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【3‐5】大切なもの
赤い闇の中で見た光 Ⅱ
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魔法都市フィラノス。たまたま墓参りで訪れていただけなのに、殺しが発生した。しかも、一人や二人ではない。この惨状の中、ケーシスと壱子は知り合いを探していた。
荒らされた街中で見た光景は地獄かと疑う。ケーシスは壱子と街の中を駆けていた。
金色の明るい髪をした女性と、その子どもばかりが狙われているのかと思ったがここへ来て学生や役人の遺体が目立つ。もう無差別なのだ。誰でもいいのだ。人殺しができるのならば。
ヒリついた空気の中、壱子は一層、警戒を強めた。感覚を研ぎ澄ますのは彼女の得意分野だ。
教会の壁が崩れている。幸いなことに中は明るい。ケーシスは腰の小太刀、壱子は燕尾服の内襟から苦無を出して構えた。
十年以上連れ添っているのだから、息遣いでタイミングくらいは計れる。二人同時に踏み込んで構えるも、中は静かだった。散らばるステンドグラス。これは全部割れてしまったのだろう。大聖堂は大きな吹き抜けになって、天井の一部が崩れ落ちていた。この場所がどんな構造だったのか、ケーシスは覚えていない。覚えていたとしても、原形をとどめてはいないだろう。
崩れた天井の下敷きになって潰れた人が見えた。手しか見えないが、相当な重さで圧迫されたに違いない。見学に来ていた老人だろうか、手にはしわが目立つ。
ケーシスは身元を確認せず、他に誰か倒れていないかと確認をする。目にしたのは大きなステンドグラスを背中から受けた魔法学校の制服の子どもが見える。心無いこととはわかりながら、金髪ではないことにホッとしている自分がいた。
「ケーシス様……」
壱子が小声で壁を背に合図する。また崩れた壁があって向こうが抜けている。壱子の足元にはオレンジ色の魔石が転がっていた。誰か立ち向かおうとしたのだろうか。
『どさっ』
嫌な音だ。布を引き摺って倒れる音。警戒を強めたが黒い影が走り抜け、大聖堂に抜けた。当然だが、二人は気付かれた。
栗色の短髪に黒装束、手には柄まで真っ赤に染めたダガーナイフを持っている。そして驚いたのが、左腕で子どもを抱えている。顔も服も血塗れだ。だが虚ろながら目はこちらを見ていた。本人の血ではないようだ。
「何だてめぇッ!!」
ケーシスが牙を剥いた。振り構えるより先に懐に入られそうになる。刃が軋んだ。
「は、早ぇ……」
もう少し遅かったら肩からざっくりと入っていただろうという間合いだ。黒装束のフードから金色の目がぎょろりと鋭く覗いた。今までの殺し屋とは違うことはこれだけでわかった。
「ケーシス様!! いけませんっ!!」
壱子が鋏を構えて割り込もうとする。だが、ケーシスは素手で刃を止めさせた。
「馬鹿野郎!! そこのガキに当たる!!」
ケーシスは壱子を押し退けると、一緒に後退して間合いを取った。
黒装束の人物は女だ。女の腕の中にいるのは、まだ五つかそこらの子どもだ。金髪に見えたが、乱れた隙間から、黒だか濃い紫の髪が見えた。かつらなのかもしれない。子どもは魂が抜けたように茫然としている。生きているみたいだが、その目には生きる気力がない。
ケーシスは女に向かって怒鳴りつけた。
「ガキを放せ!!」
気色悪いと思いながら、やっていることは勇者か、正義の味方か、どっちでもないかもしれないが目の前に生きている子どもがいるなら助けてやりたいのが本音だった。だが、ケーシスの右足が動かない。女は狂ったように口角を上げる。
「い、いつの間に!? クソ、がッ……」
ケーシスの右足に鈍い痛みが走る。ジワジワと痺れるような感覚に襲われた。
「ケーシス様ッ!!」
壱子の支えも虚しく、ケーシスは膝を着く。黒装束の女は子どもを優先したのか、傷付いたケーシスと壱子を見逃して去った。殺し屋なのはわかった。だが、スピードも技術も違う。しかも子どもという荷物を抱えてだ。
ケーシスは浅い呼吸を繰り返す。足が利かない。
「痺れ薬を仕込んでやがったな。奴はボスか」
似たような容姿の女を学生時代に見た。その女も気に食わなかった。不思議と嫌いな人間ほどよく記憶に残っている。似ていただけで、その人物ではないが胸糞悪い。ケーシスは呼吸を整えながら座って右足を伸ばした。
壱子がハンカチを取り出す。それを見たケーシスは壱子に頼んだ。
「悪いがきつめに縛ってくれ。ここから全身に回らなければまだ動ける」
「承知しました。では、失礼します」
「ぐっ!! クソが……」
きゅっときつめに縛られたハンカチからはすでに血が滲んでいる。あれだけの血を纏っていてまだ刃に薬が残っているなど、どんな反則だろうか。それとも人数は殺していないが、たった一人にひどい傷を負わせたのか。子どもが心配だったが、追い駆けたところであの子の親はとっくに殺されているだろう。もう、何が正しくて何が間違っているのかわからなかった。
ケーシスは血の滲むハンカチをじっと見た。
「ごめん、な……」
自然と零れた言葉は連れ去られてしまった子どもに対してかもしれない。自分の息子ではなくてよかったと思ってはいたが、これも罪悪感の麻痺だ。今、正常な判断はできないかもしれない。
ボスらしき女が出て来た部屋が一番悲惨だった。倒れていたのは一人だけだ。何が悲惨かと言うと、知っている背格好の人間が血の海に沈んでいるからだ。
ケーシスはやっと立ち上がった足を崩し、再び膝を着いた。
「ケーシス様!?」
壱子の手を振り払い、ケーシスは無様なほどに地を這った。
「嘘だ!! うそ、だ、ろ……」
散らばった数個の魔石、必死で手を伸ばしたままぐったりしている男性だ。髪の色は深い紫色で少し黒み掛かっている。ケーシスは察しがついて二重で悔しさを訴えた。
「クソッ!! あれは、お前の子どもか!!」
ケーシスの言葉に壱子が身震いをした。
「まさか、ケーシス様の……」
「すまねぇ、手ェ、貸してくれ」
「ですが、このお方はうしろから心臓を一突きされて」
「いいからっ!!」
ケーシスは壱子に無理矢理立たせてもらう。目にしたとき、一度は挫かれた希望だが確認はしないといけない。まだ親友ではないと心のどこかで信じている都合のいい自分がいた。
遺体の顔を見て、ケーシスは絶望した。
「リズ!! やっぱりお前、なの、か」
顔を見てもう泣き崩れそうだった。流れ出た血はまだ生暖かい。比例するようにリズの手は冷たく青白かった。
ケーシスは絶叫し、涙した。そして応えることのないリズの体を激しくゆする。
「ユッカに何て言えばいいんだよ!! なぁ? リズが!! こいつが何をしたって言うんだ!! クソがぁぁぁ!! 俺はさっきまでどうすればよかったんだ!?」
「ケーシス様、ご遺体を傷めるようなことはお控えを!」
「また道を間違えそうだ。誰か、誰か、助けてくれ……」
ケーシスは項垂れ、嗚咽を吐いている。元々気管支に疾患があるケーシスには刺激が強すぎる。血の臭いも、瓦礫の埃も、感情によるストレスも負担になった。
壱子が背中をさすって落ち着かせようとする。もちろんこの間にも、警戒はしていた。
ケーシスが呼吸を整えている息継ぎで、叫び声がした。おかしい。そこで我に返った。さっきの女が目的を達したのではないのかと思考を巡らせる。壱子の手を離れ、ケーシスが歯を軋ませながら立ち上がった。それはもう歯が折れそうなばかりに。
「ケーシス様、もうよいのですか?」
「身元がわかるものは、このまま残してやらねぇと」
もしかしたら、大魔導士の勲章や金の懐中時計を持っているかもしれないとケーシスは思った。年の離れた親友の形見くらいもらっても、ばちは当たらないだろう。だが、ケーシスはそんな資格は自分にないと蔑んでいた。心が廃る。
家族も大切にできなかった自分が、友に向ける顔もないと考えていた。
白いシャツもネクタイもズボンも、血を吸って重くなっていた。比例するように、気持ちも重くなる。
「ごめんな、弔ってやれなくて」
ケーシスはリズの遺体をそのままにし、足を引き摺りながら教会をあとにした。本当は泣いて思い出でも語らいたい。ユッカのもとに行って知らせてやりたい。そして、謝りたかった。
だが、自分にはまだやることがある。
どうしても確認しなくてはいけないことがある。ケーシスはもっと探さなくてはならない人物を思い描く。
「俺の、馬鹿息子はどこだ」
ケーシスはまだまだ冷静になれていない。壱子はとある提案をした。
「学校の方はどうでしょうか。ご友人は、学校が終わるのが遅かったと申しておりましたが?」
「そうだな」
雲がかかって来た空を仰ぐ。いい天気だったのに、今にも空が泣きそうだ。
せめて息子くらいは無事でいてほしい。何も希望がないまま絶望して生きるなんてこの先がつらい。いつの間にか引き摺っていたはずの足が慣れていた。
遠くに怒号が聞こえる。女性の叫び声もする。
プロの仕事人は喋らず、有無を言わせず、気が付いたら一刺ししている。それなのに、死体を見慣れて流す頃には、この混乱の最中にときどき現れる気の狂った元々は普通の人間が紛れ出した。
金品を強奪する者、人を襲って殺人鬼の真似事をする者、そして……。
「あんだぁ、てめぇ? 見てんじゃねぇぞ!!」
ケーシスはこの混乱と惨状の中で、女、子どもを犯して殺している本当の狂人を目の前にした。魔法学校の制服が千切られ、それなりの年齢の女生徒が上半身を裸にされ、首をへし折られて泡を吹いていた。大きくなったらいい女だったかもしれない。
ケーシスはまるで悪ガキのように絡んだ。
「ネクロか。いるんだな、こんな悪趣味な野郎。まだロリコンの方がマシだな」
壱子もわかっていてケーシスに質問をした。
「いかがされますか?」
「ちょっと気が立ってる」
「そうでしょうね」
壱子が気に掛けているのは、ケーシスの目が据わっていることだ。このまままた闇の道に外れてしまわないだろうかと心配になる。
「なぁ、楽しいか? 反応してくれた方が楽しいぞ」
その心配は必要なかったようだ。ケーシスはことを済ませた大男に向かって、正義の味方ぶった言葉を投げる。
「お前みたいな頭のイカレた野郎は成敗だな!!」
ケーシスはバキバキと指を鳴らす。大男はこれだけで逃げて行ってしまった。本当は一発殴ってやりたかったくらいだが、街中で起きていることに比べたら些細になってしまう。もっと言うと、怒る規模が小さい。
壱子は去り行く大男を見て、ケーシスに問う。
「あ、あの、ケーシス様? よろしかったのでしょうか?」
「あぁ、殺しちまってもよかったんだけどな」
「ケーシス様は人相が悪すぎます。気迫も勝てる気がしませんね。しかもこんなに血まみれでございます」
闇の顔にならなくてかった。壱子はホッとしながらも、本当は自分が手を汚すべきではなかったのかを考え込んでいた。どこまでケーシスをフォローすべきだろうか。十年以上連れ添っているが、いまだに自分が手を出していい範囲がわからない。
一方のケーシスは、壱子に対しては一切の下心がない。はずだった。シルビナが気に入っていたから、いっさい手を出すことはしなかった。初めは嫌がっていたくせに。従順になって行くほど、北の荒波を経て脂の乗った寒ブリのような成長をして、最近はどうにも扱いに困っていた。いつかはこんな仕事から足を洗って自由に生きてもらいたいとは思っているものの、この闇の果てに自由なんてものが存在するのだろうか。
「コイツ、女ですかね」
「馬鹿か!? イキった野郎じゃねぇか、女じゃねぇならさっさと殺せ!!」
先ほどよりもっと大きな体をした男と、いかにも子分ですというケーシスよりも身長の低い男がいた。二人は金髪の子どもをいたぶっていた。大柄の男が子どもの頭を鷲掴みにしている。
また頭の悪い狂人だ。ケーシスはどうにも殺気立った。
治安がいい街ほど、素行の悪い人間の始末は疎かになる。スラムに追いやるからだ。見ない振り、見えないように住み分けて、一見平和そうに見えるもの。なぜなら、こういった輩は始末が面倒からだ。土地のあるフィラノスは適当な土地に隔離するようにして他をよく見せていれば、治安がよく見え、周りからのイメージアップにもつながる。もちろんこの方法は間違っているだろう。
頭を潰されそうな子どもが呻き声を上げ、抵抗しようと手を掴んでいる。その横顔に見覚えがあり、壱子が疾風の如く走る。
「ジェフリー坊ちゃんッ!!」
割れた石畳を蹴り、苦無を大男の腕に突き刺した。
ケーシスも動く。違う意味で。
「馬鹿ッ!! 体系と自分の力量を計算しろっ!!」
ケーシスが注意したときは遅かった。大男にとって、こんな攻撃は蚊に刺されたくらいにしか思わないだろう。ナイフくらいなら、突き刺さったままでも動かせる。
大男はまず、いたぶっていた子どもを投げ放った。子どもは石壁に叩き付けられ、そのまま砕けた壁に埋もれた。
自由になった大男の手は壱子の首を掴み上げる。勇ましかった壱子が人形のように軽く扱われる。
「くっ、触らないで!! 汚らわしい」
「コイツの方がよっぽど上物だなぁ」
壱子の力など、たかが知れている。だからと言って鋏を手にしていたら勝てたかと言うとそれは時間も重さも掛かってしまうのだから難しい。一瞬の判断で何が正しいのかを判別するのは難しい。
今度はケーシスが居合で抜けた。実は彼だってそんなに強いわけではない。意外とインテリだったからだ。加えて体も丈夫ではない。
小太刀に血は付いたが、知れた程度。ケーシスは賭けに出た。背後から迫る別の男を尻目に、教会で拾った魔石を弾いた。
「食らえ、アースフェンリル!!」
地を走る牙、突き刺さるような勢いだが残念ながら専門分野の属性ではないので威力は知れている。それでも大男を突き飛ばした。怪我まではいかないが、大きな脅しにはなったであろう。
「ケーシス様、うしろッ!!」
壱子は大男から解放され、首を押さえながら声を上げる。
ケーシスはわかっていると言わんばかりに見事な回し蹴りを入れた。ぐりっと嫌な感触がした。相手の鼻を折ったかもしれない。いずれにしろ、死ぬことはないだろう。
当たり所が悪かったのか、大男の方は大の字で伸びていた。小柄な方は見事な速さで逃げて行った。危機は去った。
ケーシスは立ち上がらず、蹲った。
「……ってぇ」
怪我をした右脚がズキズキと傷む。すかさず壱子が支えに入った。献身的なのはかまわないが、今は別の心配をしたい。
「クソ、肉弾戦は得意じゃねぇんだよなぁ」
「少々お待ちを……」
「いや、先に、あいつはどこへ行ったんだ!?」
ケーシスは追加でハンカチを取り出そうとする壱子の手を止めさせる。抱っこしたきりで、記録や写真でしか知らない息子を優先したかった。
壱子は子どもが投げ出された方へ視線を向ける。
ケーシスは自発的に歩こうと試みた。だが、無理がある。苦痛に顔を歪ませ、歯を見せていた。
崩れた石壁が瓦礫となって人を埋めている。周辺は真っ赤だ。頭が埋まり、周辺に血が流れ出ていた。まるで高所から果実を落としたような飛沫だ。頭を強く打ったに違いない。金髪の子ども、いや、子どもというには大きい。少年はぐったりとしていた。
「……おい、嘘だろ? 返事しろよ」
さっさと除けてしまえばよかったものを、変にてこずったせいでここでも後手に回った結果だ。
壱子は涙を滲ませる。
「あぁっ、ジェフリー坊ちゃんで、間違いありません」
壱子は直接会えないケーシスに代わって、成長を報告する役割だったのだから顔を知っている。ジェフリーには接触したことはないが、何度も見て間違いないと肩を落とした。
ジェフリーは微かに言葉を発した。
「…………ば、よ……った……」
痛みでも感じたのか、目尻には涙が血に混じって零れている。見て一瞬でわかるほど助からない状態なのに、まだ望みがあるというのか。
ケーシスはジェフリーの頭のうしろに手を通した。頭蓋骨が陥没している。びちゃびちゃと生温い血が滴る。
「ジェフリー? 俺だってもわかんねぇよな。こんな状況で、親父面なんてできねぇよ。何なんだ、今日は!!」
泣くなんて生易しいものではない。こんな理不尽に、憎悪だとか悲しいだとか一言ではあらわせられない。
「ど、うして、俺が、死……ななかったん、だ?」
「っ!? お前、まさか……」
きっとジェフリーには、何が起きたのかわかっていない。頭をやられてしまったのだ。痛覚も何もかも、自分ではわかっていない。死に際の人間はあらゆる錯覚を起こす。ケーシスも知っていた。底知れない人間の可能性を最後に垣間見ることだってある。残念ながら、その先に待っているのは『死』一択だ。
ケーシスはポケットから短い試験管を取り出した。赤黒い液体が入って、黒くしっかりとしたゴム栓がしてある。
壱子はケーシスの手をつかむ。
「それは、よろしくない物ですよね?」
「…………」
睨み合う二人、ケーシスが何か仕出かすのではないかと壱子は心配したのだ。
ケーシスは壱子の手を払って深めの息を吐いた。
「お前は誰か来ないか、見張ってろ。命令だ」
「……」
「壱子!!」
「は、はい……」
ケーシスは気迫で壱子を押し退けた。
ケーシスの面構えで強く言われたら、従うしかない。壱子は渋りながらこの場を離れた。
つまり、ケーシスは壱子がいると都合が悪いことをしようとしている。
「話せるってことは、飲めるよな?」
「死、ねば……よかった」
きつめに圧まで掛けてあるゴム栓を開ける。荷締めた血と禁忌の魔法の薬。人に試したことはない。かつて組んだ女はこれを媒体だと言っていた。生きられる保証はないが賭けてみたかった。無理矢理、ジェフリーの口に含ませ、鼻を摘まんだ。かなり強引なやり方だ。もしかしたら怪我よりこっちで死なれるかもしれない。
ケーシスはジェフリーに向かって言う。
「どんな副作用があるか知らねぇ。でも、でもな……」
『この世に生きてちゃいけない人間なんていないんだ。悔しかったら強くなって這い上がれ!! 生きてさえいれば、案外何とでもなる。今日は笑えなくても、明日は笑えるかもしれないだろう? な?』
その声は、薄れゆく意識を這い上がらせるには、あまりにも大きく深い言葉だった。
荒らされた街中で見た光景は地獄かと疑う。ケーシスは壱子と街の中を駆けていた。
金色の明るい髪をした女性と、その子どもばかりが狙われているのかと思ったがここへ来て学生や役人の遺体が目立つ。もう無差別なのだ。誰でもいいのだ。人殺しができるのならば。
ヒリついた空気の中、壱子は一層、警戒を強めた。感覚を研ぎ澄ますのは彼女の得意分野だ。
教会の壁が崩れている。幸いなことに中は明るい。ケーシスは腰の小太刀、壱子は燕尾服の内襟から苦無を出して構えた。
十年以上連れ添っているのだから、息遣いでタイミングくらいは計れる。二人同時に踏み込んで構えるも、中は静かだった。散らばるステンドグラス。これは全部割れてしまったのだろう。大聖堂は大きな吹き抜けになって、天井の一部が崩れ落ちていた。この場所がどんな構造だったのか、ケーシスは覚えていない。覚えていたとしても、原形をとどめてはいないだろう。
崩れた天井の下敷きになって潰れた人が見えた。手しか見えないが、相当な重さで圧迫されたに違いない。見学に来ていた老人だろうか、手にはしわが目立つ。
ケーシスは身元を確認せず、他に誰か倒れていないかと確認をする。目にしたのは大きなステンドグラスを背中から受けた魔法学校の制服の子どもが見える。心無いこととはわかりながら、金髪ではないことにホッとしている自分がいた。
「ケーシス様……」
壱子が小声で壁を背に合図する。また崩れた壁があって向こうが抜けている。壱子の足元にはオレンジ色の魔石が転がっていた。誰か立ち向かおうとしたのだろうか。
『どさっ』
嫌な音だ。布を引き摺って倒れる音。警戒を強めたが黒い影が走り抜け、大聖堂に抜けた。当然だが、二人は気付かれた。
栗色の短髪に黒装束、手には柄まで真っ赤に染めたダガーナイフを持っている。そして驚いたのが、左腕で子どもを抱えている。顔も服も血塗れだ。だが虚ろながら目はこちらを見ていた。本人の血ではないようだ。
「何だてめぇッ!!」
ケーシスが牙を剥いた。振り構えるより先に懐に入られそうになる。刃が軋んだ。
「は、早ぇ……」
もう少し遅かったら肩からざっくりと入っていただろうという間合いだ。黒装束のフードから金色の目がぎょろりと鋭く覗いた。今までの殺し屋とは違うことはこれだけでわかった。
「ケーシス様!! いけませんっ!!」
壱子が鋏を構えて割り込もうとする。だが、ケーシスは素手で刃を止めさせた。
「馬鹿野郎!! そこのガキに当たる!!」
ケーシスは壱子を押し退けると、一緒に後退して間合いを取った。
黒装束の人物は女だ。女の腕の中にいるのは、まだ五つかそこらの子どもだ。金髪に見えたが、乱れた隙間から、黒だか濃い紫の髪が見えた。かつらなのかもしれない。子どもは魂が抜けたように茫然としている。生きているみたいだが、その目には生きる気力がない。
ケーシスは女に向かって怒鳴りつけた。
「ガキを放せ!!」
気色悪いと思いながら、やっていることは勇者か、正義の味方か、どっちでもないかもしれないが目の前に生きている子どもがいるなら助けてやりたいのが本音だった。だが、ケーシスの右足が動かない。女は狂ったように口角を上げる。
「い、いつの間に!? クソ、がッ……」
ケーシスの右足に鈍い痛みが走る。ジワジワと痺れるような感覚に襲われた。
「ケーシス様ッ!!」
壱子の支えも虚しく、ケーシスは膝を着く。黒装束の女は子どもを優先したのか、傷付いたケーシスと壱子を見逃して去った。殺し屋なのはわかった。だが、スピードも技術も違う。しかも子どもという荷物を抱えてだ。
ケーシスは浅い呼吸を繰り返す。足が利かない。
「痺れ薬を仕込んでやがったな。奴はボスか」
似たような容姿の女を学生時代に見た。その女も気に食わなかった。不思議と嫌いな人間ほどよく記憶に残っている。似ていただけで、その人物ではないが胸糞悪い。ケーシスは呼吸を整えながら座って右足を伸ばした。
壱子がハンカチを取り出す。それを見たケーシスは壱子に頼んだ。
「悪いがきつめに縛ってくれ。ここから全身に回らなければまだ動ける」
「承知しました。では、失礼します」
「ぐっ!! クソが……」
きゅっときつめに縛られたハンカチからはすでに血が滲んでいる。あれだけの血を纏っていてまだ刃に薬が残っているなど、どんな反則だろうか。それとも人数は殺していないが、たった一人にひどい傷を負わせたのか。子どもが心配だったが、追い駆けたところであの子の親はとっくに殺されているだろう。もう、何が正しくて何が間違っているのかわからなかった。
ケーシスは血の滲むハンカチをじっと見た。
「ごめん、な……」
自然と零れた言葉は連れ去られてしまった子どもに対してかもしれない。自分の息子ではなくてよかったと思ってはいたが、これも罪悪感の麻痺だ。今、正常な判断はできないかもしれない。
ボスらしき女が出て来た部屋が一番悲惨だった。倒れていたのは一人だけだ。何が悲惨かと言うと、知っている背格好の人間が血の海に沈んでいるからだ。
ケーシスはやっと立ち上がった足を崩し、再び膝を着いた。
「ケーシス様!?」
壱子の手を振り払い、ケーシスは無様なほどに地を這った。
「嘘だ!! うそ、だ、ろ……」
散らばった数個の魔石、必死で手を伸ばしたままぐったりしている男性だ。髪の色は深い紫色で少し黒み掛かっている。ケーシスは察しがついて二重で悔しさを訴えた。
「クソッ!! あれは、お前の子どもか!!」
ケーシスの言葉に壱子が身震いをした。
「まさか、ケーシス様の……」
「すまねぇ、手ェ、貸してくれ」
「ですが、このお方はうしろから心臓を一突きされて」
「いいからっ!!」
ケーシスは壱子に無理矢理立たせてもらう。目にしたとき、一度は挫かれた希望だが確認はしないといけない。まだ親友ではないと心のどこかで信じている都合のいい自分がいた。
遺体の顔を見て、ケーシスは絶望した。
「リズ!! やっぱりお前、なの、か」
顔を見てもう泣き崩れそうだった。流れ出た血はまだ生暖かい。比例するようにリズの手は冷たく青白かった。
ケーシスは絶叫し、涙した。そして応えることのないリズの体を激しくゆする。
「ユッカに何て言えばいいんだよ!! なぁ? リズが!! こいつが何をしたって言うんだ!! クソがぁぁぁ!! 俺はさっきまでどうすればよかったんだ!?」
「ケーシス様、ご遺体を傷めるようなことはお控えを!」
「また道を間違えそうだ。誰か、誰か、助けてくれ……」
ケーシスは項垂れ、嗚咽を吐いている。元々気管支に疾患があるケーシスには刺激が強すぎる。血の臭いも、瓦礫の埃も、感情によるストレスも負担になった。
壱子が背中をさすって落ち着かせようとする。もちろんこの間にも、警戒はしていた。
ケーシスが呼吸を整えている息継ぎで、叫び声がした。おかしい。そこで我に返った。さっきの女が目的を達したのではないのかと思考を巡らせる。壱子の手を離れ、ケーシスが歯を軋ませながら立ち上がった。それはもう歯が折れそうなばかりに。
「ケーシス様、もうよいのですか?」
「身元がわかるものは、このまま残してやらねぇと」
もしかしたら、大魔導士の勲章や金の懐中時計を持っているかもしれないとケーシスは思った。年の離れた親友の形見くらいもらっても、ばちは当たらないだろう。だが、ケーシスはそんな資格は自分にないと蔑んでいた。心が廃る。
家族も大切にできなかった自分が、友に向ける顔もないと考えていた。
白いシャツもネクタイもズボンも、血を吸って重くなっていた。比例するように、気持ちも重くなる。
「ごめんな、弔ってやれなくて」
ケーシスはリズの遺体をそのままにし、足を引き摺りながら教会をあとにした。本当は泣いて思い出でも語らいたい。ユッカのもとに行って知らせてやりたい。そして、謝りたかった。
だが、自分にはまだやることがある。
どうしても確認しなくてはいけないことがある。ケーシスはもっと探さなくてはならない人物を思い描く。
「俺の、馬鹿息子はどこだ」
ケーシスはまだまだ冷静になれていない。壱子はとある提案をした。
「学校の方はどうでしょうか。ご友人は、学校が終わるのが遅かったと申しておりましたが?」
「そうだな」
雲がかかって来た空を仰ぐ。いい天気だったのに、今にも空が泣きそうだ。
せめて息子くらいは無事でいてほしい。何も希望がないまま絶望して生きるなんてこの先がつらい。いつの間にか引き摺っていたはずの足が慣れていた。
遠くに怒号が聞こえる。女性の叫び声もする。
プロの仕事人は喋らず、有無を言わせず、気が付いたら一刺ししている。それなのに、死体を見慣れて流す頃には、この混乱の最中にときどき現れる気の狂った元々は普通の人間が紛れ出した。
金品を強奪する者、人を襲って殺人鬼の真似事をする者、そして……。
「あんだぁ、てめぇ? 見てんじゃねぇぞ!!」
ケーシスはこの混乱と惨状の中で、女、子どもを犯して殺している本当の狂人を目の前にした。魔法学校の制服が千切られ、それなりの年齢の女生徒が上半身を裸にされ、首をへし折られて泡を吹いていた。大きくなったらいい女だったかもしれない。
ケーシスはまるで悪ガキのように絡んだ。
「ネクロか。いるんだな、こんな悪趣味な野郎。まだロリコンの方がマシだな」
壱子もわかっていてケーシスに質問をした。
「いかがされますか?」
「ちょっと気が立ってる」
「そうでしょうね」
壱子が気に掛けているのは、ケーシスの目が据わっていることだ。このまままた闇の道に外れてしまわないだろうかと心配になる。
「なぁ、楽しいか? 反応してくれた方が楽しいぞ」
その心配は必要なかったようだ。ケーシスはことを済ませた大男に向かって、正義の味方ぶった言葉を投げる。
「お前みたいな頭のイカレた野郎は成敗だな!!」
ケーシスはバキバキと指を鳴らす。大男はこれだけで逃げて行ってしまった。本当は一発殴ってやりたかったくらいだが、街中で起きていることに比べたら些細になってしまう。もっと言うと、怒る規模が小さい。
壱子は去り行く大男を見て、ケーシスに問う。
「あ、あの、ケーシス様? よろしかったのでしょうか?」
「あぁ、殺しちまってもよかったんだけどな」
「ケーシス様は人相が悪すぎます。気迫も勝てる気がしませんね。しかもこんなに血まみれでございます」
闇の顔にならなくてかった。壱子はホッとしながらも、本当は自分が手を汚すべきではなかったのかを考え込んでいた。どこまでケーシスをフォローすべきだろうか。十年以上連れ添っているが、いまだに自分が手を出していい範囲がわからない。
一方のケーシスは、壱子に対しては一切の下心がない。はずだった。シルビナが気に入っていたから、いっさい手を出すことはしなかった。初めは嫌がっていたくせに。従順になって行くほど、北の荒波を経て脂の乗った寒ブリのような成長をして、最近はどうにも扱いに困っていた。いつかはこんな仕事から足を洗って自由に生きてもらいたいとは思っているものの、この闇の果てに自由なんてものが存在するのだろうか。
「コイツ、女ですかね」
「馬鹿か!? イキった野郎じゃねぇか、女じゃねぇならさっさと殺せ!!」
先ほどよりもっと大きな体をした男と、いかにも子分ですというケーシスよりも身長の低い男がいた。二人は金髪の子どもをいたぶっていた。大柄の男が子どもの頭を鷲掴みにしている。
また頭の悪い狂人だ。ケーシスはどうにも殺気立った。
治安がいい街ほど、素行の悪い人間の始末は疎かになる。スラムに追いやるからだ。見ない振り、見えないように住み分けて、一見平和そうに見えるもの。なぜなら、こういった輩は始末が面倒からだ。土地のあるフィラノスは適当な土地に隔離するようにして他をよく見せていれば、治安がよく見え、周りからのイメージアップにもつながる。もちろんこの方法は間違っているだろう。
頭を潰されそうな子どもが呻き声を上げ、抵抗しようと手を掴んでいる。その横顔に見覚えがあり、壱子が疾風の如く走る。
「ジェフリー坊ちゃんッ!!」
割れた石畳を蹴り、苦無を大男の腕に突き刺した。
ケーシスも動く。違う意味で。
「馬鹿ッ!! 体系と自分の力量を計算しろっ!!」
ケーシスが注意したときは遅かった。大男にとって、こんな攻撃は蚊に刺されたくらいにしか思わないだろう。ナイフくらいなら、突き刺さったままでも動かせる。
大男はまず、いたぶっていた子どもを投げ放った。子どもは石壁に叩き付けられ、そのまま砕けた壁に埋もれた。
自由になった大男の手は壱子の首を掴み上げる。勇ましかった壱子が人形のように軽く扱われる。
「くっ、触らないで!! 汚らわしい」
「コイツの方がよっぽど上物だなぁ」
壱子の力など、たかが知れている。だからと言って鋏を手にしていたら勝てたかと言うとそれは時間も重さも掛かってしまうのだから難しい。一瞬の判断で何が正しいのかを判別するのは難しい。
今度はケーシスが居合で抜けた。実は彼だってそんなに強いわけではない。意外とインテリだったからだ。加えて体も丈夫ではない。
小太刀に血は付いたが、知れた程度。ケーシスは賭けに出た。背後から迫る別の男を尻目に、教会で拾った魔石を弾いた。
「食らえ、アースフェンリル!!」
地を走る牙、突き刺さるような勢いだが残念ながら専門分野の属性ではないので威力は知れている。それでも大男を突き飛ばした。怪我まではいかないが、大きな脅しにはなったであろう。
「ケーシス様、うしろッ!!」
壱子は大男から解放され、首を押さえながら声を上げる。
ケーシスはわかっていると言わんばかりに見事な回し蹴りを入れた。ぐりっと嫌な感触がした。相手の鼻を折ったかもしれない。いずれにしろ、死ぬことはないだろう。
当たり所が悪かったのか、大男の方は大の字で伸びていた。小柄な方は見事な速さで逃げて行った。危機は去った。
ケーシスは立ち上がらず、蹲った。
「……ってぇ」
怪我をした右脚がズキズキと傷む。すかさず壱子が支えに入った。献身的なのはかまわないが、今は別の心配をしたい。
「クソ、肉弾戦は得意じゃねぇんだよなぁ」
「少々お待ちを……」
「いや、先に、あいつはどこへ行ったんだ!?」
ケーシスは追加でハンカチを取り出そうとする壱子の手を止めさせる。抱っこしたきりで、記録や写真でしか知らない息子を優先したかった。
壱子は子どもが投げ出された方へ視線を向ける。
ケーシスは自発的に歩こうと試みた。だが、無理がある。苦痛に顔を歪ませ、歯を見せていた。
崩れた石壁が瓦礫となって人を埋めている。周辺は真っ赤だ。頭が埋まり、周辺に血が流れ出ていた。まるで高所から果実を落としたような飛沫だ。頭を強く打ったに違いない。金髪の子ども、いや、子どもというには大きい。少年はぐったりとしていた。
「……おい、嘘だろ? 返事しろよ」
さっさと除けてしまえばよかったものを、変にてこずったせいでここでも後手に回った結果だ。
壱子は涙を滲ませる。
「あぁっ、ジェフリー坊ちゃんで、間違いありません」
壱子は直接会えないケーシスに代わって、成長を報告する役割だったのだから顔を知っている。ジェフリーには接触したことはないが、何度も見て間違いないと肩を落とした。
ジェフリーは微かに言葉を発した。
「…………ば、よ……った……」
痛みでも感じたのか、目尻には涙が血に混じって零れている。見て一瞬でわかるほど助からない状態なのに、まだ望みがあるというのか。
ケーシスはジェフリーの頭のうしろに手を通した。頭蓋骨が陥没している。びちゃびちゃと生温い血が滴る。
「ジェフリー? 俺だってもわかんねぇよな。こんな状況で、親父面なんてできねぇよ。何なんだ、今日は!!」
泣くなんて生易しいものではない。こんな理不尽に、憎悪だとか悲しいだとか一言ではあらわせられない。
「ど、うして、俺が、死……ななかったん、だ?」
「っ!? お前、まさか……」
きっとジェフリーには、何が起きたのかわかっていない。頭をやられてしまったのだ。痛覚も何もかも、自分ではわかっていない。死に際の人間はあらゆる錯覚を起こす。ケーシスも知っていた。底知れない人間の可能性を最後に垣間見ることだってある。残念ながら、その先に待っているのは『死』一択だ。
ケーシスはポケットから短い試験管を取り出した。赤黒い液体が入って、黒くしっかりとしたゴム栓がしてある。
壱子はケーシスの手をつかむ。
「それは、よろしくない物ですよね?」
「…………」
睨み合う二人、ケーシスが何か仕出かすのではないかと壱子は心配したのだ。
ケーシスは壱子の手を払って深めの息を吐いた。
「お前は誰か来ないか、見張ってろ。命令だ」
「……」
「壱子!!」
「は、はい……」
ケーシスは気迫で壱子を押し退けた。
ケーシスの面構えで強く言われたら、従うしかない。壱子は渋りながらこの場を離れた。
つまり、ケーシスは壱子がいると都合が悪いことをしようとしている。
「話せるってことは、飲めるよな?」
「死、ねば……よかった」
きつめに圧まで掛けてあるゴム栓を開ける。荷締めた血と禁忌の魔法の薬。人に試したことはない。かつて組んだ女はこれを媒体だと言っていた。生きられる保証はないが賭けてみたかった。無理矢理、ジェフリーの口に含ませ、鼻を摘まんだ。かなり強引なやり方だ。もしかしたら怪我よりこっちで死なれるかもしれない。
ケーシスはジェフリーに向かって言う。
「どんな副作用があるか知らねぇ。でも、でもな……」
『この世に生きてちゃいけない人間なんていないんだ。悔しかったら強くなって這い上がれ!! 生きてさえいれば、案外何とでもなる。今日は笑えなくても、明日は笑えるかもしれないだろう? な?』
その声は、薄れゆく意識を這い上がらせるには、あまりにも大きく深い言葉だった。
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