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エピローグ
action 18 夏空にホイッスル
これが、僕とあずみの物語だ。
そうして、あずみは行ってしまった。
神々の世界に。
なんでも、”研修”とやらを受けながら、色々体を改造されるのという。
いつかは戦いを終えて帰ってくるのかもしれないが、それがいつになるかは誰にもわからない。
僕はパソコンを閉じて、椅子から腰を上げた。
開け放した窓から、真っ青な夏の空が覗いている。
汗ばんだ肌に、夏の風が心地よい。
あれから2ヶ月が経っていた。
那古野市を取り囲む謎のドームはいつのまにやら消滅し、世界は平常に戻りつつあった。
もちろん市内の人口は3分の1ほどに減ってしまい、最初の1ヶ月は街中に転がる人間やゾンビの死体の処理で大変だったのだけど…。
大学は、きのうから夏休みに入っていた。
暇と言えば、暇だった。
僕は少し散歩することにした。
ここのところ、ずっとあずみの物語にかかりっきりで、腰も痛いし、肩も凝ってしまっていたのだ。
マンションを出ると、そこは事件の始まり、川奈公園だ。
が、今は平和そのもので、今から公園に向かうところなのか、ベビーカーに赤ちゃんを乗せた若い女性が、幸せそうな笑みを口元に浮かべて、こちら側の歩道をゆっくりと歩いていた。
信号が青になるのを待ち、その女性と一緒に交差点を渡ろうとした時である。
突然、耳ざわりなクラクションが思いのほか近くで炸裂して、僕ははっと顔を上げた。
僕らが渡ろうとしている横断歩道に、ものすごい勢いで大型トラックが突っ込んでくるところだった。
僕の横で、ベビーカーを庇って女性がかがみこんだ。
死ぬな。
と、僕は思った。
でも、僕が死ぬのはいいとしても、この親子はなんとか助けないと。
「逃げて!」
凍りついたように動かない女性に向かって、僕は叫んだ。
「ベビーカーは捨てて、赤ちゃんだけ抱いて、走るんだ!」
女性が弾かれたように顔を上げ、小さくうなずいた。
それを確かめ、僕は振り向いた。
トラックのバンパーがのしかかってくる。
うは。
こりゃ、死んで異世界にでも転生か?
そう自嘲気味に思った時である。
ふいにトラックの突進が停まった。
前輪を空転させながら、徐々に車体が持ち上がっていく。
ふと気がつくと、僕とトラックの間に、いつのまにかセーラー服の少女が立っていた。
ショートボブのよく似合う卵形の顏。
ぱっちりした目。
生地を押し上げる破壊的な爆乳。
キュッと締まった腰。
形のいいヒップ。
ミニひだスカートから伸びた、艶かしい太腿、そして長い脚。
「来たよ! お兄ちゃん!」
人さし指1本でトラックを持ち上げながら、瞳をキラキラさせて、あずみが笑った。
「研修終わったんだ! だから遊びに来ちゃった!」
「はああ」
僕はへなへなとその場にしゃがみこんだ。
うれしくないと言ったら嘘になる。
しかし、と思う。
こいつ、またずいぶんパワーアップしてないか?
指1本で4トントラックを持ち上げるなんて…。
「お帰り」
やっとのことで、僕は微笑んだ。
その時、どこか遠くで、まるで僕らの再会を祝福するかのように、軽快なホイッスルの音が鳴り響いた。
-了ー
そうして、あずみは行ってしまった。
神々の世界に。
なんでも、”研修”とやらを受けながら、色々体を改造されるのという。
いつかは戦いを終えて帰ってくるのかもしれないが、それがいつになるかは誰にもわからない。
僕はパソコンを閉じて、椅子から腰を上げた。
開け放した窓から、真っ青な夏の空が覗いている。
汗ばんだ肌に、夏の風が心地よい。
あれから2ヶ月が経っていた。
那古野市を取り囲む謎のドームはいつのまにやら消滅し、世界は平常に戻りつつあった。
もちろん市内の人口は3分の1ほどに減ってしまい、最初の1ヶ月は街中に転がる人間やゾンビの死体の処理で大変だったのだけど…。
大学は、きのうから夏休みに入っていた。
暇と言えば、暇だった。
僕は少し散歩することにした。
ここのところ、ずっとあずみの物語にかかりっきりで、腰も痛いし、肩も凝ってしまっていたのだ。
マンションを出ると、そこは事件の始まり、川奈公園だ。
が、今は平和そのもので、今から公園に向かうところなのか、ベビーカーに赤ちゃんを乗せた若い女性が、幸せそうな笑みを口元に浮かべて、こちら側の歩道をゆっくりと歩いていた。
信号が青になるのを待ち、その女性と一緒に交差点を渡ろうとした時である。
突然、耳ざわりなクラクションが思いのほか近くで炸裂して、僕ははっと顔を上げた。
僕らが渡ろうとしている横断歩道に、ものすごい勢いで大型トラックが突っ込んでくるところだった。
僕の横で、ベビーカーを庇って女性がかがみこんだ。
死ぬな。
と、僕は思った。
でも、僕が死ぬのはいいとしても、この親子はなんとか助けないと。
「逃げて!」
凍りついたように動かない女性に向かって、僕は叫んだ。
「ベビーカーは捨てて、赤ちゃんだけ抱いて、走るんだ!」
女性が弾かれたように顔を上げ、小さくうなずいた。
それを確かめ、僕は振り向いた。
トラックのバンパーがのしかかってくる。
うは。
こりゃ、死んで異世界にでも転生か?
そう自嘲気味に思った時である。
ふいにトラックの突進が停まった。
前輪を空転させながら、徐々に車体が持ち上がっていく。
ふと気がつくと、僕とトラックの間に、いつのまにかセーラー服の少女が立っていた。
ショートボブのよく似合う卵形の顏。
ぱっちりした目。
生地を押し上げる破壊的な爆乳。
キュッと締まった腰。
形のいいヒップ。
ミニひだスカートから伸びた、艶かしい太腿、そして長い脚。
「来たよ! お兄ちゃん!」
人さし指1本でトラックを持ち上げながら、瞳をキラキラさせて、あずみが笑った。
「研修終わったんだ! だから遊びに来ちゃった!」
「はああ」
僕はへなへなとその場にしゃがみこんだ。
うれしくないと言ったら嘘になる。
しかし、と思う。
こいつ、またずいぶんパワーアップしてないか?
指1本で4トントラックを持ち上げるなんて…。
「お帰り」
やっとのことで、僕は微笑んだ。
その時、どこか遠くで、まるで僕らの再会を祝福するかのように、軽快なホイッスルの音が鳴り響いた。
-了ー
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コメントありがとうございます。相変わらず誤字が多くてすみません。
今思うと、これは私が書いた中では一番まともな作品かもしれません。
ハッピーエンドぉぉぉぉ!
あずみちゃん最後強ぇwwwwww
コースケの訂正する場所に1番つぼりましたww
人間のクズではなく神様のクズってwwwwwwwwwwwwwww
ほんとに面白くて、何よりも優先してこれ読んでました。
これからもふぁいとです!!!
コメント、ありがとうございます。
これはたぶん、私が書いた唯一まともな?小説ではないかと思います。
それだけに、喜んでいただけて、うれしかったです。
後、比較的ましなのは「サイコパスハンター零」かなあ…。
おかしなものばかりで、ほんと、すみません。
『サイコパスハンター』のほうでオススメ頂く前に、こちらも見つけて読んでしまいました(笑)ホラーでありながらシュールなコメディ要素もあって、たびたび笑わせて頂きました(^^)
やはり、戸影さまの作品はキャラのつくりが素晴らしいですね。受け身で読んでいるだけでも、目の前に登場人物たちの姿が鮮やかに見えるようです。『ヒバナ』も読ませて頂きましたが、なんとなく共通する雰囲気があるな~と感じます。
他の作品はまた違った味とのこと、後日あらためて目を通してみようと思います。
ありがとうございました(^^)
さっそくお読みいただき、ありがとうございます。
「ヒバナ」は初めて書いたネット小説で、13話分くらいある長いお話なのですが、第2話のデータがなく、今そこを埋めているところです。雰囲気が「ゾンビ妹」似ているのは最近書いた部分かもしれません。
ともあれ、私の書くキャラは、あんまり流行のスタイルではないため、読者の皆さんに受け入れられるかどうか不安だったのですが、そう言っていただけると嬉しいです。少し自信が持てました。
他ので問題なのは、原稿用紙で1000枚以上にもなっている「タナトス」ですが、これは後を引くエログロSFですので、耐性ができてからのほうがよいかも。まあ、とにかく長いし(笑)