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第二章 猫耳事変
第9話 記憶の記録
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「それじゃ織理、これ被ってね」
攪真との通話を終えた弦は部屋にあった自分のキャスケットを織理の頭に被せる。流石に猫耳を出したまま歩かせるのは未来の織理が可哀想だったから。
織理は顔を顰める。――帽子に押しつぶされた耳が気持ち悪い、織理は口を歪ませて唸る。しかし弦のものを叩き捨てることもできず我慢した。
その様子に苦笑しつつ、帽子の上から軽く撫でた。
「いい子だねー、織理。それじゃあ行こうか」
差し出された手を重ねて二人は外へと出た。
目的地は攪真からの指示でわかっている。人の視線が気になるのか織理は怯えつつも、弦の隣にぴたりとくっついて進む。
少し道はずれに入り数分歩く。すると見知った姿があった。
「おー、漸く来たか。ご足労ありがとさん」
「お待たせ……ここが?」
攪真達が居たのは一軒の古めかしい、店か民家か判断に悩む建物の前だった。アンティーク調だが新しく見え、雑貨屋かカフェだと言われれば信じてしまいそうな風貌。しかし看板も何も無い為やはり民家なのか? 弦は判断を諦めた。
「じゃ、揃ったから入るよ」
在琉は臆することなくその取っ手を握り、扉を開いた。カラン、とドアベルが鳴り、僅かに蝶番が音を立てる。
「書憶、邪魔するで」
在琉の横を過ぎ、攪真が前に出た。その声は知り合いに話しかける気安さがある。声をかけられた人物はこちらに目を向けて、席を立つ。
「あぁ、お久しぶりですね。擾繰……あとはまた珍しい面子で」
撫で付けられた金髪に紫色の目。ベストに緩いスラックス、創作で見る司書の様な服装の青年。彼が書憶、その人だ。片手に本を持ちながら4人に近寄る。
「で、今回はどなたの記憶を?」
態々ここに来る人の要件は決まっている。何を告げなくても書憶は本題に入った。
「話が早すぎるわ。……こいつの見て欲しいんやけど」
攪真は織理の腕を引き、目の前に出す。急に触られたことで織理は唸った。
「俺たちは彼の記憶を見ない、ただ……この状態になったきっかけだけ教えてもらえますか」
攪真に補足するように弦は続けた。告げられた言葉に書憶は頷く。こういった依頼も少なくない。
彼は織理の手を優しく取り、自身の手に持っていた本に当てる。1秒ほどで手を離した。3人はただ成り行きを見守る。
彼はその本を後ろから捲り始めた。
「……ここからですかね、表記がおかしいのは」
端的に言えば記録の文体が変わっている箇所、それが猫耳が生えてからの織理だった。本来の時系列順にまとまった文体と、どこか子供っぽい脈絡の薄い文章、その最初の部分こそが2日前、家に帰ってくる前までの話だった。
彼は一度だけ織理に目を向けた。織理は首を傾げた。読み上げる許可をとりたかったが難しいと判断した。
「……一昨日の記憶。掻い摘んで要約します」
ひと呼吸置いてから読み上げ始めた。
「駅前のドラッグストアに行った帰りに、すれ違いざまに触られた。振り返った時、その手の主は何かニヤニヤしながら言葉を発したが聞こえなかった。体に異変を感じる、早く家に帰らなくては。――ここまでが本人の記憶の様ですね」
淡々と読まれた言葉に攪真と弦は顔を顰めた。殆ど、と言うか完全に変質者だ。
一方在琉はその情報の少なさに顔を顰めていた。たったのそれだけ? あまりにも相手に関しての記憶が薄すぎる。
「相手の容姿とか無いの。仮にも能力者なんだろ、変なアクセサリーとかさ」
「自己紹介か? 在琉」
攪真の横槍を在琉は睨み返した。在琉は確かに金で作られた服飾が多くついている。と言うかそもそも服装がダボダボのフード付きジャケットな時点でこの面子の中でも浮いている。
ただ、能力者はその力故に外見が変化している者も多いのは事実。特に動物関連の能力者は獣耳が生えていたり、爪が鋭くなっていたり、尻尾があるのはザラだった。
「どうも特徴がないようで……」
無意味な争いに関与せず、書憶はそのページだけ攪真達の方に向けた。目元以外ぼやけた写真はいかに特徴がなかったのかを物語る。
「よくおる顔って思ったんやろな……黒髪で短髪、やや細めか……?」
「織さん、いかに相手のことを見てないかが良くわかるよね。目元だけがハッキリしてるの、もはや癖でしょ」
織理は能力を使う際に相手の目を見る事をトリガーとしている。故に何かあった際、最初に見るのが目だった。ある意味最適化された動作だが、出来れば全体像が欲しい物で。
呆れた様子で在琉は織理に目を向けた。その不愉快な視線に織理はムッとしたが、何のことかは分かっていなそうだ。
「んー……でもこの目元はさっき見かけたかもね」
「何でそんなんピンポイントに見とるん」
在琉の言葉にすかさず攪真が突っ込む。
「いやオレの能力って【ザイオン】なんですけど。一瞬でも見れば忘れねぇよ、お前らと頭の作りが違うんで」
「一言多いんやお前は、なんや天才ぶっとんのか?」
「人を壊すしか脳がないお前よりは? 記憶するくらいはねぇ」
「……以上でよろしいですか? 他にできることはありませんが」
攪真と在琉が何か静かに言い争いを始めたので、書憶は少し後退した。苦笑いしつつ弦が前に出る。
「ありがとうございました、書憶さん。……攪真、在琉、喧嘩は外でしようか」
弦は頭を下げつつ書憶に封筒を差し出した。紙が二、三枚入っていそうな雰囲気だ。
「いりませんよそれ」
「要りますよ、これ。能力の対価はしっかり貰って、ね?」
断ろうとする書憶に半ば押し付ける様にして、そのまま家から撤退した。
――――
「しっかし瞬間記憶なんてショボい能力やな」
「そ、ショボいのしか無いの。で、そんな雑魚にお得意の能力を無効化されてるお前は雑魚ってことでいい?」
「そろそろ争うのやめてくれないかな……」
ついにお互いの能力を貶し始めた二人を弦は制止した。肩を掴んで距離を離した。この二人、元々そんなに相性が良くないのだ。性格的にも能力的にも。
「……ま、ええわ。俺たちはそいつボコってくる」
攪真は息を吐いてからそう答えた。結局二人で行くのか、と思われそうだが攪真は私情と織理への情を比べたら当然後者を取る。在琉が相手のことを覚えている以上一緒に行くしか無い。
「弦さんと織理は先帰っとってや~」
攪真はそう言い残して在琉の肩を叩く。そして弦に背を向けた。
「……大丈夫なのかな、あれ」
「にゃー……」
幾ら在琉が見たとは言え、すぐに見つかるのだろうか。そして返り討ちにあってこないといいけど、と心配にも近い思い。ただ、弦は能力者としては底辺もいいところであり、お世辞にも暴力を振るうタイプでもない。ついて行ったところで戦力にならないのは本人が1番よくわかっていた。
――――
「で? どこで見たんやソイツ」
「交番の近く、と言うか駅前広場」
そんな人通りの多いところにまだ居るのだろうか。路地の手前に留めておいたバイクを手で押しながら現地に向かう、在琉は周りの人物を確かめながら歩いていく。
しかし、思ったよりもその瞬間は早く訪れた。
「あ、あれだ」
その言葉に攪真は視線の先を見た、そして男と目が合った。その男もこちらを見ていたのだ。
「さ、さっき眼帯の子と一緒にいた、よね? あの、あれ、あ」
どこか焦燥とした雰囲気に在琉は目を座らせた。これはまた典型的な犯罪者だ。その在琉を背にするように攪真が前に出る。バイクにいつも積んでいるソケットを手にして。
「なんや、お前が犯人かいな。はよ能力解除せぇや」
「邪魔するな!! あの子を飼うのは俺だ!」
逆上して走り寄ってきた男を攪真は【パーターベイダー】でもつれさせる。視界の揺れる感覚に男はその場で膝をついた。
「大人しくしといたほうが身の為やで。次は頭かち割ったるわ」
「お前やっぱり野蛮だな」
在琉は攪真の悪役ぶりが面白くなり笑う。その人を小馬鹿にしたような笑みも相まって男はこの目の前の二人を恐怖した。明らかに攪真の能力に勝てる気がしなかった。
そのまま呆然とする男に、ソケットを手で鳴らしながら攪真は近づく。
「で、どないする? 工具で殴られんの痛いと思うんやけどなぁ?」
「ひっ……!! わ、わかった! 解除する……! だから命だけは……!」
男はその場に頭をつけて懇願した。側から見たら完全に攪真が恐喝しているようにしか見えない。
その言葉に攪真は男の肩と両腕を抑えて、交番まで引き下げていくことにした。
攪真との通話を終えた弦は部屋にあった自分のキャスケットを織理の頭に被せる。流石に猫耳を出したまま歩かせるのは未来の織理が可哀想だったから。
織理は顔を顰める。――帽子に押しつぶされた耳が気持ち悪い、織理は口を歪ませて唸る。しかし弦のものを叩き捨てることもできず我慢した。
その様子に苦笑しつつ、帽子の上から軽く撫でた。
「いい子だねー、織理。それじゃあ行こうか」
差し出された手を重ねて二人は外へと出た。
目的地は攪真からの指示でわかっている。人の視線が気になるのか織理は怯えつつも、弦の隣にぴたりとくっついて進む。
少し道はずれに入り数分歩く。すると見知った姿があった。
「おー、漸く来たか。ご足労ありがとさん」
「お待たせ……ここが?」
攪真達が居たのは一軒の古めかしい、店か民家か判断に悩む建物の前だった。アンティーク調だが新しく見え、雑貨屋かカフェだと言われれば信じてしまいそうな風貌。しかし看板も何も無い為やはり民家なのか? 弦は判断を諦めた。
「じゃ、揃ったから入るよ」
在琉は臆することなくその取っ手を握り、扉を開いた。カラン、とドアベルが鳴り、僅かに蝶番が音を立てる。
「書憶、邪魔するで」
在琉の横を過ぎ、攪真が前に出た。その声は知り合いに話しかける気安さがある。声をかけられた人物はこちらに目を向けて、席を立つ。
「あぁ、お久しぶりですね。擾繰……あとはまた珍しい面子で」
撫で付けられた金髪に紫色の目。ベストに緩いスラックス、創作で見る司書の様な服装の青年。彼が書憶、その人だ。片手に本を持ちながら4人に近寄る。
「で、今回はどなたの記憶を?」
態々ここに来る人の要件は決まっている。何を告げなくても書憶は本題に入った。
「話が早すぎるわ。……こいつの見て欲しいんやけど」
攪真は織理の腕を引き、目の前に出す。急に触られたことで織理は唸った。
「俺たちは彼の記憶を見ない、ただ……この状態になったきっかけだけ教えてもらえますか」
攪真に補足するように弦は続けた。告げられた言葉に書憶は頷く。こういった依頼も少なくない。
彼は織理の手を優しく取り、自身の手に持っていた本に当てる。1秒ほどで手を離した。3人はただ成り行きを見守る。
彼はその本を後ろから捲り始めた。
「……ここからですかね、表記がおかしいのは」
端的に言えば記録の文体が変わっている箇所、それが猫耳が生えてからの織理だった。本来の時系列順にまとまった文体と、どこか子供っぽい脈絡の薄い文章、その最初の部分こそが2日前、家に帰ってくる前までの話だった。
彼は一度だけ織理に目を向けた。織理は首を傾げた。読み上げる許可をとりたかったが難しいと判断した。
「……一昨日の記憶。掻い摘んで要約します」
ひと呼吸置いてから読み上げ始めた。
「駅前のドラッグストアに行った帰りに、すれ違いざまに触られた。振り返った時、その手の主は何かニヤニヤしながら言葉を発したが聞こえなかった。体に異変を感じる、早く家に帰らなくては。――ここまでが本人の記憶の様ですね」
淡々と読まれた言葉に攪真と弦は顔を顰めた。殆ど、と言うか完全に変質者だ。
一方在琉はその情報の少なさに顔を顰めていた。たったのそれだけ? あまりにも相手に関しての記憶が薄すぎる。
「相手の容姿とか無いの。仮にも能力者なんだろ、変なアクセサリーとかさ」
「自己紹介か? 在琉」
攪真の横槍を在琉は睨み返した。在琉は確かに金で作られた服飾が多くついている。と言うかそもそも服装がダボダボのフード付きジャケットな時点でこの面子の中でも浮いている。
ただ、能力者はその力故に外見が変化している者も多いのは事実。特に動物関連の能力者は獣耳が生えていたり、爪が鋭くなっていたり、尻尾があるのはザラだった。
「どうも特徴がないようで……」
無意味な争いに関与せず、書憶はそのページだけ攪真達の方に向けた。目元以外ぼやけた写真はいかに特徴がなかったのかを物語る。
「よくおる顔って思ったんやろな……黒髪で短髪、やや細めか……?」
「織さん、いかに相手のことを見てないかが良くわかるよね。目元だけがハッキリしてるの、もはや癖でしょ」
織理は能力を使う際に相手の目を見る事をトリガーとしている。故に何かあった際、最初に見るのが目だった。ある意味最適化された動作だが、出来れば全体像が欲しい物で。
呆れた様子で在琉は織理に目を向けた。その不愉快な視線に織理はムッとしたが、何のことかは分かっていなそうだ。
「んー……でもこの目元はさっき見かけたかもね」
「何でそんなんピンポイントに見とるん」
在琉の言葉にすかさず攪真が突っ込む。
「いやオレの能力って【ザイオン】なんですけど。一瞬でも見れば忘れねぇよ、お前らと頭の作りが違うんで」
「一言多いんやお前は、なんや天才ぶっとんのか?」
「人を壊すしか脳がないお前よりは? 記憶するくらいはねぇ」
「……以上でよろしいですか? 他にできることはありませんが」
攪真と在琉が何か静かに言い争いを始めたので、書憶は少し後退した。苦笑いしつつ弦が前に出る。
「ありがとうございました、書憶さん。……攪真、在琉、喧嘩は外でしようか」
弦は頭を下げつつ書憶に封筒を差し出した。紙が二、三枚入っていそうな雰囲気だ。
「いりませんよそれ」
「要りますよ、これ。能力の対価はしっかり貰って、ね?」
断ろうとする書憶に半ば押し付ける様にして、そのまま家から撤退した。
――――
「しっかし瞬間記憶なんてショボい能力やな」
「そ、ショボいのしか無いの。で、そんな雑魚にお得意の能力を無効化されてるお前は雑魚ってことでいい?」
「そろそろ争うのやめてくれないかな……」
ついにお互いの能力を貶し始めた二人を弦は制止した。肩を掴んで距離を離した。この二人、元々そんなに相性が良くないのだ。性格的にも能力的にも。
「……ま、ええわ。俺たちはそいつボコってくる」
攪真は息を吐いてからそう答えた。結局二人で行くのか、と思われそうだが攪真は私情と織理への情を比べたら当然後者を取る。在琉が相手のことを覚えている以上一緒に行くしか無い。
「弦さんと織理は先帰っとってや~」
攪真はそう言い残して在琉の肩を叩く。そして弦に背を向けた。
「……大丈夫なのかな、あれ」
「にゃー……」
幾ら在琉が見たとは言え、すぐに見つかるのだろうか。そして返り討ちにあってこないといいけど、と心配にも近い思い。ただ、弦は能力者としては底辺もいいところであり、お世辞にも暴力を振るうタイプでもない。ついて行ったところで戦力にならないのは本人が1番よくわかっていた。
――――
「で? どこで見たんやソイツ」
「交番の近く、と言うか駅前広場」
そんな人通りの多いところにまだ居るのだろうか。路地の手前に留めておいたバイクを手で押しながら現地に向かう、在琉は周りの人物を確かめながら歩いていく。
しかし、思ったよりもその瞬間は早く訪れた。
「あ、あれだ」
その言葉に攪真は視線の先を見た、そして男と目が合った。その男もこちらを見ていたのだ。
「さ、さっき眼帯の子と一緒にいた、よね? あの、あれ、あ」
どこか焦燥とした雰囲気に在琉は目を座らせた。これはまた典型的な犯罪者だ。その在琉を背にするように攪真が前に出る。バイクにいつも積んでいるソケットを手にして。
「なんや、お前が犯人かいな。はよ能力解除せぇや」
「邪魔するな!! あの子を飼うのは俺だ!」
逆上して走り寄ってきた男を攪真は【パーターベイダー】でもつれさせる。視界の揺れる感覚に男はその場で膝をついた。
「大人しくしといたほうが身の為やで。次は頭かち割ったるわ」
「お前やっぱり野蛮だな」
在琉は攪真の悪役ぶりが面白くなり笑う。その人を小馬鹿にしたような笑みも相まって男はこの目の前の二人を恐怖した。明らかに攪真の能力に勝てる気がしなかった。
そのまま呆然とする男に、ソケットを手で鳴らしながら攪真は近づく。
「で、どないする? 工具で殴られんの痛いと思うんやけどなぁ?」
「ひっ……!! わ、わかった! 解除する……! だから命だけは……!」
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