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#32 肉欲の疼き⑮
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はあはあはあ…。
荒い息遣いが聞こえてくる。
それが自分のものだとわかるまでに、しばし時間がかかった。
ただのポーズでは、物足りなくなってきている。
それほどまでに、躰が疼いてたまらないのだ。
見られたい。
もっとずっといやらしい、私の姿を。
切ないほど、そう思う。
いつしか琴子は、レオタードの上から股間をまさぐっていた。
尻を掲げ、乳首をつまみながら、割れ目を指でこすりあげる。
オナニーしている自分の姿を、何人もの見知らぬ男たちが見つめている。
そう意識すると、羞恥と嗜虐心で快感が一挙に高まった。
思いもよらぬほど近くで保田の声がしたのは、その時だった。
「奥さん、ひょっとして、触られたいんじゃないのかね?」
琴子は動きを止めた。
図星だった。
正一に相手にされない時、琴子は時々オナニーをする。
その際思い浮かべるのは、主に次のふたつのシーンだ。
ひとつは、衆人環視の中でのオナニー。
もうひとつは、複数の男たちに凌辱される己の姿である。
今、そのどちらもが、現実になろうとしているのだ。
まさに、抗い難い申し出というほかない。
「どうだろう? 和夫君。私たちの手で、君のかあさんを慰めてあげるというのは」
あくまで人格者としてふるまいたいらしく、もっともらしい口調で、安田が和夫にたずねている。
「見たところ、その・・琴子さんは、どうもかなりストレスを溜め込んでいるようだ。もしかして、ここのところずっと、旦那さんとの間に、夫婦生活がないのではないかという気がするのだがね」
「まあね」
和夫が意地悪く嗤った。
「うちのくそオヤジ、浮気してるんで」
「和夫!」
ポーズをやめ、和夫に向き直ると、琴子は叱るような声を上げた。
「いいだろ? 本当なんだから」
和夫はやめようとしない。
「かあさん、ここんとこずっと、あいつに相手にされないから、ひとりでオナニーしてるじゃないか。やせ我慢すんなよ。せっかくだから、してもらいなよ。ここで気が済むまで、安田さんたちにさあ」
「そうか…やっぱりねえ」
憐れむような眼で、いつのまにかベッドに上がり込んでいた安田が、琴子の横顔を覗き込む。
「どうですか? 奥さん、悪いようにはしませんよ」
深いため息をつき、ベッドに仰向けになると、琴子は眼を閉じた。
ただひたすら、空しかった。
和夫の暴露が、屈辱感を呼び覚ましたのだ。
この虚無感を埋められるなら、もう、どうなったっていい。
心の底から、そう思った。
目尻を涙が伝った。
それを拭いもせず、まぶたを閉じたまま、いつしか琴子は小声でつぶやいていた。
「お願い…します・・・」
荒い息遣いが聞こえてくる。
それが自分のものだとわかるまでに、しばし時間がかかった。
ただのポーズでは、物足りなくなってきている。
それほどまでに、躰が疼いてたまらないのだ。
見られたい。
もっとずっといやらしい、私の姿を。
切ないほど、そう思う。
いつしか琴子は、レオタードの上から股間をまさぐっていた。
尻を掲げ、乳首をつまみながら、割れ目を指でこすりあげる。
オナニーしている自分の姿を、何人もの見知らぬ男たちが見つめている。
そう意識すると、羞恥と嗜虐心で快感が一挙に高まった。
思いもよらぬほど近くで保田の声がしたのは、その時だった。
「奥さん、ひょっとして、触られたいんじゃないのかね?」
琴子は動きを止めた。
図星だった。
正一に相手にされない時、琴子は時々オナニーをする。
その際思い浮かべるのは、主に次のふたつのシーンだ。
ひとつは、衆人環視の中でのオナニー。
もうひとつは、複数の男たちに凌辱される己の姿である。
今、そのどちらもが、現実になろうとしているのだ。
まさに、抗い難い申し出というほかない。
「どうだろう? 和夫君。私たちの手で、君のかあさんを慰めてあげるというのは」
あくまで人格者としてふるまいたいらしく、もっともらしい口調で、安田が和夫にたずねている。
「見たところ、その・・琴子さんは、どうもかなりストレスを溜め込んでいるようだ。もしかして、ここのところずっと、旦那さんとの間に、夫婦生活がないのではないかという気がするのだがね」
「まあね」
和夫が意地悪く嗤った。
「うちのくそオヤジ、浮気してるんで」
「和夫!」
ポーズをやめ、和夫に向き直ると、琴子は叱るような声を上げた。
「いいだろ? 本当なんだから」
和夫はやめようとしない。
「かあさん、ここんとこずっと、あいつに相手にされないから、ひとりでオナニーしてるじゃないか。やせ我慢すんなよ。せっかくだから、してもらいなよ。ここで気が済むまで、安田さんたちにさあ」
「そうか…やっぱりねえ」
憐れむような眼で、いつのまにかベッドに上がり込んでいた安田が、琴子の横顔を覗き込む。
「どうですか? 奥さん、悪いようにはしませんよ」
深いため息をつき、ベッドに仰向けになると、琴子は眼を閉じた。
ただひたすら、空しかった。
和夫の暴露が、屈辱感を呼び覚ましたのだ。
この虚無感を埋められるなら、もう、どうなったっていい。
心の底から、そう思った。
目尻を涙が伝った。
それを拭いもせず、まぶたを閉じたまま、いつしか琴子は小声でつぶやいていた。
「お願い…します・・・」
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