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第十七話 羽を伸ばす
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しばらくここアーマンナルト神聖国に滞在することにした迅ら一行は都市中心部寄りに、安宿を見つけ生活をし始める。
ある清々しい空気の漂う朝、迅は街をミクルとラオで散策していた。街一面整備されている道と店並に、ずっと山路を歩いていた迅らには歩くだけで心躍るものがあった。
ラオは闊歩し、ミクルはいつものような威嚇はせず、ただキョロキョロと街並みを観察している。
「ジン、獣人いっぱいいるね」
「うん。そうだな。何人か猫も見かけたぞ」
ミクルはケモミミと尻尾をピンと立てて興奮しているようだ。
迅が一組の男女らしき後姿を見て思わず声を掛ける。
「ちょっと、すみません」
「はい。……なんですか? 」
「いやあ。やっぱり、初めての人だったんで。思わず。特になんでもないんですけど。ははっ」
「初めて? ……珍しいですね。……では、失礼します」
長髪がうざいくらいのその男女は、そそくさとこちらを見向きもせず足早に去ってしまう。
「ははっ。そりゃそうなるな……」
意味もなく声かけてはそうなるだろうと思った迅だが、いささか衝動的な自分にも照れる。
この国に来て何人か人を見かけることはあったが、間近で会ったのはこの世界着て初めてのことだった。
「俺もミクルと同じだな」
「なーにー? 」
「俺もお前と同じで興奮してたってこと」
「ミクルは興奮してないニャー」
「尻尾たってるぞ! 」
「なにゃ?! 」
「へへっ」
ラオもにやける
果物屋の前を通ったとき、ミクルから
「ジン、これ買っていこ! みんなに」
「うん? ……そうだな」
店頭に並んでいる果物を物色していると、店先のおばちゃん獣人が
「はい、いらっしゃい。買い物かい? 偉いねーチビちゃん。そっちのボク。鬼人は珍しいね」
そうなのか。種族の割合的なものを把握していない迅。
「これうまそうですね。頂けますか? 」
「はいよ。どっから来たんだい? 」
「龍国方面からです。しばらくはこの街にいる予定ですけど」
「ほう。龍国ねー。あそこも住みやすいって聞くよね! で、なんだい、冒険者かなんかかい。お兄さん」
「いえ、この子達の親探してるんです。魔獣の行軍のときはぐれたんです」
「ああ! ……そうかい……あんときは大変だったからねぇ。可愛そうにねぇ」
「それでこの国大きいし、種族も多いんで情報とかいろいろあてにしてるんですが」
「うーん。なるほどね。どっち方面に避難したとかもわからないのかい? 」
迅はミクルとラオに伺う。
『んんん。? 』『? 』
「ちょっとわからないですね」
「じゃあね。私んとこでもいろいろあたってみるよ! たまにここに顔出しなさいな! はいよ。ありがとね」
と果物を袋に入れて渡してくれた。
「いろいろありがとうございます」
三人は宿に戻り、食事を済ませ迅は一人時間をもらって夜の街へ繰り出す。
都市内は夜でも危険は少ないことと、たまには一人で意味もなく街をブラつきたいと単純な思いから。昼間程ではないが、結構な人の行き来があり、街灯が至る所で照らす風景が、迅の前の世界を思い起こさせた。
ふと目をやると立ち飲みバーのようなものを見かける。へぇー。こうゆう店もあるんだ。とフラっと立ち寄る。
中はカウンターとテーブル席が三つ。洒落たバーだ。
迅はカウンターに座り、レンカに聞いていて覚えた酒を頼む。
マスターは龍国人のようだ。
中々落ち着いた雰囲気の趣のあるバーに居心地の良さを感じていた。しばらく酒を楽しんでいると一人の男が入ってくる。
四十代くらいで、服装と佇まいからお偉いさんを思わせる感じだ。体も大きく歩き方にも品がある。迅の三つ飛ばした奥のカウンターに座る。帽子と上着を脱ぎ慣れたように酒を注文する。
あれっ人族だ。へぇー。どっかの社長か貴族かなんかだろか。
その男は酒が来ると迅の方を向き、柔和な目で笑顔を浮かべ乾杯の仕草をみせ、迅も倣うように『どもっ』と仕草だけする。
うわっ。カッコよすぎる。ダンディーな社長って感じだ。
ジロジロ観察するのも野暮なので迅は自分の酒に酔うことにした。今までのことを振り返り、時にはマーナ、レンカに対する下心を妄想させたりもした。マーナが悪意を感知できるそうなので普段はそうゆう妄想を控えていたからだ。
下心が悪意かどうかはわからないが……
ふと漂ってくる匂いに思わず先程の男を見る。
「煙草あったんだ……」
思わず口に出していた。
それは煙草のような葉巻のようなものだったが、漂ってくるそれは懐かしい匂いだった。
とっくの昔に煙草はやめていたが、環境が変われば別だ。無性に一本だけでもと、マスターにあたりをつけようと思っていると
「やりますか? 」
とその男が煙草が入っている箱を、カウンターを滑らすように投げてきて迅がキャッチする。
「いいんですか。じゃ、遠慮なく一本頂戴します。ははっ」
その男はまた笑みを浮かべるのみ。迅は久しぶりの煙草とその男にお礼も兼ねて
「マスター、あちらの社長さんにお酒一杯私からお願いします」
「ハハッ。なんですか社長っていうのは」
「あっ。すみません。聞こえましたか。どうぞお礼に一杯ごちそうさせてください」
「では遠慮なく。社長ではないですがね。フフッ」
「ははっ。いや、只ものではない雰囲気に思わす゛……すみません。仕事柄、見ちゃうんですよ。人を」
「はあ。何されてるんですか? 」
「ただの営業マンです。……あっ。違いますね。以前です。いや何でもないです。忘れて下さい。……でも煙草久しぶりなんで嬉しいです」
「どちらからですか? 」
「龍国方面から旅がてら……ですね。この国賑わっていていいですね」
「そうですか。龍国から。私もこの国の者ではないですが、いい国ですね」
そうなのか。てっきりこの国在住の人だと思った。ってことは悪名高き人国から来たんだろうか。だとしてもすべての人国民が悪いわけでもなく人格者も多くいるって、マーナさんも言ってたしなぁ……貴族か偉い商人か何かだろう。
「うわっ。強いですね……来ましたね。久しぶりにクラクラする」
「気に入りましたらいくつか差し上げますよ」
「ははっ。大丈夫です。この場だけで楽しみます。チビッコ達と一緒なんで持っていけないです」
「ほう。ではこの時間を楽しみましょうか」
二人は改めて乾杯をして酒を交わした。
二人とも程よく酔い、迅もそろそろという感じでお愛想をしようとしたら、その男性に頂いてるとの事。
「いやあ、社長御馳走様です。すみません。また近いうちに飲みましょう! この高梨迅ついていきまっす! 」
「ハハハっ。楽しかったですよ。また逢いましょう 」
迅は酔いも回っていたのでその男をあとにして店を出た。帰り際その男から何かをいわれたが
「いえいえ全然です」
と当たり障りのない返事をして帰路に着く。
迅が宿に到着するとチビッコ達は既に寝ており、マーナとレンカが部屋隅のテーブルでお茶をしていた。
「ただいまです」
「おかえりなさい」
「おかえりー」
『マー姉』『レンカ』
二人が合わせるように言うと迅の両腕を抱えて
「どこ行ってたんですか? 」
「やー迅さん酒とたばこくさーい! 」
「なんか良さげなバーあったんで少し寄り道しちゃいました」
「えー迅さんだけずるい。じゃ今から一緒に飲も! 」
ということで三人でまた酒を交わすことになる。
「へぇー。その人は商人じゃないかな。貴族ではあまりいい話聞かないしね」
「そうね。なんともいえないわね」
「ちなみに、女性が接待する店ってあるんですか? 」
なぜこんな質問をしたのか迅自身にもわからなかったが、単に口を滑らしたのだろう。恐るべし酒の魔力。
「「はあーっ?! 」」
暫し、お仕置きまがいな説教がつづいた。
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「ジン、獣人いっぱいいるね」
「うん。そうだな。何人か猫も見かけたぞ」
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「ちょっと、すみません」
「はい。……なんですか? 」
「いやあ。やっぱり、初めての人だったんで。思わず。特になんでもないんですけど。ははっ」
「初めて? ……珍しいですね。……では、失礼します」
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「ははっ。そりゃそうなるな……」
意味もなく声かけてはそうなるだろうと思った迅だが、いささか衝動的な自分にも照れる。
この国に来て何人か人を見かけることはあったが、間近で会ったのはこの世界着て初めてのことだった。
「俺もミクルと同じだな」
「なーにー? 」
「俺もお前と同じで興奮してたってこと」
「ミクルは興奮してないニャー」
「尻尾たってるぞ! 」
「なにゃ?! 」
「へへっ」
ラオもにやける
果物屋の前を通ったとき、ミクルから
「ジン、これ買っていこ! みんなに」
「うん? ……そうだな」
店頭に並んでいる果物を物色していると、店先のおばちゃん獣人が
「はい、いらっしゃい。買い物かい? 偉いねーチビちゃん。そっちのボク。鬼人は珍しいね」
そうなのか。種族の割合的なものを把握していない迅。
「これうまそうですね。頂けますか? 」
「はいよ。どっから来たんだい? 」
「龍国方面からです。しばらくはこの街にいる予定ですけど」
「ほう。龍国ねー。あそこも住みやすいって聞くよね! で、なんだい、冒険者かなんかかい。お兄さん」
「いえ、この子達の親探してるんです。魔獣の行軍のときはぐれたんです」
「ああ! ……そうかい……あんときは大変だったからねぇ。可愛そうにねぇ」
「それでこの国大きいし、種族も多いんで情報とかいろいろあてにしてるんですが」
「うーん。なるほどね。どっち方面に避難したとかもわからないのかい? 」
迅はミクルとラオに伺う。
『んんん。? 』『? 』
「ちょっとわからないですね」
「じゃあね。私んとこでもいろいろあたってみるよ! たまにここに顔出しなさいな! はいよ。ありがとね」
と果物を袋に入れて渡してくれた。
「いろいろありがとうございます」
三人は宿に戻り、食事を済ませ迅は一人時間をもらって夜の街へ繰り出す。
都市内は夜でも危険は少ないことと、たまには一人で意味もなく街をブラつきたいと単純な思いから。昼間程ではないが、結構な人の行き来があり、街灯が至る所で照らす風景が、迅の前の世界を思い起こさせた。
ふと目をやると立ち飲みバーのようなものを見かける。へぇー。こうゆう店もあるんだ。とフラっと立ち寄る。
中はカウンターとテーブル席が三つ。洒落たバーだ。
迅はカウンターに座り、レンカに聞いていて覚えた酒を頼む。
マスターは龍国人のようだ。
中々落ち着いた雰囲気の趣のあるバーに居心地の良さを感じていた。しばらく酒を楽しんでいると一人の男が入ってくる。
四十代くらいで、服装と佇まいからお偉いさんを思わせる感じだ。体も大きく歩き方にも品がある。迅の三つ飛ばした奥のカウンターに座る。帽子と上着を脱ぎ慣れたように酒を注文する。
あれっ人族だ。へぇー。どっかの社長か貴族かなんかだろか。
その男は酒が来ると迅の方を向き、柔和な目で笑顔を浮かべ乾杯の仕草をみせ、迅も倣うように『どもっ』と仕草だけする。
うわっ。カッコよすぎる。ダンディーな社長って感じだ。
ジロジロ観察するのも野暮なので迅は自分の酒に酔うことにした。今までのことを振り返り、時にはマーナ、レンカに対する下心を妄想させたりもした。マーナが悪意を感知できるそうなので普段はそうゆう妄想を控えていたからだ。
下心が悪意かどうかはわからないが……
ふと漂ってくる匂いに思わず先程の男を見る。
「煙草あったんだ……」
思わず口に出していた。
それは煙草のような葉巻のようなものだったが、漂ってくるそれは懐かしい匂いだった。
とっくの昔に煙草はやめていたが、環境が変われば別だ。無性に一本だけでもと、マスターにあたりをつけようと思っていると
「やりますか? 」
とその男が煙草が入っている箱を、カウンターを滑らすように投げてきて迅がキャッチする。
「いいんですか。じゃ、遠慮なく一本頂戴します。ははっ」
その男はまた笑みを浮かべるのみ。迅は久しぶりの煙草とその男にお礼も兼ねて
「マスター、あちらの社長さんにお酒一杯私からお願いします」
「ハハッ。なんですか社長っていうのは」
「あっ。すみません。聞こえましたか。どうぞお礼に一杯ごちそうさせてください」
「では遠慮なく。社長ではないですがね。フフッ」
「ははっ。いや、只ものではない雰囲気に思わす゛……すみません。仕事柄、見ちゃうんですよ。人を」
「はあ。何されてるんですか? 」
「ただの営業マンです。……あっ。違いますね。以前です。いや何でもないです。忘れて下さい。……でも煙草久しぶりなんで嬉しいです」
「どちらからですか? 」
「龍国方面から旅がてら……ですね。この国賑わっていていいですね」
「そうですか。龍国から。私もこの国の者ではないですが、いい国ですね」
そうなのか。てっきりこの国在住の人だと思った。ってことは悪名高き人国から来たんだろうか。だとしてもすべての人国民が悪いわけでもなく人格者も多くいるって、マーナさんも言ってたしなぁ……貴族か偉い商人か何かだろう。
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二人とも程よく酔い、迅もそろそろという感じでお愛想をしようとしたら、その男性に頂いてるとの事。
「いやあ、社長御馳走様です。すみません。また近いうちに飲みましょう! この高梨迅ついていきまっす! 」
「ハハハっ。楽しかったですよ。また逢いましょう 」
迅は酔いも回っていたのでその男をあとにして店を出た。帰り際その男から何かをいわれたが
「いえいえ全然です」
と当たり障りのない返事をして帰路に着く。
迅が宿に到着するとチビッコ達は既に寝ており、マーナとレンカが部屋隅のテーブルでお茶をしていた。
「ただいまです」
「おかえりなさい」
「おかえりー」
『マー姉』『レンカ』
二人が合わせるように言うと迅の両腕を抱えて
「どこ行ってたんですか? 」
「やー迅さん酒とたばこくさーい! 」
「なんか良さげなバーあったんで少し寄り道しちゃいました」
「えー迅さんだけずるい。じゃ今から一緒に飲も! 」
ということで三人でまた酒を交わすことになる。
「へぇー。その人は商人じゃないかな。貴族ではあまりいい話聞かないしね」
「そうね。なんともいえないわね」
「ちなみに、女性が接待する店ってあるんですか? 」
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