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志貴、腐りました
その6、志貴入寮す!②
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「さて、父と姉も行ったことだし行くかぁ」
……まだ何か遠くから聞こえてくるけど無視だ無視。
てくてくと校門の脇にある守衛所に声をかけ学生証を見せ通用門を通り学園内に入る。守衛さんからパンフレットを貰い見て歩いているけどやっぱり行成学園は広い。校舎や寮の他に各部活の運動場や体育館、他にコンビニやスーパーなどの施設、さらに先生が住む社宅や外部から来た人の宿泊施設まであるらしい。さすがお金持ち学校!
校門から続く道も広く長い。両脇には英国風の庭園が広がり見晴らしがいい。ここだけ見れば素晴らしい景色だけど、学園を取り囲む塀の高さと遠くに見える森林がそれにミスマッチしていて違和感が拭えない。
まあセキュリティ面から見て高い塀は必要なんだろうけど。それにしてもいくら敷地内に森林があれど塀で囲まれてるのに獣が出るって不思議だよなぁ。
どこら辺がウォッチするのに隠れられるか確認しながら歩いていたからか、すれ違う生徒らしき人達にジロジロ見られてしまった。パンフも持ってたから新入生だと思われているだろうけど、ちょっとキョロキョロしすぎて不審者に間違われてないよな?
それにしても行き交う生徒がみんな整った顔をしているからこれは色々と期待できそうだ。
寮に着くとそこにはマンションのような建物が3棟建っていた。中央が3年、右側が1年、左側が2年の寮。1年の寮だけ二人部屋になっていて建物自体も他の寮より高さが無い。そして入口はカードキーをかざして入るタイプ!俺はまだ持ってないから呼び出しボタンを押して開けてもらう。
寮のエントランスに入ると高級マンションのような佇まいで思い描いていた寮とは全く違った。寮費だけで結構な額……うん、考えるのはよそう。
「何かご用でしょうか」
はい、コンシェルジュさんです。呼び出しボタンで応答してくれた声の人だ。ピシッとスーツを着た20代後半くらいのお兄さんです。やっぱ寮母さんや寮夫さんじゃないんだな。「おっ、今度入る子かね?」って気さくなおじさんがひょっこり出てくると思ってたんだけどなー。ちょっとがっかり。
「今日入寮する真原志貴です」
「真原様ですね。301号室になります。既に同室の方が入られております。こちらが部屋のカードキーになります。カードキーの紛失の際は速やかにご連絡下さいませ」
「はい、ありがとうございます」
すっとカウンターに出されたのはカードキー。ハイテク!と思った俺は古いのか?
カウンター脇にあるエレベーターに乗り込むと2人生徒が走って乗り込んできた。
「何階?」
「えっ、あっ、同じ階です」
「そう」
話しかけられたからか、妙におどおどしているのでにっこり笑っておく。中高一貫校に途中から入るし第一印象が大事だから愛想良くしておかないとな。
エレベーターを出て301に到着したけどコンシェルジュの人が既に同室の人がいるって言ってたよな?これどうすればいいんだ?カードキーで開けていきなり入ったら驚かせそうだしノックするか?いや2LDKの部屋で奥の部屋にいたら聞こえないだろうし……なんてドアの前で腕組みしながら唸っていたらガチャとドアが開くとイケメンがにょっきり出てきた。
「あ」
びっくりしたー!って向こうの方が驚くよな。現に開けた状態で固まってるもんな。
「あー……同しっぐえっ!」
「好きだ!結婚してくれ!」
は?何言ってんだコイツ。てか抱きしめんな!ぐるじぃ~!!
ーーーーーーーーーー
~志貴が入寮した裏での出来事~
「ちょっ、今パンフ持って歩いてた人誰⁉」
「キョロキョロしてたから編入生じゃな?格好良すぎるんだけど⁉」
「そこの2人どうしたの?」
「あっ、灰田様!」
「今パンフ持ってた人が超格好良くて!」
「そうなんです!編入生みたいです!」
「ふ~ん。親衛隊出来そうなくらい?じゃあさ、写メ撮ってきて」
「「はいっ!」」
ダッ
「編入生かぁ。あの子達が言うくらいだから期待できるかな」
15分後ーーー
「灰田様撮って来ました!」
「どれどれ・・・(ズキュン♡)うっ!」
「「灰田様⁉」」
「・・・・・・ヤバい、超好みなんだけど!・・・作る、速攻親衛隊作る!写メと一緒に回して隊員募って!ナウ!」
「「イエッサー!!」」
エレベーターに乗ってきた生徒はこの2人でした。
……まだ何か遠くから聞こえてくるけど無視だ無視。
てくてくと校門の脇にある守衛所に声をかけ学生証を見せ通用門を通り学園内に入る。守衛さんからパンフレットを貰い見て歩いているけどやっぱり行成学園は広い。校舎や寮の他に各部活の運動場や体育館、他にコンビニやスーパーなどの施設、さらに先生が住む社宅や外部から来た人の宿泊施設まであるらしい。さすがお金持ち学校!
校門から続く道も広く長い。両脇には英国風の庭園が広がり見晴らしがいい。ここだけ見れば素晴らしい景色だけど、学園を取り囲む塀の高さと遠くに見える森林がそれにミスマッチしていて違和感が拭えない。
まあセキュリティ面から見て高い塀は必要なんだろうけど。それにしてもいくら敷地内に森林があれど塀で囲まれてるのに獣が出るって不思議だよなぁ。
どこら辺がウォッチするのに隠れられるか確認しながら歩いていたからか、すれ違う生徒らしき人達にジロジロ見られてしまった。パンフも持ってたから新入生だと思われているだろうけど、ちょっとキョロキョロしすぎて不審者に間違われてないよな?
それにしても行き交う生徒がみんな整った顔をしているからこれは色々と期待できそうだ。
寮に着くとそこにはマンションのような建物が3棟建っていた。中央が3年、右側が1年、左側が2年の寮。1年の寮だけ二人部屋になっていて建物自体も他の寮より高さが無い。そして入口はカードキーをかざして入るタイプ!俺はまだ持ってないから呼び出しボタンを押して開けてもらう。
寮のエントランスに入ると高級マンションのような佇まいで思い描いていた寮とは全く違った。寮費だけで結構な額……うん、考えるのはよそう。
「何かご用でしょうか」
はい、コンシェルジュさんです。呼び出しボタンで応答してくれた声の人だ。ピシッとスーツを着た20代後半くらいのお兄さんです。やっぱ寮母さんや寮夫さんじゃないんだな。「おっ、今度入る子かね?」って気さくなおじさんがひょっこり出てくると思ってたんだけどなー。ちょっとがっかり。
「今日入寮する真原志貴です」
「真原様ですね。301号室になります。既に同室の方が入られております。こちらが部屋のカードキーになります。カードキーの紛失の際は速やかにご連絡下さいませ」
「はい、ありがとうございます」
すっとカウンターに出されたのはカードキー。ハイテク!と思った俺は古いのか?
カウンター脇にあるエレベーターに乗り込むと2人生徒が走って乗り込んできた。
「何階?」
「えっ、あっ、同じ階です」
「そう」
話しかけられたからか、妙におどおどしているのでにっこり笑っておく。中高一貫校に途中から入るし第一印象が大事だから愛想良くしておかないとな。
エレベーターを出て301に到着したけどコンシェルジュの人が既に同室の人がいるって言ってたよな?これどうすればいいんだ?カードキーで開けていきなり入ったら驚かせそうだしノックするか?いや2LDKの部屋で奥の部屋にいたら聞こえないだろうし……なんてドアの前で腕組みしながら唸っていたらガチャとドアが開くとイケメンがにょっきり出てきた。
「あ」
びっくりしたー!って向こうの方が驚くよな。現に開けた状態で固まってるもんな。
「あー……同しっぐえっ!」
「好きだ!結婚してくれ!」
は?何言ってんだコイツ。てか抱きしめんな!ぐるじぃ~!!
ーーーーーーーーーー
~志貴が入寮した裏での出来事~
「ちょっ、今パンフ持って歩いてた人誰⁉」
「キョロキョロしてたから編入生じゃな?格好良すぎるんだけど⁉」
「そこの2人どうしたの?」
「あっ、灰田様!」
「今パンフ持ってた人が超格好良くて!」
「そうなんです!編入生みたいです!」
「ふ~ん。親衛隊出来そうなくらい?じゃあさ、写メ撮ってきて」
「「はいっ!」」
ダッ
「編入生かぁ。あの子達が言うくらいだから期待できるかな」
15分後ーーー
「灰田様撮って来ました!」
「どれどれ・・・(ズキュン♡)うっ!」
「「灰田様⁉」」
「・・・・・・ヤバい、超好みなんだけど!・・・作る、速攻親衛隊作る!写メと一緒に回して隊員募って!ナウ!」
「「イエッサー!!」」
エレベーターに乗ってきた生徒はこの2人でした。
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