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#5 和夫の要求④
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あの時は、どうかしていたのだ…。
和夫に向かってパンティストッキングに包まれた大きめの尻を高く掲げながら、琴子は思う。
あれは、今から2ヶ月ほど前、夫の正一がタイに出張に出かけた日の午後のことだった。
前の晩、あまりに情熱的に求められたせいで、身体の奥底にまだその余韻が残っていたのだろう。
なんとはなしに行為を記憶の中で反芻しているうちに、洗い物の途中で勝手に身体が疼き出し…つい…。
それを、部活帰りの和夫に見られてしまったとは、つくづくついていないと思わずにはいられない。
そもそも、私は性的には淡白なほうなのだ。
苦い過去を回想しながら、心の中で琴子は弁解する。
夫との営みも、和夫が生まれてからは月に一度、半年に一度と次第に遠のき、あれは本当に久しぶりのセックスだったのだ。
だから、その分、あの夜、いつになく乱れてしまったことは否定できないけどー。
でも、それは、私が特に性に飢えているということには、ならないはずだ…。
ともあれ、今はたとえ真似事でもオナニーをして見せ、和夫を満足させるしかないようだった。
股を開いて、右手をパンティストッキングの中に突っこみ、股間に添える。
案の定、汗でパンティのその部位はじっとりと湿っていた。
下着の染みを見て、和夫が変な誤解をしなきゃいいけど…。
そう願いながら、人差し指と中指を、食い込みに沿って上下させた。
二度三度と指を往復させた時だった。
琴子はふと、痺れるような快感を覚えている自分に気づいて、愕然となった。
このはしたない姿を和夫に見られているせいなのか…。
いつものオナニーの時より早く、蜜壺の中がじっとりと潤い始めている。
病室のドアが開いたままなのも、気になった。
誰かが入ってきたらー。
そのスリルが、興奮を誘ったのかもしれなかった。
自然と、局部をなぞる指に力がこもった。
汗とは異なる液体が、身体の奥から滲み出し、パンティを濡らしていくのがわかった。
クリトリスが勃起し、布の上からでもその所在がわかるほど硬くなっている。
さざ波のような痺れが、指の触れる一点から拡散し、全身の肌へと伝わっていく。
脳裏に、またあの時の卑猥な映像がフラッシュバックした。
寝室の壁に両手を突き、快感にむせび泣く琴子。
その乳房をもみくちゃにしながら、バックから怒張した肉棒で何度も何度も貫く正一。
「あなた…」
布の上から穴に指を突き立てると、無意識のうちに琴子はそう口に出していた。
「やめろ」
和夫が不機嫌そうに怒鳴ったのは、その時だった。
「今、かあさん、とうさんに犯されるとこ、想像してただろう」
琴子の心の中を読んだかのように、和夫が言った。
「まったくあんたは、とんだ牝犬だな。あんな男のどこがいいんだ」
「…和夫?」
琴子はオナニーの手を休めて、首をねじり、和夫を振り返った。
意外な台詞だった。
これまで和夫は、父正一に反抗したことがない。
仲がいい父子と思っていただけに、その憎々しげな声のトーンに琴子はショックを受けた。
「かあさんは、知らないんだ。あいつが陰でなにやってるのか」
琴子を恨みがましい目つきで睨みつけ、歯軋りするような語調で、和夫が続けた。
「知らないって…何を?」
ひやりとするものを感じ、思わず訊き返す琴子。
「あいつのパソコン、見てみろよ。あいつがどこまで外道なのかが、よくわかるから」
「パソコン?」
「あいつの部屋に置いてあるノートPCさ。パスワードは俺とかあさんの誕生日。それでロック解除できるから」
「和夫ったら、いきなり何を言い出すの…?」
確かに夫の部屋にはノートパソコンが一台置いてある。
でもあれは家に仕事を持ち帰った時使う程度で、琴子は彼がそれに向き合っている姿をあまり見た記憶がない。
「もういいよ。さっさと服着ろよ。かあさんが変な声出すから、すっかり興奮が冷めちまったじゃないか。明日のことは、またラインで指示するから、きょうはもう帰ってくれよ。顔も見たくない」
「ラインで、指示って…?」
半ばほっとしながらも、新たな悪寒に襲われて、おそるおそる琴子はたずねた。
「わからないのか? かあさんは俺の奴隷みたいなものなんだよ。俺の言うことはなんでも聞くって、さっき、自分ではっきりそう言っただろう?」
「奴隷…?」
「ああ、そうさ。あんたはきょうから俺の性奴隷になるんだ。だって、俺をこんなふうにしたのは、かあさん、あんたなんだからな」
怒りに目を血走らせ、叩きつけるような口調で和夫が答えた。
和夫に向かってパンティストッキングに包まれた大きめの尻を高く掲げながら、琴子は思う。
あれは、今から2ヶ月ほど前、夫の正一がタイに出張に出かけた日の午後のことだった。
前の晩、あまりに情熱的に求められたせいで、身体の奥底にまだその余韻が残っていたのだろう。
なんとはなしに行為を記憶の中で反芻しているうちに、洗い物の途中で勝手に身体が疼き出し…つい…。
それを、部活帰りの和夫に見られてしまったとは、つくづくついていないと思わずにはいられない。
そもそも、私は性的には淡白なほうなのだ。
苦い過去を回想しながら、心の中で琴子は弁解する。
夫との営みも、和夫が生まれてからは月に一度、半年に一度と次第に遠のき、あれは本当に久しぶりのセックスだったのだ。
だから、その分、あの夜、いつになく乱れてしまったことは否定できないけどー。
でも、それは、私が特に性に飢えているということには、ならないはずだ…。
ともあれ、今はたとえ真似事でもオナニーをして見せ、和夫を満足させるしかないようだった。
股を開いて、右手をパンティストッキングの中に突っこみ、股間に添える。
案の定、汗でパンティのその部位はじっとりと湿っていた。
下着の染みを見て、和夫が変な誤解をしなきゃいいけど…。
そう願いながら、人差し指と中指を、食い込みに沿って上下させた。
二度三度と指を往復させた時だった。
琴子はふと、痺れるような快感を覚えている自分に気づいて、愕然となった。
このはしたない姿を和夫に見られているせいなのか…。
いつものオナニーの時より早く、蜜壺の中がじっとりと潤い始めている。
病室のドアが開いたままなのも、気になった。
誰かが入ってきたらー。
そのスリルが、興奮を誘ったのかもしれなかった。
自然と、局部をなぞる指に力がこもった。
汗とは異なる液体が、身体の奥から滲み出し、パンティを濡らしていくのがわかった。
クリトリスが勃起し、布の上からでもその所在がわかるほど硬くなっている。
さざ波のような痺れが、指の触れる一点から拡散し、全身の肌へと伝わっていく。
脳裏に、またあの時の卑猥な映像がフラッシュバックした。
寝室の壁に両手を突き、快感にむせび泣く琴子。
その乳房をもみくちゃにしながら、バックから怒張した肉棒で何度も何度も貫く正一。
「あなた…」
布の上から穴に指を突き立てると、無意識のうちに琴子はそう口に出していた。
「やめろ」
和夫が不機嫌そうに怒鳴ったのは、その時だった。
「今、かあさん、とうさんに犯されるとこ、想像してただろう」
琴子の心の中を読んだかのように、和夫が言った。
「まったくあんたは、とんだ牝犬だな。あんな男のどこがいいんだ」
「…和夫?」
琴子はオナニーの手を休めて、首をねじり、和夫を振り返った。
意外な台詞だった。
これまで和夫は、父正一に反抗したことがない。
仲がいい父子と思っていただけに、その憎々しげな声のトーンに琴子はショックを受けた。
「かあさんは、知らないんだ。あいつが陰でなにやってるのか」
琴子を恨みがましい目つきで睨みつけ、歯軋りするような語調で、和夫が続けた。
「知らないって…何を?」
ひやりとするものを感じ、思わず訊き返す琴子。
「あいつのパソコン、見てみろよ。あいつがどこまで外道なのかが、よくわかるから」
「パソコン?」
「あいつの部屋に置いてあるノートPCさ。パスワードは俺とかあさんの誕生日。それでロック解除できるから」
「和夫ったら、いきなり何を言い出すの…?」
確かに夫の部屋にはノートパソコンが一台置いてある。
でもあれは家に仕事を持ち帰った時使う程度で、琴子は彼がそれに向き合っている姿をあまり見た記憶がない。
「もういいよ。さっさと服着ろよ。かあさんが変な声出すから、すっかり興奮が冷めちまったじゃないか。明日のことは、またラインで指示するから、きょうはもう帰ってくれよ。顔も見たくない」
「ラインで、指示って…?」
半ばほっとしながらも、新たな悪寒に襲われて、おそるおそる琴子はたずねた。
「わからないのか? かあさんは俺の奴隷みたいなものなんだよ。俺の言うことはなんでも聞くって、さっき、自分ではっきりそう言っただろう?」
「奴隷…?」
「ああ、そうさ。あんたはきょうから俺の性奴隷になるんだ。だって、俺をこんなふうにしたのは、かあさん、あんたなんだからな」
怒りに目を血走らせ、叩きつけるような口調で和夫が答えた。
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