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第7部 蹂躙のヤヌス
#57 監禁調教①
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「先生…ご存じなんですか? この娘」
長い睫毛を瞬かせてたずねたのは、和服美人の紗彩である。
他の主婦たちは、皆その背中に隠れるようにしてひとかたまりになり、じっと事の成り行きを見守っている。
さっきから彼女らの口から洩れていた”先生”とは、丸尾美里のことだったのだ。
どうやら美里は学校だけでなく、この団地内でも隠然とした影響力を誇っているらしい。
「笹原さんは、私の教え子です」
いつもの事務的な口調で、美里が答えた。
「きっと、私に会いに来たのではないかと思います。それが、何かの手違いでこんなことになってしまって」
「先生、気をつけてください。この子、どこか変なんです。この子のせいで、真美さんとさやかさんが…。いえ、それだけじゃありません。廊下では、るり子さんと百合さんも…」
床にうずくまり、いまだにけだもののように吠え続けているふたりの狂女を一瞥して、紗彩が言った。
「ええ。笹原さんには、少し問題がありましてね。ここしばらく学校を休んでいると思ったら、きょうになってこの始末ですから。ここはひとつ、私に任せていただけませんか? 皆さんの手に負える子じゃありません」
言葉遣いは丁寧だが、美里の口調には有無を言わさぬ迫力がある。
「わ、わかりました」
紗彩は簡単に折れると、自分を取り巻く主婦たちを見回した。
「さ、皆さん、ここは先生にお任せして、私たちはとりあえずこのふたりと、るり子さんたちを病院に」
主婦たちに両側から抱えられるようにして、真美とキリン女が集会室から揺れ出されていった。
残されたのは、全裸の杏里とスーツ姿の美里のふたりである。
「こんなところまでやってきて、笹原さん、あなた、何を企んでるの?」
廊下が静かになると、蛇のようなまなざしで杏里を見つめて、美里が訊いてきた。
「あなたを…」
杏里は、かろうじて喉から言葉を絞り出した。
「そのままにしては、おけないから」
媚薬効果とクリトリスリングの圧迫で、意識がハレーションを起こしたように明減している。
断続的に快感があちこちで爆発し、立っているのがやっとの状態なのだ。
手足も胴も、毛穴から沁み出た体液でてらてらぬめっているのがわかる。
タナトス特有の防護液に媚薬成分を含んだ汗が混じり、麝香のような独特の刺激臭を放っている。
その濡れ光る釣り鐘型の乳房、ひくついている平らな腹、愛液を滴らせる股の間を、美里の視線が冷徹になぞっていく。
「ずいぶんと無茶したものね。あなた、媚薬の類いを飲んでるでしょう? まさかその身体で、私に反撃しようとでも思ってるの?」
「その、まさかです」
杏里は一歩、前に踏み出した。
ちょうどよかった、と思う。
また来る手間が省けたのだ。
きょうはただの偵察のつもりだったのだが、美里本人に見つかってしまったのなら仕方がない。
重人もいずなもいないけど、ここは自分ひとりで立ち向かうだけだ。
「私はもう、以前の私じゃない。あなたの奴隷じゃ、ないんだから」
もう一歩、近づいた。
勝算はあった。
この全身の肌からにじみ出す媚薬で、美里を虜にしてやるのだ。
タナトスは人間と比べ、とりわけ性感帯が発達している。
逆に言えば、それだけ快楽に弱いといえる。
美里も曲がりなりにもタナトスである以上、それは杏里と変わらないはずだった。
要は、美里の肌にじかに触れることさえできれば、杏里の勝ちなのである。
「どうかしら」
美里は笑ったようだった。
「あなたはいつまでたっても、私の可愛いお人形。だって、ほら」
美里の手がスーツの胸元を押し開く。
白いブラウスを押し上げる豊満な胸があらわになる。
そのブラウスのボタンに、指がかかった。
第2ボタンまではずした、その瞬間だった。
だしぬけに、衝撃がやってきた。
杏里は驚愕に目を見開いた。
身体が動かない。
十字架にはりつけにされたように、身体を動かすことができなくなっている。
「あふっ」
うめいた。
口の中、そして膣口に何かが詰まっている。
半透明の、ゼリーのようなもの。
じわりと快感がこみあげてきた。
透明人間から、イラマチオとファックを同時に食らったようなものだった。
口腔内と膣の中で異質な何かが膨張する。
膨張しながら、ぶるぶると蠢動を開始した。
たちまちのうちに口から唾液が溢れ、膣からみだらな汁がほとばしる。
「見ちゃいられないわね」
遠くで美里の声がする。
「ぜんぜん変わっていないじゃない」
下等動物を見下すような口調である。
見えた…。
初めて…見えた。
これ、だったんだ…。
遠ざかる意識の中で、杏里は思った。
これが、美里の”武器”だったんだ…。
身体が持ち上げられた。
唾液と汗と淫汁をまき散らしながら、空中で旋回する杏里。
「や、やめ、て…い、いっちゃう…」
乳房を揺らし、海老のように反り返った。
頭が踵につくくらいまで、大きくのけぞった。
ふくらはぎの腱が限界まで伸び切り、足の指がぴんとつる。
ずぼっ。
湿った音とともに、ふたつの穴をふさいでいた何かが、一気に引き抜かれる。
「あんっ!」
宙に放り出され、杏里は跳ねあがった。
熱いものが股間に開いた穴から、ものすごい勢いでほとばしった。
止まらない。
シャワーのように噴出する淫汁が、床に音を立てて降り注ぐ。
「あ、あ、あ、あ、あ、ああああああああっ!」
背中から床に叩きつけられ、痙攣をくり返しながら杏里が果てるのに、10秒とかからなかった。
長い睫毛を瞬かせてたずねたのは、和服美人の紗彩である。
他の主婦たちは、皆その背中に隠れるようにしてひとかたまりになり、じっと事の成り行きを見守っている。
さっきから彼女らの口から洩れていた”先生”とは、丸尾美里のことだったのだ。
どうやら美里は学校だけでなく、この団地内でも隠然とした影響力を誇っているらしい。
「笹原さんは、私の教え子です」
いつもの事務的な口調で、美里が答えた。
「きっと、私に会いに来たのではないかと思います。それが、何かの手違いでこんなことになってしまって」
「先生、気をつけてください。この子、どこか変なんです。この子のせいで、真美さんとさやかさんが…。いえ、それだけじゃありません。廊下では、るり子さんと百合さんも…」
床にうずくまり、いまだにけだもののように吠え続けているふたりの狂女を一瞥して、紗彩が言った。
「ええ。笹原さんには、少し問題がありましてね。ここしばらく学校を休んでいると思ったら、きょうになってこの始末ですから。ここはひとつ、私に任せていただけませんか? 皆さんの手に負える子じゃありません」
言葉遣いは丁寧だが、美里の口調には有無を言わさぬ迫力がある。
「わ、わかりました」
紗彩は簡単に折れると、自分を取り巻く主婦たちを見回した。
「さ、皆さん、ここは先生にお任せして、私たちはとりあえずこのふたりと、るり子さんたちを病院に」
主婦たちに両側から抱えられるようにして、真美とキリン女が集会室から揺れ出されていった。
残されたのは、全裸の杏里とスーツ姿の美里のふたりである。
「こんなところまでやってきて、笹原さん、あなた、何を企んでるの?」
廊下が静かになると、蛇のようなまなざしで杏里を見つめて、美里が訊いてきた。
「あなたを…」
杏里は、かろうじて喉から言葉を絞り出した。
「そのままにしては、おけないから」
媚薬効果とクリトリスリングの圧迫で、意識がハレーションを起こしたように明減している。
断続的に快感があちこちで爆発し、立っているのがやっとの状態なのだ。
手足も胴も、毛穴から沁み出た体液でてらてらぬめっているのがわかる。
タナトス特有の防護液に媚薬成分を含んだ汗が混じり、麝香のような独特の刺激臭を放っている。
その濡れ光る釣り鐘型の乳房、ひくついている平らな腹、愛液を滴らせる股の間を、美里の視線が冷徹になぞっていく。
「ずいぶんと無茶したものね。あなた、媚薬の類いを飲んでるでしょう? まさかその身体で、私に反撃しようとでも思ってるの?」
「その、まさかです」
杏里は一歩、前に踏み出した。
ちょうどよかった、と思う。
また来る手間が省けたのだ。
きょうはただの偵察のつもりだったのだが、美里本人に見つかってしまったのなら仕方がない。
重人もいずなもいないけど、ここは自分ひとりで立ち向かうだけだ。
「私はもう、以前の私じゃない。あなたの奴隷じゃ、ないんだから」
もう一歩、近づいた。
勝算はあった。
この全身の肌からにじみ出す媚薬で、美里を虜にしてやるのだ。
タナトスは人間と比べ、とりわけ性感帯が発達している。
逆に言えば、それだけ快楽に弱いといえる。
美里も曲がりなりにもタナトスである以上、それは杏里と変わらないはずだった。
要は、美里の肌にじかに触れることさえできれば、杏里の勝ちなのである。
「どうかしら」
美里は笑ったようだった。
「あなたはいつまでたっても、私の可愛いお人形。だって、ほら」
美里の手がスーツの胸元を押し開く。
白いブラウスを押し上げる豊満な胸があらわになる。
そのブラウスのボタンに、指がかかった。
第2ボタンまではずした、その瞬間だった。
だしぬけに、衝撃がやってきた。
杏里は驚愕に目を見開いた。
身体が動かない。
十字架にはりつけにされたように、身体を動かすことができなくなっている。
「あふっ」
うめいた。
口の中、そして膣口に何かが詰まっている。
半透明の、ゼリーのようなもの。
じわりと快感がこみあげてきた。
透明人間から、イラマチオとファックを同時に食らったようなものだった。
口腔内と膣の中で異質な何かが膨張する。
膨張しながら、ぶるぶると蠢動を開始した。
たちまちのうちに口から唾液が溢れ、膣からみだらな汁がほとばしる。
「見ちゃいられないわね」
遠くで美里の声がする。
「ぜんぜん変わっていないじゃない」
下等動物を見下すような口調である。
見えた…。
初めて…見えた。
これ、だったんだ…。
遠ざかる意識の中で、杏里は思った。
これが、美里の”武器”だったんだ…。
身体が持ち上げられた。
唾液と汗と淫汁をまき散らしながら、空中で旋回する杏里。
「や、やめ、て…い、いっちゃう…」
乳房を揺らし、海老のように反り返った。
頭が踵につくくらいまで、大きくのけぞった。
ふくらはぎの腱が限界まで伸び切り、足の指がぴんとつる。
ずぼっ。
湿った音とともに、ふたつの穴をふさいでいた何かが、一気に引き抜かれる。
「あんっ!」
宙に放り出され、杏里は跳ねあがった。
熱いものが股間に開いた穴から、ものすごい勢いでほとばしった。
止まらない。
シャワーのように噴出する淫汁が、床に音を立てて降り注ぐ。
「あ、あ、あ、あ、あ、ああああああああっ!」
背中から床に叩きつけられ、痙攣をくり返しながら杏里が果てるのに、10秒とかからなかった。
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