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行為後のけだるいひと時。
私とマリは他愛のない会話を楽しんだ。
夕食にはまだ少し間があるが、窓から見える空は茜色に染まり始めていた。
世界は静謐で、ふと、私たちふたり以外は誰もいなくなってしまったような気がした。
あれが世界中に蔓延したのだろうか。
ひょっとして、ここへ来るまでの風景の中にも…。
私の中で着々と育ちつつある、あれ。
命はあとどのくらい残されているのだろう。
マリと深い仲になって、もう思い残すことはないと覚悟を決めたつもりだった。
でも、意識し始めると、未練がわいてくるのを止めることができなかった。
せっかくだから、最後にもっと、マリと愉しみたい。
マリはただの遊びのつもりかもしれない。
経験豊富なマリから見たら、私など野暮ったい処女のようなものだろうから。
けれど、それでもいいのだ。
もう一度、マリの腕の中で逝けるなら…。
そんなことを考えながら、窓辺の椅子に座り、窓の外を眺めていた時だった。
ジーッという音がして、振り向くと、浴衣姿のマリが私のデジカメをかまえていた。
「ナナ、オナニーしてるとこ、撮らせてよ」
くすくす笑って、マリが言った。
「ねえ、いつもどうやってしてるの? してるとこ、私に見せて」
マリの口から出ると、オナニーなんて単語も、妙にあっけらかんとして聞こえるから不思議だった。
「え? ここで?」
だけど、これにはさすがの私も驚いた。
「ね、いいでしょ?」
どうやらマリは本気らしく、私の浴衣の裾を引っ張ってベッドまで連れていく。
「う、うん…」
仕方なくヘッドボードに背中をもたせかけ、ベッドの上で仰向けになる。
「わー、エロ~い! なんで浴衣、はだけちゃってるんですか」
割れた浴衣の前を見て、マリがはやしたてた。
「私を誘惑してるんですかあ」
などと言って、ケラケラ笑う。
「本当に撮るの?」
念を押すと、マリが真顔になった。
「撮るよ。さ、見せて。ナナはいつもどんなふうにしてるのかな?」
私とマリは他愛のない会話を楽しんだ。
夕食にはまだ少し間があるが、窓から見える空は茜色に染まり始めていた。
世界は静謐で、ふと、私たちふたり以外は誰もいなくなってしまったような気がした。
あれが世界中に蔓延したのだろうか。
ひょっとして、ここへ来るまでの風景の中にも…。
私の中で着々と育ちつつある、あれ。
命はあとどのくらい残されているのだろう。
マリと深い仲になって、もう思い残すことはないと覚悟を決めたつもりだった。
でも、意識し始めると、未練がわいてくるのを止めることができなかった。
せっかくだから、最後にもっと、マリと愉しみたい。
マリはただの遊びのつもりかもしれない。
経験豊富なマリから見たら、私など野暮ったい処女のようなものだろうから。
けれど、それでもいいのだ。
もう一度、マリの腕の中で逝けるなら…。
そんなことを考えながら、窓辺の椅子に座り、窓の外を眺めていた時だった。
ジーッという音がして、振り向くと、浴衣姿のマリが私のデジカメをかまえていた。
「ナナ、オナニーしてるとこ、撮らせてよ」
くすくす笑って、マリが言った。
「ねえ、いつもどうやってしてるの? してるとこ、私に見せて」
マリの口から出ると、オナニーなんて単語も、妙にあっけらかんとして聞こえるから不思議だった。
「え? ここで?」
だけど、これにはさすがの私も驚いた。
「ね、いいでしょ?」
どうやらマリは本気らしく、私の浴衣の裾を引っ張ってベッドまで連れていく。
「う、うん…」
仕方なくヘッドボードに背中をもたせかけ、ベッドの上で仰向けになる。
「わー、エロ~い! なんで浴衣、はだけちゃってるんですか」
割れた浴衣の前を見て、マリがはやしたてた。
「私を誘惑してるんですかあ」
などと言って、ケラケラ笑う。
「本当に撮るの?」
念を押すと、マリが真顔になった。
「撮るよ。さ、見せて。ナナはいつもどんなふうにしてるのかな?」
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