オブジェのある公園

ララ華

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だから嫌いなんだよ!

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悪夢のような 1日が 終わり…


俺は1人 家の中。




今夜も 遅めの 夕ご飯を食べ



風呂行って  歯磨いて


寝る 準備だけした






その後は



ユラちゃんの 放送時間まで


ひたすら 待った





待った





待った






途中 少しだけ ウトウトした…






がぁ~





スー





がぁ~






ス~






グ~











ピッピッピッピッピッピッピッ…




「おっ!   ユラちゃん…の… 放送」




俺は 一瞬で 目を見開いた


「さて!    生放送。 生放送。」




携帯電話を よく見ると


5時の アラームだった………



















なぬ!







5時!






「…ユラちゃんの生放送

  見れなかった……………





   しかも…  今日から


   バカ女の    いいなり生活…」






なんてこった!














重い足どりで 会社に向かった…









わあっ!




「おっ?……」






妹「おはよう!   久しぶりだね」






「あれ?     ユキコ!」




妹「久しぶりの 妹との 再会はどう?」 




「おお!   久しぶり  

   ところで  なんかあったのか?                     

     こんな朝早くに」








ユキコ「あれ??   どっか行くの?」



「まあ~   仕事かな、」




ユキコ「えええええ!

                仕事~~!」







「……そんなに、驚くなよ!…」




ユキコ「……だって…仕事だよ?

                 仕事…」



「おう、そうだよ」



ユキコ「ふ~ん。。


            ホントみたいだね」







「当たり前だろ!
 
  もう時間ないから 俺 行くな!

   また 夜な!」





ユキコ「うん。   わかった。

                 じゃあ頑張ってね~~」





妹 ユキコとの 久しぶりの再会を

早々と キリ上げ 会社に向かった。









バタン!


トラックのドアを閉める音が聞こえた






ヒカル「ユウジロウ!    遅い!」





(ユウジロウ?   あの バカ女め…)




ヒカル「時間、ギリギリだぞー!」




すでに 朝の積み込みを 終えて

 出発寸前だった……




「あああ、  ワリイ ワリィ…」



バタン!




ヒカル「じゃあ、動くよっ!」





いつものように 最初の

現場先を 目指し

トラックは走り出した……





「なんか今日 早くね?」



ヒカル「…ユウジロウが 遅いの!」





「なんだよ? 新人君はやめたのか?」   




ヒカル「………ふふふ…」

ヒカルは ニヤリと 笑った




「なんだよ?   気持ちワリィ。」




ヒカル「…昨日の話し 

            覚えてるんでしょ?

             奴隷(ドレイ)君?」





「奴隷?    言う通りにするとは

     確かに言ったが……

     なんで……   奴隷だよ?」




ヒカル「私の 言いなりって 事は                     
             
            お手伝いさん?  それとも

             召使い?   お助けマン?」




「はあ?」






ヒカル「ユウジロウ……


          おまえは ただの……


          奴隷だ!」







「ふざけんじゃねーー!!!」



ヒカル「ふざけてませんけど。」



「はあ?   何が 奴隷だ!  バカか!」






ヒカル「ヘェ~    いいんだぁ~~?



            私は 仕事中  ナンパされて

           公園で 変な事されそうに

            なりました。って

           社長や皆んなに

             話しちゃうよ~?」    





「変な事?      …してねえだろ!」





ヒカル「確かに。    でも あんた、

                公園に 私を連れ出して

                変な事しようと したんでしょ?」  



「おまえなぁ~    ホント! バカだな
   
    俺が. この俺が、

    おまえみたいな 色気ゼロ女に

    手、出すわけねーだろ!」






ヒカル「………とにかく!

           何も 話してほしくないなら
      
            黙って 奴隷 やればいいの!
   
           わかった?」




「チッ………………」
(この会社に 正式入社するまでの
 シンボウだ……。)





ヒカル「いい!  奴隷ユウジロウ!」







「…くっ…………  わかったよ…」














しかし…


ヒカルは 奴隷呼ばわり するものの

無理難題を言ったり

無茶な事言ったりわ、

一切 なかった。



それどころか、

いつも以上に 丁寧に仕事を

教えてくれた。






「おい!   優しいじゃん?」



ヒカル「……そう?」



「おまえ 優しいと 

   かえって 恐いんだけど…」



ヒカル「いくら 奴隷でも、仕事は仕事   
             
                  ユウジロウは まだ 

                  わからない事 沢山あるし

                  しっかり 教えないとね!」



「……そうかっ」



ヒカル「そう。」



(口は悪いけど 結構マジメなんだな)   














キィーーーーーぃ!



「あれ?    コンビニ?」



ヒカル「……………………?」




(珍しいなぁ  仕事終わってから

コンビニ寄るなんて……)



ヒカル「あ……… ちょっと、ごめん」  




「………おぉ」




バタン!


ヒカルは いつもとは

明らかに違う 表情で

コンビニに 入った。






「なんだよアイツ、   トイレか?」





ヒカルは 店に入るなり 

1人の男に 近づいた…




「…んん?  彼氏?   まさかなぁ~。」   




その男は ヒカルに気がつくと

笑顔で 話し始めた。



「なに話してんだ?  気になるなぁ」




バタン!




俺は お茶を買いに行く フリして

店に入った……… 





2人に バレないように 

戸棚の裏側  

ちょうど 2人から見えない位置で

話しを 盗み聞きしてやった。





ヒカル「……久しぶり…」


男「元気そうだね?」


ヒカル「うん。元気だよ」


男「まだ トラック乗ってるの?」


ヒカル「うん。乗ってるよ」


男「そう………」




…………………




(なんだよ バカ女  いつもと

 全然 違うじゃねぇか!)







ヒカル「……元気そうで 良かった」







男「……なあ ヒカル?」



ヒカル「ん?」




男「また 逢えないかな?」



ヒカル「…えっ?」




男「僕から 別れておいて こんな事

       言うの  失礼だよね?」




ヒカルは 横に 軽く首を振った…


男「じゃあイイってこと?」








ヒカル「…………ごめん…」



男「え? 」

       

      
(ぷっ…  あの男 バカ女ごときに……)




ヒカル「まだ 気持ちが ……だから

                 今は……」




男「だって!今だって 僕を見つけて

      ここに来たんだろ?」



ヒカル「…………」





男「まだ 僕の事好きなんだろ?」





ヒカル「……好きだった……」



男「好きだった? じゃあ今は?」


ヒカル「今は………」




男「僕は、好きだ!



     ヒカルと 離れて 気づいたんだ」






ヒカル「やめて!  今更 

               聞きたくない!」





バッ!


男は ヒカルの腕をつかんだ




ヒカル「……離して……」


ヒカルは 本気で嫌がっていた…



男「ヒカルが必要なんだ!」





ガタン!


俺は 無意識に 飛び出していた


「ヒカル先輩! 配達の時間ですよ」





とっさに男は ヒカルの腕を離した



ヒカル「………ユウ…」




「昼間っから  しかも、 コンビニで

   なにヤってんすか?」




ヒカル「…ユウジロウ…」




男「会社の人?」



ヒカル「うん。  新人なの……」



「そう、新人。  今は訳あって

    奴隷やってまーす。」




男「…奴隷?」



ヒカル「……あああ  この人、

             バカなの。。。」





「バカ!   おい! おい!」


男は俺の顔を じ~~と見た








男「そうなんだ。。。」



「人の顔見て 納得すんな!」




ヒカル「そういう訳だから……」


男「そうか、まだ、

      仕事中だったんだね」



ヒカル「……そうなの、、、、、

                 じゃあ。」



男「また」



男は ヒカルに手を振った

ヒカルは 頭を下げた。







店を出て トラックに戻った






「見~~ちゃったぁー」



ヒカル「…な、なに?」


「へぇー  おまえ!  ああいう男が

   タイプなんだぁ~?」


ヒカル「……黙れ! 奴隷!」


「顔赤いよ。」


ヒカルは 顔を両手であおいだ

ヒカル「……今日は暑いね?」




「そう?  少し 寒いような…」



ヒカル「さあ、会社戻るよっ」


「ふふふ…」






5分ほど走ると   ヒカルは

頭に巻いた タオルを取った。









ヒカル「…………ありがとう……」




「何が?」



ヒカル「……別に…」



「はあ?  別に、で、 ありがとう?」


ヒカル「……そう。」



「そうって、意味わかんねーし」


ヒカル「…もういい。」







本当はわかっていた 

ありがとうの意味。





ヒカル「あの人、元彼なんだ。」



「知ってる。  聞いてたから…」


ヒカル「はあ?盗み聞きしてたの?」


「あ、いやー、お菓子見てたら

   会話が 聞こえたんだよ」




ヒカル「それを 盗み聞きって言うの」  



「で、元彼が なに?」





ヒカル「あの人、あんたと違って

                 頭イイんだよねぇ~

                 だって、医者だよ」





「ふーん!  それで?」



ヒカル「私は バカだし 何にも知らない  
             
             だから いつも 彼の後ろで

            彼に追いつこうと背伸びしてた……

            そんな 背伸びして 無理してる  
              
            私を見てるのが 嫌になったんだって!

           それで 結局 彼にフられちゃった」

       




「あの男の気持ち わかるかも」



ヒカル「え? あんた バカなのに?」



「うるせー!」





ヒカル「彼のために 頑張ったのに…」  




「バカはバカな恋愛でいいのになあ」



ヒカル「男の人って バカが好きなの?」





「そうじゃねえ! わかってねえなぁ

    バカでも ドジでも マヌケでも

    無理をさせず 自然体で

    居心地のいい女に 惚れるもんだろ」




ヒカル「ふ~~ん」




「だから つまり、あの男は 

   作った おまえじゃなくて

   本来の バカな おまえが

   好きだったんだろうな」




ヒカル「さっきから 人の事
          
            バカ バカ言わないでくれる」   



「きっと おまえは バカな方が

   かわいいんだな。」


      
ヒカル「…………バカかぁ」



「照れんなよっ!」



俺は ヒカルの方を見た……


頭にタオルを巻いていない 

ヒカルは 時々 俺を

ドキッとさせる。


しばらく ヒカルに 見惚れた……





ヒカル「……なに? 」



「なにが?」



ヒカル「私の顔 ジ~と見て ……

                  あっ………!?
 
                  また 私を口説くつもり?」





「ない、ない、ない、 あるわけねえ!  

   おまえは あの男と  ヨリでも戻してろ!

   まあ、あの男も  おまえじゃ 嫌かもな!!」








ヒカル「………やっぱり 私って

            魅力ないよね?


            今まで 付き合った人も

            あの人 1人だけだし……」






「え?  マジ?  1人?」



ヒカル「……………」




「その割には 昨日の俺の作戦よく

  見破ったなぁ?」



ヒカル「んー? なんでだろうね?

                 他の人なら 騙されてたかも」




「どういう事だよ それ!」



ヒカル「わかりやすいんだよ。

                嘘付けなさそうだし

                騙してるって 顔 してたし

                あんたも……

               経験無いんじゃないの

                私と一緒で」





「ば、バカヤロ! 俺とおまえを

   一緒にすんじゃねえよ!」



ヒカル「そうかなぁ? 


         本気で 誰かを愛した ことある?」









「…そう言われると……1人の女を

  愛したことなんてないかもな…」




ヒカル「でしょ?  

               やっぱり ある意味一緒じゃん」





「おまえは 違うだろ!

   あの男を 本気で好きだったんだろ?」  




  



ヒカル「わかんない。

            恋をしてみたかっただけかも」  





「……そうか、俺も 一緒かもな

    女遊びしてみたかった

   それを ズルズル続けて

    本当の 恋愛から逃げていたかも」



ヒカル「じゃあ、似たもの同志ってことだ

                お互い いい人 見つかると

                いいね。」









「俺は いるけどな 好きな人」




ヒカル「へぇー  そうなんだ、、」











ヒカルとの まさかの 恋愛トークで

あっという間に 会社に到着した。




ヒカル「お疲れ!」




「お疲れ様。  じゃあ、明日な!」




ヒカル「うん。  また明日」






初めて

ヒカルと 笑顔で 仕事を終えた。




(あいつは あいつなりに いろいろあんだな)




「そうだ、今日は ユキコが

  帰って来てるんだった」





俺は 急いで家に帰った。





家に入った瞬間

美味しそうな 匂いがした。



「ただいまー」






ユキコ「ああ!  おかえり!」





「なんか いい匂いするなー」



ユキコ「うん、今日 カレー作った」



ユキコが 家を出るまでは 

毎日 こんな感じで 飯を作ってくれた

なんだか 凄く 懐かしい感じがした。



「で、何日ぐらい 

  こっちに いるんだよ?」




ユキコ「え?明日帰るよ」



「明日? 今日 一日泊まるだけか?」




ユキコ「そうだよ。  だってお母さんに     
             
               印鑑もらいに来ただけだし」   



「ふーん  そうなんだ。」



ユキコ「…寂しい?」



「別に…」








2時間ぐらい ご飯を食べながら 

ユキコと話した。

学校の事や 俺の仕事の事とか

久しぶりに楽しい 夕食だった。






ユキコ「あ~あ~    眠い。

              私 そろそろ お風呂はいって
     
              寝るね。

              彼氏に 電話したいし。」




「ああ。おまえ、朝早かったもんな」


ユキコ「うん。」



ユキコは 風呂に行った。




















ピピピピピピピピピピピ………



「あっ!  これは  生放送の連絡だ」




俺は 携帯を確認した。



「やっぱり!  ユラちゃんの放送だ」





ピ…




テンテレテーレン♪ ♪


画面に ユラちゃんの姿が 映った。


「「お疲れ~ー!!」」




[おつー]  [お疲れ~] [今日もかわいい]


コメント殺到。



(やっぱ  人気あるなー  ユラちゃん)





「「みんなは 今日は 楽しかった?」」  


[まあまあ] [楽しくない] [楽し]





(ちくしょう!  俺も コメント

書き込まないとな!)






[今日はいろいろあった]


よし! 送信完了。




送信して ユラちゃんが読むまで


ここからが長い。














なげ~なぁ~













「「え~と    次は  ユウ君

    あっ!   ユウ君だ!」」



(嘘?  俺の事 覚えてくれたんだ)




「「ハイ!  じゃあ ユウ君は


     [今日はいろいろあった]


    いろいろ?  何があったの?」」





俺は迷わず  次の コメントを送信した


[嫌な奴と少し分かり合えた]










3分後、ユラちゃんが   俺の

コメントを読んだ。



[嫌な奴と少し分かり合えた]


「「そうかぁー   ユウ君 良かったね

      その人も きっと 同じ思いだと

     思うよ。


     ユウ君! がんばってね。」」





(かわいい~   ユラちゃん 俺 明日も 頑張るね)








なんだかんだで 放送終了まじか……




ガラガラー!




ユキコ「あっ ごめん 

             一応 ノックしたんだけど…」   




「……ん? どうした?」





ユキコ「あっ、これ、ありがとう」

         ユキコは 貸してやった本を返しに来た。



「ああ、それ、いらねぇ」




ユキコ「ええ?  そうなの!…



          あれ?  携帯……動画?

          誰?  その、かわいい子?」






「あっ、これ 生放送なんだぜ。」



ユキコ「へぇー 凄いね。

              でも ホント かわいい人だね」




「だろう。  ユラちゃん。俺の女だ!」

(言うだけは自由。)



ユキコ「……そんな人が 彼女なら

               良かったのにね」



「いずれ 俺のものに してやるよ」



ユキコ「ハイハイ!
  
               さて、彼氏に電話しよー」






ガラガラ~!



ユキコと 話していた間に

ユラちゃんの 放送は

終わっていた………





「ユラちゃんの 放送終わってる……

   はあ~   なんだか 切ない。。




また明日 見よ。。。。。」








その後 俺は ベッドに 横になった


なぜだか  ユラちゃん じゃなく、

ヒカルの事を 考えていた……………。  






(あいつ 今まで 付き合った人 

  1人 なんだよなぁ~


でも、俺は

本気で 好きになった奴は

いない……ゼロだ……

ヒカル以下かもな。


ホントの恋愛かぁ~


なんだろうな? 恋って…

なんなんだよ? 愛って…











ヒカル……?




なんで俺が あんな奴の事

考えてんだ…!



相当 疲れてるな。。。。





寝よ。










寝よ。







…………ヒカル 寝たかなぁ~

















ヒカル…?







なんでだよ?







よーし


マジ、寝よっ












あっ 風呂! 入ってねぇ~!







この夜  風呂に入った後も


しばらく 眠れなかった……




ピピーピピーピピー………








いつものように 朝の5時

誤差なく 鳴る アラーム音。










「う、う、う、 うるさい……」









ピピーピピーピピー………!







「…………   うるせーー!」






ピっ





「はあ~   5時かぁ~



   全然 眠れなかった」







最強に ダルい 体を

無理矢理 起こし 歩いてみた



フラフラ…

フラフラ……





「ダメだ、体が ゆうこと きかない」









ガラガラ~!


ユキコ「おはよ~~う」



朝から テンションMAX ユキコ。。



ユキコ「あれ? どーしたの?

                赤い顔して?」





「……おまえが、うるさい……」




ユキコ「お兄ちゃん! 

            熱 あるんじゃない!」




「はあ?   熱?」




ユキコ「だって 鼻の上 赤いよ」




「鼻?」




ユキコ「お兄ちゃん 昔から

                熱がある時 鼻の上が

                そんな風に 赤くなるんだよね」 



「……そうか。   熱か……」






ユキコに 言われるがまま 熱を計った






ユキコ「……ほら!


                39.8度………!  病院、病院、」








病院なんて行くの 何年ぶりだろうか

ユキコに付き添ってもらい

素直に 病院へ行った。



病院へ行く途中 会社に連絡をし

一日 休まさせてもらった。






看護師「石原さーん」



ガチャ、、


俺は 診察室に入った。


先生「………あれ?   あなた?」



「……は?  風邪じゃないんですか?」 




先生「いえっ

         昨日 コンビニで  ヒカルといた

          新人さん ですよね?」






「はい? コンビニ?


             あっ!    元彼?」







先生「やっぱり! そうですか。


           じゃあ 診察しますね?」





ちょっと 気まずい感じで 

診察が 始まった。









先生「風邪ですね。


         少し 疲れが溜まって 

         熱がでたんでしょうね

         3日分 薬 出しときますね」

         







「あ、ありがとう ございます」




先生「ヒカルに よろしく

         言っといて下さい。お大事に」






「…………はい」

(ヒカルだぁ~  エラそうに! 

ヒカルはもう お前なんか

好きじゃないんだよ!)




ガチャん!




ユキコ「どう?お兄ちゃん?」





(なんで俺が 怒ってんだよ………

やっぱ 昨日から おかしいなぁ…)




ユキコ「……お兄ちゃん?」






「……熱のせいか…」



ユキコ「やっぱり 熱で おかしい」






とりあえず 3日分の 薬をもらい

家に帰った。

家に着くと ユキコはすぐに

お粥を作り はじめた。





「おい! ユキコ!  俺 少し 寝るな」





ユキコ「うん。わかった」








ぐぅ~






スゥー







グウー








~~~~~~~~~~~~~~~~~

モアーン


広い森の中 綺麗な川 程良い日差し





ヒカル「私 ユウジロウが好き」



「俺も ヒカルが好きだ」



ユラ「待って!」



「え? ユラちゃん?」


ユラ「私は もっと もっと

         ユウジロウ君が好き」




ヒカル「なんだよ! おまえ?」


ユラ「あなたこそ

          ユウジロウ君の なに?」




 「ちょっと  2人とも やめろよ!」


ヒカル「どっちか 選んで?」


ユラ「ユウジロウ君 どっち?」



「ええ?  選べないよ」




ヒカル「早く!」 ユラ「はやく」




「ああああああああああああああああああ」 
~~~~~~~~~~~~~~~~~   







「ううううううううう………」



ユキコ「お兄ちゃん!  お兄ちゃん!」  






「……………!?」




ユキコ「…大丈夫? 凄い 

            ウナされてたよ………」




「ああ。 大丈夫。」




(いい夢なのか  悪い夢なのか )



ユキコ「あっ、そうそう、、、、

       会社の人が お見舞いにきてるよ」  






「………まさか、ヒカル?」





ガラガラ~!




「大丈夫か?」





「しゃ……社長!」




社長「…どうだ? 

        少しは よくなったか?」





「あっ、すいませんでした…」





社長「いや いや 仕事はいいんだよ

         それより、

        無理をさせちゃったなぁ!」



「いえいえ」




社長「あ!  聞いたぞ! ヒカルに」




(まさか、あいつ あの事 言ったのか)




社長「ユウジロウ君は 凄く

           頑張ってて 仕事も ほとんど

           こなしてくれる。


           そう 言っておったぞ!」




「ああ。そうですか、

 ヒカルさんの教え方が.いいんですよ」 






社長「そうか。  

            ヒカルと 気が合うなんて

             キミは 珍しい子だね

             やっぱり キミにして良かったよ」





「本当に ありがとうございます」



社長「おう! 長居 しちゃったねぇ

         それじゃ ゆっくり休んで

         しっかり 治すんだよ、

         じゃあっ 待ってるな!」





「社長! 俺、いや、僕!

  体よくなったら

  全力で 頑張ります」





社長は、うなずきながら 帰って行った  



「あ~ 緊張したぁ~」







社長が帰って 30分ぐらい してから

俺は ユキコの作ってくれた お粥を

食べて   薬を飲んだ。








薬のせいか また 睡魔に襲われた







スゥ~






スウ~








ユキコ「お兄ちゃん!  お兄ちゃん!」 






睡魔と戦いつつ 薄っすら 目を開けた



「……………なんだよ?」






ユキコ「お兄ちゃん!  お客さん!」






「はあ? こんな時間に誰だよ」





すでに時計は 8時を 過ぎていた…





ユキコ「お見舞いだって!

                 綺麗な女の人だよ」





「女?   ヒカル……かな?」




ユキコ「……どーする?

                体 エライなら 帰ってもらう?」 






「……せっかく来てくれたんだから

 呼んでくれ!」





ユキコ「うん。  わかった。。」






(きっと  今度こそ ヒカルだぁ

でも なんで 俺 喜んでんだろ?)








ガラガラ~!





「こんばんわ」







「おう!   ヒカ………  





  あれ?」








優香「どう? 熱は下がった?」





「ああ     優香さんかぁ」





優香「ヒカルちゃんだと 思った?」 







「……ま、まさか…

  あいつが、あんな バカ女が

 来る訳ないし

 優香さん みたいな 優しさもないし

 それに あんなのが来たら

 熱、上がっちゃいますよ」












バン!  ゴロン ゴロン






俺の胸元に リンゴが飛んできた。

   
そして


扉の前に ヒカル が立っていた……






ヒカル「元気そうだな?

            じゃあ、また!」



ヒカルは 作り笑顔で そう言うと

慌てて 家を飛び出して行った。





優香「……この リンゴをね

         渡したかったんだって


        1人だと 恥ずかしいから

        私に 着いて来てって

         頼むのよ……


       優しいよね

        ヒカルちゃんって?」








バタンっ!











俺は ヒカルを追いかけた

熱のある 体も 気にならなかった


とにかく ヒカルに謝りたい……





(いつも 女を落とす時は

 優しい言葉ばかり でたのに

ヒカルの 前だと


なんでだよ、


なんで、





こうなるんだよ?









街路灯の下で ヒカルは 立っていた…




「おい!  ヒカル!」






振り向く ヒカルの 目の下は

街路灯の光があたり

薄っすら 輝いていた…





(涙………?)





俺に気付いた ヒカルは

涙を 手で

拭き取ったように 見えた……






ヒカル「なに?」




「あの…………」





ヒカル「だから なに?」











「ご、、、ごめん

     で、     ありがとう。」





ヒカル「別に いいよ

            たかが、リンゴだし…」





「そうじゃなくて………」




ヒカル「ん?」







「おまえの優しさを…こう、

   傷つけたと いうか…」

  




ヒカル「……バーカ!

            1人だと 仕事量が増えるから
 
            リンゴ食べて 早く治して

            仕事に戻って…………」





バッ!





俺は黙ったまま ヒカルを 抱き寄せた



ヒカルも黙ってそれを 受け入れた

















「……ごめん」



ヒカル「もういいよ」





ヒカルは優しく言った…









こんなに 胸が締め付けられたのは

初めての事だった。













翌日





ピピピピピピピー……!





朝 5時 俺はすでに 起きていた

昨日は しっかり休めたし

何より リンゴのおかげで

体は良くなった。

もちろん 熱も下がったし

体の調子も 最高にいい。
















……あの後、

ヒカルとは……

あれ以上の事は

何も無かった。






……あー!

キスぐらい しとけばよかった!









朝から ゆっくり  風呂入って 

    飯食って  コーヒー飲んで

 それから…30分ぐらい

 ヒカルの事 考えて

  ニヤニヤしながら  家を出た………






タッタッタッタッ………







「ん?」









ヒカル「……おはよう。。」




「おお。 なんだよ こんなとこで?」




俺の家から 一番近い 

コンビニの前で

ヒカルは立っていた………」




ヒカル「……よくなったか?」




「そんなに俺の事が 心配?」



ヒカル「バーカ! 勘違いすんな!」




(ん~  素直じゃねえな~)



「俺を 迎えに来た って

   素直に 言えばいいだろ」




ヒカル「……   あーあ、ヤダヤダ

            たかが抱き合っただけで もう

            おまえの 女かよ 私は?」









「……もう 一回 抱いてやろうか?」


ガバっ!





ヒカル「……あっ…バカッ…変態ヤロー!

                 さわんな!……」





俺は 無理矢理 ヒカルに 抱き付いた…







ガンっ!






「イ、デ、デ………」





ヒカル「…どうだ!  私の頭は?」






普通   このタイミングで

頭突きする?

あいつ やっぱり!

バカ女だ。






ヒカル「じゃあ 先行ってるな!

             遅れんなよ!」





ヒカルは 歩いて行ってしまった……





「………あの女!

  昨日の事  どう思ってんだ?」







俺は 昨日の事を思いだしながら

 会社に向かった。




「体 良くなったか?」

「もう 大丈夫か?」



会社に 着くと 配送部の 同僚 先輩が     
声をかけてくれた。


「昨日は すみません でした

   もう 大丈夫です。

   今日からまた よろしくお願いします」





………




ヒカル「……もう わかったから 早く

                トラック乗れよ!」



先輩達は 笑っていた。



先輩「ヒカルちゃん 

あんまり イジメんなよ!」





ヒカル「わかってますって!」




先輩「そうそう! 今度はホントに
  
             辞めちゃうよ」




ヒカル「辞めても 問題ないでしょ?」  




先輩「なに言ってんの 

            昨日、1番 心配してたくせに!」  




「ええ?  そうなの? 」



ヒカル「……。

                さあ!  行くよっ!」




「お、おお」




先輩「新人! お似合いだぞ!」



先輩「2人っきりで 変な事すんなよ」




ヒカルと俺は 先輩達に

カラカワれながら

トラックに乗り込んだ。





ブォーン!!!!!!!











ヒカル「彼氏ヅラはやめろよ!」



「彼氏じゃねーし」




ヒカル「……そうだね!」


「そっちこそ、彼女ズラ すんなよ」



ヒカル「………誰がするか!

                気持ちワリ~~~」





「気持ち悪い?」




ヒカル「そう。 あんたに触られたと

                思うと 気持ち悪い!」




「……はあ?  こっちだっていっしょだよ!」



ヒカル「そう。じゃあ

               お互い 触れ合わないように

                頑張りましょうね?」






「……そうですね。」








(昨日は 何だったんだよ?)




ヒカル「さあて!  今日は

            サッサと 仕事終えて

             早く 帰ろう~」



「なんだよ、いきなり?」



ヒカル「今日は 夕方 用事あるから

                 あんたに付き合ってる 暇

                  ないからね!」




「付き合ってもらう つもり ないし」



ヒカル「じゃあ.サッサと 仕事してね」  




「ハイハイ」













現場に到着。




ヒカル「これ 運んでおいて!

                私、事務所行ってくるから」   



「はあ?  運ぶのは 半分ずつだ!」



ヒカル「………え?」



「当たり前だろ!


  おまえの分まで 運ぶ 義理がねえ!」   




ヒカル「わかった。

            ……セコイ男。。」






ヒカルは

 事務所に伝票を渡しに行った 。






「あー! 重い!」





俺は キッチリ半分のところで

手を止めた。






タッタッタッタッタッタッタッタッ…





ヒカル「?」





「はい!  おまえの分!」




ヒカル「……ホントに 残ってる。。」  





「当然だろ! 大体俺は、新人だろ?

   病み上がりだし…」




ヒカル「……あっ、そうだ。

                 おまえ 私の奴隷だ!」





「あん?」




ヒカル「これ全部 運べ! 奴隷!」




「………はい!  わかりました」




本当は安心した。

ヒカルには、やらせたくなかったから





(ここの現場は 荷物重たいくせに

手降ろしかよ! リフトぐらい

用意しとけよ!)





キツカったけど ヒカルが見ていたので
辛い顔は見せず 早めに 片付けた。



ヒカル「ご苦労、ご苦労!」





「あー!  終わったー!」












ヒカル「……… 体?大丈夫か?

                無理すると また、熱が…」




「おまえ 心配すんなら 手伝え!」




ヒカル「だって、重いじゃん!」



「じゃ、今まで どーしてたんだよ?」  



ヒカル「ああ、そこらへんの 

            作業員に頼んで

           運んでもらってた。。」




「まったく、呆れた 女だ。。」




ヒカル「…でも 今は 素敵な

                奴隷がいるから 大丈夫!」




「ふぅ~」











こんな ペースで 午前中の仕事は

終わった。。





ヒカル「あ~   お昼だ~!!」





「……………おまえ 何もしてないし」  




ヒカル「ええ?   私?」



「うん、おまえ!」






ヒカル「ハハっハ……


            まあ イイじゃん イイじゃん

             お昼  行こっ!」





「はいよ」








トラックに乗り いつもの公園に

向かった、が、



コンビニは 寄らず 通り過ぎた……






「おい!  コンビニ寄ってくれよ」



ヒカル「ああ 今日はいいの」



「いいって?  俺の 飯は?」



ヒカル「いいの、いいの」




「よくないだろ! 俺の飯だぞ!」






キィーー!





トラックはいつもの 公園の駐車場に

止まった。






「奴隷は 飯 ぬきか?」





ガサガサガサ…

        ガサガサガサ……





ヒカル「……はい、弁当…」






「…………カラシ弁当かあ? いらない。」




ヒカル「いいから、黙って食え!」





「おまえなぁ~    一回 痛いめ……

    辛いめ あってんのに 食えるか!」







ヒカル「もー ぶつぶつウルサイ 男だな   
             
                あんたは 奴隷なんだから

                   黙って食べれば いいでしょ」  






とりあえず 弁当の フタを開けた


見た目は 綺麗で うまそう。


ここまでは 前回と同じ  





(さあ、いよいよ 味だ……)





ヒカル「ハアー、情けない奴だ」





俺は 恐る 恐る 食べてみた。







うっ…









「…………美味い。」




ヒカルは 俺の顔を 見ていた。






「普通に 美味いじゃん」




ヒカル「普通か………」



(本当は 凄く 美味かった)





「…なんで、俺に?」





ヒカル「奴隷とは いえ 
   
                荷物 運んでもらってるし…

                 お礼だよ!」







「は?  俺の事が 好き?」




ヒカル「どうなれば、そう

                聞こえるの!?」











「なあ、ヒカル!」




俺は ヒカルを見つめた



そして、


ゆっくり ヒカルを 抱きしめようとした



結果……







ヒカル「おまえ それ以上

            近付いたら 頭突きな!」



……諦めた…………。








「…うん、美味い、美味い」










ホント うまくて、

あっという間に 食べ終わった。







「ごちそうさま」





ヒカル「いえ、いえ。」





「おまえ 料理上手だな」




ヒカル「そう?。…………



            元彼と付き合ってる時

            いろいろ 勉強したんだ」






「元彼?…………そうなんだ!」




ヒカル「なに、怒ってんの?」



「別に…………」




ヒカル「………………」






「ああ、そういえば 昨日、病院で

  俺の診察したの おまえの元彼だった

  まあまあ  優しい奴だったぞ」





ヒカル「そうなんだ?

                まあ、確かに 優しいけど…」   





ヒカルは少し微笑んだ


それがまた俺を イライラさせた。





「男は 優しいだけじゃな、」





ヒカル「……そうだね」




「そうだよ、俺みたいに………」





(何もない…俺には、何もない…)




「……………」




ヒカル「なに? 俺みたいに…なに?」   





「なんでもない。」




ヒカル「なんなの それ、」




「おい! そろそろ時間じゃね」




ヒカル「あっ ホントだ」






イライラしたまま 次の現場に向かった  


ヒカル「ああ そうそう 次の現場

                 荷物は少ないけど

                 駐車場がないから

                 少し歩かないといけない」




「じゃあ 俺 初めて行く所だな?」




ヒカル「うん。 初めて」




「荷物って、重かったりする?」




ヒカル「うううん、重くない、

                小箱一個だけ」




「あはっ  そうか、そうか」







キィー!





駐車場がないため 現場から離れた

空き地に止めた。






ヒカル「よしっ。  行こっか!」





バタン!    バタン!





「おう、荷物は俺が持ってくよ」





ヒカル「当然。」




「………は?」





ヒカル「あの先の   橋の辺りかな」



「橋って、あの 赤い橋?」



ヒカル「そう。赤い橋」



「おい!結構 遠くない?」



ヒカル「そう?」

















しばらく 歩くと ようやく 橋が

見えてきた。




ヒカル「もう少しだよ」




「ハアハア………もういい、

          俺、 ここでいい…」



ヒカル「あと少しだから、

            頑張って!」




「………遠い……」







トラックを降り 15分ぐらい歩いて

ようやく 現場に到着した。



ヒカル「ここ」





「はあ?これ?」





プレハブの小さな建物。





ヒカル「ここは その小箱 置いて 終わり」




「はあ? それだけ?」




ヒカル「そうだよ。」



「これだけで、15分も

  歩いてきたのかよ?」




ヒカル「そう。早く 置いてきて!」





言われたとおり プレハブ小屋の中の

机の上に、小箱を置いた。




「誰も居なかったぞ」



ヒカル「今はね ここは 夕方から

                仕事、始まるの」



「へぇ~~~ いろんな会社があんな」





ヒカル「さあ、戻ろっか!」







「ヒカルちゃん、少しだけ休憩させて」 






ヒカル「ダメ!   まだ 2件あるから」





「はあ~    疲れたぁ~」






ヒカル「もう 行くよ! 」


            





俺は ダラダラ歩いた……










ポツ   ポツ   



一滴    二滴と 頭に 水滴が落ちた…





ヒカル「……やだ、雨?」


その 瞬間!



ザアー ザザー !


一瞬に辺りは暗くなり 大雨が降った






ゴロゴロー!


大きな音で 雷が鳴り響いた




ヒカル「…キャ~!」



ヒカルは 俺の 腕に巻き付いた。





「あれ? お互い 触れ合わない

   じゃ、なかった?」



ヒカル「………恐い……」




ゴロゴロー!    シャカっ! ドン!


ヒカルはさらに 強く 腕に

巻き付いてきた。


「どっか、落ちたか?」


ヒカル「ねえ? 絶対いかないでね?」  





(かわいい………)




俺は ヒカルに見られないように

ニヤケていた




ゴロゴロー!   ゴロゴロ!



ヒカル「ああー もー 恐いよー」





「大丈夫だよ!」



目の前の バス停らしき 建物の中に

2人で入った。




相変わらず 怖がるヒカル。


俺は ヒカルの右耳を 俺の胸にあて

左耳を 俺の右腕で 軽くあてた。





(やべぇ! ドキドキしてきた

胸の音 聞かれちまうなぁ)




しばらく雷は 強さをまし 鳴り響いた。


ヒカルは、俺の胸に耳をあて

目を閉じ ジッと耐えていた。











10分ぐらい経つと 嘘のように

空は明るくなった。




耳をふさがれ 目を閉じている ヒカルは 
まったく 気づいていなかった 。





(チャンス)



俺の中の 小さな悪魔はささやいた。





右腕を 静かに離すと…


ヒカルは ゆっくり 胸から離れた


俺は ヒカルが 目を開く


ほんの一瞬 前に





キスをした。





ヒカルは 目を閉じたまま

嫌がる様子もなく

俺の腰に 手を回してきた

もちろん 俺も

ヒカルを強く 抱きしめた……


























ガンっ!!!!



頭突きをくらった………






ヒカル「おまえ 最低ー!。

                人の弱みにつけ込んで

                き、、キスするなんて!」





「お、おまえだって、嫌がる態度

  とらなかったじゃねえか!」




ヒカル「………急すぎて…

                 訳わからんく なってたの!」   




「大体 わかるだろ?」





ヒカル「わかんない!

                優しいフリして…!

                最低!」







「ああ、そうか! どーせ俺は

  最低だよ!」






俺は 頭突き覚悟で ヒカルの腕を力付くで

引き寄せて…キスをした。









(あれ?  俺 なにしてんだよ?



 ……でも、頭突きは、なさそうだな)






数十秒 キスをした。




ゆっくり 唇を離す2人…

ヒカルは 目を合わせようとはしない

俺もあえて 視線をそらした



お互い 何 話していいか わからず


沈黙…





……







……








………






……






「後、2件だったっけ?」



ヒカル「う、うん、そうだよ」






「雨も止んだし 行くか!」






ヒカル「…うん」






チョットだけ ぎこちない2人……





それでも 2件の 配達が終わる頃には




いつもの2人. いつものヒカルに

戻っていた。







ヒカル「はぁー!  今日も、

                終わったねー?」





「ハア。 疲れた~」




ヒカル「…今日さあ、用事あるから

                 急いで帰るね?」






「ああ そんな事言ってたなあ」




最後の 現場を出ると

いつもより 早めに

トラックを走らせた。






「……どっか行くのか?」





ヒカル「気になる?」



「うん。」



ヒカル「……気になるんだ!」



「ああ じゃあ いいや」



ヒカル「………友達」




「友達?」



ヒカル「そう。 週一は その子の家で

                食事会してんだ」

                





「ふーん」




ヒカル「なに?安心したとか…?」




「安心も、心配もないな!


   まだ、そういう関係じゃ ないし」






ヒカル「そうだね。。。。

              たかがキスだもんね?」




「うん   たかがキス…」





…………………




ヒカル「……女! 女友達 三人で

                集まるんだ~ 今日は」




「そうか。  まあ 楽しんで来いよ」






ヒカル「うん。 すっごい 楽しみ!」












いつもより 5分早く 会社に着いた


「あ、トラックの車庫入れ やっとく」  




ヒカル「え?  いいの?」



「おう。  だから、早く行けよ。」



ヒカル「ありがとう、じゃあ 

               後の事は 頼んじゃっていい?」   




「うん。」




ヒカル「……お疲れ!」



そう言うと ヒカルは 走って帰った。






俺は トラックを車庫に入れて

少し ゆっくりめに 帰った。




基本的に 朝以外は、誰もいない

帰ってくる時間帯は 

配達先によって違うから。







「終わった~~」






今日も無事に 一日が終わり


俺は 家に着いた。


「ただいまー!」






(あっ、そうか、ユキコ帰ったんだ…)





今日から また 1人で夕飯か……





そういえば、最近、ずっと お袋と、   

すれ違いで 全然 会ってねえなぁ~













今夜は 1人で ゆっくり過ごした


(ユラちゃんの 放送前に、

 全部 済ませておこっと…)







飯食って      風呂入って

部屋に戻った。




そろそろ


ユラちゃんの 放送時間だな…






8時、

そろそろだ。






8時半、

まだかな?







9時、

もう 始まるよな?






9時半

長い……、









10時、

あれ? もしかして 深夜かな?







~~~~…







深夜2時、

ああ さすがに 眠い……





携帯電話を 何度も見たが

始まる 気配なし。




(無いな…… 今日は 放送ない日だな…)  



……眠よ。。。。。






眠りについたのは

3時近かった……






グウガァー!     





ガァー











ピピピピっ!  ピピピピっ!


朝 5時 のアラーム音。



………………






「……よし!

    今日 1日行けば 休みだ!」




珍しく 俺は 飛び起きた。


バッ!






「あっ!


今日で 体験入社 終わりだ。。。」








仕事終わった後 社長と面接、

お互い 良ければ 

本採用になる。





(社長、…なんて言うだろう?

 俺は この仕事続けたい……





そうだ、


体験入社 終わりって事は…


ヒカルと 一緒に行くのも

今日で 最後かぁ~……









緊張、そして……



 寂しい気持ちもあり


朝は、憂鬱なまま

出勤した。


「はあ~。。。

   来週から 俺は どうなるんだろう?」 






会社に到着すると 

配送部の 部屋の外に

社長が立っていた。





「おはようございます!」




社長「おお! おはよう!

            一応 今日 までだな?

             帰りに ワシの部屋に来てくれ、

             いろいろ 話しあるしなっ!」






「はい。 わかりました。」




社長「うん。

           今日も 一日 頑張ってな!


            それじゃぁ 後で…」






俺は 社長に 頭を下げた。









(さて! 今日も気合いいれて仕事だ!)






5時58分になっても ヒカルの姿は

見えなかった……




(あれ?  いつも早い ヒカルが

 珍しく遅いなぁ~)










タッタッタッタッタッタッ…






ヒカル「……ハアハア……




            ゴメン、




             遅くなった……」






「おはよう!  どうかしたのか?」





ヒカル「うううん、寝坊した……」





「寝坊?  …… ああ 昨日 遊びすぎ?」





ヒカル「そう、久しぶり だったから

                沢山 喋ることあってさぁ~」   




「今日、トラック運転してやるよ」



ヒカル「え?  いいの? って

               そういえば、元々今日は、

               運転させて やってくれって       
        
              お父さんに言われたんだけどね」 




「ふん、そうなんだ」



ヒカル「じゃあ お願いします」






積み込みを終えて

俺の 初運転で トラックは動き出した



ブォーーん!










ヒカル「あれ、運転 上手いんだ」




「そうか?」




ヒカル「うん。安心して

                乗っていられるもん。」




「そりゃ どうも」



俺の運転で ヒカルを 乗せて

こうやって 走るのも

最初で最後かもな……




少し 切なくなった。



ブォーーん!



俺とヒカルは くだらない話ししながら  

最初の 現場に 向かっていた













キィーーーー!






「あれ? ……」




ヒカル「……チョット!

                なに? 急に?」





「あれって 先生?」





ヒカル「…先生?」




「ほら、あれ!… おまえの 元彼!」





ヒカル「……どこ?」




俺は 信号待ちをする人を

指差した。




ヒカル「………ホントだっ!」



ヒカルは ビックリした顔で

彼を見つめていた。







そして ヒカルの元彼も、

こちらに 気づいた。





「見てるぞ」





ヒカル「……見てるね…」





ヒカルの元彼は、手を降っていた









ヒカル「……あっ」





ヒカルは 元彼に 手を振り返した






俺は トラックを 少し広い待避所に

止めた。





「行ってくれば……」





ヒカル「え?」



「あいつ  おまえの事 好きだな」




ヒカル「………」




ヒカルは 元彼を 見ていた……





「早く 行ってこいって!」





ヒカル「……うん」




バタン!





ヒカルは トラックを降りて

元彼のところに 走って行った







俺は トラックの中で ヒカルを待った。  


元彼は 嬉しそうに ヒカルに近づいた






俺は 視線を空しつつ 

2人が気になってしょうがなかった







「あん?」



元彼は ヒカルの おデコを   

手で抑え 心配そうな 顔をした。




(なにやってんだよ あいつら…)


その手を離すと 元彼は

ヒカルの 肩を一回叩き 微笑んだ





ヒカルがトラックを降りて

5分後、


ヒカルと元彼は


お互い 手をふり別れた








バタン!






ヒカル「ごめん…… さあ、


                 現場 行こっか」





俺は、再び トラックを走らせた





ブォーーん!





「………楽しそうだったなぁ?」






ヒカル「そう?」




「おデコに 手、当てられて

   笑ってたじゃんか」





ヒカル「ああ、あれ?


             私の 顔色が悪かったから 

             熱があると 思ったみたい」





「熱? ……ふーん」





ヒカル「寝不足かな…

                でもさあ、あんたには、

                関係ないよね! 正直!」







「……そうだな!」



俺は 荒げた口調で 返事した。






ヒカル「…怒ってんの?」




「なんで俺が、怒んの?」



ヒカル「……そうだよね、

                 関係ないもんね」












ーその後 一切 会話は無かった







現場に着くと、仕事の話しはしたが、

それ以外の話は 特になく

午前中の仕事は終わった………






トラックに乗り込み

いつもの公園に 行く途中

コンビニに寄った


俺は オニギリとお茶とコーヒーを買った。



今日は ヒカルも 弁当を作れず

コンビニで 昼飯を買った。




特に会話なし。







公園に到着した。





「俺、外で食うな」




ヒカル「……うん」





俺は 公園の片隅のベンチに座り

昼飯を食べた。





その間 トラックの中の ヒカルを

何回か見た。


何度か 目は合ったが その度

目をそらした。





出発時間が 近くなったので

トラックに 戻った。






ヒカル「……今日? 会えないよ」





ヒカルは 携帯片手に

誰かと電話をしていた。





バタン !




とりあえず 俺は トラックに乗った。





ヒカルは 手で口元を 隠し

窓の外の方を見て 話ししていた。





ヒカル「…だから……今日は…」





(……早くしろよ!)




ヒカル「……うん、わかった。 

            じゃあ いつもの公園で…

            ………… はい。」





(ハアー、やっと、終わった)









ヒカル「………ごめん……」




「もう、動いていいか?」



ヒカル「うん、お願い」





………




………



沈黙…


…… 





……








ヒカル「……元彼が会いたいだって」






「ふーん」




ヒカル「…もう、ホントは2人きりで

                 会うつもりないんだけどさ」   




「ふーん」





ヒカル「どうしても 会って 話しが

            したいからって、」




「ふーん」






ヒカル「夜 会う事にしたんだ…」





「……会うんだ?」





ヒカル「………」



「まあ 俺には関係ないけど…」











またまた、沈黙が続いた………



午後からの仕事は あまり

身が入らず…

少し ダラダラしていた…





ヒカル「今日は  最終日だね?…」



「ああ、そうだな」



ヒカル「……いろいろ ありがとう」





「………………」




ヒカルは 俺に 背を向けたまま

そう言った…









ヒカル「……あー! やっと!

            1人になれる!」




「……………」




ヒカルは こちら側を

 見ようとはしなかった…







その  後姿は 寂しくも見えた…






「はあ~  やっぱり!

  ガサツな女より おしとやかな女と
   
   仕事したいもんだな」





ヒカル「そうだね……




            ユウジロウには、

             おとなしい子の方が

            合うかもね。」






ようやく ヒカルは こちらを見た。







「まあ、ホント! いろいろあったけど  
   ありがとな!」






ヒカル「……いろいろかぁ。

              ホント! いつも いつも


             迷惑ばっかりかけてね!」






「そうかもな」








それから数時間、 

仕事が終わるまでの

時間の進みが 凄く早く感じた。










ヒカル「終わったね?」





「終わった」







これで ヒカルと一緒に 仕事できない


そう思えば 思うほど


胸が痛かった……


ブォーン!





       キィーーー!





バタン!




無情にも トラックは 会社に到着した








ヒカル「……じゃあね。

                これで お別れだね…」





「俺が 本採用になれば、また

    会えるだろ?」






ヒカル「……頑張ってね。………!

                私、黙っていたけど

                今日で、会社辞めるの」








「はあ?」





ヒカル「ユウジロウが来る前から

                決めていた事だから」





「じゃあ、俺が、本採用になっても

   ここに…、この会社に、


    もう  いないんだな…?」

    






ヒカル「…うん」







「わかった。……………

  


  じゃあな、元気でな。」



















俺は この言葉を最後に


ヒカルと別れ、

社長室に向かった。






(もう会う事もない………



  引き止める事もできない……





 俺の 恋なんて、






俺の 愛なんて、





  無力……)


















トントン……!




社長「はい、どーぞっ!」


「失礼します。」





社長「おう! 石原君! お疲れ!」




「お疲れ様です」





社長「早速だが、こちらから 先に

            言わせてもらうぞ、




           君の 仕事ぶりは、ヒカルから

           いつも 聞いている。」




「……はい、」





社長「それで うちとしては、

           君を…本採用したいんだ」 




「ありがとうございます。」




社長「…で、石原君は 一週間

           仕事してみて、どうだった?」




「みんに、良くしてもらって

   仕事の内容も 僕に 合ってます、

  社長や、ヒカル……さんにも、

    凄く 良くしてもらいました。」





社長「うん。

             それでは、正式に…」





「すいません!


   でも………





   ここでは、働きません


   お断りいたします…」






社長「…?」












「ここが、どうこうじゃ なくて



   僕、………いやっ




   俺、自身が、ダメなんです」






社長「何か? ヒカルが……君に?」










「いえ!



  ヒカルさんは、関係ありません」







「俺の事です……」




社長「………そうか。。




            わかった、

            これ以上 引き止めない


          ………元気で。」









  俺は 社長と 握手した






「いろいろ ありがとうございました」  





社長「おお、そうだ、 石原君!


          これ!」






社長は、茶封筒を 俺に渡した





社長「…少ないけど、バイト代!」




「え? いいんですか?」





社長「もちろん。

          それは君が 頑張ってたから

          渡すんだ…


          

           また、何かあったら

            いつでも来なさい」






「…はい。




   いろいろ、お世話になりました

     

    ありがとうございました!」










ガチャっ!




俺は 一礼して、社長室を出た






(ああああ…やっちゃった~


 もったいない、こんな大きい会社…


 自分で断るなんて………アホだ)







一週間でも ここに居た事を

 しっかり 噛み締めて 

  会社を後にした……







タッタッタッタッ………






「ん?」



ヒカル「…ハアハア どうだった?」











「何が?!」






ヒカル「…冗談は いいから…」








「俺に 喋り かけんな、ブス!」






ヒカル「はあ!  ブス?」




「俺 忙しいから……」






ヒカル「……ま、待ってよ」





「なんだよ!!!?」





ヒカル「本採用になったの?」





「なろうが、ならまいが、お前に

   関係ねーだろ!」





ヒカル「……そんな、……


               今まで 一緒に 

               仕事してきたのに……」







「…ここで あった 一週間は

   忘れる……

   だから おまえも この一週間の

   記憶消して  来週から 新しい気持ちで

    頑張れよ」





   ヒカル「……わ、忘れる?」




ヒカルは 俺の前で 大粒の涙をこぼし

俺の胸を押した。





ヒカル「忘れない、絶対、忘れない」








「……じゃあな。」




ヒカル「……待ってよ」






俺は ヒカルの言葉を 振り切って

会社の門を出た……













(サヨナラ……ヒカル……)











俺は 涙をこらえ

家まで 帰った。。。。。








もちろん 一度も 振り返らずに…






ポツポツ……


      ザー  ザザー……ザー!





(雨か。)





ゴロゴロ~!

          ゴロゴロ~!




雷?

またか……



(……ヒカル、きっと怖がってるなぁ…………)











そう、別に



ヒカルを嫌いに なった訳じゃない


ただ ヒカルが 会社を辞めるって


言った時、


俺が いるのに なんで辞めるんだよ


って、言いたかった。



だから、あいつえの当て付けで

会社辞めた、



バカだよな……… 俺って…









俺は ずぶ濡れになって歩いた


今になって 全ての事に後悔した…





会社を辞めず……


ヒカルに、告白すれば よかった…





………





だから 恋なんて したくねえ


だから 仕事なんて したくねえ


















この日から 俺は


女遊びの人生に 逆戻りした。。。。







第3話に続く























                



           

             











         



   

    











         




             















             

            

































            






            



















































































            

















   



















             

























































































































         

        

         

















         

         

         
































































   
    

    





  



  




            






         





      

            
            












  
            




  






















































              






















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