異邦の13人ーThe 13 of Etranzeー

ロン・インディー

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1章1部 プロローグ編

第四話 欲望

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 アリババとカシムは薪拾いの道中だったのか、お互いのロバには薪が積まれていた。
「あれ兄さんこんなでかい洞窟なんてあったかな?」
「うん。確かに岩が崩れてできた穴では無いな。まるで神様が開けたような…」
 アリババとカシムは石扉の開く洞窟を見上げて言った。
「あの!」
 語部優は息を荒らして叫んだ。
「あれ?あなたはあの時の異邦人の、何故ここに?」
「すぐにここから離れた方がいいです。」
「何故だい?」
 少し焦るように言う語部優にアリババは聞いた。
「この流れだと死んでしまう…から」
「死ぬ?何を言ってるだい異邦人。この場所は僕ら兄弟にしか分からない場所、地形も場所も把握している。死ぬことなんてないさ。」
「……」
 アリババは語部優の言葉を正当化し洞窟の方へ語部優を横切って歩きはじめた。そしてアリババとカシムは洞窟の中を見る。そこには大量の財宝がキラキラと輝きそれが二人の金への欲が湧き上がる。
「宝だ!宝の山だ!」
「これだと家族や働き屋のモルジアナにも宝を分け与えることが出来る!」
 助兵衛根性を出す、二人は端から端まで宝を舐めまわすように持てる分だけの懐に詰めた。
「アリババさんカシムさん、早くしないとダメですよ!」
「無駄だ。人間とは欲が深い生き物だ。」
 アリババらに止めるように説得する語部優にアウロラが言う。
 するとアリババは自分の左頬を自らその頬に平手打ちし我に戻ったかのように「おっと、薪拾いの途中だった。」と言うと欲に負けていた下半身を持ち上げカシムに言った。
「早く薪拾いするよ兄さん。」
「あれ?もういいの?」
「早く帰ってその宝を雇われのモルジアナに渡すんでしょ?」
「…まぁそうだな。あまり欲も良くないよな。」
 二人は宝の山に背を向け洞窟から出てきた。それを見た語部とは一安心し小さく安堵のため息をする。
「これでアリババさんそしてカシムさんを助けることが出来る。」
「ごめん異邦人の方。ついつい欲が出てしまってでもあなたのおかげで目が覚めた。本当にありがとう。」
 アリババは礼及びお詫びの言葉を語部優に言った。
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