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#71 史上最低の戦い⑤
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投光器に照らされた庭。
ビニルテントみたいなもので覆われた玄関。
門を一歩入ると、そこには異世界が広がっていた。
ものものしい雰囲気のなか、迷彩服や白衣を着た男たちが、ひっきりなしに出入りしている。
「連れてきました」
1階の居間。
乙川警部の声に、卓袱台を囲んでいた男たちが顔を上げ、一斉に私を見た。
なんだか、偉そうなおっさんたちである。
禿げたのもいれば、目つきの鋭いのも、よぼよぼの年寄りみたいなのもいる。
「その子が、山田美咲か。早瀬邦彦を、唯一射精に導くことができるという、伝説の少女」
テニスルックの私をまぶしそうに見上げ、真ん中で胡坐をかいているいかにも好々爺といった雰囲気のおじさんが、やにわに口を開いた。
私が伝説の少女?
なんだそれは?
でも、ちょっとかっこいいじゃん。
悪い気はしない。
「バスト88、ウェスト56、ヒップ86。日本人離れしたスーパーボディですな」
うしろから解説したのは白髭の万城目教授である。
いつ調べたんだよ。
これじゃ、個人情報ダダ洩れじゃんか。
「夜分遅く、ご苦労だったね、お嬢さん」
教授の言葉を無視して、おっさんが話しかけてきた。
どうやらこの人が一番偉いみたいだけど、誰なんだろう? ひょっとして総理大臣とか?
「私は管理官の渡辺だ。この特別チームの指揮を執っている」
管理官って何? 総理大臣じゃないことだけはわかったけど。
「えーと、いったいこれ、なんの騒ぎなんですか?」
ようやく発言の機会が与えられ、私はかねてからの疑問を口にした。
「私、バイトの続きのつもりで来ただけなんですけど、どうしてこんな大騒ぎになってるんですか?」
「バイトとな?」
「ええ。邦彦を射精させたら20万円くれるって、そこの邦彦パパが」
「以前彼女には、その、息子の相手を頼んだことがありまして…そう言えば、きっと来てくれるのではないかと」
早瀬教授が歯切れの悪い言い方をする。
ん? てことはこれ、バイトじゃないの?
私、だまされたわけ?
「アルバイトと違うんですか? じゃあ、20万円は?」
むっとして言い返すと、渡辺管理官が、まあまあと仲をとりなしてきた。
「20万円どころか…成功したら、報酬は無限大だろうよ。なんせ君は、世界を、いや、地球を救うんだから」
無限大?
よくわからない。
無限大の報酬って、100万円くらい?
とにかく、もらえることはもらえるんだ。バイト料。
しかもかなり多いみたい。
こりゃ、やる気出てきたぞ。
「わかりました。それではさっそく」
私は2階への階段を見上げ、ノースリーブにもかかわらず、思わず腕まくりした。
「いや、そうは簡単にはいかないんだ。乙川君、まずは彼女に2階の様子を見せてやってくれないか」
渡辺管理官が、勇み立つ私を引き留める。
2階といえば、邦彦の部屋である。
邦彦の部屋に、何があるというのだろう?
首をかしげた時、私はふと思い出した。
そういえば、外のあの七色に光る葉巻みたいなやつ。
あれが突き刺さってたのって、ちょうど邦彦の部屋のあたりじゃなかったっけ?
ビニルテントみたいなもので覆われた玄関。
門を一歩入ると、そこには異世界が広がっていた。
ものものしい雰囲気のなか、迷彩服や白衣を着た男たちが、ひっきりなしに出入りしている。
「連れてきました」
1階の居間。
乙川警部の声に、卓袱台を囲んでいた男たちが顔を上げ、一斉に私を見た。
なんだか、偉そうなおっさんたちである。
禿げたのもいれば、目つきの鋭いのも、よぼよぼの年寄りみたいなのもいる。
「その子が、山田美咲か。早瀬邦彦を、唯一射精に導くことができるという、伝説の少女」
テニスルックの私をまぶしそうに見上げ、真ん中で胡坐をかいているいかにも好々爺といった雰囲気のおじさんが、やにわに口を開いた。
私が伝説の少女?
なんだそれは?
でも、ちょっとかっこいいじゃん。
悪い気はしない。
「バスト88、ウェスト56、ヒップ86。日本人離れしたスーパーボディですな」
うしろから解説したのは白髭の万城目教授である。
いつ調べたんだよ。
これじゃ、個人情報ダダ洩れじゃんか。
「夜分遅く、ご苦労だったね、お嬢さん」
教授の言葉を無視して、おっさんが話しかけてきた。
どうやらこの人が一番偉いみたいだけど、誰なんだろう? ひょっとして総理大臣とか?
「私は管理官の渡辺だ。この特別チームの指揮を執っている」
管理官って何? 総理大臣じゃないことだけはわかったけど。
「えーと、いったいこれ、なんの騒ぎなんですか?」
ようやく発言の機会が与えられ、私はかねてからの疑問を口にした。
「私、バイトの続きのつもりで来ただけなんですけど、どうしてこんな大騒ぎになってるんですか?」
「バイトとな?」
「ええ。邦彦を射精させたら20万円くれるって、そこの邦彦パパが」
「以前彼女には、その、息子の相手を頼んだことがありまして…そう言えば、きっと来てくれるのではないかと」
早瀬教授が歯切れの悪い言い方をする。
ん? てことはこれ、バイトじゃないの?
私、だまされたわけ?
「アルバイトと違うんですか? じゃあ、20万円は?」
むっとして言い返すと、渡辺管理官が、まあまあと仲をとりなしてきた。
「20万円どころか…成功したら、報酬は無限大だろうよ。なんせ君は、世界を、いや、地球を救うんだから」
無限大?
よくわからない。
無限大の報酬って、100万円くらい?
とにかく、もらえることはもらえるんだ。バイト料。
しかもかなり多いみたい。
こりゃ、やる気出てきたぞ。
「わかりました。それではさっそく」
私は2階への階段を見上げ、ノースリーブにもかかわらず、思わず腕まくりした。
「いや、そうは簡単にはいかないんだ。乙川君、まずは彼女に2階の様子を見せてやってくれないか」
渡辺管理官が、勇み立つ私を引き留める。
2階といえば、邦彦の部屋である。
邦彦の部屋に、何があるというのだろう?
首をかしげた時、私はふと思い出した。
そういえば、外のあの七色に光る葉巻みたいなやつ。
あれが突き刺さってたのって、ちょうど邦彦の部屋のあたりじゃなかったっけ?
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