左右の手は後ろで、拘束されていた。僕はこの金属を引きちぎるほどの怪力を持っている。持っているはず、にもかかわらず、僕は動くことができなかった。定期的にあの力が入らなくなる注射を打たれている。
まあ、おかげで、なんとなく薬が切れる感覚がわかってきた。薬が切れる前に、先生は追加で僕に注射を打つ。次、先生が僕に注射を打とうとした時がチャンスだと思う。その時が一番薬の効果が弱まっているタイミングだから力を発揮できる。100%とはいいかなくても、70%の力が出せれば、この金属を引きちぎることができると思う。
「いやー、楽しいねー!なんなんだろうね、君のその力」
と、数台のパソコンのモニターを眺めながら白峰先生は声を弾ませている。学校で見たことのないハイテンションの先生に若干引いているが、こっちが本当の先生なんだろう。学校の保健室で視界が暗転した後、次に目を覚ました時はCTスキャンの台の上だった。その時の検査の画像でも見ているのだろう。
「君の力は異常だ。その力を人工的に作り出せたら、金には困らないだろうなぁ!」
「先生って、研究者なんですか」
時間を稼ごう。そろそろ、薬が切れてくる時間だ。先生がさっき「そろそろ追加接種の時間か~」と注射器を取りにいっていたので間違いない。先生が薬を打つまでの時間を延ばしたい。
「研究者?そうだったらどんなに良かったか!」
僕が相槌を打たなくても、先生は感情をあらわにしながら勝手に話している。独り言のようだ。
「長男は実力も能力もやる気もねえのに、跡継ぎやがって!なんで、オレが教師なんかやって金稼がなきゃなんねえんだよなァ!!オレの方が素質があって研究欲も十分だっていうのに!!」
先生はこっちを見ずに、ただただモニターの方を見ながら文句を言っている。
少しずつ、腕に力が入ってくるのがわかる。よし、薬が切れてきた。
この薬さえ切れて拘束を壊せれば、すぐに逃げられる。
グンっと力を入れるとゴキっと腕の手錠が切れた。うん、大丈夫そう。
力に任せて先生の方向へと走っていくと、首輪の鎖もブチっと切れて、拘束が解けた。
先生が振り返る前に、先生のそばにある注射を奪って気絶でもしてもらえれば――と手を伸ばした時。
プシュッっと音がして、チクチクと僕へと何本もの針のようなものが刺さってきた。「っ!」カクンと伸ばした手は空中をつかんだだけで、僕は力が抜けて床へと膝から崩れ落ちる。
先生はゆっくりと振り返って、「・・・ほんと、やるねえ」と言った。
「首輪が切れたら自動で噴霧されるようになってんだよね。まさか使うことはないだろうと思っていたけどな。」
力なくうなだれているところを起こされる。
「いいねえ!!!君、いいねえ!!!!」
興奮しながら僕を観察している先生にグイッと顔を近づけられて、先生のいつも前髪で隠されていた左目が少し見えた。
火傷の跡・・・?ただれたようになっていて、左目は閉じられていた。先生が片目が不自由なことを初めて知った。
僕は、よく薬が効いているようで、もう動ける感じがしなかった。
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