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受け入れた条件
「何故私を婚約者に望まれるのでしょうか。すでに王太子殿下には、婚約者候補の令嬢がお二人おられるとのこと。新たに私を望む必要はないはずです。殿下の為に働けというなら、この宮殿でメイドとしてお仕えする方がまだ理解できます」
「ここの使用人は足りている。それと婚約者として二人の令嬢の名があがっているが、俺はその二人を妃にするつもりがない。だから令嬢達には諦めてもらいたいのだ」
「つまり‥私を婚約者にすることで、二人の令嬢との婚約の話は無かったことにしたいと」
「ああ。父上が勝手に先走って決めたことだ。俺が自ら婚約者を決めたとなれば、父上も令嬢達も諦めてくれるだろう」
「国の為に必要な結婚であると陛下がお考えになったことでしたら、従うのが正しいかと存じます」
「それを逃げて来たそなたが言うか?」
「‥‥」
確かに人のことは言えないけれど‥‥痛いところを突いてくるわね。
「理解してくれたようだな」
フッと満足気に頬を緩めた。
「いえ、お待ち下さい。これは交渉です。殿下は私を婚約者に仕立てて偽装することで、二人の候補者に諦めてもらうことが目的なのですね?」
「ああ、そうだ」
「ならばいつまでそのふりを続ければ、私に関わった全ての方達の命を保証してくださるのですか?」
私が人を騙すなんて‥‥
「ルリアちゃん‥」
「大丈夫よ」
心配そうなヨハンさんに声を掛ける。
こんな私でも、一国の王女として皆の命を守ることの方が優先だ。
「二週間後、収穫祭に尽力した皆の労をねぎらう為に王家主催の夜会が開かれる。そこに私の婚約者として同伴してもらいたい。その姿を見れば令嬢達も諦め、他の者達も婚約者捜しなどしないだろう」
「二週間後‥」
それまでは逃げることはできない。
「それまでの間、この王太子宮で過ごし、皆にも婚約者だと信じさせたい」
「わかりました。お受けします。人の命に関わることですから。ですが、二週間後の夜会が終わりましたら、私の自由を認めてくださるのですか?私に関わった全ての方の命を保証してくださいますか?」
「わかった。約束しよう。では、婚約者殿。末永くよろしく頼む」
「⁈二週間ですよね?」
王太子は立ち上がり私の元まで来ると跪いた。
ん⁈
「殿下!!」
側近達は慌てている。
「ルリア王女。必ず後悔はさせない。必ず守ると約束する」
ん⁈
両手をギュッと強く握ると、あの睨み付けていた顔が幸せそうに破顔している。
何?別人?
「ああ、良かった!脅すような真似をしてすまなかった。明日陛下に報告に行こう」
握った私の手に口付けた。
⁈
「いえ、二週間後には、ここを発つつもりでおりますので」
「婚約者を決めたことを伝えなければ信じてもらえない。令嬢達を諦めさせることが出来ないだろう。俺の婚約者として会ってもらう」
「‥‥わかりました」
国王陛下に会うだなんて困ったわ‥
とんでもないことを引き受けてしまったわ‥
でもヨハンさんの家族やフェルネスさんの仕事にまで影響したら困るし‥‥
船員達も裁かれることになったらその家族にも迷惑がかかる。
馬車に乗せてくれたトムは大丈夫かしら‥
とにかく、約束は守ってもらわなきゃいけない。
その為に二週間。
たった二週間よね‥‥
それなりに見えていればいいだけでしょう?
二週間後はどうするか‥‥
市井に降りて生活できるかしら。
この国ではもう無理かもしれない。
でも田舎町ならひっそり暮らせるかもしれないわ。
色々と頭の中で問題がぐるぐると回る。
その間も王太子殿下は何故か私の手を離さない。
「ちょっと離して下さい。王太子殿下」
何なの?
「殿下!殿下!」
側近と侍従は慌てて私から引き離す。
何か私‥‥うまいことされてしまった気がする‥‥
「ここの使用人は足りている。それと婚約者として二人の令嬢の名があがっているが、俺はその二人を妃にするつもりがない。だから令嬢達には諦めてもらいたいのだ」
「つまり‥私を婚約者にすることで、二人の令嬢との婚約の話は無かったことにしたいと」
「ああ。父上が勝手に先走って決めたことだ。俺が自ら婚約者を決めたとなれば、父上も令嬢達も諦めてくれるだろう」
「国の為に必要な結婚であると陛下がお考えになったことでしたら、従うのが正しいかと存じます」
「それを逃げて来たそなたが言うか?」
「‥‥」
確かに人のことは言えないけれど‥‥痛いところを突いてくるわね。
「理解してくれたようだな」
フッと満足気に頬を緩めた。
「いえ、お待ち下さい。これは交渉です。殿下は私を婚約者に仕立てて偽装することで、二人の候補者に諦めてもらうことが目的なのですね?」
「ああ、そうだ」
「ならばいつまでそのふりを続ければ、私に関わった全ての方達の命を保証してくださるのですか?」
私が人を騙すなんて‥‥
「ルリアちゃん‥」
「大丈夫よ」
心配そうなヨハンさんに声を掛ける。
こんな私でも、一国の王女として皆の命を守ることの方が優先だ。
「二週間後、収穫祭に尽力した皆の労をねぎらう為に王家主催の夜会が開かれる。そこに私の婚約者として同伴してもらいたい。その姿を見れば令嬢達も諦め、他の者達も婚約者捜しなどしないだろう」
「二週間後‥」
それまでは逃げることはできない。
「それまでの間、この王太子宮で過ごし、皆にも婚約者だと信じさせたい」
「わかりました。お受けします。人の命に関わることですから。ですが、二週間後の夜会が終わりましたら、私の自由を認めてくださるのですか?私に関わった全ての方の命を保証してくださいますか?」
「わかった。約束しよう。では、婚約者殿。末永くよろしく頼む」
「⁈二週間ですよね?」
王太子は立ち上がり私の元まで来ると跪いた。
ん⁈
「殿下!!」
側近達は慌てている。
「ルリア王女。必ず後悔はさせない。必ず守ると約束する」
ん⁈
両手をギュッと強く握ると、あの睨み付けていた顔が幸せそうに破顔している。
何?別人?
「ああ、良かった!脅すような真似をしてすまなかった。明日陛下に報告に行こう」
握った私の手に口付けた。
⁈
「いえ、二週間後には、ここを発つつもりでおりますので」
「婚約者を決めたことを伝えなければ信じてもらえない。令嬢達を諦めさせることが出来ないだろう。俺の婚約者として会ってもらう」
「‥‥わかりました」
国王陛下に会うだなんて困ったわ‥
とんでもないことを引き受けてしまったわ‥
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馬車に乗せてくれたトムは大丈夫かしら‥
とにかく、約束は守ってもらわなきゃいけない。
その為に二週間。
たった二週間よね‥‥
それなりに見えていればいいだけでしょう?
二週間後はどうするか‥‥
市井に降りて生活できるかしら。
この国ではもう無理かもしれない。
でも田舎町ならひっそり暮らせるかもしれないわ。
色々と頭の中で問題がぐるぐると回る。
その間も王太子殿下は何故か私の手を離さない。
「ちょっと離して下さい。王太子殿下」
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何か私‥‥うまいことされてしまった気がする‥‥
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