あばたとえくぼの異界怪奇事件帳

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「シゲアキの同類って、やっぱりあれ？　ひきこもりの隠れキリシタンみたいなゲイ？」
「まあ、そーゆうこと。例の出会い系サイトの会員ですね」
「男同士の出会い系サイト？」
「今はジェンダーフリーの世の中ですから」
「なんでわかったの？」
「過去にさかのぼってこの地域の体液ぶっかけ事件を調べてもらったらデスネ、マジでこの二件がヒット」
「ぶっかけ野郎、まだほかにもいたんだ」
「いるいる。公共交通機関に痴漢と下半身露出男と体液ぶっかけ魔はもはや必須アイテムかと」
「それでまさかその二件で使われた精液っていうのも」
「お察しの通り。鑑定し直してみたら本人のとは別ものだったって」
「そこで登場するのがイオンの多機能トイレ」
「そうそれ。ふたりとも変態は変態でも初心なオタクで、真犯人Xにおフェラしてもらったお礼に凶行へと」
「真犯人Xってチンボクサイのことだろ？　てことはまんまシゲアキん時と同じじゃん」
「ですです」
「で、あたし、ちょっと思ったんだけどさあ」
　ケンタ（おっとこれも略語だ）の1050円セットをほぼ食い尽くし、ポテトを名残り惜し気に齧りながらあたしは言った。
「もし例のバラバラ殺人の真犯人がガチでチンボクサイだとすると、なんかいろいろ矛盾してない？」