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報告書7「宴の後、我が社のシャチョーが滅茶苦茶な件について」
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眩しい。目を閉じていても感じる光に、朦朧としていた意識が次第にハッキリとしてくる。チュンチュンという夜明鳥の鳴き声からも、どうやら朝のようだ。なんだか知らないけど身体がまだ少しダルいが、起きるとするか。
「よいし……いっでぇ!」
上体を起こした途端、鈍い音と同時に頭に激しい衝撃が走った。
「いっつ~……!」
見上げるとそこにはテーブルの裏面が。どうやら俺は昨晩、歓迎会と言う名のどんちゃん騒ぎに参加したはいいが、そのままこのテーブルの下で寝てしまったようだ。我ながらなんともだらしない。
なんとか横にずれて立ち上がり、空となった瓶やら缶が散乱した惨状の部屋内を見渡した時、その光景に一瞬目を疑った。そこにはチトセが床で寝ていたのだ。それも下着にTシャツ1枚、酒瓶を枕に大の字になって大イビキをかいているという完全無防備泥酔スタイルで。
こんな姿を見せられて、一体どうすればいいんだ?わたわたしながら考えるが、当然いい考えなんて浮かばない。あぁもういい、とにかく起こすか。そのあられもない姿を直視する事もできず、顔を背けながらとりあえず声をかける事にした。
「すみませーん。起きてくださーい」
起きない。仕方ない、作戦第二段階だ。
「起きて下さーい、起きろー」
声に加えて身体をユサユサと揺する。ちくしょう、寝る時はもっと厚着しろってんだ。風邪引くだろ。
「ふがっ?」
「ほらもう朝だぞ。今日から早速業務なんだろ」
それを聞き、カッと目を見開き俺の顔を見るチトセ。ようやく起きたようだ。と思っていると、上半身を起こしたチトセは何を思ったのか大きく息を吸い込み始めた。息を吸い込み、吸い込み……おいおい、そんなに吸い込んでどうする?と言う疑問はすぐに解消された。
「いやぁぁぁぁぁあ!!チカンよぉおおおおお!!」
「なっ!起きて早々なんて事言いやがる!」
「いやぁ!来ないで!触らないで!この変態!」
「おっ、俺は変態なんかじゃないぞ!誰がお前なんかに!」
ボサボサの髪を振り乱しながら、大声で喚きポカポカと殴ってくるチトセの攻撃を手で防御しつつ、精一杯の反論をするが全く聞いてくれない。ちくしょう、なんで俺が朝からこんな目に遭わなきゃいけないんだ。
「うるさいのう、朝っぱらからどうしたのじゃ」
「あぁイクノ来ちゃダメよ!部屋に変態が侵入してきたの!きっと美人で超天才でおまけに凄腕山師の私のストーカーよ!」
「なっ!?だっ、誰がストーカーだ!むしろそれはそっちだろ!」
上の階から降りてきたばかりのイクノさんに抱きつきながらヨヨヨと泣き始めるチトセ。一生懸命反論するが、詰んだか俺の人生。
「いい加減にせんかチトセ。あの男はお主が昨日連れてきた新入社員じゃろうが。全く、飲み会がある度に記憶が無くなるまで大酒するその癖、直した方がよいぞ」
それを聞き、ピタッと泣き止むチトセ。そしてゆっくりとこちらに向き直り、ビシッと俺を指差しながら言った。
「合格よイワミくん。どうやらあなたは信用できる人間のようね」
仁王立ちでドヤ顔。なんて女だ。なんて女だ!それをみてため息まじりにイクノさんが言った。
「もういいじゃろチトセ……はよシャワー浴びてこんか」
「は~~い」
人を変態扱いしながら、何事もなかったかのように悪びれも無く部屋を出て行くチトセ。残された俺は、ただただ肩を落としてため息をつくばかりであった。
「よいし……いっでぇ!」
上体を起こした途端、鈍い音と同時に頭に激しい衝撃が走った。
「いっつ~……!」
見上げるとそこにはテーブルの裏面が。どうやら俺は昨晩、歓迎会と言う名のどんちゃん騒ぎに参加したはいいが、そのままこのテーブルの下で寝てしまったようだ。我ながらなんともだらしない。
なんとか横にずれて立ち上がり、空となった瓶やら缶が散乱した惨状の部屋内を見渡した時、その光景に一瞬目を疑った。そこにはチトセが床で寝ていたのだ。それも下着にTシャツ1枚、酒瓶を枕に大の字になって大イビキをかいているという完全無防備泥酔スタイルで。
こんな姿を見せられて、一体どうすればいいんだ?わたわたしながら考えるが、当然いい考えなんて浮かばない。あぁもういい、とにかく起こすか。そのあられもない姿を直視する事もできず、顔を背けながらとりあえず声をかける事にした。
「すみませーん。起きてくださーい」
起きない。仕方ない、作戦第二段階だ。
「起きて下さーい、起きろー」
声に加えて身体をユサユサと揺する。ちくしょう、寝る時はもっと厚着しろってんだ。風邪引くだろ。
「ふがっ?」
「ほらもう朝だぞ。今日から早速業務なんだろ」
それを聞き、カッと目を見開き俺の顔を見るチトセ。ようやく起きたようだ。と思っていると、上半身を起こしたチトセは何を思ったのか大きく息を吸い込み始めた。息を吸い込み、吸い込み……おいおい、そんなに吸い込んでどうする?と言う疑問はすぐに解消された。
「いやぁぁぁぁぁあ!!チカンよぉおおおおお!!」
「なっ!起きて早々なんて事言いやがる!」
「いやぁ!来ないで!触らないで!この変態!」
「おっ、俺は変態なんかじゃないぞ!誰がお前なんかに!」
ボサボサの髪を振り乱しながら、大声で喚きポカポカと殴ってくるチトセの攻撃を手で防御しつつ、精一杯の反論をするが全く聞いてくれない。ちくしょう、なんで俺が朝からこんな目に遭わなきゃいけないんだ。
「うるさいのう、朝っぱらからどうしたのじゃ」
「あぁイクノ来ちゃダメよ!部屋に変態が侵入してきたの!きっと美人で超天才でおまけに凄腕山師の私のストーカーよ!」
「なっ!?だっ、誰がストーカーだ!むしろそれはそっちだろ!」
上の階から降りてきたばかりのイクノさんに抱きつきながらヨヨヨと泣き始めるチトセ。一生懸命反論するが、詰んだか俺の人生。
「いい加減にせんかチトセ。あの男はお主が昨日連れてきた新入社員じゃろうが。全く、飲み会がある度に記憶が無くなるまで大酒するその癖、直した方がよいぞ」
それを聞き、ピタッと泣き止むチトセ。そしてゆっくりとこちらに向き直り、ビシッと俺を指差しながら言った。
「合格よイワミくん。どうやらあなたは信用できる人間のようね」
仁王立ちでドヤ顔。なんて女だ。なんて女だ!それをみてため息まじりにイクノさんが言った。
「もういいじゃろチトセ……はよシャワー浴びてこんか」
「は~~い」
人を変態扱いしながら、何事もなかったかのように悪びれも無く部屋を出て行くチトセ。残された俺は、ただただ肩を落としてため息をつくばかりであった。
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