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二通の手紙
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夕食は必ず家族で顔を合わせ、その日の出来事を話し合うのが我が家の日課のひとつ。
「今日は王女様にお茶の誘いをいただいたそうだが、どうだった?ミリディ」
「私は嫌われているようです」
「何故!」
「父さん、そんなの考えれば分かるでしょう。
ライドとミリディが親しくしているからですよ。
ライドは女性に人気なんですから」
「んん‥‥ミリディが悪く思われるのは困るな‥‥」
「ミリディの為にもライドの為にも、今後は付き合わない方がいいと思いますよ。
ライドは公爵家を継ぐわけですから、今後の縁談に響いては悪いでしょう」
「うむ‥まぁ‥‥そうだな。
確かに三度の破談があるミリディが親しくしていれば、ライド様に悪影響かもしれないな‥‥」
「そうですよ!
‥‥ミリディ?ライドの為なんだ。
お前が近付くのはやめるべきだ!
分かるな?新しい婚約者なら私がさがしておく」
「ヘンリー兄様‥‥」
厳しい表情から兄の真剣さが伝わる。
兄にとってライド様は大切な親友。
親友に悪影響なら怒るのも無理はない。
「ミリディ、確かにヘンリーの言う通りだ。
公爵家には今まで世話になっている。
ご迷惑をおかけするわけにはいかないだろう。
それにお前がこれ以上世間で肩身の狭い思いをすることも耐えられない」
「‥わかっています」
ライド様にとって私は迷惑。
その通りだと思う。
公爵家に嫁げるのは、ライド様に釣り合う人でなければならない。
身分も高く、賢く美人で、世間の皆から認められる女性でなければならない。
私のように評判の悪くなった女など足かせでしかないのは理解している。
「まぁ、嫁にいけなければ家にいればいいさ。
妹のひとりくらい、兄として一生面倒見てやるよ」
「ヘンリー兄様!縁起の悪いことを言わないでください」
はははっ
頬を膨らませてみせると兄は笑った。
どれだけ心配をかけ続けているかわからない。
私のせいで大切な家族を苦しめていることは知っている。
「失礼します、旦那様」
そこへ執事が手紙を持って入ってきた。
「部屋に置いててくれ」
父はチラリと見ただけでそう言った。
「かしこまりました」
私は誰からの手紙か知っている。
二通の手紙は父と兄に宛てられたもの。
毎月必ず届くその手紙は、私には無い。
父は気付いていないと思っているだろうが、私は知っている。
母が書いたものだ。
母は体が弱く、私を産んだ後療養が必要となり、今も領地で暮らしている。
その為、王都に出てくることはなく、私と共に過ごしたことはない。
母が私に手紙を書いてくれたことは一度もない。
父や兄には欠かさない手紙を私には書かない。
父も兄も私に知られないように気を付けているようで、母から受け取っていることを言わない。
母は私を産んだせいで療養生活を強いられた為、娘を恨んで手紙を書かないのかもしれない。
と、父は思われたくないのだろう。
兄も自分だけが手紙をもらい、妹には手紙が届かないことを後ろめたく思っているのかもしれない。
とにかく、二人は何も言わないけれど、私は知っている。
知っていることを私も言わない。
父は強面で口調はきついが、とても子煩悩な人だ。
幼い頃から私や兄との時間を大切にし、母がいない分愛情をたくさん注いでくれた。
心配性で涙もろい、父はそういう人だ。
兄は小さい頃からしっかりしていた。
三つ上だが、兄妹というよりは父のように私をいつも気にかけてくれる。
私が何か困っていれば、私が言うよりも先に気付いてくれる人で、自分のことよりも妹を優先してくれる。
優しい兄。
優しすぎる父と兄。
大切な家族‥‥
私は父と兄に恩返しがしたいといつも思っている。
けれど今はなかなか私の計画通りにはいかない。
いつかきっと、二人を幸せにしたいと思っている。
食事を済ませ、部屋に戻ろうとした私に兄は念を押すように言った。
「今後はライドと会わないように気をつけろよ。
何かあればすぐに私に言うようにしてくれ、いいな?」
私は頷くと部屋に戻った。
ベッドに転がり高い天井を見上げる。
小さい頃、ライド様の家によく遊びに行った。
父は公爵様の補佐のひとりであるバレン伯爵の補佐役をしていて公爵様とも親しかった。
息子が同じ歳ということでよくお招きいただき、私も兄に付いてまわった。
ライド様と兄と私はよく庭で遊び、二人は私に合わせてかくれんぼをしてくれた。
でもライド様にはいつもすぐに見つかってしまって‥‥
「ぼくはミリーを見つけるのが得意なんだ。
だって大切な人だからね」
そう言ってくれた。
「ねぇミリー?ぼくのお嫁さんになってくれる?」
聞かれるたびに
「うん!なる!だって、ライド様のこと大好きだもん」
頷きながらすぐに答えた。
私がうんと頷くとライド様はキラキラの眩しい笑顔で喜んでくれた。
「お嫁さん‥‥なりたかったな‥‥」
幼い私は身分などわかっていなかった。
ライド様がどういう立場の人か考えることもなく、お嫁さんというお姫様のような存在に憧れていた。
きっとライド様も幼かったせいで深くは考えていなかっただろう。
楽しい時間の延長のような、遊びの延長の感情だったに違いない。
でも私には宝物のような思い出だ。
美しく優しい王子様。
初恋の人であり、きっと一生私の心の中で輝き続ける人。
だからこそ、兄の言ったようにライド様の為に近付かない方がいい。
一番大好きな人を不幸にすることはできない。
そして父と兄にこれ以上迷惑をかけて不幸にするようなことはできない。
私はその夜、なかなか眠ることができなかった‥‥。
「今日は王女様にお茶の誘いをいただいたそうだが、どうだった?ミリディ」
「私は嫌われているようです」
「何故!」
「父さん、そんなの考えれば分かるでしょう。
ライドとミリディが親しくしているからですよ。
ライドは女性に人気なんですから」
「んん‥‥ミリディが悪く思われるのは困るな‥‥」
「ミリディの為にもライドの為にも、今後は付き合わない方がいいと思いますよ。
ライドは公爵家を継ぐわけですから、今後の縁談に響いては悪いでしょう」
「うむ‥まぁ‥‥そうだな。
確かに三度の破談があるミリディが親しくしていれば、ライド様に悪影響かもしれないな‥‥」
「そうですよ!
‥‥ミリディ?ライドの為なんだ。
お前が近付くのはやめるべきだ!
分かるな?新しい婚約者なら私がさがしておく」
「ヘンリー兄様‥‥」
厳しい表情から兄の真剣さが伝わる。
兄にとってライド様は大切な親友。
親友に悪影響なら怒るのも無理はない。
「ミリディ、確かにヘンリーの言う通りだ。
公爵家には今まで世話になっている。
ご迷惑をおかけするわけにはいかないだろう。
それにお前がこれ以上世間で肩身の狭い思いをすることも耐えられない」
「‥わかっています」
ライド様にとって私は迷惑。
その通りだと思う。
公爵家に嫁げるのは、ライド様に釣り合う人でなければならない。
身分も高く、賢く美人で、世間の皆から認められる女性でなければならない。
私のように評判の悪くなった女など足かせでしかないのは理解している。
「まぁ、嫁にいけなければ家にいればいいさ。
妹のひとりくらい、兄として一生面倒見てやるよ」
「ヘンリー兄様!縁起の悪いことを言わないでください」
はははっ
頬を膨らませてみせると兄は笑った。
どれだけ心配をかけ続けているかわからない。
私のせいで大切な家族を苦しめていることは知っている。
「失礼します、旦那様」
そこへ執事が手紙を持って入ってきた。
「部屋に置いててくれ」
父はチラリと見ただけでそう言った。
「かしこまりました」
私は誰からの手紙か知っている。
二通の手紙は父と兄に宛てられたもの。
毎月必ず届くその手紙は、私には無い。
父は気付いていないと思っているだろうが、私は知っている。
母が書いたものだ。
母は体が弱く、私を産んだ後療養が必要となり、今も領地で暮らしている。
その為、王都に出てくることはなく、私と共に過ごしたことはない。
母が私に手紙を書いてくれたことは一度もない。
父や兄には欠かさない手紙を私には書かない。
父も兄も私に知られないように気を付けているようで、母から受け取っていることを言わない。
母は私を産んだせいで療養生活を強いられた為、娘を恨んで手紙を書かないのかもしれない。
と、父は思われたくないのだろう。
兄も自分だけが手紙をもらい、妹には手紙が届かないことを後ろめたく思っているのかもしれない。
とにかく、二人は何も言わないけれど、私は知っている。
知っていることを私も言わない。
父は強面で口調はきついが、とても子煩悩な人だ。
幼い頃から私や兄との時間を大切にし、母がいない分愛情をたくさん注いでくれた。
心配性で涙もろい、父はそういう人だ。
兄は小さい頃からしっかりしていた。
三つ上だが、兄妹というよりは父のように私をいつも気にかけてくれる。
私が何か困っていれば、私が言うよりも先に気付いてくれる人で、自分のことよりも妹を優先してくれる。
優しい兄。
優しすぎる父と兄。
大切な家族‥‥
私は父と兄に恩返しがしたいといつも思っている。
けれど今はなかなか私の計画通りにはいかない。
いつかきっと、二人を幸せにしたいと思っている。
食事を済ませ、部屋に戻ろうとした私に兄は念を押すように言った。
「今後はライドと会わないように気をつけろよ。
何かあればすぐに私に言うようにしてくれ、いいな?」
私は頷くと部屋に戻った。
ベッドに転がり高い天井を見上げる。
小さい頃、ライド様の家によく遊びに行った。
父は公爵様の補佐のひとりであるバレン伯爵の補佐役をしていて公爵様とも親しかった。
息子が同じ歳ということでよくお招きいただき、私も兄に付いてまわった。
ライド様と兄と私はよく庭で遊び、二人は私に合わせてかくれんぼをしてくれた。
でもライド様にはいつもすぐに見つかってしまって‥‥
「ぼくはミリーを見つけるのが得意なんだ。
だって大切な人だからね」
そう言ってくれた。
「ねぇミリー?ぼくのお嫁さんになってくれる?」
聞かれるたびに
「うん!なる!だって、ライド様のこと大好きだもん」
頷きながらすぐに答えた。
私がうんと頷くとライド様はキラキラの眩しい笑顔で喜んでくれた。
「お嫁さん‥‥なりたかったな‥‥」
幼い私は身分などわかっていなかった。
ライド様がどういう立場の人か考えることもなく、お嫁さんというお姫様のような存在に憧れていた。
きっとライド様も幼かったせいで深くは考えていなかっただろう。
楽しい時間の延長のような、遊びの延長の感情だったに違いない。
でも私には宝物のような思い出だ。
美しく優しい王子様。
初恋の人であり、きっと一生私の心の中で輝き続ける人。
だからこそ、兄の言ったようにライド様の為に近付かない方がいい。
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