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#10 奇妙な依頼⑥
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「どうしたんですか? 何をあわててるんです?」
「これを見ろ」
編集長が名簿を私の鼻先に突きつけた。
「同じ名前が、三つある」
「あ、ほんとだ」
編集長が赤鉛筆でアンダーラインを引いた名前は、山田一郎。
それが、ミッドウェーと、ガダルカナルと、ニューギニアの、三つの欄にすべて入っているのだ。
「この人、特攻隊で、三度出撃してるってこと、ですよね?」
それも、桜花、回天、伏龍と、それぞれすべて特攻の方法も違う。
「そんなことがあると思うか?」
編集長が怒ったような顔で私を見た。
「特攻隊ってのは、普通、一度出撃したら、確実に死ぬ。それを三度も繰り返すだなんて、いったい全体、どういうことなんだ?」
「これを見ろ」
編集長が名簿を私の鼻先に突きつけた。
「同じ名前が、三つある」
「あ、ほんとだ」
編集長が赤鉛筆でアンダーラインを引いた名前は、山田一郎。
それが、ミッドウェーと、ガダルカナルと、ニューギニアの、三つの欄にすべて入っているのだ。
「この人、特攻隊で、三度出撃してるってこと、ですよね?」
それも、桜花、回天、伏龍と、それぞれすべて特攻の方法も違う。
「そんなことがあると思うか?」
編集長が怒ったような顔で私を見た。
「特攻隊ってのは、普通、一度出撃したら、確実に死ぬ。それを三度も繰り返すだなんて、いったい全体、どういうことなんだ?」
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