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第7部 蹂躙のヤヌス
#56 凌辱団地⑧
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「動けないように、両側から捕まえてて」
全裸になった、真美と呼ばれた女が言った。
少したるみが出ているが、男好きのするいい身体をしている。
危ない目つきをしていた。
時間が経つにつれ、女たちの様子がおかしくなっていく、
媚薬で濃縮された杏里のフェロモンを吸い込み、その皮膚からにじみ出る汗に触れたせいだろう。
理性がはじけ飛び、潜在意識の底に隠れていた獣の本性が急速に表に現れ出たかのようだ。
「まかせて」
キリン女が背後から、杏里の太腿の下に手を当てて、荒い息を吐きながらぐっと上に持ち上げた。
その両サイドから、別々の女が我も我もともどかしげに杏里の脚に手をかける。
股を押し広げられ、杏里は奇妙な格好で宙に固定されることになった。
ちょうど母親に小便をさせられる幼女のような姿勢である。
広げた股の間に見えるのは、露で濡れた”唇”だ。
むちむちした太腿と太物の間にアーモンド型に縦に刻まれた唇は、そこだけ周囲より色が濃く、ぬらぬらと濡れて光っている。
無毛なだけにその形状が丸わかりで、中がひくひく蠢いているのが手に取るようにわかるほどだ。
「なんていやらしいの。こいつ、お豆にリングなんてはめてるよ」
顔を近づけ、襞を指でめくり上げながら、真美がつぶやいた。
厚い肉の襞の下から現れたのは、サーモンピンクの奥の肉壁と、その下部に開いた膣の入口だった。
上座で鈍い輝きを放っているのは金色のクリトリスリングだ。
そのリングに押し出され、杏里の陰核ははしたないほど肥大してしまっている。
包皮が根元まで剥け、濃いピンク色の先端がむき出しになっているのだ。
空豆ほどにも膨張したその陰核と対応した下座の部分が、ぱっくり開いた穴だった。
周辺の肉を震わせながら収縮を繰り返すその穴は、まるで独立した深海生物の口腔部のようだ。
口がひくひく蠢くたびに内部から白濁した液体が分泌され、たらりと太腿の内側を伝っていく。
それこそが杏里が本気で感じている証拠だった。
いつのまにか、女たちに左右の乳房をつかまれ、好き放題に揉まれていた。
揉みしだかれて梨型に変形した乳房の先で、勃起した乳首がぷるぷる震えている。
そこにまた、更に別の女が吸いついている。
「あ、ああ…ん」
杏里は上体を大きく左右に打ち振った。
ふたつの乳首を中心にして、快感の波が同心円状に広がっていく。
耳の穴に舌を入れているのはおそらくキリン女だろう。
腋の下や足の指も誰かに舐められているようだ。
体の隅々にまで複数の指が、複数の舌が這い回り、杏里の意識を恍惚の彼方へと押しやろうとしているのだ。
「い、いい…」
杏里は切なげに喘いだ。
媚薬で過敏になり、肌という肌が性感帯と化してしまっているこの状態で、全身を隈なく弄り回されている。
が、その愉悦の海に呑まれながらも、頭の片隅で杏里の冷静な部分は考えていた。
もう、気を失いそう。
でも、耐えるんだ。
抵抗は、しなくて、いい。
もう、すぐ。
もうすぐ、突破口が、開く。
なぜって、今の、私は、全身が、そう、罠、なのだ、から…。
杏里の予想は当たった。
花の蜜に吸い寄せられる蜂よろしく、真美の尖った鼻づらが股間に接近してきたのだ。
「匂うね。いやらしいメスの匂いがぷんぷんする」
そう言いながら、杏里の肉の花弁を指で押し広げていく。
真っ赤なルージュで塗りたくられた分厚い唇が開き、杏里の下の唇をすっぽりと覆った。
鼻先が包皮の剥けた陰核の先端を圧迫する。
先を固く尖らせた舌が膣に突き刺さり、うねりながらその入り口を広げにかかる。
めくるめく快感が背筋まで突き抜けるのを合図にして、杏里はその瞬間、自ら腰を前につき出した。
子宮の奥から熱い奔流があふれ出す気配。
「あぐっ」
口いっぱいに愛液をぶちまけられ、真美の動きが止まった。
それを見届ける前に、杏里は上半身をひねっていた。
頭上から覆いかぶさってくるキリン女の馬面。
唾液を満たした口を開け、そのだらしなく開いた大きな唇を正面から受け止めた。
くうっ。
唇同士が密着したその感触に、杏里は思わずイきそうになった。
そこをなんとかこらえて、ディープキスに持ち込んだ。
目を白黒させるキリン女。
その長い舌に己の舌を絡め、逃げられないようにしてから、おもむろに口いっぱいの唾液を送り込む。
「げぼっ」
杏里を持ち上げる力が緩んだ。
若いイルカのように身をくねらせ、杏里はキリン女の拘束をすり抜けた。
「あうううううう」
床に降り立つと、目の前で真美が豊満な尻を波打たせてうずくまっていた。
獣のように四つん這いになったまま、尻を高く上げ、股の間から手を突っ込んであそこを弄り回している。
媚薬と化した杏里の愛液の効果が、早くも現れたのだ。
振り向くと、背後ではキリン女がブラウスをはだけ、乳房を引きずり出して両手でもみくちゃにしていた。
こちらも同様だった。
杏里の塩飽通り、唾液にも媚薬作用が備わった証拠である。
「ふ、ふたりとも、どうしたの?」
紗彩と呼ばれた和服美女が、痴態を演じる仲間の姿を目の当たりにして、呆気にとられたようにつぶやいた。
他の女たちも異変におじけづき、杏里から距離を取って立ちすくんでいる。
「次は誰?」
汗ばんだ顔の周りに髪の毛を波うたせ、全身から媚薬の汗を垂らしながら、挑発するように杏里は言った。
「何なの、あなた」
身を守るように和服の襟元を固く握りしめ、紗彩が後退した。
「ば、ばけもの?」
その時だった。
ふいに、杏里を取り囲む女たちの輪が途切れた。
その切れ目から、人影が現れた。
地味なグレーのスーツ。
同色のタイトスカート。
履き古したパンプス。
「せ、先生…」
紗彩が言った。
杏里は目を見張った。
眼鏡の縁が光っている。
その奥から、こちらを見つめてくる無慈悲なまなざし。
能面のような顔。
ま、まさか。
顔から血の気が引くのがわかった。
ことんと音を立て、心臓が停止したようだった。
切なさと怒り。
苦い思いと甘酸っぱい憧憬が胸の中で渦巻いた。
「笹原さん、あなた」
蛇の前の蛙のように動けなくなった杏里を見下ろして、丸尾美里が、冷ややかな口調で言い放った。
「ちょっと、いい気になりすぎじゃないかしら?」
全裸になった、真美と呼ばれた女が言った。
少したるみが出ているが、男好きのするいい身体をしている。
危ない目つきをしていた。
時間が経つにつれ、女たちの様子がおかしくなっていく、
媚薬で濃縮された杏里のフェロモンを吸い込み、その皮膚からにじみ出る汗に触れたせいだろう。
理性がはじけ飛び、潜在意識の底に隠れていた獣の本性が急速に表に現れ出たかのようだ。
「まかせて」
キリン女が背後から、杏里の太腿の下に手を当てて、荒い息を吐きながらぐっと上に持ち上げた。
その両サイドから、別々の女が我も我もともどかしげに杏里の脚に手をかける。
股を押し広げられ、杏里は奇妙な格好で宙に固定されることになった。
ちょうど母親に小便をさせられる幼女のような姿勢である。
広げた股の間に見えるのは、露で濡れた”唇”だ。
むちむちした太腿と太物の間にアーモンド型に縦に刻まれた唇は、そこだけ周囲より色が濃く、ぬらぬらと濡れて光っている。
無毛なだけにその形状が丸わかりで、中がひくひく蠢いているのが手に取るようにわかるほどだ。
「なんていやらしいの。こいつ、お豆にリングなんてはめてるよ」
顔を近づけ、襞を指でめくり上げながら、真美がつぶやいた。
厚い肉の襞の下から現れたのは、サーモンピンクの奥の肉壁と、その下部に開いた膣の入口だった。
上座で鈍い輝きを放っているのは金色のクリトリスリングだ。
そのリングに押し出され、杏里の陰核ははしたないほど肥大してしまっている。
包皮が根元まで剥け、濃いピンク色の先端がむき出しになっているのだ。
空豆ほどにも膨張したその陰核と対応した下座の部分が、ぱっくり開いた穴だった。
周辺の肉を震わせながら収縮を繰り返すその穴は、まるで独立した深海生物の口腔部のようだ。
口がひくひく蠢くたびに内部から白濁した液体が分泌され、たらりと太腿の内側を伝っていく。
それこそが杏里が本気で感じている証拠だった。
いつのまにか、女たちに左右の乳房をつかまれ、好き放題に揉まれていた。
揉みしだかれて梨型に変形した乳房の先で、勃起した乳首がぷるぷる震えている。
そこにまた、更に別の女が吸いついている。
「あ、ああ…ん」
杏里は上体を大きく左右に打ち振った。
ふたつの乳首を中心にして、快感の波が同心円状に広がっていく。
耳の穴に舌を入れているのはおそらくキリン女だろう。
腋の下や足の指も誰かに舐められているようだ。
体の隅々にまで複数の指が、複数の舌が這い回り、杏里の意識を恍惚の彼方へと押しやろうとしているのだ。
「い、いい…」
杏里は切なげに喘いだ。
媚薬で過敏になり、肌という肌が性感帯と化してしまっているこの状態で、全身を隈なく弄り回されている。
が、その愉悦の海に呑まれながらも、頭の片隅で杏里の冷静な部分は考えていた。
もう、気を失いそう。
でも、耐えるんだ。
抵抗は、しなくて、いい。
もう、すぐ。
もうすぐ、突破口が、開く。
なぜって、今の、私は、全身が、そう、罠、なのだ、から…。
杏里の予想は当たった。
花の蜜に吸い寄せられる蜂よろしく、真美の尖った鼻づらが股間に接近してきたのだ。
「匂うね。いやらしいメスの匂いがぷんぷんする」
そう言いながら、杏里の肉の花弁を指で押し広げていく。
真っ赤なルージュで塗りたくられた分厚い唇が開き、杏里の下の唇をすっぽりと覆った。
鼻先が包皮の剥けた陰核の先端を圧迫する。
先を固く尖らせた舌が膣に突き刺さり、うねりながらその入り口を広げにかかる。
めくるめく快感が背筋まで突き抜けるのを合図にして、杏里はその瞬間、自ら腰を前につき出した。
子宮の奥から熱い奔流があふれ出す気配。
「あぐっ」
口いっぱいに愛液をぶちまけられ、真美の動きが止まった。
それを見届ける前に、杏里は上半身をひねっていた。
頭上から覆いかぶさってくるキリン女の馬面。
唾液を満たした口を開け、そのだらしなく開いた大きな唇を正面から受け止めた。
くうっ。
唇同士が密着したその感触に、杏里は思わずイきそうになった。
そこをなんとかこらえて、ディープキスに持ち込んだ。
目を白黒させるキリン女。
その長い舌に己の舌を絡め、逃げられないようにしてから、おもむろに口いっぱいの唾液を送り込む。
「げぼっ」
杏里を持ち上げる力が緩んだ。
若いイルカのように身をくねらせ、杏里はキリン女の拘束をすり抜けた。
「あうううううう」
床に降り立つと、目の前で真美が豊満な尻を波打たせてうずくまっていた。
獣のように四つん這いになったまま、尻を高く上げ、股の間から手を突っ込んであそこを弄り回している。
媚薬と化した杏里の愛液の効果が、早くも現れたのだ。
振り向くと、背後ではキリン女がブラウスをはだけ、乳房を引きずり出して両手でもみくちゃにしていた。
こちらも同様だった。
杏里の塩飽通り、唾液にも媚薬作用が備わった証拠である。
「ふ、ふたりとも、どうしたの?」
紗彩と呼ばれた和服美女が、痴態を演じる仲間の姿を目の当たりにして、呆気にとられたようにつぶやいた。
他の女たちも異変におじけづき、杏里から距離を取って立ちすくんでいる。
「次は誰?」
汗ばんだ顔の周りに髪の毛を波うたせ、全身から媚薬の汗を垂らしながら、挑発するように杏里は言った。
「何なの、あなた」
身を守るように和服の襟元を固く握りしめ、紗彩が後退した。
「ば、ばけもの?」
その時だった。
ふいに、杏里を取り囲む女たちの輪が途切れた。
その切れ目から、人影が現れた。
地味なグレーのスーツ。
同色のタイトスカート。
履き古したパンプス。
「せ、先生…」
紗彩が言った。
杏里は目を見張った。
眼鏡の縁が光っている。
その奥から、こちらを見つめてくる無慈悲なまなざし。
能面のような顔。
ま、まさか。
顔から血の気が引くのがわかった。
ことんと音を立て、心臓が停止したようだった。
切なさと怒り。
苦い思いと甘酸っぱい憧憬が胸の中で渦巻いた。
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