がんばり屋の森本くん

三がんばり目～色男に色仕掛け～

第２８話 ※トコロテン

ズプッっ！！

「ひう゛っっ！あっ゛！お、く…っ！」

菊地は腰を支えていた手を離し、自身を奥へと押し込んだ。
内壁ないへきをかき分け指では届かなかった部分に当たる。

「っ、あー、なか気持ちいい…。」

(男とするのハマりそ…。)

森本は欲しかった快感と予想外の苦しさに悶もだえた。
今にも腰を動かしたい衝動に駆られる菊地だったが、自分にしがみついて堪える姿を見ると抑えるしかなかった。

「森本くん。」

「……んっ！ふ、ぁっ…んぅ！っ、んん、！」

名前を呼ばれた方へ顔を向けると、キスが落ちてくる。
熱い舌が口内を巡めぐり、流れ込んでくる唾液をただ飲み込んだ。
そうしていると森本の中は菊地の自身に順応していき内壁がうねるように反応し出す。

「…動くよ。」

ぬぷぷっ

「ぁ、ああっ、！　ん、ぅ゛っ！あっ！～っ！」

中を味わうようにゆっくりと抽挿ちゅうそうが始まった。
抜けてしまうんではないかというほど腰を引き、直ぐに奥まで満たされる。
何度もスポットを往復され、気持ち良さに森本の顔は蕩とろけきっていた。

「ん～っ゛！あ゛っ！ふあっ…、ひ、うっ゛、っっ！」

「っ、その顔…すっごいえろ…。」

緩すぎる腰の動きに物足りなさを感じ、森本は無意識に腰を揺すった。

もっと"あそこ"を突いてほしい。
イきたい。

「うぁっ、ん！んんっ゛…は、あっ゛ぅ！」

「それやばっ…。」

その欲情しきった行為は、菊地の理性を奪ってしまった。
糸が切れたように激しく腰を打ち付け良いところを亀頭で抉えぐる。

ズプッ！ジュプッ！

「っっ゛！？　～っぁああ゛！！　ひ、あっ゛ぁあっ！」

(なにこれ…！　触られてないのに！)

突然与えられた強い快感に驚き漏らしたように精液が飛び出た。
それでも動きは止まらず、身体中へ白濁液が散る。

「あは、トコロテン。」

「あ゛！やあ！　イってう゛！とめ、ぁあっ゛！」

「っ、こんだけ煽られたら止められないでしょ。」

菊地は森本が絶頂しようとお構いなしだった。

「ひあ゛！だめ、え゛っ！ん゛～っ！！は、う゛ぅ！」

容赦なく突き上げられ意識が飛びそうになるが不意に菊地の自身が中から出ていきなんとか自我を保たもった。
しかしそれは終わりではなく、休む暇なく体位を変えられた。

「ここに手ついて、お尻出して。」

菊地はすでにぐったりしている森本の手を浴槽よくそうの縁ふちに置かせ、腰を持ち上げた。

「あっ、まって、力入んな…っ。」

「待てない。」

ずぷんっ！

「～～～っ！！！」

「こっちのが、よく動けるっ！」

腕が震え自分の体を支えられなくなりへたりこもうとする森本の片膝を、菊地は持ち上げて大きくピストンした。

「ん゛！う゛！っ！ぁあ゛っ！めくれちゃ、うっぅ゛！」

激しい動きに内壁ないへきが持っていかれる感覚に陥おちいり不安で悲鳴のような声を上げる。

「すっげえ気持ちいい…！」

ばちゅっ！ばちゅん！

「ああ゛～っ！！い゛！っ！んああ！ひっ゛！あ、う！」

だんだん縁ふちから落ちそうになる森本の両手首を掴み、菊地は自分の方向へ引っ張り上げさらに挿入感を深めた。

「っ゛っ゛！！も、むり！！こんなの、お゛っ！！」

逃げられない。
菊地の自身が最奥さいおうまで届き、苦しいのに何も抵抗できない。

「っぅ…射精でる射精でる！」

びゅっっ ！

「あっ゛！！んっ、ん゛！なか、出てるっ…う゛あ」

菊地は射精後も何度か腰をグラインドさせ、奥の奥へ精液を注ぎ込んだ。