【怒りのその先】~完璧な優男に愛されたけどクズ男の残像が消えない!病室で目を覚ますとアイツがアレで私がこうなって…もう訳分からん!~【完結】

みけとが夜々

文字の大きさ
4 / 29

4. 復讐の始まり

しおりを挟む
 東堂さんからお呼びがかかった。
 いつもみたいにディナーじゃなくて、車の中だったけどやっぱり着ていく服には悩んだ。

「すみません、あまり人の耳に入れたくない話でして。早とちりでないことを祈るんですが、あなたの好きな人って社内の方じゃないですか?何となく、あの人かなっていう候補も浮かんでます」

「え?なんでですか?」

「僕、そういう勘よく働くんです」

 いや、そうじゃなくて。

「いや、そうじゃなくて、どうして私の好きな人の特定というか、知ってどうするんですか?」

「会社を買収しようかと思ってます」

「え?あの、返事になってないです」

「返事ですよ。買収に乗じて彼を解雇します。会社の業績評価次第では派遣社員であるあなたのクビも回避できない可能性もありますが、新たな職はこちらでご用意しますので」

 何の話かわからない。

「会社を買収します」

 とか言ってみたいな。
 私はそんな大きな権力や地位を持ったことがないし、やっぱり東堂さんとは無縁の世界にいるんだなぁ。

「復讐の一手目です。僕の想像してる方であっていたとして、今リストラにでもあえば年齢的にも再就職はかなり厳しいでしょう。いや、厳しくなるように根回しをします。ご家庭含めて、かなり大きな打撃になるかと」

 ほんとに復讐するんだ。
 私の背中刺したいとか、地獄に落ちろとか、呪い殺したいとか、
 そういうのって思ってても普通実行には移さないもんじゃん。
 ほんとに実行する人なんだ、東堂さん。

「私と東堂さんが考えてる人が同じなら大打撃だと思います。遅くに子供ができた人だから尚更。旦那が解雇って、奥さんも辞めるのかな…」

 そう。
 真島さんの奥さんは同じ会社で働いている。
 別に奥さんを心配したわけじゃない。
 自分の旦那が、何かを企む東堂さんの策で解雇されたあと、どうすんのかなと単純に思っただけ。
 ただ、それだけ。

 ある程度、役職のついてる社員の奥さん達はこぞってその奥さんのいる部署に集められてて産休やら育休やら好き放題やっている。
 権利だからね?
 いいんだけど、あってないようないような部署だし、あってもなくても問題ないような部署。
 会社的に有給率とか、福利厚生の実績の為に作られた部署。
 いつもお茶会ばかりしてると悪名高い部署。
 女性社員からもかなり嫉まれてる部署。

 何がむかつくって派遣の私よりも給料は良いは、待遇良すぎるは、仕事してる様子はないは、で潰れちゃえばいいのにって常々思ってる。
 ぬるま湯に浸かりながら十分過ぎる安定した給与を得ながら、真島さんの奥さんであるという事実が無性に気に食わない。
 なんの苦労も知らない50間際のババアが。

「あの部署は出来れば残しておきたいところです。ホワイト企業の名目を一応果たしている部署なので。それに、旦那だけクビを切られた方が男の自尊心に響くのではないでしょうか、あの年代的にも」

「そういうもんですか」

「そういうもんですよ、男なんて。根回しの材料が必要なのですが、不倫の証拠とかありませんか?不祥事を上乗せ出来れば再就職をより厳しくできます。あなたには迷惑はかけません。例えばホテルでの彼の寝顔の画像とか」

「あ、録音、ありますよ」

「え?」

「え?」

 あ、しまった。
 なんで録音なんてしてるんだって絶対思うよね。
 記念なんです、これでオナニーしてますなんて、気持ち悪いにも程があるよね。

「……念の為っていうか、いつか使い道あるかなと思って」

「あぁ、なるほど。女性は怖いですね」

 からかうように笑ってるけど、録音って不倫について話してる録音とかじゃなくて。



 え、これ聞かせるの?



「あの、……行為中の録音、なんですけど。役に立ちますかね。会話は少しだけなんですけど」

「声で分かると思います。近しい人間なら余計に。聞かせてもらってもいいですか?」

「え、聞くんですか?今、ですか?」

「一応中身の確認をしておきたいので」

 当然のことかのように言うけどさ、恥ずかしすぎるよ。
 なんの罰ゲームよ。

 録音から聞こえる私の喘ぎ声が車内に響き渡る。
 東堂さんは真剣な顔をして黙って録音を聞いている。
 この異質な空気のせいか、いつもこれでオナニーしてるせいか、パブロフの犬みたいにあそこから愛液が溢れ出してきてるのがわかる。



 あぁ、オナニーしたい。
 すっごいムラムラしてきた。



 気付けば私は恥じらいもなく、東堂さんに聞いていた。

「あの、オナニーしてもいいですか?」

 許可を得るより先に私はスカートの中に手を忍ばせて、おっぱじめていた。

「いいですよ、僕の事は気になさらないでください。あ、シート少し倒しますか?」

 シートを優しく倒してくれて、さっきよりも恥ずかしい体勢になった。
 お気になさらずって無理じゃない?
 真島さんとヤってる音声を他人に聞かれながら、オナニー見られてるんだよ。
 いや、見られてはないけど、視界には入ってるよね。
 こんなの興奮するに決まってんじゃん。
 わざと東堂さんに聞かせるように、びちょびちょに濡れたあそこを音を立てて触った。
 いつもより感度がいい。
 気持ちいい。
 録音の邪魔をしないように声を押し殺していたけど、ちょっとそろそろやばくなってきた。

 こんな早くイったら引かれるかな?
 そもそもこの状況だし今更か。




 私は指の動きを早めて、絶頂した。




 クリトリスを触るよりも先に、入り口付近を弄んでただけでイってしまった。
 息が乱れてる私の頭を東堂さんは左手で優しく撫でてくれた。
 自分のオナニーに必死で今の今まで全く気付かなかったんだけど、東堂さんの右手はギンギンに反り勃ったアレを激しくシゴいていて、

「あっ、もう……っ、すみません…!」

 と苦しそうに呟いてティッシュに出していた。

 また、東堂さんの人間らしいところが一つ見れた気がした。
 セックス中の録音を聞きながら車内でオナニーし合うだなんて、こんなアホらしい行為を東堂さんもやるんだって思った。






「名前も呼んでますし、僕でも声があの人だと分かる。会話の内容も十分不倫の証拠になると思います」

 何事もなかったように話しかけてくるけど、私たちオナニーし合ってましたよ?
 スッキリして賢者モードなのかな。
 男ってそういうもんなのかな。
 東堂さんでも。

 私はイって、まだ疼いてるから、真島さんに会って彼のアレを突っ込んでズボズボ腰を振りまくってほしいなって思ってる。

 ていうか、私、復讐したいのかな。
 復讐したくないですとも言い切れなかったってことは、ちょっとは望んでるのかもな。
 家庭崩壊すればいいとも思ったことあるし、奥さん嫌いだし、私を寂しくさせる真島さんなんて地獄に落ちてしまえって怒ってるもん。

 でもね、実際に家庭を壊す気はないし、離婚して私の元に来てとか思ってもないし、むしろお前みたいな男と結婚なんて絶対にしたくもないわって思ってるのも本音だよ。
 だから、東堂さんの復讐が上手くいって本当に離婚しちゃったとしても、スッキリしたなって思うくらいだと思う。
 家庭崩壊したら奥さんとガキ含めて、ざまぁみろって思うくらいだと思う。
 自由の身になって、誰かと恋をして再婚される方がキツイかも。
 まぁ今は東堂さんの復讐とやらに付き合おうかな。

「すごく、可愛い声を出すんですね」

 東堂さんが何も言わない私に声をかけた。
 すみません、色々頭の中で喋ってました。
 あ、てかやっぱり録音、触れるよね。
 そのままスルーしてくれるのかと思ったけど、普通そうだよね。

「お恥ずかしいです、ほんと。色々と…」

「オナニー、よくするんですか?」

「え?あ、いや。そんなには…」

 最近は、ほぼ毎日してる。
 真島さんの録音が悪い。
 真島さんが悪い。

「僕は前にそういう行為に期待しないと言いました。でもオナニーだったら体にも触れませんし…どうでしょうか?」

 どうでしょうか?とは。
 セックスはしないけどオナニー見せ合いっこしませんか?というお誘いですか?

 一人でするよりは虚しくもないだろうな。
 さっきも興奮しすぎて入り口触ってただけでイったしな。
 うん、興味はある。
 体にも触れられないなら上書きされた事にはならないような気もする。
 いいかもな、見せ合いっこ。
 したくなってきた。

「それなら……いいですよ」

 その後ホテルに直行して、お互い服をはだけさせて見せつけ合った。
 東堂さん、やっぱり筋肉すごいな。
 服の上からでも分かってたけど、直接見るとすごく綺麗で逞しい体してる。
 あの東堂さんが、必死に私の手の動きを見ながらはぁはぁ言ってるのも興奮する。
 私は指を二本、穴に入れて激しく出し入れした。
 嫌でもクチャクチャ、パンパンと音がする。

 自慰行為ってほんと無意味だよなぁ。
 繁殖行為でもなくただ快感を得る為だけの無意味な行為。
 なんで人間ってオナニーするんだろ。
 なんでムラムラして、気持ちよくなりたいんだろ。

 脳内で目の前の東堂さんを真島さんに変換すると、一気に達しそうになる。
 なんかもう、恥ずかしさとかどうでもいいやと思って思い切り喘いで、イった。
 そんな私を見て東堂さんも情けない声を漏らしながら、イった。

 私たちは復讐について話す為に会い、その後は必ずオナニーを見せ合うようになった。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

裏切りの代償

中岡 始
キャラ文芸
かつて夫と共に立ち上げたベンチャー企業「ネクサスラボ」。奏は結婚を機に経営の第一線を退き、専業主婦として家庭を支えてきた。しかし、平穏だった生活は夫・尚紀の裏切りによって一変する。彼の部下であり不倫相手の優美が、会社を混乱に陥れつつあったのだ。 尚紀の冷たい態度と優美の挑発に苦しむ中、奏は再び経営者としての力を取り戻す決意をする。裏切りの証拠を集め、かつての仲間や信頼できる協力者たちと連携しながら、会社を立て直すための計画を進める奏。だが、それは尚紀と優美の野望を徹底的に打ち砕く覚悟でもあった。 取締役会での対決、揺れる社内外の信頼、そして壊れた夫婦の絆の果てに待つのは――。 自分の誇りと未来を取り戻すため、すべてを賭けて挑む奏の闘い。復讐の果てに見える新たな希望と、繊細な人間ドラマが交錯する物語がここに。

妻の遺品を整理していたら

家紋武範
恋愛
妻の遺品整理。 片づけていくとそこには彼女の名前が記入済みの離婚届があった。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

処理中です...