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第2章 跪いて足をお舐め
#80 皇子男娼化計画⑧
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スナフに持ちかけられ、サトとともに準備したこの計画。
正直、最初はどうなることかと不安でたまらなかったが、いざ実行に移してみると、あまりに簡単だった。
マリウスは全身を激しく痙攣させながら、サトの口の中いっぱいに乳白色の体液をぶちまけて果ててしまった。
まさにあっけないほど。
ルビイはほとんど手を汚していないのだ。
ルビイのしたことといえば、言葉でマリウスを誘惑したことと、指先で乳首を愛撫したことくらいである。
もちろん、真の実行犯は、インキュバスと人間の混血少女、サトだ。
が、マリウスは闇に紛れて口淫するサトの姿を見ていない。
彼の目に焼きついているのは、キスする寸前まで近づいたルビイの顔だけなのだ。
生まれたばかりの鳥の雛が、最初に餌をくれた相手を産みの親と思い込むのと同じ理屈だった。
マリウスは、すべての快感の源はルビイだと信じ込んでいる。
「愛してるよ、ルリ」
帰り際にささやいたその台詞からも明らかだった。
マリウスが千鳥足で帰っていくのを窓から見届けると、住処の暗闇から音もなくサトが姿を現した。
「ありがとう。おかげでうまくいったみたい」
濃厚な口づけを交わして、ルビイはサトをねぎらった。
「ええ。あの人は、明日また必ずここへやってきます」
確信に満ちた口調で答えるサト。
「でも、ごめんね。サトにだけ、汚れ役やらせちゃって」
「いいんです。あれがわたくしの特技なのですから。それに」
言いかけて、サトが悪戯っぽくくすりと笑った。
「久しぶりの殿方のエキス、とってもおいしゅうございました」
先の尖った舌で、チロリと上唇を舐めた。
「これが?」
ルビイは顔をしかめた。
サトの口には、わずかながらマリウスの精液の味が残っている。
青臭く苦い、奇妙な味のする液体だ。
はっきり言って、私の口には合いそうもない。
「いいものがあります」
サトが衣装箪笥の引き出しから、何か棒のようなものを取り出した。
「明日はこれをお使いになったらいかがですか」
その棒状のものは、男根にそっくりだった。
亀頭の代わりに、先端が柔らかいゴムのようなもので覆われている。
「見ててください」
サトが根元のスイッチを押すと、棒自体が微細な音を立てて振動し始めた。
「正一がつくったの?」
「ええ。異界にはふつうにあるものだと聞きました」
「こんなもの、何に使うの?」
「たとえば、こうです」
サトが、シースルーのメイド服の胸の隆起に棒を当てた。
ふっくらとした大きな乳房の先、ちょうど乳首が浮き出て見えるあたりである。
「あん…」
小声でうめき、サトが眉間にしわを寄せる。
感じている時の表情だった。
「つまりそれは、閨房で使うおもちゃみたいなものだというわけね?」
「はい。こちらの世界にはない、充電式の珍しい機械だそうです。でも、このお屋敷なら、電気なんて、お館さまの鉄馬からいくらでも補充できますから」
カチリとスイッチをオフにして、サトが言う。
この世界にも、貴族や王族の館には発電機くらいある。
が、それはあくまで私的なもので、スナフが話してくれた向こうの世界のように、大陸全土にあまねく電力網が広がっているわけではない。
「それはいいとして…それ、男性にも効果があるの?」
半信半疑でたずねると、サトが力強くうなずいた。
「はい。皇子さまの菊門、わたくしがこっそり開発しておきましたから」
正直、最初はどうなることかと不安でたまらなかったが、いざ実行に移してみると、あまりに簡単だった。
マリウスは全身を激しく痙攣させながら、サトの口の中いっぱいに乳白色の体液をぶちまけて果ててしまった。
まさにあっけないほど。
ルビイはほとんど手を汚していないのだ。
ルビイのしたことといえば、言葉でマリウスを誘惑したことと、指先で乳首を愛撫したことくらいである。
もちろん、真の実行犯は、インキュバスと人間の混血少女、サトだ。
が、マリウスは闇に紛れて口淫するサトの姿を見ていない。
彼の目に焼きついているのは、キスする寸前まで近づいたルビイの顔だけなのだ。
生まれたばかりの鳥の雛が、最初に餌をくれた相手を産みの親と思い込むのと同じ理屈だった。
マリウスは、すべての快感の源はルビイだと信じ込んでいる。
「愛してるよ、ルリ」
帰り際にささやいたその台詞からも明らかだった。
マリウスが千鳥足で帰っていくのを窓から見届けると、住処の暗闇から音もなくサトが姿を現した。
「ありがとう。おかげでうまくいったみたい」
濃厚な口づけを交わして、ルビイはサトをねぎらった。
「ええ。あの人は、明日また必ずここへやってきます」
確信に満ちた口調で答えるサト。
「でも、ごめんね。サトにだけ、汚れ役やらせちゃって」
「いいんです。あれがわたくしの特技なのですから。それに」
言いかけて、サトが悪戯っぽくくすりと笑った。
「久しぶりの殿方のエキス、とってもおいしゅうございました」
先の尖った舌で、チロリと上唇を舐めた。
「これが?」
ルビイは顔をしかめた。
サトの口には、わずかながらマリウスの精液の味が残っている。
青臭く苦い、奇妙な味のする液体だ。
はっきり言って、私の口には合いそうもない。
「いいものがあります」
サトが衣装箪笥の引き出しから、何か棒のようなものを取り出した。
「明日はこれをお使いになったらいかがですか」
その棒状のものは、男根にそっくりだった。
亀頭の代わりに、先端が柔らかいゴムのようなもので覆われている。
「見ててください」
サトが根元のスイッチを押すと、棒自体が微細な音を立てて振動し始めた。
「正一がつくったの?」
「ええ。異界にはふつうにあるものだと聞きました」
「こんなもの、何に使うの?」
「たとえば、こうです」
サトが、シースルーのメイド服の胸の隆起に棒を当てた。
ふっくらとした大きな乳房の先、ちょうど乳首が浮き出て見えるあたりである。
「あん…」
小声でうめき、サトが眉間にしわを寄せる。
感じている時の表情だった。
「つまりそれは、閨房で使うおもちゃみたいなものだというわけね?」
「はい。こちらの世界にはない、充電式の珍しい機械だそうです。でも、このお屋敷なら、電気なんて、お館さまの鉄馬からいくらでも補充できますから」
カチリとスイッチをオフにして、サトが言う。
この世界にも、貴族や王族の館には発電機くらいある。
が、それはあくまで私的なもので、スナフが話してくれた向こうの世界のように、大陸全土にあまねく電力網が広がっているわけではない。
「それはいいとして…それ、男性にも効果があるの?」
半信半疑でたずねると、サトが力強くうなずいた。
「はい。皇子さまの菊門、わたくしがこっそり開発しておきましたから」
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