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第528話 冥府の王(79)
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ふと気がつくと、僕は全裸に剥かれ、肩と首の後ろをカーペットに押しつける形で、大きめの座椅子の裏側に上下逆さまに紐でくくりつけられていた。
窮屈な姿勢のまま目を開くと、視界に異様な光景が飛び込んできた。
僕の股間で勃起したペニスが、逆側に捻じ曲げられていた。
そして、尻の間から突き出る形になったその長いペニスを、香澄が逆手にぎゅっと握り、もう一方の手で亀頭を撫でまわしているのだ。
亀頭はすでに尿道からにじみ出る分泌液でぬるぬるの状態だ。
それを充血して膨らみ切った亀頭全体に広げるように、香澄は手のひらを巧みに動かしているのだった。
僕は痺れるような快感に、たまらず幼児のようなうめき声を漏らしていた。
股の間から見える香澄の上半身は、下着を身につけただけの裸である。
つんと鼻を突く匂いがした。
明らかに、生理中の女が発する匂いだった。
「あの時、悪いものはみんな出した気がしてたけど、香澄の勘違いだったんだよね。お兄ちゃんと別れて暮らしてるうちに、わかってきたんだよ。しょせん、そんなこと、無理だったんだって。だって、同じ血を持つ者同士が交わることこそが、もともと悪だったんだもの。そして、香澄の中には、その悪にどっぷりつかりたい気持ちが、今も渦巻いているんだもの」
僕の最も感じる部位を巧妙に責めながら、香澄が歌うようにひとり言をつぶやいている。
僕は香澄の手のひらが亀頭の表面を一周するたびに、放出の予感に痙攣するばかりだ。
「それに、考えてみるとさ、みんな幻だったって気もするんだよ。琥珀が武器に変わって、それで魔界の王みたいなハンザキと子どもたちが戦うなんてさ、まるで出来の悪いアニメかおとぎ話じゃない。本当はあの夏、香澄はお兄ちゃんとずっと家の中に居て、気持ちいいことや痛いこと、いろんなことをされながら、長い夢を見てたんじゃないかって。お兄ちゃんも、きっとそうだったんじゃないかな。あれは、ふたりが罪の意識から逃れるための共同幻想みたいなものだった。現実世界には、剛も由利亜ちゃんもいたことはいたけれど、ほんとうは、香澄たちとは何の接点もなく、ただ暮らしていただけ。みんな、みんな、夢だった。それなら、もう一度夢の中に戻って見るのもいいかもしれない。そう思った。きっかけは、叔父さん。香澄ね、ここにもらわれてきてすぐ、叔父さんに犯されたの。毎晩毎晩、お風呂場やベッドの中で。言ってみればさ、それが叔父さんと叔母さんの離婚の原因だったんだけど。でもね、叔父さんとするのって、お兄ちゃんの時と違って、痛いばかりでぜんぜん気持ちよくなかったんだ。叔父さん、香澄がまだ小学生なのに処女じゃないって、ずいぶん驚いてて、それなら話が早いから、俺がおまえを一人前の女にしてやるって、そのうち、会社休んで、香澄が学校から帰るの待ち構えてて、昼間っからキッチンや廊下でのべつまくなしに犯すようになった。それでね、そのたびに香澄、思ったんだ。これがお兄ちゃんとだったら、どんなにいいだろうって」
香澄の告白は、あまりにも異常だった。
が、僕はその内容に驚くよりも、今わが身に起きていることのほうに、完全に気を取られてしまっていた。
香澄の指先や手のひらの動きは巧緻を極め、射精の寸前で愛撫を止めて、僕をじらしにじらしてくるのだ。
しゃべりながら時折舌を尖らせて尿道口に突っ込み、にじみ出る前駆液を音を立てて吸ったりした。
「だから今夜は、いっぱいいっぱい楽しもうね。これからどうするかなんて、その後ゆっくり考えればいい。ね、匂いでわかると思うけど、今、香澄、生理中なんだ。お兄ちゃん、知ってる? 生理の時のセックスって、とっても気持ちがいいんだよ。男も女も血だらけになってさ、まるで殺し合いしてるみたいに…。香澄、血を見ると燃えるんだ。ねえ、いいでしょう? 1回出したら、真っ赤な血でいっぱいの香澄のあそこに、これ、入れてくれるよね?」
香澄の声が遠くなっていく。
意識は猛り立った分身の先端に集中したままだ。
腰ががくがく震え、腋の下から汗が噴き出した。
ああ、だめ。
もう、行く。
出る。
香澄、もう。
「いいよ。出して」
香澄の笑い声がした。
「お兄ちゃんのあつあつのエキス、香澄が全部、きれいに飲んであげるから」
窮屈な姿勢のまま目を開くと、視界に異様な光景が飛び込んできた。
僕の股間で勃起したペニスが、逆側に捻じ曲げられていた。
そして、尻の間から突き出る形になったその長いペニスを、香澄が逆手にぎゅっと握り、もう一方の手で亀頭を撫でまわしているのだ。
亀頭はすでに尿道からにじみ出る分泌液でぬるぬるの状態だ。
それを充血して膨らみ切った亀頭全体に広げるように、香澄は手のひらを巧みに動かしているのだった。
僕は痺れるような快感に、たまらず幼児のようなうめき声を漏らしていた。
股の間から見える香澄の上半身は、下着を身につけただけの裸である。
つんと鼻を突く匂いがした。
明らかに、生理中の女が発する匂いだった。
「あの時、悪いものはみんな出した気がしてたけど、香澄の勘違いだったんだよね。お兄ちゃんと別れて暮らしてるうちに、わかってきたんだよ。しょせん、そんなこと、無理だったんだって。だって、同じ血を持つ者同士が交わることこそが、もともと悪だったんだもの。そして、香澄の中には、その悪にどっぷりつかりたい気持ちが、今も渦巻いているんだもの」
僕の最も感じる部位を巧妙に責めながら、香澄が歌うようにひとり言をつぶやいている。
僕は香澄の手のひらが亀頭の表面を一周するたびに、放出の予感に痙攣するばかりだ。
「それに、考えてみるとさ、みんな幻だったって気もするんだよ。琥珀が武器に変わって、それで魔界の王みたいなハンザキと子どもたちが戦うなんてさ、まるで出来の悪いアニメかおとぎ話じゃない。本当はあの夏、香澄はお兄ちゃんとずっと家の中に居て、気持ちいいことや痛いこと、いろんなことをされながら、長い夢を見てたんじゃないかって。お兄ちゃんも、きっとそうだったんじゃないかな。あれは、ふたりが罪の意識から逃れるための共同幻想みたいなものだった。現実世界には、剛も由利亜ちゃんもいたことはいたけれど、ほんとうは、香澄たちとは何の接点もなく、ただ暮らしていただけ。みんな、みんな、夢だった。それなら、もう一度夢の中に戻って見るのもいいかもしれない。そう思った。きっかけは、叔父さん。香澄ね、ここにもらわれてきてすぐ、叔父さんに犯されたの。毎晩毎晩、お風呂場やベッドの中で。言ってみればさ、それが叔父さんと叔母さんの離婚の原因だったんだけど。でもね、叔父さんとするのって、お兄ちゃんの時と違って、痛いばかりでぜんぜん気持ちよくなかったんだ。叔父さん、香澄がまだ小学生なのに処女じゃないって、ずいぶん驚いてて、それなら話が早いから、俺がおまえを一人前の女にしてやるって、そのうち、会社休んで、香澄が学校から帰るの待ち構えてて、昼間っからキッチンや廊下でのべつまくなしに犯すようになった。それでね、そのたびに香澄、思ったんだ。これがお兄ちゃんとだったら、どんなにいいだろうって」
香澄の告白は、あまりにも異常だった。
が、僕はその内容に驚くよりも、今わが身に起きていることのほうに、完全に気を取られてしまっていた。
香澄の指先や手のひらの動きは巧緻を極め、射精の寸前で愛撫を止めて、僕をじらしにじらしてくるのだ。
しゃべりながら時折舌を尖らせて尿道口に突っ込み、にじみ出る前駆液を音を立てて吸ったりした。
「だから今夜は、いっぱいいっぱい楽しもうね。これからどうするかなんて、その後ゆっくり考えればいい。ね、匂いでわかると思うけど、今、香澄、生理中なんだ。お兄ちゃん、知ってる? 生理の時のセックスって、とっても気持ちがいいんだよ。男も女も血だらけになってさ、まるで殺し合いしてるみたいに…。香澄、血を見ると燃えるんだ。ねえ、いいでしょう? 1回出したら、真っ赤な血でいっぱいの香澄のあそこに、これ、入れてくれるよね?」
香澄の声が遠くなっていく。
意識は猛り立った分身の先端に集中したままだ。
腰ががくがく震え、腋の下から汗が噴き出した。
ああ、だめ。
もう、行く。
出る。
香澄、もう。
「いいよ。出して」
香澄の笑い声がした。
「お兄ちゃんのあつあつのエキス、香澄が全部、きれいに飲んであげるから」
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