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第9部 倒錯のイグニス
#80 杏里鑑賞会①
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照明の落とされた劇場ふうの空間を、びっしりと老婆たちが埋め尽くしている。
たった今、上映に先立って、前座のパフォーマンスが終わったところだった。
ショートカットの細身の成人女性が、全裸でふたりの男に凌辱されるショーである。
男はともに、ボディビルで鍛えたような筋肉の持ち主であり、双子のようによく似ていた。
そのひとりにイラマチオを強要され、もうひとりの男に背後から貫かれた女は、獣のような喜びの声を上げ、口と膣を精液でいっぱいにして、何度も果てた。
「ヤチカも変わったのう」
男たちに抱きかかえられるようにして退場する女を見送りながら、沼真布はつぶやいた。
「以前の知性のかけらもない。ありゃ、まるでケダモノじゃないか」
「真布ばあさんが、そう望んだはずですが」
含み笑いで応えたのは、薄闇でもサングラスをはずさない、井沢義男である。
「それはそうだが…。しかし、あそこまで堕とさなくともよかったろうに」
「これも笹原杏里捕獲のためです」
「杏里なら、いつでも手に入る。本来なら、学園祭を待つこともない。その証拠を、今から見せてやる」
真布の言葉が終わるか終わらないかのうちだった。
180度のワイドスクリーンが明るくなり、そこに異様な光景が映し出された。
「これは、曙中学のあちこちに仕掛けてある、防犯カメラのひとつからの画像だよ。生中継だから、一寸たりとも見逃さないでおくれ」
白いレオタードに身を包んだ少女が、柱らしきものに背をもたせかけている。
汗をかいているのか、レオタードは水でもかぶせられたかのようにぐっしょり濡れ、身体の線が細部まで浮き彫りになって見えている。
あどけなさの残る顔つきの割に、発育のいい肉体の持ち主である。
釣り鐘型の乳房は見事なまでに張り出し、その頂で勃起した乳首は綺麗な濃いピンク色をしている。
不思議なのは、胸の所に穴が開き、ふたつの乳首が痛々しいほど突出しているところだった。
そのたまらなく淫猥な少女の躰が、時折電気に打たれたように震え、のけぞった。
「それにしても、見事な躰ですね。これでまだ14歳とは…」
心底から感心したように、井沢がつぶやいた。
「タナトスに年齢は関係ないよ。どうせ元は死体だったんだから」
真布がにべもない口調で答えた。
「フランケンシュタインの怪物ですか。しかし、現代によみがえった人造人間の、美しいことといったら…」
「ま、それもあんたら”優勢種”のミトコンドリアあればこそ、の話だけどね」
「我々の身体の成分が、我々にではなく、このように人間にこそ美と力を与える…。なんとも皮肉なことですよ」
「中でもこの子は特別だろうね。触れる者をみな虜にしてしまう。だから、璃子には完全防備で行かせてみた」
「璃子というのは?」
「もうすぐ映るよ。大台ケ原璃子は私の養女さ。何かの時に役に立つと思って、去年の冬、養護施設から引き取った。ある意味あれはサイコパスだから、何をするにしても容赦がない。そこが気に入ってね」
「ああ、この子ですね。黒いマスクをつけた…。ん? でも、いったい、何をしてるんだろう?」
井沢が興味を引かれたように身を乗り出した。
周囲の老婆たちの間からどよめきが上がったのは、その時だった。
画面の右端。
ちょうど少女の股の間あたりで、一瞬、電光が閃いたのだ。
たった今、上映に先立って、前座のパフォーマンスが終わったところだった。
ショートカットの細身の成人女性が、全裸でふたりの男に凌辱されるショーである。
男はともに、ボディビルで鍛えたような筋肉の持ち主であり、双子のようによく似ていた。
そのひとりにイラマチオを強要され、もうひとりの男に背後から貫かれた女は、獣のような喜びの声を上げ、口と膣を精液でいっぱいにして、何度も果てた。
「ヤチカも変わったのう」
男たちに抱きかかえられるようにして退場する女を見送りながら、沼真布はつぶやいた。
「以前の知性のかけらもない。ありゃ、まるでケダモノじゃないか」
「真布ばあさんが、そう望んだはずですが」
含み笑いで応えたのは、薄闇でもサングラスをはずさない、井沢義男である。
「それはそうだが…。しかし、あそこまで堕とさなくともよかったろうに」
「これも笹原杏里捕獲のためです」
「杏里なら、いつでも手に入る。本来なら、学園祭を待つこともない。その証拠を、今から見せてやる」
真布の言葉が終わるか終わらないかのうちだった。
180度のワイドスクリーンが明るくなり、そこに異様な光景が映し出された。
「これは、曙中学のあちこちに仕掛けてある、防犯カメラのひとつからの画像だよ。生中継だから、一寸たりとも見逃さないでおくれ」
白いレオタードに身を包んだ少女が、柱らしきものに背をもたせかけている。
汗をかいているのか、レオタードは水でもかぶせられたかのようにぐっしょり濡れ、身体の線が細部まで浮き彫りになって見えている。
あどけなさの残る顔つきの割に、発育のいい肉体の持ち主である。
釣り鐘型の乳房は見事なまでに張り出し、その頂で勃起した乳首は綺麗な濃いピンク色をしている。
不思議なのは、胸の所に穴が開き、ふたつの乳首が痛々しいほど突出しているところだった。
そのたまらなく淫猥な少女の躰が、時折電気に打たれたように震え、のけぞった。
「それにしても、見事な躰ですね。これでまだ14歳とは…」
心底から感心したように、井沢がつぶやいた。
「タナトスに年齢は関係ないよ。どうせ元は死体だったんだから」
真布がにべもない口調で答えた。
「フランケンシュタインの怪物ですか。しかし、現代によみがえった人造人間の、美しいことといったら…」
「ま、それもあんたら”優勢種”のミトコンドリアあればこそ、の話だけどね」
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「中でもこの子は特別だろうね。触れる者をみな虜にしてしまう。だから、璃子には完全防備で行かせてみた」
「璃子というのは?」
「もうすぐ映るよ。大台ケ原璃子は私の養女さ。何かの時に役に立つと思って、去年の冬、養護施設から引き取った。ある意味あれはサイコパスだから、何をするにしても容赦がない。そこが気に入ってね」
「ああ、この子ですね。黒いマスクをつけた…。ん? でも、いったい、何をしてるんだろう?」
井沢が興味を引かれたように身を乗り出した。
周囲の老婆たちの間からどよめきが上がったのは、その時だった。
画面の右端。
ちょうど少女の股の間あたりで、一瞬、電光が閃いたのだ。
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