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第十六話 休息
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迅ら一行は『断罪の塔』をあとにして、高台を下り街へ向かう。
都市中心部へは何日かかけて向かうことして、近場の街に入り次第、休憩と宿を探すことにした。
迅は気持ちが晴れやかだった。今までつかえていた何かが取れたように。まだ引っかかることはあるのだが。
迅ら以外の者たちの足どりも軽やかになっている。迅が何事もなく無事生還したことと断罪の女神に会ったと、迅が言ったことが自分のことのように嬉しかったようだ。
街に入ると休憩がてら、目に入った喫茶店のようなところへ入り涼むことにした。
迅は塔であったこと、女神と対話した内容も含めて、包み隠さずみんなに話す。
そのあと口火を切ったのはレンカ
「へぇー。凄い話だね。あの時みんな必死だったからね。そう、キクリが……」
迅がレンカの横にいるキクリの頭を撫で
「そう。キクリが助けて欲しいって強く願ったんだよな」
「わたしが……」
「そうね。それで私たち迅さんに出逢えたんだもの……キクリに感謝しなきゃね……もちろん迅さんありきですよ。ふふっ」
マーナが優しくキクリにフォローしてくれるなか、レンカが唐突に遠慮なしに訊いてくる。
「迅さん、元の世界に帰りたい? 」
少し前なら躊躇する答えだったのだが、今の迅は即答で
「いや。俺はこの世界に骨を埋めるさ」
と恰好を付けたのだが
「意味わかんないキモイんだけど骨うめるって誰の? 」
はぁ? ここは伝わらんのかーい。たまに伝わる諺みたいのあるくせに……
「この世界でみんなとずっと一緒に居たいってことだよっ! 」
半ギレで言い放つ迅に、指笛鳴らし
「おおおっ。かっちょいいー。マスターお酒持ってきて―! 」
とノリノリで盛り上げるレンカ。
「ふふふっ。良かった」
とマーナも笑みを漏らし、チビッコ達もミクルが先頭に、椅子の上に立ち上がり手を叩き、倣うようにキクリ、ラオも
「ホッネウッメル。ホッネウッメル。……」
と変な合唱が始まる。迅もそれが可笑しく笑い出し場が盛り上がった。
喫茶店と思って入った店は結構な食事も出来るらしく、そのまま夕食を注文した。お酒も交え迅もマーナお勧め、ボアなんとかのステーキを頬張る。
食事をしながら断罪の神様のこと詳しくきかせてもらう。
そして迅は改めて思う。でもそうか。俺はキクリが切っ掛けで喚ばれたのか。そしてキクリの自覚なしか。よし。じゃあ。もう俺の能力のことでくさるのはやめだ。
夕飯は盛り上がりを見せ、その後宿を探し当て、その日を終えた。
翌朝、迅はマーナさんとデート。というか、なんか街をブラブラしてみたいのだそうだ。迅と二人で。ちなみにレンカとも別な日に予約された。
迅は思う。今頃モテ期なんだろか。それはともかく嬉しい。マーナさんはどう見ても美人である。スラッと長身で長い髪を後ろで一つに束ね、目力はあるがスッキリとした端正な顔立ち。
時折り耳が動くのは、音に反応しているのか感情にも反応するのかはまだわからないが。
俺より見た目は若いが、もしかしたら年は上なのかもしれない。そんな極上美人が少女のように恥じらうときがある。もう、ギュっとしたくなる。しても怒られないような雰囲気をもってる。
そんな彼女がウキウキを見てとれるように街を一緒に歩く。
「ははっ。デートみたいですね」
「デートですから……」
「そうなの? 」
うれしいなぁ。マジか?
「マーナさん」
「なんですか? 」
「俺スケベですよ! 」
「そうなんですか? 」
「そうです。めっちゃです。いいんですか? 」
「えっ!……」
「いいんですね! 」
「えっ!……」
「あっはっはっ。冗談です。スケベはほんとですけどね。そのうちなんかされちゃいますよー」
「やーっ……でも迅さんなら……」
いやー。たまらん。この感じ、いいなぁ。
「で、どうします。ちょっと軽く食べましょうか? 」
「はい」
冗談もそこそこにして小腹が空いてきたので、二人は目に入った食べ物屋に入る。
飲み物と軽めのなんかあるのかな……
「これなんですか? 」
テーブルにサイドメニューのようなのが立て掛けてある。
「あっ、それおいしいですよ。頼みましょ! 」
いわれるまま、なんなのかはわからず注文する。待っている間、とりとめのない話をする。
「マーナさんは冒険者かなんかやってたんですか? 」
「えっ。そう見えますか? 」
「いやぁ。見えないけど只者ではないとわかったんで、どうしてそんなに強いのかなと……」
「私は戦士だったんです。エルフの国の。ずっと長いことやってましたね……それで色々あって里を出たんですけどね……べつに揉めて出たんじゃないですよ。自分の生き方を見つめようかな、と。戦いに明け暮れると荒むんですよ。色々と。結局旅に出ましたけど戦いからは逃れられないんですよね。この世界では。迅さんの世界はどうなんですか? 」
「ん。……平和ですよ。俺のいた国は。命をかけることってあるんだろか。って感じです。信じられないでしょ? ははっ」
「うらやましいです。……」
「そうなんですかね。でも俺はそんな平和な世界で死んでましたけどね……いや。ただの愚痴です。この世界は生きることに必死です。もちろん俺の世界にもそうゆう国はたくさんありますし、どこがいいとは一概に言えないけど、……世界は別としてマーナさんとみんなに逢えたのは幸運ですよ。俺は」
「ほんとですか? 」
「ええ。生きてる実感してますもん。こんな言い方は偉そうなんですけどね。それに、美女に囲まれるのも前の世界じゃなかったんでね。ははっ」
「私綺麗ですか? 」
「間違いなく……めちゃくちゃ綺麗です。めちゃくちゃにしたいくらい。。ははっ」
「もう。なんですか、それ……」
「ははっ。あっ、きましたね」
迅とマーナの注文した飲み物とデザートのような焼いた菓子のようなものが、テーブルに置かれる。
「うわっ。香ばしいっすね。なんですか。これ? ……あっやっぱ言わなくていいです。なんか元知ると食えなくなるかも。だから」
「ふふっ。そんな変なものではないと思いますよ」
暫しの間、楽しい時間を過ごした二人は宿に戻る。すると次はマーナとレンカが女性同士、買い物に行くらしく迅はチビッコ達と過ごすことになった。
ミクルがケモ耳を動かしている。
「ミクル、その耳と尻尾、動くときってなんかあるのか? 」
「ん? 耳なんか動かしてないにゃー」
「動いてるべ! 」
「そうなのかー? 」
自覚無いのか?
「なぁ。キクリ」
「うん……めちゃ動く。かわいいよ」
「さわっていいか? 」
「なんでー? 」
「いや。なんか触り心地よさそうだから」
「うん。いーよー」
といったそばから迅が触る前にラオ、キクリが一斉にさわり始めた。みな触りたかったのを我慢していたのか。一斉にかかられたミクルは驚き。
「にゃんだー、一体。こそばいにゃ。やめるなりー」
ミクルが転げ回る。
「あっははっ」
「このしっぽもなぁ」
と転げ回るミクルの尻尾を掴みながら撫でた。
「やーやーやめるなりー! 」
キクリとラオにスイッチが入ったように小悪魔のように笑みを浮かべながらミクルを弄り、いつの間にかじゃれ合う三人。
迅は傍観者となり見守った。
「はははっ」
都市中心部へは何日かかけて向かうことして、近場の街に入り次第、休憩と宿を探すことにした。
迅は気持ちが晴れやかだった。今までつかえていた何かが取れたように。まだ引っかかることはあるのだが。
迅ら以外の者たちの足どりも軽やかになっている。迅が何事もなく無事生還したことと断罪の女神に会ったと、迅が言ったことが自分のことのように嬉しかったようだ。
街に入ると休憩がてら、目に入った喫茶店のようなところへ入り涼むことにした。
迅は塔であったこと、女神と対話した内容も含めて、包み隠さずみんなに話す。
そのあと口火を切ったのはレンカ
「へぇー。凄い話だね。あの時みんな必死だったからね。そう、キクリが……」
迅がレンカの横にいるキクリの頭を撫で
「そう。キクリが助けて欲しいって強く願ったんだよな」
「わたしが……」
「そうね。それで私たち迅さんに出逢えたんだもの……キクリに感謝しなきゃね……もちろん迅さんありきですよ。ふふっ」
マーナが優しくキクリにフォローしてくれるなか、レンカが唐突に遠慮なしに訊いてくる。
「迅さん、元の世界に帰りたい? 」
少し前なら躊躇する答えだったのだが、今の迅は即答で
「いや。俺はこの世界に骨を埋めるさ」
と恰好を付けたのだが
「意味わかんないキモイんだけど骨うめるって誰の? 」
はぁ? ここは伝わらんのかーい。たまに伝わる諺みたいのあるくせに……
「この世界でみんなとずっと一緒に居たいってことだよっ! 」
半ギレで言い放つ迅に、指笛鳴らし
「おおおっ。かっちょいいー。マスターお酒持ってきて―! 」
とノリノリで盛り上げるレンカ。
「ふふふっ。良かった」
とマーナも笑みを漏らし、チビッコ達もミクルが先頭に、椅子の上に立ち上がり手を叩き、倣うようにキクリ、ラオも
「ホッネウッメル。ホッネウッメル。……」
と変な合唱が始まる。迅もそれが可笑しく笑い出し場が盛り上がった。
喫茶店と思って入った店は結構な食事も出来るらしく、そのまま夕食を注文した。お酒も交え迅もマーナお勧め、ボアなんとかのステーキを頬張る。
食事をしながら断罪の神様のこと詳しくきかせてもらう。
そして迅は改めて思う。でもそうか。俺はキクリが切っ掛けで喚ばれたのか。そしてキクリの自覚なしか。よし。じゃあ。もう俺の能力のことでくさるのはやめだ。
夕飯は盛り上がりを見せ、その後宿を探し当て、その日を終えた。
翌朝、迅はマーナさんとデート。というか、なんか街をブラブラしてみたいのだそうだ。迅と二人で。ちなみにレンカとも別な日に予約された。
迅は思う。今頃モテ期なんだろか。それはともかく嬉しい。マーナさんはどう見ても美人である。スラッと長身で長い髪を後ろで一つに束ね、目力はあるがスッキリとした端正な顔立ち。
時折り耳が動くのは、音に反応しているのか感情にも反応するのかはまだわからないが。
俺より見た目は若いが、もしかしたら年は上なのかもしれない。そんな極上美人が少女のように恥じらうときがある。もう、ギュっとしたくなる。しても怒られないような雰囲気をもってる。
そんな彼女がウキウキを見てとれるように街を一緒に歩く。
「ははっ。デートみたいですね」
「デートですから……」
「そうなの? 」
うれしいなぁ。マジか?
「マーナさん」
「なんですか? 」
「俺スケベですよ! 」
「そうなんですか? 」
「そうです。めっちゃです。いいんですか? 」
「えっ!……」
「いいんですね! 」
「えっ!……」
「あっはっはっ。冗談です。スケベはほんとですけどね。そのうちなんかされちゃいますよー」
「やーっ……でも迅さんなら……」
いやー。たまらん。この感じ、いいなぁ。
「で、どうします。ちょっと軽く食べましょうか? 」
「はい」
冗談もそこそこにして小腹が空いてきたので、二人は目に入った食べ物屋に入る。
飲み物と軽めのなんかあるのかな……
「これなんですか? 」
テーブルにサイドメニューのようなのが立て掛けてある。
「あっ、それおいしいですよ。頼みましょ! 」
いわれるまま、なんなのかはわからず注文する。待っている間、とりとめのない話をする。
「マーナさんは冒険者かなんかやってたんですか? 」
「えっ。そう見えますか? 」
「いやぁ。見えないけど只者ではないとわかったんで、どうしてそんなに強いのかなと……」
「私は戦士だったんです。エルフの国の。ずっと長いことやってましたね……それで色々あって里を出たんですけどね……べつに揉めて出たんじゃないですよ。自分の生き方を見つめようかな、と。戦いに明け暮れると荒むんですよ。色々と。結局旅に出ましたけど戦いからは逃れられないんですよね。この世界では。迅さんの世界はどうなんですか? 」
「ん。……平和ですよ。俺のいた国は。命をかけることってあるんだろか。って感じです。信じられないでしょ? ははっ」
「うらやましいです。……」
「そうなんですかね。でも俺はそんな平和な世界で死んでましたけどね……いや。ただの愚痴です。この世界は生きることに必死です。もちろん俺の世界にもそうゆう国はたくさんありますし、どこがいいとは一概に言えないけど、……世界は別としてマーナさんとみんなに逢えたのは幸運ですよ。俺は」
「ほんとですか? 」
「ええ。生きてる実感してますもん。こんな言い方は偉そうなんですけどね。それに、美女に囲まれるのも前の世界じゃなかったんでね。ははっ」
「私綺麗ですか? 」
「間違いなく……めちゃくちゃ綺麗です。めちゃくちゃにしたいくらい。。ははっ」
「もう。なんですか、それ……」
「ははっ。あっ、きましたね」
迅とマーナの注文した飲み物とデザートのような焼いた菓子のようなものが、テーブルに置かれる。
「うわっ。香ばしいっすね。なんですか。これ? ……あっやっぱ言わなくていいです。なんか元知ると食えなくなるかも。だから」
「ふふっ。そんな変なものではないと思いますよ」
暫しの間、楽しい時間を過ごした二人は宿に戻る。すると次はマーナとレンカが女性同士、買い物に行くらしく迅はチビッコ達と過ごすことになった。
ミクルがケモ耳を動かしている。
「ミクル、その耳と尻尾、動くときってなんかあるのか? 」
「ん? 耳なんか動かしてないにゃー」
「動いてるべ! 」
「そうなのかー? 」
自覚無いのか?
「なぁ。キクリ」
「うん……めちゃ動く。かわいいよ」
「さわっていいか? 」
「なんでー? 」
「いや。なんか触り心地よさそうだから」
「うん。いーよー」
といったそばから迅が触る前にラオ、キクリが一斉にさわり始めた。みな触りたかったのを我慢していたのか。一斉にかかられたミクルは驚き。
「にゃんだー、一体。こそばいにゃ。やめるなりー」
ミクルが転げ回る。
「あっははっ」
「このしっぽもなぁ」
と転げ回るミクルの尻尾を掴みながら撫でた。
「やーやーやめるなりー! 」
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※小説家になろうにも掲載中です。
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