白銀の狐は異世界にうっかり渡り幸せになる

ネコフク

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5年経ったよ編

玉藻、渡ってから5年経つ

 玉藻がこの世界に来てから5年、ぽよぽよきゅるんだった見た目は背は伸びたが可愛いまま成長。ジークフリートは10歳を目前にし、幼さが抜け美幼児から美少年へと移り変わっていた。

 側近候補だったシュミット、ヤマト、ホルツ、ミアンナは今年から正式にジークフリートの側近となった。シュミットは政治・経済、ヤマトは騎士、ホルツは魔法、ミアンナは戦略の分野の授業で他を寄せ付けない優秀さを発揮していたのだ。

 急に5年も経ってその間に何か無かったのか?

 ・・・・・・特に何も無かったのである。

 あえて言えば三年前に国王夫妻に第三子となる王女が生まれた事くらいではなかろうか。それと玉藻が人型↔子狐になる時に服を着たまま出来るようになった事くらい。脱☆すっぽんぽんである。

 ジークフリートは側近候補が出来た次の日から、王子教育以外に側近候補達との勉強会が増え、側近候補達も家での勉強を増やされ、玉藻は勉強の他にアマンベールに神力の使い方を学ぶ生活ばかり。その他にマナーやダンス、年に数度の茶会。

 遊びたい盛りの子達に配慮され週一の休みは確保されていたが、それでも大変な日々を現在進行系で送っている。



 さて、来月に誕生日を迎えるジークフリート達は勉強の隙間を利用し、当日に着る衣装の打ち合わせをしたり式典の流れを頭に叩き込んだりしていた。

 今回は前回と違い誕生パーティーと立太子の式典、さらにはジークフリートの側近のお披露目と盛りだくさん。普段の勉強を減らし当日に向け挑んでいる最中なのである。

 その中で玉藻は1人呑気に構えていた。主役はジークフリート、そして準主役は側近4人。自分は置き物のつもりだったので、みんながお茶をしながらも書類とにらめっこをしていても、ロイズに尻尾をブラッシングされながらのほほんと紅茶を飲んでいた。

「みんな大変だね~」

「国中の貴族が集まりますからね。当日はタマモ様も可愛くおめかししましょうね」

「はーい」

 あえて役割りを聞かされていない玉藻は、のんびりと返事をしながらみんなの口に肉球印のマカロンをせっせと運ぶ。

「ロイも」

 ブラッシングのお礼にとロイズにもマカロンをあーん。

「ありがたき幸せ」

「ロイズ鼻血が出てるぞ」

「幸せの鼻血でございます」

 指摘され満面の笑みで返すロイズにちょっと引くジークフリートだった。



 世界設定と人物紹介 アマンベール王国編に第二王子ウェルフ、王女シェリーヌの情報を追加しました。
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