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変化するモノ
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エイリアは起きた瞬間、感じたことがない違和感に驚愕した。
「嘘でしょ、漏らすなんて……」
頭を抱え、下半身へと視線を落とす。ベッタリと股間にバスローブが張りつき、嫌な感じが絡みついている。
「…シャワーでも浴びよう」
ベッドから降り、すぐさまバスローブを脱いで裸になる。こういう時の一人部屋はいいもんだ、なんて思いつつ、バスルームへと向かう。
するとコンコンとドアを叩く音が聞こえてきた。
「エイリア、起きてるか?」
「え!?ちょっと待って!」
止める間もなく、言葉と同時にガチャリと音を立ててドアが開いた。
「え…」
目の前の光景に驚き、ルディの赤黒い瞳が見開いた。ドアを開けた瞬間、真っ裸の幼馴染みが立っているのだ。驚きもするだろう。
「なっ、なんで裸なんだ!?」
バタンッと勢いよくドアを閉め、すぐさま後ろを向きドアにへばりつく。
エイリアも慌てて、持っていたバスローブで股間を隠すが、ガッツリ見られていたので手遅れだ。
「だから、待ってって言ったのに!」
「すまない!エイリアは、いつもこの時間には準備も終わって待っているから……ん?」
ドアにへばりついたままのルディが、何を思ったのか、くるりと後ろを向き直し近づいて来る。
「エイリアから…いい匂いがするな」
「うぇ!?」
突然、ルディがエイリアの身体の匂いを嗅ぎはじめた。クンクンと犬のように匂いを嗅ぎ、鼻がつきそうなほど近い。
「いい匂い?これからシャワーを浴びようとしてたんだけど…痛っ!!」
痛みの矛先を見ると右手首をルディが握りしめていた。掴まれた手首に激痛が走り、エイリアは顔をしかめてしまう。
「ルディ…痛いから手を離して」
手首を離そうと試みるが、ガッシリと掴まれ全く離れない。
「なんだ、これ…」
「ルディ!」
痛みに耐えきれず、ルディの名前を叫んだ。
しかし、ルディはそれには応えず、グイッと力強く引っ張りエイリアの右手首を壁に押しつけた。
「!?」
いきなりのことに持っていたバスローブが床へと落ち、股間が露になってしまう。
今まで幼馴染みからこんな事をされたことがなかったエイリアは、ルディの乱暴な扱いに涙が出そうになった。
「ううっ…なんなんだよぉ……」
涙目になりながら、見上げるとルディと目が合った。赤黒い瞳が見たことがないほど鋭く、身体が恐怖し縮みあがった。
そこにいるのは、エイリアの知っている幼馴染みの顔が一切ない、飢えた捕食者がいた。
「んぅ!?」
突然、口の中にぬちゃっとしたモノが入り込んできた。先ほどの赤黒い瞳が閉ざされ、ルディの顔が覆い被さるように近い…自分がキスをされているのだと気づいた。
「…ぐぅっ、うっ!!」
空いている手でルディの肩を押してみるが、すぐさま掴まれ壁へと押しつけられる。
赤黒い瞳が薄く開き、舌を絡め取られたエイリアは抵抗できずに翻弄された。
「ふっ、ううっ…うっんぅっ…」
押しつけるように何度も執拗に舌を絡められ、両手首を拘束されたまま、受け入れることしかできなかった。
拭くことも出来ない唾液が、鎖骨へと流れ落ちていく―――
「はっ、はぁ…はぁ……」
息も絶え絶えになる頃にようやく唇を離され、エイリアは空気を吸い込んだ。
(ルディは、なんだってこんなことを…)
ようやく頭がはっきりしてきたエイリアだったが、ルディは無表情のまま手首を離そうともしない。
「…ねぇ?僕の声、聞こえてる?」
「……」
「ルディ?どうしちゃったの…」
返事はなく、ルディはエイリアの首筋へと牙をあててきた。そのまま、ベロリと舌で首筋を舐められ、身体がビクッと反応を示す。
(…このまま噛まれたら、僕はルディの従者として生きていける)
ヴァンパイアは、伴侶と互いの血を交換し結印することで生きていく。
伴侶がいない者は長く生きることができず、そういう者は、主人と決めたヴァンパイアに自分の血を渡し従者となって生き長らえる。
混血である自分には、伴侶ができないことをエイリアは理解していた。だから卒業後にルディへ血を渡し、従者になろうと思っていた。
(でもそれって…今じゃない気がするっ!!)
考えるよりも先に脚が出ており、ドカッとルディのみぞおちを膝で蹴っていた。
「…っ」とルディから声にならない呻きが漏れ、エイリアの手首の拘束が外される。片脚を床についたルディは、お腹をおさえたまま動かない。
「だ、大丈夫!?」
心配になるが触れていいものか、悩んでいるとコンコンとドアをノックする音が聞こえてきた。
ドアが開き、ジールが顔を覗かせる。
「エイリア君、こちらにルディ様はいらっしゃいますか?」
エイリアとジールの視線が交差した。真っ裸のエイリアと跪くルディに何を思ったのか、ジールの動きが止まっている。
「……ジール君、あの…」
ニッコリとジールが微笑み、静かにドアが閉められていく…思わず、エイリアは叫んでいた。
「ちょっと待ってーっ!行かないでーっ!!」
「嘘でしょ、漏らすなんて……」
頭を抱え、下半身へと視線を落とす。ベッタリと股間にバスローブが張りつき、嫌な感じが絡みついている。
「…シャワーでも浴びよう」
ベッドから降り、すぐさまバスローブを脱いで裸になる。こういう時の一人部屋はいいもんだ、なんて思いつつ、バスルームへと向かう。
するとコンコンとドアを叩く音が聞こえてきた。
「エイリア、起きてるか?」
「え!?ちょっと待って!」
止める間もなく、言葉と同時にガチャリと音を立ててドアが開いた。
「え…」
目の前の光景に驚き、ルディの赤黒い瞳が見開いた。ドアを開けた瞬間、真っ裸の幼馴染みが立っているのだ。驚きもするだろう。
「なっ、なんで裸なんだ!?」
バタンッと勢いよくドアを閉め、すぐさま後ろを向きドアにへばりつく。
エイリアも慌てて、持っていたバスローブで股間を隠すが、ガッツリ見られていたので手遅れだ。
「だから、待ってって言ったのに!」
「すまない!エイリアは、いつもこの時間には準備も終わって待っているから……ん?」
ドアにへばりついたままのルディが、何を思ったのか、くるりと後ろを向き直し近づいて来る。
「エイリアから…いい匂いがするな」
「うぇ!?」
突然、ルディがエイリアの身体の匂いを嗅ぎはじめた。クンクンと犬のように匂いを嗅ぎ、鼻がつきそうなほど近い。
「いい匂い?これからシャワーを浴びようとしてたんだけど…痛っ!!」
痛みの矛先を見ると右手首をルディが握りしめていた。掴まれた手首に激痛が走り、エイリアは顔をしかめてしまう。
「ルディ…痛いから手を離して」
手首を離そうと試みるが、ガッシリと掴まれ全く離れない。
「なんだ、これ…」
「ルディ!」
痛みに耐えきれず、ルディの名前を叫んだ。
しかし、ルディはそれには応えず、グイッと力強く引っ張りエイリアの右手首を壁に押しつけた。
「!?」
いきなりのことに持っていたバスローブが床へと落ち、股間が露になってしまう。
今まで幼馴染みからこんな事をされたことがなかったエイリアは、ルディの乱暴な扱いに涙が出そうになった。
「ううっ…なんなんだよぉ……」
涙目になりながら、見上げるとルディと目が合った。赤黒い瞳が見たことがないほど鋭く、身体が恐怖し縮みあがった。
そこにいるのは、エイリアの知っている幼馴染みの顔が一切ない、飢えた捕食者がいた。
「んぅ!?」
突然、口の中にぬちゃっとしたモノが入り込んできた。先ほどの赤黒い瞳が閉ざされ、ルディの顔が覆い被さるように近い…自分がキスをされているのだと気づいた。
「…ぐぅっ、うっ!!」
空いている手でルディの肩を押してみるが、すぐさま掴まれ壁へと押しつけられる。
赤黒い瞳が薄く開き、舌を絡め取られたエイリアは抵抗できずに翻弄された。
「ふっ、ううっ…うっんぅっ…」
押しつけるように何度も執拗に舌を絡められ、両手首を拘束されたまま、受け入れることしかできなかった。
拭くことも出来ない唾液が、鎖骨へと流れ落ちていく―――
「はっ、はぁ…はぁ……」
息も絶え絶えになる頃にようやく唇を離され、エイリアは空気を吸い込んだ。
(ルディは、なんだってこんなことを…)
ようやく頭がはっきりしてきたエイリアだったが、ルディは無表情のまま手首を離そうともしない。
「…ねぇ?僕の声、聞こえてる?」
「……」
「ルディ?どうしちゃったの…」
返事はなく、ルディはエイリアの首筋へと牙をあててきた。そのまま、ベロリと舌で首筋を舐められ、身体がビクッと反応を示す。
(…このまま噛まれたら、僕はルディの従者として生きていける)
ヴァンパイアは、伴侶と互いの血を交換し結印することで生きていく。
伴侶がいない者は長く生きることができず、そういう者は、主人と決めたヴァンパイアに自分の血を渡し従者となって生き長らえる。
混血である自分には、伴侶ができないことをエイリアは理解していた。だから卒業後にルディへ血を渡し、従者になろうと思っていた。
(でもそれって…今じゃない気がするっ!!)
考えるよりも先に脚が出ており、ドカッとルディのみぞおちを膝で蹴っていた。
「…っ」とルディから声にならない呻きが漏れ、エイリアの手首の拘束が外される。片脚を床についたルディは、お腹をおさえたまま動かない。
「だ、大丈夫!?」
心配になるが触れていいものか、悩んでいるとコンコンとドアをノックする音が聞こえてきた。
ドアが開き、ジールが顔を覗かせる。
「エイリア君、こちらにルディ様はいらっしゃいますか?」
エイリアとジールの視線が交差した。真っ裸のエイリアと跪くルディに何を思ったのか、ジールの動きが止まっている。
「……ジール君、あの…」
ニッコリとジールが微笑み、静かにドアが閉められていく…思わず、エイリアは叫んでいた。
「ちょっと待ってーっ!行かないでーっ!!」
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