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3つの星
3つの星⑮
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拓人は思わずカメラを前に抱えたままボールの方へと走った。カメラを落とさないよう気を付けながら転がるボールを追いかけた。ボールが止まった先には人がいた。
「すみません」
そう言って相手の顔を見た拓人は目を見開いた。立っていたのは子供服売り場の彼女だった。
「こんにちは。こんなところで会うなんて、偶然ですね」
彼女がにこやかに言った。
拓人はボールを拾うことをすっかり忘れて動揺している。
「あ… はい」
彼女は拓人の持っているカメラをじっと見ている。
「写真撮ってるんですか?」
「あっ、これは違うんです」
「違う?」
「いや、写真は撮ってるんですけど、俺のじゃなくて」
説明がわからないらしく彼女は少し首を傾げた。拓人は何か会話をと考え咄嗟に質問した。
「あの、どうしてここにいるんですか?」
「散歩です。実は風邪を引いて数日仕事を休んでたんです。もう治ったんですけど今日は公休で、少し体を動かそうと思ってここに来ました」
「そうだったんですね」
次の言葉を考えていると後ろの方から柊の声がした。
「お兄ちゃーん!何してるのー?」
拓人はもどかしくなりながら彼女に言った。
「体大事にしてください。じゃあ、また」
「ありがとうございます」
彼女の笑顔を見てから拓人は踵を返し走り出した。すると彼女が呼び止めた。
「あの!」
拓人は足を止めて振り返った。彼女はボールを拾って見せた。
「これ取りに来たんですよね?」
「…すいません!」
慌てて戻る拓人を見て彼女はまた笑った。そしてボールを受け取り柊達の元へ戻る後ろ姿を彼女は見届けた。
晴喜は落ち着きのない拓人に言った。
「知り合いか?」
「はい。職場で見かける人です」
「へえー」
晴喜が向こうの方を見ているため拓人は彼女がまだこっちを見ているのかと思って見てみたが、彼女は歩いて行ってしまった。
「早くしようよ」
柊がせがんだ。段々と表情が明るくなってきている。
「ごめんごめん」
拓人は謝ってボールを柊に渡した。
「ねえ次はドリブルの練習したい!」
「ドリブルな~、難しいぞ?」
晴喜がいたずらに言うと柊は楽しそうに答えた。
「大丈夫、やってみる!」
そして再び芝生の上でボールを蹴り始めたが、間もなく小雨が降り出した。
「雨降って来ました!」
拓人が知らせると晴喜は空を見上げ額に手で傘を作って言った。
「雨か、降ると思わなかったな。カメラもあるしちょっと車で雨宿りしよう」
「はい」
拓人はカメラを晴喜に渡すと小道具を乗せた台車を取りに行った。
「お母さんには車で待ってるってメッセージ送っておくから一緒に行こう」
「…はーい」
柊は残念そうにしながら晴喜らに付いて歩き出した。
「すみません」
そう言って相手の顔を見た拓人は目を見開いた。立っていたのは子供服売り場の彼女だった。
「こんにちは。こんなところで会うなんて、偶然ですね」
彼女がにこやかに言った。
拓人はボールを拾うことをすっかり忘れて動揺している。
「あ… はい」
彼女は拓人の持っているカメラをじっと見ている。
「写真撮ってるんですか?」
「あっ、これは違うんです」
「違う?」
「いや、写真は撮ってるんですけど、俺のじゃなくて」
説明がわからないらしく彼女は少し首を傾げた。拓人は何か会話をと考え咄嗟に質問した。
「あの、どうしてここにいるんですか?」
「散歩です。実は風邪を引いて数日仕事を休んでたんです。もう治ったんですけど今日は公休で、少し体を動かそうと思ってここに来ました」
「そうだったんですね」
次の言葉を考えていると後ろの方から柊の声がした。
「お兄ちゃーん!何してるのー?」
拓人はもどかしくなりながら彼女に言った。
「体大事にしてください。じゃあ、また」
「ありがとうございます」
彼女の笑顔を見てから拓人は踵を返し走り出した。すると彼女が呼び止めた。
「あの!」
拓人は足を止めて振り返った。彼女はボールを拾って見せた。
「これ取りに来たんですよね?」
「…すいません!」
慌てて戻る拓人を見て彼女はまた笑った。そしてボールを受け取り柊達の元へ戻る後ろ姿を彼女は見届けた。
晴喜は落ち着きのない拓人に言った。
「知り合いか?」
「はい。職場で見かける人です」
「へえー」
晴喜が向こうの方を見ているため拓人は彼女がまだこっちを見ているのかと思って見てみたが、彼女は歩いて行ってしまった。
「早くしようよ」
柊がせがんだ。段々と表情が明るくなってきている。
「ごめんごめん」
拓人は謝ってボールを柊に渡した。
「ねえ次はドリブルの練習したい!」
「ドリブルな~、難しいぞ?」
晴喜がいたずらに言うと柊は楽しそうに答えた。
「大丈夫、やってみる!」
そして再び芝生の上でボールを蹴り始めたが、間もなく小雨が降り出した。
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拓人が知らせると晴喜は空を見上げ額に手で傘を作って言った。
「雨か、降ると思わなかったな。カメラもあるしちょっと車で雨宿りしよう」
「はい」
拓人はカメラを晴喜に渡すと小道具を乗せた台車を取りに行った。
「お母さんには車で待ってるってメッセージ送っておくから一緒に行こう」
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柊は残念そうにしながら晴喜らに付いて歩き出した。
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